中日交流戦20勝15敗1分、最後は19三振の完敗。
約1カ月半に渡って行われた、
日本生命セ・パ交流戦も
いよいよ最終戦となりました。
ドラゴンズにとっての36試合目は、
ナゴヤドームでの福岡ソフトバンク戦。
勝って有終の美を飾りたいところでしたが、
積もり積もって三振の山となってしまいました。
◇日本生命セ・パ交流戦 中日-福岡ソフトバンク 最終戦 (18日・ナゴヤドーム | 中日4勝2敗) | ||||||||||
37836人 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R |
ソフトバンク | 1 | 0 | 2 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 4 |
中 日 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 |
[敗] 小笠原(6試合2勝2敗) [D本]なし | ||||||||||
[Dバッテリー] 小笠原、鈴木、平井、岡本、デニー友利 - 谷繁 |
ドラゴンズの先発は、中6日で小笠原。
前回の対戦では完投勝利を挙げた
ソフトバンク相手でしたが、
初回2死から、スタメンに復帰したカブレラに
カウント0-1からの2球目、
真ん中に入ったストレートを叩かれ、
レフトスタンドに飛び込むホームラン。
この3連戦初めて先制点を奪われてしまいます。
一方、ソフトバンクの先発は、中6日で神内靖。
初回、先頭の森野が、
内角高目のカーブに空振り三振に倒れると、
続く井端も外角低目のストレートボに見逃し三振、
福留も三塁ファウルフライに倒れ、三者凡退。
2回もウッズ、アレックス、そして立浪と三者連続三振。
腕をしっかり振って投げ込んでくる
神内の勢いのあるストレートと
低目に集まる変化球に翻弄されてしまいます。
2回はヒット1本を打たれたものの
0に抑えた小笠原でしたが、3回に再びピンチ。
この回先頭の大村にセンターに運ばれると、
続く森本に死球を与え、一、二塁。
さらにカブレラにもレフト前ヒットを浴び、
無死満塁としてしまいます。
ここで迎えるは、交流戦首位打者の松中。
カウント0-1からの2球目、
内角へのストレートを叩くと、
打球は一塁への痛烈なライナー。
しかしウッズがしっかり掴むと、
飛び出していた一走のカブレラにタッチ!
ダブルプレーで難関をひとつ切り抜けます。
2死二、三塁として迎えた次の難関が、ズレータ。
カウント1-2からの4球目、
中に入ったカーブを叩くと、レフトへの飛球。
しかしダイビングキャッチを挑んだ
アレックスの下を打球が抜けていってしまいます。
二者が生還し、3-0。
踏ん張れなかった小笠原は、この回で降板となりました。
3点ビハインドとなったドラゴンズ。
3回ウラにようやくチャンスを掴みます。
1死から谷繁が一、二塁間を抜き、
チーム初ヒットを放つと、
続く小笠原の代打・小山が
ストレートの四球を選び、1死一、二塁。
迎えた森野の当たりは、三塁強襲のライナー。
しかし谷繁がスタート出来ず、三封されてしまいます。
2死一、二塁となって迎えるは、井端。
右へ左へファウルで粘りますが、
8球目、外角高目のストレートに空振り三振。
神内に踏ん張られてしまいます。
4回ウラ、ドラゴンズが再び反撃。
先頭の福留が、ライト前にクリーンヒット。
続くウッズの三ゴロとアレックスの空振り三振で
2死となりますが、立浪がセンター前に運んで、
一、二塁とチャンスを作ります。
迎えるは、7番でスタメン出場の英智。
ファウルで粘ったカウント2-1からの7球目、
外角低目のチェンジアップをうまく叩いて、
センター前へ運ぶタイムリー!
続く谷繁は、空振り三振に倒れたものの、
打線が粘って、1点を返します。
3-1と2点差となった5回、
2番手の鈴木がつかまり、
森本のライト前ヒットと、パスボールで、
1死二塁とピンチを背負ってしまいます。
ここで登場は、またも松中。
カウント2-1からの6球目、
甘く真ん中に入ったストレートをセンターへ運ばれます。
フェンス際で英智がジャンプするも及ばす、
その上を跳ね返るタイムリーツーベース。
手痛い1点を奪われてしまいます。
再び3点差となった5回ウラ、
疲れからか球威が落ちてきた神内から
井端が強振してレフト前に運び、2死一塁とします。
迎えるは、前の打席でヒットを放っている福留。
神内は警戒したか、カウントを0-3としてしまいます。
4球目のストレートは、
外角低目への際どいコース。
福留は見送るも、ストライクと判定され苦笑い。
続く真ん中低目へのストレートもストライク。
そしてフルカウントとなった6球目、
外角いっぱいのストレートを
自信を持って見送った福留。
しかし判定はストライクで見逃し三振に!
判定に納得がいかない福留は、
激高し、バットを叩きつけます。
ベンチに戻り、守りについても、
しばらくは、怒りが収まりませんでした。
両軍中継ぎ陣がともに踏ん張り、
4-1のまま迎えるは、8回ウラ。
ソフトバンク3番手の吉武真太郎から、
先頭の井端が、ライト前ヒットで出塁します。
しかしソフトバンクベンチが小刻みな継投。
左の篠原貴行に対し、福留が空振り三振。
続くウッズには、藤岡を注ぎ込まれて、
外へのストレートに見送り三振と
ランナーを進めることができません。
何とかアレックスがセンター前に運んで、
一、三塁とチャンスを広げますが、
立浪の当たりは伸びずにレフトフライで万事休す。
最終回は、クローザーの馬原孝浩の前に、
代打・上田、谷繁、そして代打・小田が
三者連続三振に打ち取られ、ゲームセット。
ソフトバンクが繰り出した6投手の前に、
昨年4月6日のヤクルト戦以来の
球団ワーストタイとなる
19三振を喫したドラゴンズ。
最後までペースを握れぬままの完敗。
連勝も4でストップし、
交流戦最後のゲームを
勝利で飾ることが出来ませんでした。
とにかく三振、三振、三振。
先発野手全員が
三振を記録してしまい、
アウト27個中、
なんと三振が合計19個。
さすがにこれだけ
積み重ねてしまうと、
攻撃を仕掛ける事は、困難。
先発の小笠原が序盤に
つかまってしまったこともありますが、
今日は負けるべくして負けたという感じです。
交流戦最後のゲームを良いカタチで
締めくくれなかったのは、残念ですが、
最後だからこそ引きずらないという点では、
まだ良かったかもしれません。
これで今季の交流戦は、対戦終了。
パ・リーグ6球団と36試合を戦い、
20勝15敗1分けと勝ち越すことができました。
いきなり3試合連続延長戦になるなど、
序盤こそ拙攻と貧打が重なり、
さらに1番・荒木が故障によって離脱するなど
ある意味、苦戦が続きましたが、
川上憲伸、佐藤充、朝倉ら先発投手が
連続イニング無失点の球団タイ記録を
作るなど、投手陣が踏ん張り、
また調子を上げた福留が打線を引っ張り、
4カード連続勝ち越しをマークするなど
後半はかなり盛り返しました。
15勝21敗と大きく負け越し
『降竜戦』と呼ばれた昨季と比べると
しっかりと勝ち越せましたし、
巨人、阪神を抜いて、リーグの首位に
立ったことを考えると、
今季は、うまくいったのでは思います。
今朝のトーチュウではないですが、
まさに『好竜戦』って感じでしょうか。
日程をうまく消化できたことにより、
明日からは4日間は、ゲームなし。
リーグ戦は、24日から再開。
いきなり地元・ナゴヤドームでの
巨人戦からスタートします。
投手陣は、このまま好調をキープ。
打線は、この4日間でしっかり切り替え、
同一リーグでの直接対決を迎えてほしい。
首位をキープしたまま、まずは前半戦を終了できるよう、
チーム一丸となって、突っ走ってほしいと思います。
今日のコメントから。(18日)
●福留孝介
<5回、カウント0-3から
微妙な外角球を3球見逃して三振。
判定を不服としてバットを叩きつける>
「審判がストライクと言えば、ストライク。
僕には何もできない。仕方ないです」
(サンスポ、スポニチ名古屋、名古屋ニッカン)
●高代野手総合チーフコーチ
<福留本人に代わって試合後、怒りを>
「あの三振になった球はひどかった。
右打者ならデッドボールになっていたよ」
(中スポ)
●小笠原孝
<先発3回を5安打3四球の3失点で2敗目を喫す>
「申し訳ありません…。
いつもと同じように投げたんですが…。
(初回、本塁打を打たれた球は)真ん中ですね。
2アウトを取っただけに悔しかった。
カブレラにやられた? あの人だけじゃないです。
いい流れをつかめませんでした」
(中スポ、サンスポ、名古屋ニッカン)
●鈴木義広
<5回、松中に中越えの二塁打を浴びる>
「(松中の場面は)
高めに投げて目先を変えようと思ったけど
少し内に入ってしまった。
休みの間も左打者の内角の制球をしっかり確認したい」
(中スポ)
●英智
<4回、唯一の得点となるセンター前タイムリー>
「打ったのは、チェンジアップ。
何でも食らいついていこうと思って打席に立った。
僕は左投手を打たないと、
試合に出してもらえなくなる」
<6月は調子を落とし、18日現在で.248>
「打てないのはしかたがないから、
今はスタンスの幅を変えたり、
いろいろ考えてやっている」
(中スポ、ニッカン)
●平井正史
<3番手で登板、三者凡退に抑え
ゲームを落ち着かせる>
「(三者連続三振は)たまたまですよ。
そんなにプレッシャーがかかる場面でも
なかったですからね。
しっかり体を休めて(再開する)金曜日に臨みたい」
(中スポ)
●立浪和義
<4回、センター前に20打席ぶりの安打も>
「今年も良くなかったから。
もう(交流戦は)終わったんで。
セ・リーグが始まるので頑張ります」
(中スポ)
●田中監督付スコアラー
<11三振を喫した神内の投球について>
「テークバックが小さく、スピード以上に速く見える」
(サンスポ)
●落合監督
<プロ野球ワーストタイとなる19三振を喫し>
「いくつ三振とられた?
19(三振)だろう?
(ワースト)記録までいったか?
タイ? あと1つだったのか?
(どうせなら)もう1ついっとけばよかったんだ。
1人の投手にやられなくて、よかったよな。
ソフトバンクは力があるんだ。3つ勝つのは大変。
(この日の審判は)ゾーンが広かったな。
審判がストライクと言えばストライクだから
言ってもしょうがないが、あえて言えば
孝介のノースリーからの三振で流れが変わったな」
<昨年15勝21敗だった交流戦を、
20勝15敗1分けと勝ち越して終え>
「(交流戦の成績は)上出来じゃないか。
来年はもっと勝つよ。
(チームが)パ・リーグにも大分慣れたからな」
(中スポ、サンスポ、MSN毎日新聞、
スポニチ名古屋、名古屋ニッカン、CBC)
☆交流戦総括コメント (トーチュウより)
◇福留孝介
<打率.390、30打点、5本塁打と打のMVP。
交流戦をあっさりと振り返る>
「何も変わってないよ。たまたまじゃない」
◇岩瀬仁紀
<10試合に登板。1敗8セーブ、防御率1.04。
違いを挙げるなら、目に見えない運気>
「やってることは変わってないですよ。
流れというのがあるからね。去年は悪かった」
◇タイロン・ウッズ
<チームトップの32打点で貢献>
「去年と今年は明らかな差がある。
去年は最低だった。逆に今年は調子が良かった。
チームが首位にいるということが何よりの証明だよ」
◇谷繁元信
<12球団ダントツのチーム防御率2.07を支える。
昨季との印象の違いは悔しさから来る
マウンド上での意識の強さ>
「みんなの意識が強くなったんじゃないですかね。
自分がいいピッチングをしよう、勝とう、という意識が。
好きなようにやられていたから、ボクも含めて」
(すべてトーチュウ)
ナゴヤからの話題。(18日)
◆奈良原浩
<北海道日本ハム広報を通じて、コメントを発表>
「自分もプロ野球選手である以上、
新たなチャンスを与えられた中日で、
また精いっぱいに頑張ってきたいと思います」
(トーチュウ)
◇落合監督
<トレード入団が決まった奈良原について>
「(奈良原が)1枚加われば、
いろんな動きができる。
今のウチは若い選手を育て上げるよりも、
すぐに使える選手が必要。
水曜日の練習を見て、状態がよければ、
巨人戦(23日・ナゴヤドーム)から
だれかと入れ替え、先発で使うかもしれない」
(スポニチ名古屋、名古屋ニッカン)
ドラゴンズへのトレード発表から一夜明け、
奈良原が、コメントを発表しました。
今季、札幌ドームのグラウンドに立てなかったことを
北海道日本ハムファンにわびましたが、
心はすでに竜戦士。
心機一転の活躍を誓いました。
名古屋ニッカンによると、奈良原の合流は、
21日の全体練習からの予定で、
背番号は『95』になる見込みとのこと。
落合監督によると、いきなり二塁スタメンの可能性も?
週末には中日・奈良原の姿が
ナゴヤドームで見られるかもしれません。
若竜からの話題。(18日)
◆ウエスタンリーグ
阪神-中日 15回戦
(18日・阪神甲子園球場)
D 010 000 000 =1
T 000 400 01X =5
[敗] 石井(2敗)
(中スポ)
●高江洲拓哉
<5回から2番手で登板、2回を1安打無失点>
「夢にまで見た甲子園で投げ、
前回の初登板以上にドキドキしました。
次はもっと長いイニングを投げれるようにしたい」
●中村一生
<2回、先制のタイムリーツーベース>
「バットが振れるようになりました。
(二塁打のあと捕手のけん制に刺され)
しかし走塁面がまだまだです」
●佐藤2軍監督
<高江洲について>
「遅い97キロのカーブを投げる勇気は
高校出の投手とは思えない。先が楽しみです」
(ともに中スポ)
甲子園球場での
ウエスタン対阪神3連戦の3戦目。
2番手で登板の高江洲が好投。
ウエスタン2度目の登板で、MAX141キロながら
しなやかな腕の振りからの伸びのあるストレートに
阪神打線が振り遅れていたようです。
ただ本人にとっては、そのことよりも
高校球児の憧れである甲子園球場のマウンドで
投げることができたことの方が
この日は、大きかったようですが。
なおゲームは、先発した石井が
コントロールを乱して、4回に5安打4失点と自滅。
さらに4番手で登板のサイドスロー・樋口が
2死球と荒れてしまい、1死も取れず交代。
まだまだ発展途上のようです。
PS 今日の渡邉選手。
交流戦の最終ゲームとなったこの日、
出番は、7回ウラ。
1死から平井の代打で登場し、
チャンスメイクの役目を課せられました。
しかし2-1からの4球目、吉武の投じる
外角へのカットボールを打ち上げ、
一塁ファウルフライ。
ただ小山とともに、この日三振を喫しなかった
数少ない野手となりました。(.250)
今朝の<ドラ番記者>によると、
この日の試合前には、外野ノックをしていたもよう。
ただ一塁側スタンドに打ち上げたり、
走塁練習中の森野にぶつけそうになったりと
かなり慣れない手つきだったようですが。
コメントも載っていたので、引用。
◇渡邉博幸
<試合前、一塁ベンチ前から
井上と上田相手に外野ノックを>
「試合でできないことは、フリー打撃でもできない。
きょうはフリー打撃でも
できなかったから、死んでる球で打った」
(中スポ<ドラ番記者>)
フリー打撃で左ひざの開きが気になり、
フォームを修正するためのノックだったようです。
今季の交流戦は、初戦の札幌ドームで
いきなり送りバントを失敗。
チーム敗戦の戦犯になるなど、
出だしは最悪だったものの、
6月4日、フルスタでの東北楽天戦では、
4打点をマークし、お立ち台に立つなど、
昨季と比べて、出番も多く、
恐怖の9番・サードとしての活躍もありました。
再びリーグ戦に戻ると、
出番は、ある程度限定されてしまいますが、
元祖・スーパーサブらしく、
守備固めや代打で、これからも良い味を出して
チームに貢献してほしいと思います。