井上節炸裂87分と藤井スイッチヒッター再挑戦。
ベテラン・井上とドミニカ修行を終えた藤井が
契約更改交渉に臨み、それぞれサイン。
球団側と約87分に渡り、自らの立場などを話し合ったという井上は、
来季を「岐路」として、居場所さがしのシーズンにすることを決意。
一方藤井は、来季スイッチヒッターに再挑戦。
ドミニカ修行で前向き思考を学んだ背番号4は、
それを武器にレギュラーを奪取したいと意気込みました。
その他、この日のドラゴンズの話題をまとめて紹介します。
ドラゴンズトピックス(10日)
◇井上一樹
<500万減の7500万円で来季の契約を更改。
90分に及んだ球団側との交渉だったが>
「お金の話は2、3分でした。
言われた額を素直に、と思っていましたから。
残りの時間? 金額云々でなく、今年を振り返って
自分の立場、ポジションはどこなのかと…。
何を求められてるかわからなかった。自分でもわかりません。
(歩むべき)レールを探していかないと、自分自身が不安なので」
<球団との話は起用法に関して?>
「言葉が難しいけど、起用法の不満じゃない。
タクトを振るうのは現場ですから。野球はフィールドでやるもの。
ボクの野球人生の第4コーナーを回って、
最後の直線をどう走っていけばいいのかを一生懸命さがしています。
いい形でゴールできるように。来年が集大成のつもりでやる」
<来季で20年目>
「そうドラゴンズ一筋で20年になる。
山本さん、立浪さんという2人の生え抜きの先輩がいるけど、
球団からも『3番目のプライドをもってくれ。
中日はすぐになくなるチームじゃない。
いい形でもっていけるような立場、
役目をもっておいてほしい』と言ってもらえました。
将来のコーチ? そんなことは一切言ってません」
<今季、悔しい思いを味わった瞬間がある。
その象徴といえる試合、幻に終わった『打席』がある。
10月24日、巨人とのCS第2ステージ第3戦。
延長12回、2死一、二塁の勝ち越し機。マウンドは右腕・東野。
しかし落合監督は英智をそのまま打たせ、結果は三振。
ベンチで見つめるしかできなかった『打席』を、何度も自問自答>
「あそこで使われなかったのがすべて。
何で自分が呼ばれなかったのか。
打席に立っていれば、今季の集大成といえる場面だった。最低でも。
最低でもああいう場面で使ってもらえるようにならなきゃ。そう思っています。
それは力のなさなのか、それとももっと違う形でと
(監督が)考えた結果、使われなかったのか…。
自分に信頼、実力が足りなかった。
ただ『誰が考えてもここは井上一樹だろ』と自分が思っても、
周りは違うだろと思われるようじゃダメ。
ハートをクリーンにしないと。きれいにしないと来年のボクはないんです。
ボクはここにいますよ!
そういう居場所を見つけて、まだまだやれるという年になるか、
もう十分だろと言われる年になるか。
岐路となるシーズンだと思っています。
親から授かり、鹿児島ではぐくんだ、
人よりは強いと思っているこの体をまだまだ使えるよう、
スポットライトを浴びられるように。
いい一打を打ち、ガッツポーズをして、
ヒーローインタビューで雄たけびをあげるだけのものは、
まだ自分の中に残っていると思っていますから」
<そういう話を球団としたということか?>
「年に1回の契約の席ですから(自分の思いを)聞いて欲しかった。
出られない悔しさより、(最初から)出ないだろうと思ってしまう
自分に対する悔しさ。そういうのが今年は多かったから」
<来季の目標は?>
「試合数にこだわりたい。
何らかの形でチームに貢献するということだから。
出て『久しぶり』と思われるんじゃなく。
それは仕事が見つかるということでもあるから。
最低でも100試合は出たいですね。
気持ちを真っさらにして、意気に感じて頑張りたい」
(中スポ、スポーツ報知、共同通信社、スポニチ名古屋、ニッカン)
◇藤井淳志
<契約更改交渉をし、200万減の1600万円でサイン>
「成績を残してないから納得してます」
<更改後、この2年間封印していた両打ちを
来年再開することを明らかに>
「スイッチ(ヒッター)に戻します。
シーズンの終わりに落合監督と話した時に
左をやっておけと言われました。
(兼任打撃コーチの)立浪さんからも
両方で打たせるからなと言われました」
<大学、社会人、そしてプロ1年目の06年は両打ちだったが、
打撃力向上を狙った首脳陣の方針で、ここ2年間右打ちに専念。
転機は、首脳陣の勧めだったが、
中米での約1カ月の経験がさらに後押しした>
「向こうでやってる人はみんなスイッチで
ユーティリティープレーヤーなんですよ」
<今年、打撃が良くなってきたことに手応えをつかんだという>
「右を2年やって自分の中で気を付けなきゃいけないことは
はっきりしました。左のポイントも分かりました」
<自信は打撃だけではない。精神面も。
ウインターリーグでは5試合の出場にとどまったが、
気持ちが後ろ向きだった自分に気付き、
前向きにプレーする姿に考え方を変えた>
「常にポジティブな姿勢は見習うところがあった。
ピンチもチャンスだと思うくらいの前向きさでやりたい。
身をもって体験したことで、自然とそういう発想を持ってやっていける」
<落合監督はチームのバランス上、左の外野手を求めて
ドラフト1位で野本選手を指名したが、ただ一歩も譲らない>
「左の外野手より両打ちの外野手の方がいいでしょう。来年はやりますよ」
<来季、森野が三塁に移るため、中堅は激しい競争になる。
ライバルはたくさんいるが、ひるまない>
「ポジションが空いても、空かなくても、(ぼくが)開けなきゃいけない。
空いているのはチャンスだと思います。こじ開けるつもりでやります。
チャンスはモノにします。打撃を伸ばして、レギュラー獲ります」
(中スポ、スポニチ名古屋、ニッカン)
△ドラゴンズ・契約更改▼
12月10日(金額は推定・単位は万円)
井上 7500(▼ 500・6%)
藤井 1600(▼ 200・11%)
◇谷哲也
<ナゴヤ球場でマシン打撃などに汗を流す。
2年目を迎える来季、1月までの自主トレ期間中は
筋力トレーニングに熱を入れ、筋肉質に改造する考え。
パワーアップと同時に、故障しにくい体をつくり上げるのが目的>
「今から7キロぐらいは増やして80キロにしたい。
けがの予防にもなりますから」
<今季の終わり方は最悪だった。
11月の秋季練習途中で腰の張りを訴えてリタイア。
猛練習を『完走』できなかったことが悔しがり>
「原因は疲労だと思います。ショックでした」
<同じ遊撃のポジションで、
今季途中まで637試合連続出場を続けた井端が理想。
ナゴヤ球場のトレーニング室に連日こもって体をいじめ抜く>
「小さくてもがっちりしている。見習いたい」
(中スポ)
◇新井良太
<ナゴヤ球場でのランニング、ウエートトレーニングに加え、
この日は屋内練習場でのマシン打撃を行う。
ドミニカ修業でも1日も休まず打撃練習を行ってきたが、
ナゴヤ球場を中心にみっちり練習する計画>
「(このオフは)打撃練習をしたいので」
(東京中日)
◇浅尾拓也
<この日のナゴヤ球場での自主トレでも
短いキャッチボールにとどめるなど
飛ばしすぎに注意することに。
右肩に『持病』を抱えるだけに、慎重に調整を進め、
肩への負担がかかる遠投は当分控える考え>
「1月中には遠投を始めて、キャンプでペースを上げていきたい」
(中スポ)
◇森野将彦
<ナゴヤ球場に隣接する屋内練習場を訪れ、ウエートトレを行う。
内外野両方を守った今年までと変わり、来季は三塁専任の予定だが、
グラブ、スパイクなど使う道具は同じ型で臨むつもり>
「まったく変えないです」
<例年、年明け早々にスタートすることでおなじみだった
『神奈川県人会』自主トレは、残念ながら来年はやらないことに。
渡辺コーチに代わって、今年から中心的役割を担っていたがその理由は>
「グラウンドが使えなくなったんです」
<毎年、神奈川県人会は
川崎市の三菱ふそう川崎のグラウンドで自主トレを行ってきたが、
7月に硬式野球部の今年限りでの活動休止が発表。
直後に代替案を検討したが、継続は困難という結論に至った>
「それぞれが考えてやることになります。ぼくはナゴヤ球場でやりますよ」
(中スポ、<ドラ番記者>)
◇山本昌に栄誉賞 神奈川県茅ヶ崎市(東京中日)
(中日球団はこの日、山本昌が神奈川県茅ヶ崎市の
市民栄誉賞を受賞し、27日の授与式に出席すると発表。
同市出身の山本昌は200勝達成などのプレーでの実績だけでなく、
同市での少年野球教室参加など地道な地域貢献も評価された)
◆オリオールズ 上原&川上に条件提示へ(スポニチ)
◆エンゼルスGM 川上に「興味持ってる」(スポニチ)
◆メジャー交渉「川上データ集」効果バッチリ(サンスポ)
◆川上代理人11球団と接触クリスマス決定も(ニッカン)
◆川上の代理人、10球団以上と接触(時事通信)
◆憲伸株 急上昇 メジャー11球団が交渉申し込み(中スポ)
(MLBのウインターミーティングは2日目に突入。
川上の代理人ダン・エバンス氏にオリオールズなど11球団が接触。
そのうち4、5球団とじっくりと会談したもよう。
これまで注目度が低かった川上だったが、
水面下で調査を進めていた各球団が実力を評価し、獲得を視野に入れたよう。
エバンス氏は『売り手市場』となった手応えを感じ取って
「いいスタートを切れた。前向きな印象を持てた。
できるだけ多くの球団と話し合ってみたい。
カワカミ本人には、毎日、経過報告を送っている」
今後も球団の所在地にはそれほどこだわらず、
複数年契約や優勝争いが可能なことなどを条件に交渉を進めていくという。
「近年、ウインターミーティング中に決まるケースが
少なくなってきているし、来年1月だってオフシーズンだ」)
ざっとこの日の竜戦士のコメントを集めてみましたが、
インパクトがあったのは、ベテラン・井上でしょうか。
契約更改交渉を行い、500万ダウンの年俸7500万円でサイン。
厳冬更改が続くわりには、意外に少額のようにも感じましたが、
74試合に出場し、打率.291、1本塁打、10打点。
井上自体としては、昨季とそれほど変わらない数字なんですね。
ただ出場試合が減ったことと、打点が半減したこと。
さらに代打としての貢献度を考えると、やはりダウン提示。
それでも山本昌、立浪に次ぐチーム3番目の生え抜き。
そういう面も査定には入っていたのではないかと思われます。
それにしても90分間にわたった交渉。
実は金額については、ほんの2、3分で、
残り87分は、球団首脳に自らの立場などについて、
熱き思いを聞いてもらっていたとのこと。
ただ会見での一問一答などからは、
良い意味に捉えると「思いの丈をしゃべりまくった」
その一方では「悔しい思いをグチっていた」そんな感じかも。
今季を振り返ると「迷い」のシーズンだったという井上。
自分に与えられた役割がよく分からずに悩み、
さらに「試合に出られないより、出ないだろうと思ってる」
そういう自分もいたそうで、悔しさを感じていたようです。
しかしプロ20年目を迎える来季、
いわゆる『岐路』として、居場所をさがしながら、
プロ生活の集大成としていくと、気持ちを切り替えたようですね。
そして「試合数にこだわりたい。
何らかの形でチームに貢献するということだから」と。
力で決まる勝負の世界だけに、
来季からのチーム方針では、力が同じなら若い者を使うでしょう。
そんな逆境のなかで、いかにベテランらしい経験、
そして頑丈な体を生かし、力を振り絞ることができるか。
その辺りが「居場所さがし」のカギとなってくるでしょう。
まずはチームに貢献する働きで、スポットライトを浴びること。
そしてガッツポーズに、雄叫びのお立ち台など
多くの見せ場で、独特の井上節をアピール。
やはり生え抜きですし、味のあるキャラクターでもある背番号9。
ぜひとも巻き返して「最後の直線」を突っ走ってほしいです。
一方、今朝の中スポの1面は、その井上でなくこちら。
ドミニカ修行の関係でまだ未更改だった藤井。
こちらもダウンでのサインとなりましたが、
交渉後の会見で、来季スイッチヒッターに再挑戦することを明かしました。
もともと入団時は、両打ちとなっていた藤井ですが、
2年目の昨季から右打ち一本に専念。
昨春の沖縄キャンプでの「鳥かごマシン打撃3時間」などで
打撃向上をはかり、時にはパワフルな長打を放つなど成長の度合いも。
レギュラーに左打者が少ないチーム編成も踏まえ、首脳陣が指示。
来季からは、再び左でも打っていくようです。
スイッチヒッターといえば、
金城(横浜)、西岡(千葉ロッテ)、
福地(東京ヤクルト)
木村拓也、鈴木尚広(ともに巨人)
などが思い浮かびますが、
藤井については、
どちらかというと福地や
鈴木尚広のように
足を生かすための再転向にも思えますが、
いかがなものでしょうか。
さらに井端の勝負強さ、
またはひざの状態などを考慮すると、
荒木とともに1、2番を組ませるなど、そういう構想のなかで、
首脳陣もそういう指示を出したのではないかとも思われます。
それにしても約2カ月間のドミニカ修行で、
ポジティブな姿勢も学んだという藤井。
この日のコメントも『超前向き』だったようですね。
どちらかというとお調子者の感もあったりもしますが、
今季の吉見が成功したように、プラス思考でいるのも、
プロのアスリートとしては必要な部分であるでしょう。
どちらにしても、来季し烈となるセンターのレギュラー争い。
他の選手にはないスイッチという武器が
レギュラーへの扉をこじ開けるカギになるかも。
背番号4にとってはチャンスでもあり、正念場でもある来季、
とにかく前向きで挑み、ぜひとも打撃に磨きをかけてほしいです。
その他の話題で気になったのが、ドラゴンズ神奈川軍団。
ここ数年は恒例となっていた1月初旬の
『神奈川県人会自主トレ』ですが、
来季は、三菱ふそう川崎の野球部が活動休止となった関係で、
グラウンドが使えず、残念ながら「中止」となったもよう。
ただ理由としてはそれだけではないでしょうね。
実は軍団自体が規模縮小となってしまった感も。
今年のメンバーは、リーダーの森野をはじめ、越境参加の英智、
さらに小山良男、石井裕也、普久原という面々。
しかし石井裕也は、シーズン途中に横浜へ移籍。
さらに小山と普久原は、今季限りで現役引退となってしまい、
実質「消滅」になった部分も大きいのでは。
「それぞれが考えてやることになります」
森野がそう話していたそうですが、
関東地方ではなかなか見られない竜戦士の自主トレ風景。
ここ数年恒例でもあっただけに、寂しいものもありますが、
いつかは『復活』となってくれることを期待しています。



神奈川県人会自主トレ、来年こそは
見学に行こうと思っていたのですが、
消滅となり残念です。人数的に
きつくなったことが原因でしょうね。
一樹選手が悔しさを味わった、あのシーン、
今も鮮明に憶えています。残塁に
終わった瞬間、その場にいたたまれず
ソッコーで「11番出口」へ向かいましたから……。
来シーズンは、これぞ“男・一樹”という
場面を何度も見せてほしいです!
投稿: ドライチ | 2008年12月11日 (木) 18時12分
コメントありがとうございます!
>ドライチさん
できれば森野選手に、英智選手、
さらに福田選手あたりも加わってやってほしかったですが、
それならナゴヤでも出来ますし、致し方ないですね…。
井上選手のあのシーン、
ドライチさんも憤慨されていましたよね。
まあ本人にそういう悔しさがあるのはいいこと。
ぜひとも来季は自分も“男・一樹”の生き様を見たいです!
投稿: Toshikichi | 2008年12月12日 (金) 09時22分
藤井のスイッチ復活は楽しみです。
打撃のセンスはあると思うのですが、
一軍では発揮できないままで終わっています。
左は俊足を活かすバッティングに徹すれば、
そこそこの打率になると思います。
ラストチャンスのつもりで取組んでほしいです。
小池、平田、藤井、野本とライバル争いから
いい結果が生まれることを期待したいと思います。
投稿: ギンタロウ。 | 2008年12月12日 (金) 13時04分