悲しき幕切れ、オレ竜の夢破れる...。
まだ伸びる もっと強くなる!!
落合監督 悲願の日本一再挑戦
2004日本シリーズ第7戦
中日 2-7 西武 ●ドミンゴ
泣いても笑っても今季最後の大一番!
勝った方が日本一となる最終の第7戦!
ドラゴンズは悲願となる50年ぶりの日本一を目指し、
戦いましたが、ミスと連打で大量点を失い、
攻撃陣も石井貴にまたも抑えられてしまい、完敗。
残念ながら、日本一は、なりませんでした。
先発は、ドミンゴと石井貴。
2回ウラ、一死後リナレスが四球で出て、
谷繁のピッチャー強襲の当たりを石井貴が足に当て
打球は一塁方向へのゴロとなる。
石井貴は治療の為、いったんベンチ裏に下がり、
再びマウンドへ。二死2塁で迎えるは井上!
わずかな中断で流れが変わり、
先制のチャンスとなりそうだったが、
二塁走者のリナレスが捕手からの牽制で刺されて、
チャンスが潰れてしまう。
一方のドミンゴは、今夜はひと味違う配球。
立ち上がりはあまり悪くないはない投手だが、
いつものストレート主体でなく、
スライダーとフォーク中心の変化球主体のピッチング。
特にクリーンアップには変化球で攻め、凌いでいった。
しかし、ちょっとしたミスから崩れてしまう、
いつもの悪いクセが今夜も出てしまう。
3回表、一死2塁で打者・石井貴の時に
ドミンゴがボークを取られ、
ランナーを3塁に進めてしまう。
石井貴を二ゴロに抑えるが、
佐藤に散々粘られた末の10球目。
打球は、高いバウンドのピッチャーゴロとなる。
しかしドミンゴが弾き、打球方向が変わる。
さらに拾った荒木が握り直してしまい、内野安打に。
その間に中島がホームインして先制されてしまう。
続く赤田にも三遊間を破られ、1、2塁。
動揺したドミンゴはフェルナンデスにも
センター前に打たれてしまい、2-0。
ホームは間に合わず、谷繁が二塁に送球。
飛び出していたフェルナンデスを挟んだが、
井端が送球をフェルナンデスの頭に当ててしまい
その間に赤田もホームインで3-0。
あっという間の3個のミスで3点を失い、
ドミンゴは降板となった。
山井に交代して、カブレラを迎えるが、
甘く入ってしまったスライダーを狙い打ちされ、
レフトスタンドへ特大の一発を
叩き込まれてしまう!
結局、打者一巡の攻撃で、
5点のビッグイニングとなってしまった。
何とか反撃したいドラゴンズ。
4回には、荒木がライトオーバーのツーベース。
5回は、井上がレフト線へのツーベースと
チャンスを作るが、
石井貴の気合と丁寧な投球の前に繋がらず、
結局6回を3安打無得点に抑え込まれてしまう。
そうしている間に流れはドンドン西武の方へ傾いていく。
4回、5回は岡本が何とか凌ぐが、
6回から登板した平井が
フェルナンデスに左中間を抜くツーベースを打たれ6-0。
7回には、平尾に右にうまく運ばれてしまい7-0。
次第に開いていく得点差に
日本一が遠のいていく寂しさが増していった。
さらに気持ち的にとどめを刺されたシーンが
8回ウラに飛び出した。
西武は3人目のピッチャーとして、
昨夜8回134球投げた松坂大輔を登板させ、
オレ流サプライズを意識させる起用をみせる。
その松坂から荒木がライト線へツーベース、
立浪が四球で二死1、2塁のチャンスを作るが、
アレックスのレフトへの打球は伸びに欠け、
和田のグラブに入り、ここでも得点できず。
無得点のままついに迎えてしまった最終回、
マウンドには、抑えのエース、豊田清。
しかしドラゴンズは、最後の最後で意地をみせた。
先頭のリナレスがセンター前で出ると、
谷繁のレフトへのライナーを和田がそらして、2、3塁。
井上もセンター前に落として、ようやく1点!
続く森の4-6-3のダブルプレーに間にもう1点!
2点を返すが、ランナーが無くなり二死となる。
代打・渡邉は初球を打ち上げ、ファーストフライ。
カブレラが掴んでゲームセット。
西武ライオンズが、12年ぶりの日本一。
観衆38050人の2%くらいの西武ファンが見守るなか
ナゴヤドームで歓喜の胴上げ。
伊東監督が宙に舞った。
ドラゴンズの願いは、今回も叶いませんでした。
とても悔しいです。
ナゴドで決めてくれると思っていたのに。
王手で名古屋へ帰ってきて、
大観衆と日本一への重圧で
逆に選手たちが硬くなってしまったかもしれません。
その一方で、プレーオフ計8試合、
そして日本シリーズ7試合と
負けたら終わりの重圧と圧倒的アウエーのなかで
戦っていくなかで次第に強くなっていき、
この状況でものびのび戦っていた
西武の方に分がありました。
さらに西武のクリーンアップを最後まで抑えることが出来ず、
勝負どころで、致命的な失点を食らってしまった事も
敗因となってしまったと思います。
キャンプからの練習と意識改革で
138試合のリーグを制する力は生まれましたが、
シリーズ7試合を制する力が
結局、今季のドラゴンズにはありませんでした。
選手それぞれが、足りなかった何かを見つけ、
それに挑んでいくことが、
今後のチームの成長に繋がっていくのでしょう。
ただ日本一は逃しましたが、145試合感動をくれた
中日ドラゴンズの監督、コーチ、選手、スタッフの
みなさんには感謝したいと思います。
ありがとう、そしてお疲れ様でした。
セレモニーのあと、落合監督は、全員を引き連れて
ライトスタンドに向け、一直線に並んで全員で頭を下げました。
次に左翼スタンド。もう一度、感謝の気持ちを態度で示しました。
落合監督は、こう言っています。
「このスタイルだけは絶対に変えない。
課題は確かにある。
けどこのチームはまだ伸びる。
もっと強くなる。
忘れ物は来年、必ず取りに戻ってくるよ。」
来年こそは、日本一を掴んでほしいです!
これからも頑張れ!中日ドラゴンズ!
PS 今季は最終回、今夜の渡邉選手。
劣勢のなか、なかなか出場出来ず
迎えた9回ウラツーアウト、
残された代打の切り札として登場しました!
この場面だったら絶対出てくるだろうと
思っていたので、とても喜んでしまいました。
しかし初球を打ち上げてしまい、ファーストフライ。
最後のバッターとなってしまいました。
期待したウイニングボールとは全く逆の展開。
しかしTVには何度も写り、
違う意味で後世には、伝えられることに
なってしまいました。
シリーズでは、初戦に石井貴に調子を崩されてしまい、
思うようには、活躍できず結局ノーヒット。
反省点を見つけ、来季も渋いスーパーサブとして
頑張ってほしいと思います。
これからも応援していきますよ!