吉見同姓対決制し10勝、ブランコ激走竜4連勝!
ハマスタでの横浜との第2戦は、珍しい『同姓対決』。
ドラゴンズ・吉見一起、横浜・吉見祐治の両先発が、
ともに持ち味を発揮した見事な投げ合いを披露。
しかし終盤、やはり地力の差を発揮したのがドラゴンズ。
7回無死一、三塁から藤井の遊ゴロでブランコが激走。
気迫の体当たりで本塁を奪うと、それをきっかけに4点を追加。
さらに8、9回と小刻みに加点し、吉見一起を援護。
その後も危なげなく無四球で今季4度目の完封勝利の吉見は
2年連続2度目となる10勝に到達することとなりました。
◇セントラル・リーグ公式戦 横浜-中日 11回戦 (18日・横浜スタジアム | 中日10勝1敗) | ||||||||||
18548人 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R |
中 日 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 4 | 1 | 1 | 7 |
横 浜 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
[勝] 吉見(16試合10勝3敗) [D本] ブランコ26号 森野12号 | ||||||||||
[Dバッテリー] 吉見 - 谷繁 |
◇対横浜11回戦・スタメン
1 (遊)井端 (5打数無安打)
2 (二)荒木 (4打数無安打)
3 (三)森野 (5打数1安打1打点)
4 (一)ブランコ (3打数2安打1打点)
5 (左)和田 (3打数1安打)
6 (中)藤井 (4打数無安打)
7 (右)中村一生 (3打数2安打)
8 (捕)谷繁 (3打数2安打2打点)
9 (投)吉見 (2打数1安打)
【イニング経過】
<1回ウラ・横浜> P・吉見一起(中6日)
吉村中シュート中飛、藤田中スライダー左前打、
内川内高めシュート中前抜けるヒット、
1死一、二塁から、村田内シュート中飛、
2死一、二塁から、佐伯外フォーク二ゴロ
<2回・中日> P・吉見祐治
ブランコ内直球弾き返し左翼席中段本塁打(D 1-0 YB)
<3回・中日> P・吉見祐治
谷繁三ゴロ、吉見一起中スライダー中前打、
井端外フォーク三ゴロ5-4-3併殺
<3回ウラ・横浜> P・吉見一起
吉見祐治外フォーク中前打、
吉村外ボール球フォーク空三振、
藤田外フォークライトフェンス際飛球、内川内シュート中前打、
2死一、二塁から、村田内シュート詰まり遊ゴロ
<4回・中日> P・吉見祐治
荒木バット折られ遊直、森野外高め直球空三振、
ブランコ内低めスライダー空三振
<4回ウラ・横浜> P・吉見一起
佐伯内直球見三振、下園二塁ベース後方内野安打、
新沼初球下園二盗・井端タッチしたがボールこぼれセーフ、
覆った判定に落合監督長い抗議・右腕痛めた井端治療、
1死二塁から、新沼一直ブランコ腕を伸ばして好捕、
2死二塁から、石川外スライダー見三振・動ぜず
<5回・中日> P・吉見祐治
和田遊ゴロ、藤井外フォーク空三振、
中村一生中フォークバットの先右翼線落とすヒット、
谷繁ストレート四球、
2死一、二塁から、吉見一起中高め直球空三振
<6回ウラ・横浜> P・吉見一起
内川中スライダー二飛、村田外直球中飛、
佐伯中フォーク空三振「当たってるって」抗議実らず
<7回・中日> P・吉見祐治
ブランコ内低め直球見て四球、
和田中フォーク左前打・エンドランブランコ三進ヘッドスライディング、
無死一、三塁から、藤井外フォーク遊ゴロバックホーム・
ゴロゴーブランコ完全アウトのタイミングも強烈体当たり・
新沼ボールこぼれ生還(D 2-0 YB)
プレーの間に和田三進、藤井二進・三塁代走・英智、
捕・細山田
中村一生ストレート四球・無死満塁
P・真田
無死満塁から、谷繁内高めシュート・
詰まるも前進守備の遊撃後方テキサス2点適時打(D 4-0 YB)
吉見一起三犠打、
1死二、三塁から、井端5球目前・真田ボーク(D 5-0 YB)
<7回ウラ・横浜> P・吉見一起
下園外スライダー空三振、
細山田外スライダー左前飛球前進英智捕れず後逸=二塁打、
石川二ゴロ進塁打、
2死三塁から、代打森笠内スライダー右飛
<8回・中日> P・小山田
森野初球中甘く入るシュート・
ライトポール際飛び込む本塁打(D 6-0 YB)
<9回・中日> P・小山田
中村一生内シュート叩きつけ三塁内野安打、
谷繁内高めシンカー中前落ちるヒット、吉見一起投犠打、
1死二、三塁から、井端2球目小山田暴投(D 7-0 YB)
1死三塁から、井端外シュート三ゴロ、荒木ストレート四球、
2死一、三塁から、森野初球中飛
<9回ウラ・横浜> P・吉見一起 三・堂上直倫 一・福田
村田外低め直球右飛、
佐伯初球一二塁間突破安打・代走山崎、
下園初球外シュート遊正面ゴロ6-4-3併殺、試合終了。
【ゲームレビュー】
2試合連続完封勝ちで4連勝
吉見が無四球で今季4度目の完封勝利を挙げた。
立ち上がりは連打を許すなどピンチをつくったが、
尻上がりの投球。リーグトップに並ぶ10勝目をマークした。
ブランコが2回、先制ソロ。7回には猛烈な走塁で2点目を奪い、
これをきっかけに大量点を奪った。
(公式サイト、中日新聞、共同通信社、ニッカン式スコア)
12-0で圧勝した翌日のナイトゲーム。
奇しくも実現することとなった『吉見対決』でしたが、
中盤までは見事な投手戦となりましたね。
片や立ち上がりやや制球が不安定ながら、
4回以降は立ち直り、お得意様・横浜相手に
安定した投球を続けたドラゴンズ・吉見一起。
一方、こういっては失礼ですが、想像以上の好投。
2回にブランコに一発を許したものの、
それ以外は真っすぐにスライダー、フォークを交えた緩急で
ドラゴンズ打線を翻弄した横浜・吉見祐治。
前夜16安打の反動もあったかもしれませんが、
どちらかというと防御率の良い吉見一起の方が、
ピンチが多かったですし、流れ次第では
「危ないな」と感じるところもありましたね。
それでも終盤7回、流れがドラゴンズへと傾倒。
勝負どころを逃さず、しっかり畳みかけたうえ、
相手を意気消沈させるような攻めを見せ、勝利をモノにする。
やはり最後の最後に、地力の差というものが出たようで。
そして我慢してきたうえで、待望の援護をもらった
吉見一起にとっては、もう一踏ん張り。
直後の7回に若干ピンチがあったものの、以降は危なげなし。
7安打こそ許したものの、前夜のチェンに続く見事な無四球。
防御率こそ若干届かなかったものの、
横浜相手に今季3度目の完封で、
自身2年連続2度目となる10勝に到達することとなりました。
安定している吉見一起が登板するということで
それほど大きく崩れることはないなとは思っていましたが、
まさか吉見祐治があそこまでの好投をするとは、
自分の中では全く思っていませんでしたので、
中盤までの1-0展開は、本当に予想外。
ただそれでも何とか行けるんじゃないかと思った矢先の7回、
思わぬプレーから、ゲームが一気に動きましたね。
動いたというか、無理矢理動かしたというか…。
それはバットによるものではなく『足』。
しかも主砲・ブランコの激走によってのものでした。
7回先頭でボールを見極め、四球を選んだブランコ。
5回以降からちょっと制球が怪しくなってきていた
吉見祐治でしたが、この四球が結果的には響いたなと。
続く和田がフルカウントからフォークを捉え、レフト前に落とすと、
エンドランのブランコは一塁から一気に
ヘッドスライディングで三塁を陥れる走りを披露。
まあブランコのヘッスラは今までも見たことはありますが、
今回のそれには追加点を奪ってやるという『闘志』が見えましたね。
さらに無死一、三塁で迎えた藤井の当たりは、
前進守備の遊撃・石川への正面のゴロ。
もちろん石川はバックホーム。
そしてゴロゴーによって、スタートしていたブランコ。
それでも正直、タイミング的には完全アウト。
まあスタートさせちゃったし、仕方ない…。
そんな風に思っていると、なんとブランコが
ベース手前でブロックする捕手・新沼に対して、ぶちかましを敢行!
外国人特有の果敢なタックルを見せましたが、
102キロの巨体だけあって、やはりかなりの破壊力。
吹っ飛ばされた新沼のミットからボールがこぼれ、ホームイン。
このところこういうクロスプレーをあまり見ていなかったので、
かなりビックリしましたが、こういうプレーはもちろんアリ。
まさに『気迫』でもぎ取った待望の2点目。
これによって、ゲームの流れがドラゴンズに傾いたなと。
驚いた横浜は、以降アンラッキーとミスを連発。
動揺したか、吉見祐治が中村一生に四球を与え、
無死満塁として、マウンドを降りると、
代わった真田から、谷繁がラッキーなテキサス2点適時打。
さらにその真田が球を長く持ちすぎたか、ボークで失点すると、
8回は、小山田が代わり端不用意な失投で森野に槍弾。
さらに9回は、バッテリーエラーによるダメのダメ押しを献上。
ゲーム途中までは互角に戦っていようとも、
ここぞのチャンスは必ずモノにするドラゴンズ。
それこそが勝負強さを身につけたチームの戦い方なのかなと。
これで対横浜戦は、10勝1敗となりましたが、
この2試合を見る限りでは、その優位さは変わることなし。
あと1試合逃さずモノにすることで、さらに波に乗れそう。
そういう期待も終了後は、頭をよぎってしまいました。そしてチームのエース格である
吉見が、2ケタ到達。
昨季はいろいろあって、
秋での到達でしたが、
先発の軸となっている今季は、
なんと前半戦での達成。
確かにそれだけの投球をしてきましたし、
チームの信頼も多く得てきているはず。
通過点といえ、とりあえず胸を張っても良いのでは。
それにしても、前回のゲーム同様に
修正してからの安定感は、ほんとに素晴らしかった。
この投手が投げさえすれば、どんな調子であれ負けない。
そのレベルまで、徐々にながら近づいているのでは。
まあそれでもお立ち台では「良くなかった」と
話していましたし、まだまだその極みは高そう。
前半戦の登板はこれで終わりとなりましたが、
ぜひとも初の球宴を有意義なものとして、
後半戦のマッチレースも、軸として投手陣を支えてほしいです。
2試合連続の完封、しかも無四球と、
チェン、吉見の2人で横浜打線を圧倒。
その競り合いはスゴイものがありますが、
9連戦の半ばでの好投は、
リリーフを休ませる意味でも大きかったですね。
これで第3戦に、どんどん投手を注ぎ込むことができる。
サンデー川井が先発とはいえ、チームにとって心強いのでは。
その一方、5連勝後、すっかり鳴りを潜めた横浜。
そろそろ目を覚ますのではという恐れも若干ながらありますが、
それでもここまで9つの勝利を連ねてきた川井ですし、
好投した2人に続いてくれることでしょう。
まあ初戦のような大援護があるのか、
この日のような我慢の投球を強いられるのかはわかりませんが、
連勝や2ケタを重圧にせず、自分の投球に徹してほしい。
一方、横浜はローテの谷間となるそうです。
中スポでは、中28日でグリンを予想していますが、果たして?
それでもこの日のように勝利のために、必死に戦う姿。
それさえ見せられれば、決して3タテも不可能ではないでしょう。
まだまだここで止まらず、ベイ戦連勝を伸ばしてほしい。
今季は強い日曜日、サンデー川井の笑顔を期待したいと思います。
☆ウィナーズ・ボイス(18日)
◎吉見一起
<今季4度目の完封で10勝目をマーク>
「(ナイスピッチングでした)
はい、ありがとうございます。はい。
(見事な無四球完封勝利、いかがですか)
す…… そうですね。今日はあんまりよくなかったんですけども、
我慢して、味方が点を取ってくれるのを待っての結果だと思います。
(しびれる展開のなか、前半は走者が出てもよく踏ん張った)
はい、あのう、気持ちだけは
しっかり持って投げ込んでいきました。はい。
(後半からは寄せ付けなかった)
いえいえ、点を取ってくれたので、あのう、少し楽に投げれました。
(同僚のチェンが前夜完封、当然刺激を受けたか)
そうですね(笑)、はい。
あのう、意識して、追いつけるようにしたいなと思います。
(2試合連続の完封勝利、中日の投手陣は素晴らしい)
いえあのう、ほんとみんなが1つのアウトに
必死に投げている結果だと思います。
(今日の勝利で10勝、昨年の勝利数に早くも追いついた)
はい、あのう…、そうですね。まあ、うれしく思います。はい。
(館山(東京ヤクルト)と並んでリーグトップタイ)
はい、ありがとうございます。
あのう、離されないようにしっかり投げていきたいと思います。
(これからの抱負を)
はい、えー、投げる試合は1つでも多く勝てるように、
そして、1球1球、えー、気持ちを持って、
しっかり投げ込んでいきたいと思います。はい。
(次も期待しております)はい、ありがとうございました」
<立ち上がりは制球も球威も本来の調子でなかった>
「やばいな、やばいなと思いながら投げていました」
<1回1死一、二塁。4番・村田への初球がボール。
谷繁がマウンドにやって来た。声を掛けられて楽になったという。
自分でも意識を変え、制球に神経質にならずに、少し余裕を持った。
村田を中飛、佐伯を二ゴロで切り抜けると、
2回以降も走者を出しながら要所を締めた。
4回2死二塁では8番・石川を空振り三振に仕留める。
相性のよさをそのままに9イニングを投げ切り、
満面に笑みを浮かべ同僚のハイタッチに応えて>
「(谷繁さんに)先に点を取られてもいいから、
すぐに追いつくからと言ってもらいました。
ピンポイントではなく、もうちょっと広くというようなことでした。
そういうふうに力を抜くようにしていったら、はまっていった。
4回ぐらいから良くなってきた」
<今季4完封のうち、3つが横浜戦。
ここまで28イニング連続無失点と抜群の相性を誇っているが>
「長打力のある打者が多いし、個人的には嫌なイメージもある」
<12球団で唯一の今季4完封。5完投、102三振はリーグトップ。
防御率1.47は同2位。1位は0.02差で後輩のチェンに譲っている。
前夜はチェンが完封。負けじと完封返し。救援陣にも『連休』を与えた>
「一人の力ではできない。
うれしくは思うが、みんなが打って、守ってくれた結果。
きのうのチェンを意識して投げましたよ。
きょう完封しても防御率で(チェンを)抜けないのは分かっていた。
これからも切磋琢磨していければいいと思います」
<今季は昨年行っていなかった
ウエートトレーニングを取り入れている。
自分が扱える最大重量の50~60%の重さで
全身に刺激を与え、万全の体調を整えていた>
「体が重くても、やれば次の登板で楽に投げられるんです」
<妄想通りにハーラーダービートップに並んだ。
気付いていた。昨年も10勝目はここ横浜で。
勝手にプラス思考へと突入。心のコントロールも絶妙だった>
「投げる前から気付いていて
自分で勝手に勝てるんじゃないかと思い込んで投げました」
<早くも昨季の勝ち星に並んだ右腕は納得の表情>
「攻める気持ち、一球一球投げ込む気持ちを続けた結果だと思う。
これからも投げる試合はすべて勝ちたい」
(中スポ、中日新聞、スポーツ報知、共同通信社、
時事通信、スポニチ名古屋、ニッカン)
○トニ・ブランコ
<7回、決死の走塁で試合を決める追加点をもぎ取る。
四球で出塁した後、まずは和田の左前打の間に
ヘッドスライディングで三塁を強奪>
「盗塁のつもりでスタートを切ったんだ」
<さらに藤井の遊ゴロで果敢に本塁に突進。
タイミング的にはアウトだったが、
前進守備で捕った石川の送球をミットに収めた捕手の新沼に、
迷わずタックル。はじき飛ばされた新沼は落球。
ブランコは拳を振り上げながら、貴重な追加点のホームを踏んだ。
ともすれば大ケガにもつながりかねない危険な行為だが、
チームへの思いが激走へと駆り立てた>
「打球がゴロなら走ろうと思ったんです。
アウトになりそうなタイミングだったけど、
とにかく何とかしたいと思って走りました」
<普段はもの静かに謙虚な言葉を口にする4番が見せた激しさ。
タックルは新沼を負傷交代させただけでなく、横浜の意地までたたき壊した。
谷繁の適時打に、真田のボークも重なってこの回さらに3点>
「試合に勝つためなら、何でもできることをするのは当然。
とにかく勝ちたいんだ」
<本業のバットでも、パワーをいかんなく発揮。
両軍無得点の2回無死、カウント1-1から
横浜先発の吉見祐治の内角の胸元近くの直球を
少し詰まりながらも、力で左翼席中段に持っていった。
6試合ぶりの一発となった先制弾に>
「バットのしんではなかったが、
内からうまくバットを出すことができて、ボールをとらえることができました」
<打撃練習で敵地のファンを沸かせる。
フリー打撃に登場すると、飛ばす飛ばす。
バックスクリーンを直撃する特大弾を皮切りに、
外野席上部の看板にぶつけたりとど迫力の打球を量産。
練習が終わると、客席から異例の拍手が自然とわき起こり、上機嫌>
「ここのファンはすばらしい。うれしいよ」
<試合前には落合監督から直接指導を受けた。
守備では4回には新沼のライナー性の強烈な打球を
ジャンピングキャッチして貢献。
昨年の主砲・ウッズに匹敵する打力を持ちながら
『前任者』とは違い、守備、走塁もまったく手を抜かない。
超優良助っ人に引っ張られ、チームも4連勝>
「リラックスする言葉とかかけてくれて。
素晴らしい監督。貢献したいと思ってるんです。
今、チームは一丸になっている。その中で自分も役割を果たしたい」
(中スポ、中日新聞、時事通信、毎日jp、スポニチ名古屋、ニッカン、デイリー)
○谷繁元信
<7回無死満塁、中前へ2点適時打を放つ。
フラフラ上がった打球が測ったように
ショートの後方にポトリと落ちると、
俊足の英智と藤井が悠々とホームへ駆け込んだ。
ベテランらしい読みで貴重な追加点をたたき出して>
「打ったのはシュート? それは頭に入っていたよ。
詰まったけれど、いいところに飛んだ。まあよかったね」
<女房役の冥利に尽きる試合だっただろう。
吉見が1回にいきなりピンチをつくったが、
それでも自らがマウンドで活を入れるなどして、
苦しむ右腕を生き返らせた。苦笑して>
「立ち上がりは最近ちょっとね。
それでも、こうしてゼロに抑えてくるわけだから」
<2人が先発バッテリーを組んだ11試合で9勝1敗。
防御率は1.04と驚異的な数字。まさに黄金バッテリーだ。
制球力に優れた吉見の力を、
百戦錬磨の女房役が完ぺきに引き出している>
「いつも一緒。低めに投げ、ベースの両側を突く。
ランナーを出しても粘るのがあいつ(吉見)の持ち味だよ」
(中スポ、毎日jp)
○英智
<1点を追加した7回無死二、三塁、和田の代走で登場。
和田を途中で下げたのは4夜連続であるが、
こういうときにスペシャリストの存在が生きてくる。
難しい打球は飛ばず、谷繁の中前打で楽々生還。
決定的な追加点を入れつつ、守備も固めて>
「ボクの役目は1点を取りにいくこと。
ランナー(で飛び出さないこと)を考えながら、
高いゴロならホームへ突っ込もうと…。大きなミスにだけ気をつけました」
(中スポ)
○中村一生
<前日プロ初本塁打を放ったが、
本人のもとにホームランボールが返ってきた。
ドラゴンズのファンが埋めていた左翼席。
打った直後、拾った人が記念のボールと知り、
投げ返してくれたのだろう。大事に家まで持って帰るという>
「誰かが返してくれたんですかね…。良かったです」
<その記念の晩にはメールと電話の着信音が何度も鳴ったという>
「数え切れないくらいきました」
<友人、親類、たくさんのお祝いの中で特別にうれしいのは、
やはりともに歩み始めたばかりの人生のパートナーからの言葉。
宿舎に戻ってから綾野夫人と電話で話したという。照れくさそうに笑って>
「テレビで見ていたそうで『お祈りしていたよ』って言ってくれました」
<昨年12月に式を挙げたばかり。
家庭での充実を支えている要因のひとつが夫人の手料理という。
体が資本の世界。栄養管理の面で支えてくれる
夫人の存在は何より心強い>
「帰ったときリラックスできますし、ものすごく感謝しています。
(綾野夫人が)料理教室にも通ってくれて、
バランスのいいメニューを考えてくれるんです。
おきまりの得意料理? 毎日のように違うものをつくってくれますからね。
もちろん、昨年までも頑張ってきましたが、もうひとりじゃない。
その分、今年は気合も入ります」
<プロ初アーチにも浮かれてはいない。
今の課題は送球。ナゴヤドームでは笘篠コーチからも、
送球のバウンドさせるポイントがわずかに捕手から遠いと指摘された。
言葉通りわずかな修正、その誤差はわずか50センチほど。
距離にして1%以下の精度を求めていることになる>
「僕の場合、左脚が突っ張ってしまうんです。
それで少し手前でワンバウンドしてしまう。
修正? 微妙な感覚ですかね」
<12日の広島戦で7番・右翼でスタメン出場すると、
甲子園では15、16日と左翼守備で途中出場。
守備を買われ、出場機会も得ているが>
「まず守備が100%じゃないと。その上でどれだけ打てるか。
その守備の100%も(50センチの精度の)そのレベルを求めていかないと」
<この日は今季2度目のスタメン出場で、5回に右前打。
9回の第4打席にも三塁内野安打を放ち、満足げ>
「結構ボールが見えてました。
落ち着いているのは前から落ち着いているんですけど」
(中スポ、<ドラ番記者>)
○立浪和義
<前日のチェンに続き、この日は吉見が完封しての快勝。
出番はなく、8回ウラの攻撃中には堂上直倫の
キャッチボールの相手を務め、今季初出場の準備を手伝った。
自分のことよりチームの勝利、4連勝に満面の笑みで>
「チームがいい感じですからね。
こういう流れを大事にしていきたいですね。
出たときに、いい仕事ができるように頑張るだけです」
(中スポ)
○落合監督
<効率良く得点して今季5度目の4連勝。
貯金を今季最多の13に増やす。
チェン・吉見が日替わりで防御率トップに>
「それは監督が話すことじゃない。投げた本人に聞いて」
<3点目を狙って、代走・英智を起用したことについて。
9連戦の5戦目。戦術以上に、休養に重きを置いた交代だと断言>
「9連戦。それが答えだ。森野やブランコ(を下げたの)もそう。
9連戦。1回グラウンドに立って、毎日野球をやってみな。わかるから」
(中スポ、ニッカン)
記録備忘録。(18日)
◇吉見が今季初先発となった4月4日の横浜戦で
完封勝利を挙げて以来、対横浜戦に3試合連続で完封勝利を記録。
中日で同一カードに3試合連続完封勝利を記録した投手は、
61年の権藤博が対国鉄戦で記録して以来、48年ぶり。
◇吉見はこの日の完封勝利で、シーズン4度目の完封となったが、
中日で1シーズンに4完封以上を記録したのは、
01年の野口茂樹のシーズン5完封以来、8年ぶり。
◇中日が17日の同カードに続き、2試合連続で完封勝利を記録。
中日の2試合連続完封勝ちは、今年の4月4、5日の横浜戦以来。
先発投手が2試合続けて完封勝ちを記録したのは、
01年4月13、14日の阪神戦で山本昌と野口で記録して以来8年ぶり。
(中スポ)
今日の公示。(18日)
◆セ・リーグ
【出場選手登録】
△中日 堂上直倫内野手
【出場選手登録抹消】
▼中日 チェン・ウェイン投手
(再登録は28日以降。公式サイト、共同通信社)
△堂上直倫
<今季初めて出場選手登録され、意気込んでベンチ入り>
「2軍であれだけしんどい練習をしてきたんで、
結果になってくれたらいいと思います」
<7点リードの9回に三塁の守備に就いて、
さっそく今季初出場したが、打球を処理する場面はなかった。
次のアピールチャンスを待つ>
「今日は何もやってないですよ。普通に守備に就けました」
(中スポ)
▼チェン・ウェイン
<前日に横浜を3安打完封して3勝目を挙げ、
防御率1.45と再びリーグトップとなったが、
一夜明けたこの日、横浜スタジアムで軽いランニングなどで調整。
チームの先輩・吉見と防御率1位を争っているが、
本人は勝利を最優先に考えている>
「勝ちにこだわりたい。防御率は気にしていません」
(ニッカン)
若竜トピックス(18日)
◆ウエスタン・リーグ公式戦
阪神-中日 16回戦
(18日・阪神甲子園球場)
D 020 001 002 = 5
T 011 100 50× =8
[敗] 菊地(23試合2勝4敗2S)
[D本] なし
[Dバッテリー] 山本昌、菊地、鈴木、赤坂 - 前田
(公式サイト・戦評)
●山本昌
<ナイトゲームで行われた
甲子園でのウエスタン・阪神戦に、抹消後4試合目の先発。
6イニングを5安打3失点(自責2)とまずまずの結果にまとめる。
2回から3イニング連続で失点したものの、
それぞれのイニングを最少失点で切り抜けた。
2回と3回の失点は犠飛、4回は味方の失策と併殺崩れの間の失点。
降板する前の5回と6回の2イニングはそれぞれ6球、9球で
三者凡退に仕留め、尻上がりに調子を上げてきたよう。
こう言いながらベテランはバスへ乗り込んで>
「見ての通りだよ。次だよ次」
(中スポ)
『甲子園のしかも午後5時という、
恵まれたプレーボール時間でした。
点は取られたけれど、ここのところずっと真っ直ぐも
走っているという気がしています。
きょう投げたということはオールスターまでは登板がなく、
89年以降では初めてオールスターまでに
1軍の勝ちがないということになりましたが、
残り試合で少しでも貢献できるように頑張ります。』
(『山本昌公式ホームページ』より引用)
●小林投手コーチ
<6イニング3失点とまずまずの結果にまとめた山本昌について>
「ブルペンから調子は悪くなかったし、
本人もそう思っているんじゃないかな。
守備の絡みもあったし、自責2だから。前回よりもよかった」
(中スポ)
●新井良太
<6回に一時は同点となる左翼フェンス直撃の適時二塁打。
9回にも1死一、二塁から右前適時打を放ち、
4番打者は、4打数2安打、1四球2打点の活躍ぶり>
「(二塁打は)逆風だったけどあれだけ強い打球が打てたので。
(9回は)その前の打席でチャンスで打てなかったので、
追っつけ気味でいったのがよかった」
(中スポ)
相手の吉見投手の出来を振り返ると、1回裏を
無失点で乗り切り、直後にブランコ選手の一発で
先制できたのが大きかったです。その後も
軽快な展開ではありませんでしたが、まあ、
負けることはないだろうと思いましたから。
ブランコ選手のタックルは、ド迫力でした。
その前の三塁へのヘッドスライディングも!
前・後ろとも赤土にまみれたユニフォームが
めちゃくちゃ神々しく映りましたよ!
投稿: ドライチ | 2009年7月19日 (日) 10時34分
今のドラゴンズが2位にいられるのは

ブランコ効果でしょうね
ホントにこんなに活躍してくれるとは
思ってもみませんでした
あのホームでのプレーをニュースで何度も
見ましたが、右肩から突進してましたね。
あれでは新沼捕手以外でも耐えられない
でしょう。
以前は足から行っていたましたから、最近は
闘争心も出てきたみたいです
直リンが上がってきたので、バットでも
いいところを見せて、サンデー川井を援護
してもらいましょう
投稿: ギンタロウ。 | 2009年7月19日 (日) 11時13分
見ごたえのある吉見対決を何とか
もフルネームで表現。
一起が制して連勝
アナウンサー
結構、気を配ってましたね。
で、ブランコ

HRに激走とチームを救ってくれました。
とくに走塁の必死さは勝利への執念でした
PS
今日、17番
気軽に肩でも叩いてくださいねw
タンちゃんの10勝目が見たいです
それと馬車道モナカです(笑
投稿: dai | 2009年7月19日 (日) 11時31分
ブランコの体当たりで新沼は病院送り
やっぱ捕手って過酷なポジションですね・・・
投稿: ハナ | 2009年7月19日 (日) 14時35分
ハマスタまで見に行ってきました。
ブランコの激走、すごかったです。
スタートが遅かったのでタイミングアウトと思いましたが、キャッチャーを突き飛ばしましたな。
…ただ、あれはスライディングをよけないキャッチャーもまずいですな。
…その後、ボークで5点目が入ったのも、キャッチャーのとまどいから、ピッチャーがボークを冒したもの。ハマのキャッチャーは、最後までお粗末でした。
…それ以上に、あっぱれは、中村一生。
初スタメンにして2安打&1フォアボール。
クリーンヒットとはいかずとも、初スタメンで3回の出塁はお見事でしょう。
他球団ならスタメンに定着している逸材。中日でも長いことつかって欲しいものです。
投稿: knoll | 2009年7月20日 (月) 00時03分
みなさんコメントありがとうございます!

昨夜は生観戦、ようやく観戦連敗を止められました
それもあって、返事が遅くなってすみません
>ドライチさん
観戦おつかれさまでした。
吉見投手なら1-0でもいけると思いましたが、
それにしても安定していましたね。
同姓の方は中盤バテましたが、こちらは尻上がり。
今季この先もしっかり引っ張ってほしいです
ブランコ選手のタックル、
生で見るとさらに迫力が違うんでしょうね。
赤土に少々白の石灰がついたユニホーム。
まさに激走の証ともいえそうです
>ギンタロウ。さん
観戦おつかれさまでした。
ブランコ選手の真摯なプレーが心を打ちますね。
暑い夏が近づき、さらに体が動いているように見受けられます
あのホームのプレー。
まさに1点を奪い取るんだという気持ちが出ていましたね。
堂上直倫選手、自分も昨夜初めて生で見ました。
出場機会はなかったですが、次は打席を見たいです
>daiさん
同姓対決だと、けっこう呼び方がたいへん
「中日の吉見」「横浜の吉見」。
小笠原投手が投げる巨人戦でもありますが、
特に先発対決は珍しいなと。
ただ「カズキ」というとあのイケメンが浮かんでしまいますが
PS 昨夜はお会いできてうれしかったです。
まさに5年越しの初対面でしたが、
タンちゃんの10勝目、ともに祝えてよかったですね。
次は8月の神宮でよろしくお願いします
>ハナさん
完全にアウトのタイミングでさえ、
ああやって吹っ飛ばされてしまうんですから
しばらく忘れていた「野球は格闘技」を
思い出させてくれたプレーでした。
>knollさん
観戦おつかれさまでした。
タイミングは完全にアウトでしたから、
ああなるだろうとは思いましたが、その迫力は想定外でした。
ボークはバッテリーの呼吸があってなかったですね。
まあ若い選手ですし、その辺も勉強でしょう
中村一生選手、昨夜も犠飛とヒットで活躍。
なんやら出場全試合で勝利のラッキーボーイのよう。
まあそういうところからチャンスを掴んでほしいです
投稿: Toshikichi | 2009年7月20日 (月) 11時13分