中日79勝66敗1分、新たなシーズンはもう始まっている。
『1ランク、2ランク上げた
選手お見せする』
落合監督ファンに頭下げる
4月1日に開幕した、
2005年のシーズンも
いよいよ今夜が146試合目。
ついにドラゴンズも今季最終戦を迎えました。
相手は、開幕戦と同じ横浜。
今夜勝てば、80勝。
それを地元ナゴヤドームで飾りたいところ。
今夜の先発には、なんと中里篤史を立てました。
感動の復活劇から中5日。
チームの有終の美を飾ることが出来るでしょうか?
◇ 中日-横浜 最終戦 (7日・ナゴヤドーム) |
B 002 000 211 = 6 |
D 000 100 000 = 1 |
[敗] 中里(1勝1敗) |
[D本] ウッズ38号 |
2001年9月23日の阪神戦以来、
4年ぶりの先発となった中里。
立ち上がりから、力のあるストレートで押します。
先頭の石井琢朗を3塁ファウルフライに取ると、
小池には、レフト左に運ばれます。
続く金城の当たりは、ピッチャーゴロ。
しかし中里が弾いてしまい、
慌てて拾うも今度は1塁へ悪送球!
いきなり一死2、3塁とピンチを背負ってしまいます。
動揺した中里は、続く佐伯に0-3としてしまいますが、
何とか詰まらせショートライナー。
ところが多村を四球で歩かしてしまい、
二死満塁としてしまいます。
ここで迎えるは、6番・種田。
しかし中里が踏ん張って、
144キロ、内角高目のストレートで空振り三振!
初回を0で切り抜けました。
2回は、斎藤隆に四球を与えるも後続を凌ぎ、
迎えた3回、それもツーアウトから
先制されてしまいます。
一死から金城がレフト線へのヒット。
続く佐伯を一ゴロに取りますが、
多村に0-1からの2球目、内角高目のストレートを
強振されてしまいます!
鋭い打球がライナーでレフトスタンドへ。
中里にとって、プロ入り初の被本塁打。
この回はややボールが高くなったところを
捉えられてしまいました。
結局、中里はこのウラ、打席に入りながらも
球数の関係もあって、降板。
59球、3安打1三振2四球で2失点。
ただ今季2度の登板は、本人にとって
来季につながる大きな経験となったことでしょう。
2点を先制されたドラゴンズ。
反撃に転じたのは、4回ウラでした。
この回先頭は、ウッズ。
初球、外角高目のスライダーを叩くと、
弾丸ライナーがレフトスタンドへ!
見事な38号ホームラン。
しかし後続が続かずに、結局この回は1点止まり。
前夜はわずか4安打に終わった
ドラゴンズ打線は今夜も淡泊。
斎藤隆のベテランらしい投球の前に
6回を終わってわずか4安打。
あと2本となる30本塁打達成のため、
首脳陣の計らいで「1番」に座った福留も
セカンドライナーと空振り三振が2つと
完全に抑えられてしまいます。
一方、ドラゴンズも2番手で、
今季47試合目の登板となった鈴木が、
3イニングをわずか死球1個に抑える好投、
追加点を与えません。
2-1のまま迎えた7回、ゲームが動いてしまいます。
この回からは、3番手の高橋聡文。
チーム最多の61試合目の登板でしたが、
相川と斎藤隆の代打・鶴岡を連続三振で
簡単にツーアウトをとります。
ところが、石井琢朗にレフト前に落とされると、
続く小池には、中に甘く入ったスライダーを叩かれ、
レフトオーバーのタイムリーツーベース。
さらに金城には内角低目のストレートを
巧くレフト前に運ばれ、これまたタイムリー。
ツーアウトからの3連打での2点を失います。
さらに8回にも種田、村田の連打をきっかけに
自らのワイルドピッチで1点を失い、
これでスコアは5-1。
結局、高橋聡文は2イニングを投げ、5安打3失点。
変化球のコントロールなど、今後に課題を残しました。
8回ウラからは、2番手・木塚。
先頭の渡邉が、三遊間を抜くヒットで出て
迎えるは、1番・福留。
おそらく今季最後となるであろう第4打席。
ホームランに期待がかかりましたが、
ど真ん中のストレートを引っかけ、6-4-3の併殺。
結局、福留は4打数ノーヒット。
55年ぶりの「3割30本100打点100得点」の
記録には届きませんでした。
9回にはドラゴンズ4番手の小林が
小池にレフトへの一発を浴びて、6-1。
ついにドラゴンズ最後のイニングを迎えます。
マウンド上には、横浜3番手の加藤武治。
この回先頭は、大歓声を迎えられた
小林の代打・立浪。
内へのスライダーをきっちりライトオーバー!
しかし走れない立浪は1塁でストップ。
代走・英智と入れ替わります。
反撃ののろしとしたかったところですが、
アレックスは空振り三振、森野は一ゴロで二死1塁に。
井上が粘ってレフト前に運んで繋ぎますが、
最後は谷繁が遊ゴロに倒れて、ゲームセット。
ドラゴンズ、最終戦を飾れず5連敗。
79勝66敗1分で、今シーズンを終えました。
ドラゴンズの監督、コーチ、スタッフ、
そして選手の皆さん、1年間お疲れ様でした。
アレックスのサヨナラ満塁ホームランという
華やかな幕明けではじまった今シーズン。
4月の独走を思わせた好ダッシュ、
5月、6月の交流戦での痛い負け越し。
7月の11連勝、逆転のドラゴンズといわれた8月。
そして9月のまさかの失速と、
あと一歩力及ばず、連覇を逃してしまい、
2位で今シーズンを終えました。
ただ試合終了後に行われたセレモニーで、
落合監督が言われたように
2006年のシーズンはすでに始まっています。
V逸には、さまざまな要因はあるでしょうが、
しっかりそれを分析して、今秋の
そして来春のキャンプで選手達には
さらに鍛錬してもらい、来季こそは、
悲願の日本一を掴んでもらいたいと思います。
これからも頑張れ、中日ドラゴンズ!!
◇落合監督からのご挨拶◇
「全国の中日ドラゴンズファンの皆様、本日来場の皆様、
今年一年間、本当に暖かいご声援感謝申し上げます。
ありがとうございました。
2005年のシーズンは球団の悲願である連覇、
そして51年ぶりの日本一という目標を掲げ、
この一年間戦ってまいりました。
残念ながらそれを達成することは出来ませんでした。
申し訳ありませんでした。
ドラゴンズの選手個々は持てる力を
充分発揮してくれたと思っております。
それを勝ちに結び付けられなかった。
それは私の責任だと思っております。
2006年のシーズン、もう始まっております。
今年出来なかったセ・リーグの優勝、
そしてスコアボードの上にある日本チャンピオン、
このフラッグをこの地に持ってくるために
戦いはもう始まっております。
それは皆様に、これで3回目の約束になると思いますけども、
是が非でも来年は、その約束を果たしたいと思います。
そのためには、肉体的にも精神的にも
もう1ランクも2ランクも強くたくましくなった選手を
2006年度には皆様の前にご披露できると思います。
来年、今年以上のご声援をよろしくお願いします。
ありがとうございました。」
(「中日ドラゴンズ Dragons Official Homepage」 より)
PS 今夜のコメントから。
●中里篤史
<来季に向け4年ぶりとなる先発で3回3安打2失点>
「調子は悪くなかったし、
前回よりは落ち着いてゲームに入れたと思います。
もう少し慣れれば、もっと長いイニングを投げられると思う。
もう少しゲームで投げて、場面場面で、
いかに落ち着いていけるかが、来季への課題ですね。」
●福留孝介
<今季初の1番で先発も一発が出ず28本塁打で終了。
3割30本100打点100得点の記録を逃す>
「仕方がない。野球の神様がまだ早いと
いっているんでしょう。来年の目標ですよ。」
<03年以来2年ぶりの最高出塁率のタイトル確定>
「四球(93個)も多かったし、
獲れないよりも獲れた方がいいしね。」
●タイロン・ウッズ
<4回のホームランについて>
「打ったのはスライダー、
今シーズンの最後のゲームだから、
名古屋のファンに自分のホームランを
見てもらえてうれしいよ。」
●落合監督
<2005シーズンを2位で終えて>
「(優勝を狙って戦ったのは)
うちだけじゃなく、みんなそうなんだから。
優勝するために戦ったんだ。
79勝したとか、66敗したとかは、
度外視していいんじゃないのか。」
<初のセパ交流戦の負け越し>
「条件はみんないっしょ。」
<振り返って、節目の試合になったのは>
「8月16日からの巨人、
横浜との6連戦 (2勝4敗)だな。
命取りになると思ったら、案の定だった。
”たら、れば”はいけないけど。
あそこで盛り返してくれたら、
もう少し楽な戦いができた。
周りとこっちでは(節目の考え方が)違うと思うけども。
あの6連戦以降、無理をしなくちゃいけなくなった。
勝てる試合だっただけに、最後まで響いた。
ただ、選手は持ってる力を出してくれたと思う。
勝てなかったのは、ベンチを預かるこっちの責任だ。」
<来季に向けての課題>
「課題はいっぱいある。
こういうシーズンを(来季は)送らなくても
いいようにしなければならない。」
<今季をひと言で表現するならば>
「負けたシーズンだ。
勝負ごとは勝つか、負けるかだから。」
PSその2 今シーズン最後、今夜の渡邉選手。
最終戦は、7回表、ファーストの守備から登場。
9回、佐伯の一ゴロを華麗に捌きました。
打つ方では、8回ウラの先頭で木塚との対戦。
1球ファウルのあとの2球目、
真ん中低目のカーブをうまく対応して
サード横を抜いてゆく今季22本目となるヒット!
最後の打席をヒットで飾り、
.268、1本塁打、10打点で今季を終えました。
今シーズンは、当初からの予想通り、
ウッズのバックアップという役目が主でしたが、
交流戦でスタメンのチャンスがあったのに
打てなかったことが悔やまれたそうです。
ただチームにとっては、やはり欠かせぬ存在。
秋のキャンプも若手に混じって、汗を流すことでしょう。
1年間、本当にお疲れ様でした。
「ST」ドラゴンズ『2005SEASON』編
1シーズンご愛読していただいた方、
シーズン途中からお読みいただいた方、
トラックバックやコメントを下さった方、
本当にどうもありがとうございました。
オフシーズンも地味にやっていきますので、
これからもよろしくお願いします!