昌岩瀬シート打撃登板、竜キャンプ実質打ち上げ。
ドラゴンズの沖縄キャンプは、最終クール4日目。
キャンプ自体はあと2日間続くものの、
きょう、あすとオープン戦が組まれていることもあり、
実質的には『打ち上げ』というカタチとなりました。
総仕上げとなる北谷の全体練習では、
山本昌、岩瀬、平井のベテランがシート打撃に登板。
その他荒木落合ノック皆勤、野本キャンプ完走など、
この日のドラゴンズの話題をまとめました。
ドラゴンズトピックス(27日)
◇荒木雅博
<左肩痛からの完全復活を目指した今キャンプ。
実質最終日となったこの日、シート打撃に初登場
山本昌には一ゴロに封じられたが、平井からはきっちり四球を選ぶ。
実戦復帰は3月を予定しただけにうれしい誤算>
「キャンプ最後だから入ったんだけど、今年は天気がよかったからね。
思った以上にできていると思う。この天気で開幕が見えた気がする」
<3日間の休日と雨天の20日を除き、
毎日行われた落合監督からのノックも唯一の『皆勤賞』。
この日も森野らとともに打球を追い、
遊撃手転向に向けて、充実した練習ができたようす>
「キャンプでたくさんノックを受けたかった。
予定通り。量をこなしたかったので良かった。
ケガなくできてよかったし想像以上の出来栄え」
<オープン戦出場に関しても、
当初は3月7日の北海道日本ハム戦と話していたが>
「最初は15日くらいかなと思っていたけど…。早くなるかも。
天気のおかげもあって、だんだんと欲が出てきた」
(中スポ、共同通信社、スポニチ名古屋)
◇森野将彦
<シート打撃で貫禄を見せる。
2打席に立ち、山本昌から右中間へ二塁打。
このところは屋内で個別の打ち込みをしていて、
シート打撃に参加するのも久々だったが、
いざ実戦形式になると快音が>
「(打撃の調子が)ずっとダメだったのが、
きょうはまあまあになった。初めてまあまあでした」
(中スポ)
◇岩﨑達郎
<セカンドで連日『オレ流ノック』で鍛えられているが、
落合監督から併殺の際のベースカバーの集中講義を受ける。
二塁ベースを踏むときの足の運びなどを身振り手振りで
解説されながら、併殺の動きを何度も繰り返して>
「(本職の)ショートとはだいぶ違います。
いろんなことを教えていただいたので、
頭を整理して身に付けたいと思います」
(中スポ)
◇小池正晃
<外野、三塁、一塁と3ポジションを練習したキャンプを振り返って。
チーム編成上、兼務することを求められるが、覚悟を決めている。
シーズンへ向けて3つのグラブを準備する考え>
「どこでもできるようにしておかないといけない。
グラブも準備します」
(ニッカン)
◇川相内野守備走塁コーチ
<井端が目の治療で離脱し、再び合流することはなかったが>
「井端がこんな状態だと影響はある」
(中日新聞)
◇落合監督
<『オレ流ノック皆勤』で沖縄キャンプを実質打ち上げる。
今キャンプ、北谷球場で毎日見られたノック、
最終日も欠かすことはなく、ノックバットを持って
サブグラウンドにやって来ると、荒木、森野、岩﨑達郎、
和田、ブランコ、小池に向けて速射砲ノックを見舞う。
わずか3日の休日と雨天だった1日を除いて
全日ノックバットを振るい、その数は過去最高の約4500スイング。
例年通り、手締めも総括もなしで、オープン戦へ突入。
守備陣を鍛え上げるノックは4月3日の開幕まで続きそう>
「まだ1カ月もあるんだぞ。
心配するな。何をあわてているんだ。
これからだれがケガして、誰が戻ってくるか、
誰が抜けるか分からない。時間は十分にあるよ」
(スポニチ名古屋、ニッカン)
◇野本圭(ドラフト1位)
<前日の練習試合・韓国サムスン戦では
センターからホームで殺せそうな走者を
送球が逸れたために刺せず、課題を残したが、
この日のシート打撃では1死二塁からの前田の中前打を
本塁にストライク送球。二塁走者の森野を刺して汚名返上>
「今日はうまくできました。きちんと刺せたしよかったと思う」
<またプロ経験年数では25年も上の
山本昌との対戦も実現。ビックリしたようで>
「43歳であんなに速いボール投げるなんて」
<きょう28日の東京ヤクルト戦、先発出場が有力視されている。
この日も全体練習終了後、時間いっぱいまで
フリー打撃とマシン打撃に汗を流した。
開幕まで1カ月のアピールポイントにバットを挙げて>
「オープン戦で結果を残さないと1軍には残れません。
バットを振り切って、アピールしたい」
<キャンプ中は立浪兼任コーチから手厚く指導を受けた。
この日も居残り特打の合間に、手取り足取りの指導を。
オープン戦を、自らの進化の場とも位置づけて戦っていく>
「キャンプでは形、基本を一から教えていただきました。
1カ月で完成したもの(スイング)ができたらと
思っていましたがやはりそうはいきません。
まだ完成したと言えないが、プロの切れのある球に
少しずつ対応できるようになったのを感じる。
あとは実戦の中でも対応していきたい」
<ルーキーでただ1人、1軍キャンプを完走した。
充実した1カ月間の初キャンプを振り返って>
「今思えば短い1カ月でした。
朝から晩まで野球づけになるのは初めてで、本当に時間のたつのも早かった。
練習時間が長いと覚悟していたが、夢中だったので短く感じた。
ケガをしなかったのでよかった。
それとプロの一流選手でも、基本を大事にするんだなということを学びました」
(中スポ、中日新聞、ニッカン)
◇笘篠外野守備走塁コーチ
<ルーキー・野本の伸びしろに期待を寄せる>
「外野守備はまだまだだけど、実戦の中で経験を積んでくれたらいい」
(中スポ)
◇山本昌
<キャンプ実質最終日のこの日、
北谷球場でシート打撃に初めて登板。
打者12人に32球を投げ、4安打1四球。
(うち1本は走者の判断ミスによる右ゴロ)
やや制球が甘くなり苦笑したものの、
直球のMAXは134キロと、この時期にしては十分の数字をマーク。
登板後は厳しい自己評価を下していたが>
「ボールは良くはなかったです。ブルペンのようには行かんね」
<それでも調整は順調。球団記録の211勝超えへ向け、
同記録を樹立した杉下臨時コーチのお墨付きを得る。
元気なところを見せた左腕は、ベテランらしく冷静に自己分析。
オープン戦初登板は、3月3日からのナゴヤドーム6連戦が有力>
「(シート打撃登板で)ブルペンの通りにいかないのは、例年どおりですから。
(今年は)天気も良かったし、ある程度のところまで仕上げられた。
今は60か70パーセントぐらいの出来。順調といえば順調ですね。
名古屋に帰ったら寒いだろうし、1度状態が落ちると思う。
去年より開幕も遅いし、余裕を持ってしっかり調整したい」
(山本昌公式『2009キャンプ日誌』2月27日、
中スポ、スポーツ報知、スポニチ)
◇小山桂司
<初めてバッテリーを組んだ山本昌について>
「こんなに制球のいい投手っているんですね」
(中スポ)
◇田中監督付スコアラー
<MAX134キロを3度もマークした山本昌に
驚きの声を上げ、こう分析>
「速すぎるよ。
年々、進化しているということでしょう」
(中スポ)
◇杉下臨時投手コーチ
<今季初のシート打撃登板の山本昌を
ネット裏で見守り、確かな手応えを得る。
はっきりとした口調で、こう太鼓判を押して>
「(山本昌は)順調も順調ですよ。
この時期にこれだけ投げられれば、十分なんじゃないですか。
オレの記録なんていうのは簡単。簡単に超えられるよ」
<この日の登板前のブルペンでは、
つきっきりでストライクゾーンの確認も。
MAX134キロをマークしたことについては、目を細めて>
「それだけボールが来ているということ」
(中スポ)
◇立浪和義兼任コーチ
<この日のシート打撃のハイライトは
山本昌との合わせてプロ48年『82歳対決』。
2死走者なしの場面、初球は外の真っすぐ、
2球目のカーブはファウル、そしてカウント2-0の3球目、
カーブを打ち損じて、左邪飛に倒れる。
キャンプならではの対決だが、おそらくこれが見納め。
そんな感慨も忘れるほど悔しがって>
「打ち損じたけど、タイミングは合っていたね」
<最後の早出特打に選んだのは、新井と野本。
今キャンプ何度も見られた光景だったが、今年は2人相手に投げた。
おそらく公式戦で守備につくことがないため、
スローイングを見る機会はないだろうが、
必死に投げたことの『成果』なら見ることができるだろう>
「おかげさまで肩ができあがりましたよ」
<野本の守備と走塁、新井の打撃のタイミングの取り方に
課題が残ったと感じたドラ番記者に>
「野本がしんどいかなと思っているんでしょ?
大丈夫です。あいつら伸びますよ。うまくなりますから」
<先を見据えて『伸ばす』のがプロ。
兼任2年目、明らかにコーチとしての比重が増え、
このキャンプ、実に辛抱強く若手に接した。
あらゆる技術、知識、経験を継承しようとしたファイナルキャンプだった>
「(若いころの)ボクはそんなに教わってないですね。
自分で見て、勉強しましたから。
去年(のキャンプ)は選手にこだわってやったけど、
今年は『伝える』というか、自分のもっているモノを教えようと思ってやりました。
根気強く、ほめてやれば伸びていくんです」
<また選手としての今キャンプを振り返ると>
「まあまあだったかな」
(中スポ)
◇岩瀬仁紀
<今キャンプ2度目となるシート打撃に登板。
打者6人に被安打1、2四球とやや制球を乱したが、手応えを得る>
「全球種とクイックモーションを試すことができたので良かった」
<試行錯誤を重ねてきた落ちる新球を2球試し、
うち1球でデラロサから見逃し三振は奪ったが、渋い顔>
「あれじゃダメ。ただのシュートだ。
もうちょっと抜けてくれないと、『フォーク』の意味がない」
<藤井にも1球投じたが(判定ボール)、落差は今ひとつ。
現段階では低い完成度だと言うが、試合で投げ続けて感触を掴む決意>
「まだまだ思い通りに変化していない。
実戦のマウンドではなかなかブルペンのようには投げられない。
今後はオープン戦でも試してみないと。
これからも実戦でどんどん投げていく」
<今キャンプを振り返って>
「今年は体力づくりやフォームの修正など、
やりたいことができたキャンプだった」
<ナゴヤドームでのオープン戦初戦
(3月3日・千葉ロッテ戦)では
例年通り、年に一度の『先発』を務める予定>
「チームの好意でやらせていただきます。最初に投げるのも楽しみだね」
(中スポ、中日新聞)
◇平井正史
<24日から1軍で練習しているが、
北谷では初めて1軍のシート打撃に登板。
打者9人を1安打1四球に封じる上々の滑り出しを見せる。
球速は最高142キロだったが、
カットボール、スライダー、フォークと変化球が特にさえた。
チームにとっては貴重なベテラン中継ぎ右腕。
開幕に向けて一つ一つステップを踏んでいく>
「変化球が多い? 投げられるタマはどんどん使って、
打者に的を絞らせないようにしないと。
今はスライダーの制球が一番安定している。
直球はこれから投げ込んで磨いていきたい」
(中スポ)
◇谷繁元信
<腰に不安を抱えていたことで調整が遅れていたが、
この日のシート打撃で実戦初マスク。
山本昌、岩瀬を相手に打者10人、2イニング分を守る。
練習後は苦笑いを浮かべたが、志願して出場したように状態は良好。
キャンプ終盤にきてようやく実戦に入れたことを喜び>
「疲れたね。
まあ腰が問題ないことが分かったというのが一番の収穫かな。
山本昌の状態? そんなの分からないよ。
自分のことで精いっぱいだったから」
(中スポ)
◇小笠原孝
<前日の練習試合・サムスン戦で2イニング2失点。
この日は『連投』で約100球を投げ、補習を。
前日は修正点が見つかったものの、
不調で追加投球する気分にならなかったといい>
「ちょっと確認がしたかった。
きのうのゲーム後はここ(ブルペン)で投げる気にならなかったので」
(中スポ)
◇川井雄太
<きょう28日のオープン戦初戦・東京ヤクルト戦で先発予定。
この日はブルペンで57球の投球練習。
『開幕投手』を託された5年目左腕は、最終チェックに余念なく>
「このままここ(1軍)にずっといられるような、ピッチングをし続けたい。
オープン戦では、内容にこだわって投げます」
(中スポ、スポニチ名古屋)
◇高島祥平(ドラフト4位)
<きょう28日の東京ヤクルト戦での登板が予想される。
実現すれば、中日の高校生ルーキーでは94年の平田洋以来。
投げるだけで記録的なことだが、淡々と話して>
「投げろと言われた試合で
自分のピッチングをするだけだと思っています」
<デビュー戦が近づいているが、浮ついたところはなく>
「オープン戦で投げさせてもらっても、特に意識する打者はいないです」
<初実戦だった20日のサムスン戦でも緊張しなかったという。
強心臓はオープン戦でも震えることはなさそう>
「緊張はしないのではないかと思います。
前回練習試合で投げたとき、もっと緊張すると想像していたんですけど、
緊張しなかったので。こういう性格なので仕方がないと思っています」
<現代っ子らしい『鈍感力』を武器に、開幕1軍を目指す。
相手の東京ヤクルトについて、盗塁王・福地や
昨季4番に座った畠山の存在さえ定かでない。
ただ、名前負けをしないことは有利に働きそう。
怖いもの知らずの勢いで、ツバメ打線をねじ伏せる>
「ヤクルトと言えば青木さんぐらいしか分からない。後は宮本さんですか。
相手選手はあまり知らないですが、高校時代と同じ気持ちで臨めます」
(中スポ、おおさか報知)
◇森バッテリーチーフコーチ
<オープン戦でのサバイバルを予告して>
「これからは競争になる」
<プロ野球の『エース』は放っておいても出てくるだろうか。
球界での指導歴21年になるコーチはこう考える>
「自然に育つなんてことはない。
こっち(指導者)はそういう(エースとしての)
使い方をしていって出てくるものだ」
<今の中日はまさにそのケースだが>
「去年までは憲伸(川上・ブレーブス)がいた。
でも今年はいねえんだから、
誰かそういうピッチャーをつくらねえといけねえだろ」
<かつては西武でも投手王国を築いたコーチには構想がある。
今後数年、エースの資質を備えそうな数人をピックアップし、
中5日の登板間隔で先発させていくという>
「何人か力を持っているピッチャーはいる。
そいつらをそういう(エースとしての)使い方で回していく。
何人かを中5日で回していって、そこで力を出せるか。
中5日はできません、って言うなら中6日にすればいい。
そういうヤツは(エース争いから)外れていくかもしれねえけどな」
(中スポ、スポニチ名古屋)
◇朝倉健太
<中5日に関して、起用に応える意欲はある>
「全然大丈夫です」
(中スポ)
◇吉見一起
<同じく中5日に関して、気合を見せる>
「がんばるしかないです」
(中スポ)
◇中田賢一
<同じく中5日に関して、冷静に答えて>
「中4日では結果が良くないことが多かったので、
中4(日)は不安がありますけど、中5(日)なら問題ないと思います。
経験していないことでもないですし、対処はできると思います」
(中スポ)
◆井上一樹
<ついに1軍の北谷組の練習には呼ばれなかったベテラン。
今春のキャンプ約1カ月間を2軍・読谷で過ごしたが、
若手と共にたっぷりと汗を流し、充実したキャンプだった>
「故障もなく体もしっかりと絞れたし、若い選手といいキャンプを送れた」
<特打、特守を行うなど精力的に練習メニューをこなし、
キャンプではしっかりバットを振り込んだ。
今季初の実戦を心待ちにしている>
「こんな形で打ちたいという青写真はできている。
実戦で結果を出して、初めていいと思えるから」
<昨年、一昨年は開幕1軍メンバーから漏れ、
悔しい思いをしている。20年目のベテランは、
3年ぶりの開幕1軍入りに向け、静かに闘志を燃やす>
「自分を信じてやるだけ。徐々に坂を上がっていきたい」
(中スポ)
◆辻2軍監督
<ベテランだからといって特別扱いは、なし。
精力的に練習メニューをこなし、若手の模範になった井上について>
「明るいし、若い選手にいい影響をもたらしてくれた」
(中スポ)
◆平田全体練習に復帰(中スポ)
(右肩痛で25日から別メニュー調整をしていた
平田が、全体練習に復帰。痛めた右肩は軽症だったもよう。
2日間は大事を取り、通常練習を行わなかったが、
この日はアップ後、キャッチボールを行うなど、
練習メニュー全てをこなし、精力的に体を動かしていた)
◆井藤真吾(ドラフト7位)
<名古屋市昭和区の中京大中京高の卒業式に出席。
沖縄キャンプで真っ黒になった顔で、こう連発。
それでも野球部の仲間たちに久々に会って、疲れが吹き飛んだ様子。
グラウンドでの退部式のあと、同期生や後輩たちに
プロ入りの記念品を贈る『気配り』をみせ、早く一人前になることを約束>
「練習がきつい。
(仲間に会って)癒された感じ。温かく出迎えてもらって…」
◇その他の沖縄キャンプの様子は、おなじみ
『中日ドラゴンズ 北谷キャンプ 2009』で。
シート打撃などの動画は、こちらのリストからチェック。
週末にオープン戦2試合が組まれているため、
練習のみというのは、この日が最後。
実質的に『打ち上げ』となった
ドラゴンズの沖縄キャンプ第4クール4日目、
この日も今春の天候を象徴するように
最高気温26.1℃と上がった北谷でしたが、
全体練習としては、午前中にシート打撃などが行われたのみ。
夜には打ち上げパーティーもあるということで、
夕方4時すぎには各選手、練習を終えていたようです。
この日の話題としては、
シート打撃に、
ベテランの山本昌、
岩瀬、平井が登板。
正捕手・谷繁が
今キャンプはじめてマスクを被り、荒木も打席に初登場。
さらにラストキャンプを締めくくる立浪兼任コーチと
昌さんの『82歳対決』もあったとか。
ブルペンで投げる際と違った感覚があったものの、
投げ始めたばかりの変化球でストライクを取るなど、制球力も健在。
さらにストレートのMAXが134キロと、
北谷の首脳陣に、順調な調整ぶりをみせた昌さん。
やや制球こそ乱れたものの、可もなく不可もなしという評価。
それでも新球を試す余裕があった岩瀬。
さらに北谷合流後、シート打撃初登板となったものの、
スライダーなどの変化球がいい感じだったという平井。
まあこの辺のベテランについては、問題はないでしょうし、
今後、実戦できっちりと仕上げてくれればと。
ただ投手陣に関しては、
エースが抜けたということもあるのか、
今キャンプ、例年になく競争意識がみなぎり、
ブルペンには活気があったようですね。
緊張感もあったことも手伝い、故障者も出ませんでしたし、
復活を期す投手も、回復ぶりが順調のよう。
今後の1軍枠争いというものが、楽しみとなってくるでしょう。
一方、野手陣に関しては、
荒木、谷繁といった別メニュー組だった選手が、
実質最終日に、ようやく動けるようになってきた。
ともにもしかしたら開幕に間に合わないかも?と
言われていただけに、早期復帰はチームにとって大きいですね。
ただこれは連日温かかった沖縄だからというところも。
おそらく寒いナゴヤに戻って、
荒木の左肩、谷繁の腰。その辺が悪くぶり返さなければ…。
まあ両選手ともここまではある意味、計算通りでしょうし、
くれぐれも慎重に調整を進めてほしいところです。
ところで、いよいよ2月もきょうで終わり。
前代未聞の8勤から始まって、休日はわずかに3日。
開始前はどうなることかと思いましたが、
長いようで、終わってみればやはり早かったこのキャンプ。
『競争』をテーマに掲げ、若手のさらなるレベルアップと、
主力の新たな挑戦を目的に行われてましたが、
天候がものすごく良かったこともあり、
順調に練習を積み重ねることができてよかったのですね。
まあ勝ち負けは関係ないとはいえ、練習試合も全勝。
しかもチームの戦い方が変わる今季、
実戦形式の練習を増やした成果も出たのか、
選手個々が状況をしっかりと把握し、
目的意識を持ったプレーが出来るようになってきている印象も。
また8つのレギュラーが固定されていた昨春とは違い、
いまだに空席であるポジションもいくつかある状況。
今後の実戦で、若竜を中心に、
上達したプレーをいかに見せて、アピールすることができるか。
それがチーム全体の底上げに繋がってきますし、
キャンプの成果という答えに繋がってくると思われます。
その一方で、いくらかの誤算も。
中でも主力でもある井端の途中離脱。
思わぬアクシデントによるものではあるものの、
今季、変革するチームのカギを握ると言われた二遊間コンバート。
しかし離脱により、現状では頓挫した状態に。
まあサブ的存在としてデラロサ、さらに急成長した岩﨑達郎と、
代わりの選手は伸びてきてはいるものの、
井端という選手の大きさには、まだまだ及ばぬもの。
まあこの先快方に向かい、開幕にはうまく間に合わせたとしても、
キャンプを完走できなかったという部分は、やはりマイナス。
昨季の森野の例もありますが、
その辺が不安要素として残るのは間違いないでしょう。
さらに新外国人・ブランコや、
期待のルーキー・野本ら新戦力に関しては、
今後いかに実戦をこなしていくかでしょうね。
まだまだ課題があるのは、周知の通り。
それでもこの1カ月間汗を流し、得てきたことは、
それぞれの身になっているはず。
開幕までより振り込んで、調子を上げてほしいものです。
そんな中、きょう28日からオープン戦に突入します。
23試合に渡る実戦を通じてのさらなる『競争』。
まずはナゴヤに戻るか、福岡の教育リーグ行きになるか、
そのふるい落としからはじまりますが、
3月3日からのナゴヤドーム6試合を含む10連戦、
そこまでの間は、若手を中心に
空席のレギュラーポジションを争う選手同士が、
重点的に使われると思われますが、
様々な競争にどういう決着が付くのか。
その辺りが、序盤の見どころとなってくるでしょうね。
ちなみに今季オープン戦初戦となる、
北谷球場での東京ヤクルト戦のスタメンは、以下の通り↓
1(中)野本 2(左)藤井 3(右)堂上剛裕
4(一)ブランコ 5(遊)デラロサ 6(三)堂上直倫
7(DH)中村公治 8(捕)小山 9(二)岩﨑達郎
さらに投手陣も、先発の川井をはじめ、
金剛、高橋、赤坂、高島などがスタンバイするとのこと。
例年以上に汗を流し、チーム全体で鍛錬を積んできた。
昨季とは変わるであろう、新たなドラゴンズ野球を
実戦のなかで、選手個々がいかに披露することができるか。
その試金石となるオープン戦。
まずは、開幕1軍を勝ち取るためのサバイバル、
第1ラウンドから、大いに注目したいです。