中日交流戦12勝11敗1分、ラストは鷹に連敗。
また小久保!! 中田、2発に沈む
24試合に渡ったセ・パ交流戦もいよいよ最終戦。
前日、まさかの逆転負けを喰らってしまった
ドラゴンズも最後は白星で飾り、締めくくりたいところ。
ナゴヤドームでの福岡ソフトバンクとの第2戦。
福岡で満塁弾を浴びた中田賢一が
雪辱を期して、先発マウンドに上がりましたが…。
◇日本生命セ・パ交流戦 中日-福岡ソフトバンク 最終戦 (24日・ナゴヤドーム | 中日1勝3敗) | ||||||||||
38153人 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R |
ソフトバンク | 0 | 1 | 3 | 0 | 1 | 2 | 2 | 0 | 0 | 9 |
中 日 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 2 |
[敗] 中田(14試合7勝5敗) [D本] なし | ||||||||||
[Dバッテリー] 中田、久本、浅尾、S・ラミレス - 谷繁、小田 |
【ゲームレビュー】
投手陣が打ち込まれて2連敗。
交流戦を12勝11敗1分けで終えた
先発・中田は2回、先頭・小久保に先制ソロを浴び、
3回1死一、三塁でも再び小久保に左越え3ランを許した。
中田は5回にも1点を失って降板。久本、浅尾も失点を重ねた。
打線は5回まで、わずか1安打。
6回にウッズの中前適時打などで2点を返したが、
終盤は継投で封じられた。
(中日新聞、共同通信社、ニッカン式スコア)
地元・ナゴヤドームでは、
足かけ3年で13連勝中と相性の良い中田。
初回、先頭の大村をセンターフライに取ると、
続く本多をフォークで空振り三振。
さらに川﨑も投ゴロに打ち取り、
まずまずの立ち上がりを見せます。
一方、福岡ソフトバンクの先発は、和田毅。
しかしその立ち上がりは、中田以上。
この日今季初めて1番に座ったイ・ビョンギュが
外へのフォークで空振り三振に取られると、
続く井端も内へのストレートに空振り三振。
さらに福留も外角低目へのスライダーに
バットが空を切り、三者連続空振り三振。
いきなり手強いところを見せ付けられます。
両投手の立ち上がりから、
投手戦を予想したものの、
ゲームは、いきなり2回に動きます。
この回先頭は、4番・小久保。
中田にとっては、前回の福岡・ヤフードームでは
満塁弾を浴びた因縁の相手。
ぜひとも打ち取ってリベンジしたいところでしたが、
カウント0-1からの2球目、
外よりやや高いストレートを捉えられると、
センターバックスクリーン左へ持って行かれます。
雪辱どころか、逆に返り討ちに遭い、1-0。
中田が先制を許してしまいます。
さらに続く3回、先頭の大村に
レフト前に落とされると、本多が送って二塁へ。
続く川﨑には外のスライダーを
センター前に運ばれ、1死一、三塁とピンチ。
ここで再び小久保を迎えます。
第1打席では、ストレートを持って行かれただけに
今回バッテリーは、変化球で勝負。
ところが、カウント0-1からの2球目、
カーブがなんと外角高目に甘く入っていまいます。
逃さずにフルスイングされると、
打った瞬間の打球は、レフトスタンド中段へ。
2打席連続、福岡を入れると3打席連続の被弾は、
ゲームを方向づける3ランに。
二度あることは三度ある。またしても小久保…。
ナゴヤドームとの好相性が、
小久保との悪相性に消されてしまい、
4-0とリードを広げられます。
4点ビハインドとなったドラゴンズ。
ストレート、スライダーをキレよく投げ込み、
自分の間合いで、安定した好投を続ける和田の前に
3回まで英智の投手強襲の内野安打1本のみ。
それでも4回、ようやく走者を反撃のチャンス。
1死から福留が相手の間合いで投げさせずに四球を選ぶと、
続くウッズもフルカウントから四球を選び、一、二塁。
ところが森野が初球、スライダーで
中途半端に打たされ、二封されてしまうと、
2死一、三塁から英智が、真ん中高目のストレートに
3球三振に倒れ、得点ならず。
四球でもらった走者を生かすことができません
勝利のためには、これ以上の失点は許されない中田。
ところが5回、またもソフトバンクの上位打線に捕まります。
先頭の大村が内角高目のボール球を強引に引っ張り、
ライト線に落とすツーベースで出ると、
続く本多は、スリーバントで三塁へ進めます。
ここで迎えるは、川﨑。
しかしカウント2-1からの4球目、
外角低目のフォークを叩かれると、
前進守備の狭い一二塁間を破っていくタイムリーに。
またしても点を失い、5-0とさらにリードを許した中田。
続く小久保に対してはストレートの四球で逃げるなど
もはや向かっていくことはできずに実質KO。
結局この日は、5回、90球を投げ、
7安打8奪三振2四球で5失点。
得意のナゴヤドームながら、自らのリズムに乗れないまま、
不甲斐ないかたちでマウンドを降りることとなりました。
4番の二発が火を点けたようで、
このところの低迷さがウソのように
打ちまくるソフトバンク打線に、
6回、代わった2番手・久本も捕まってしまいます。
先頭の柴原をセンター前ヒットで出すと、
続く松田には、内へのカットボールを
思い切り引っ張られての
レフト左へのツーベースで、無死二、三塁。
ここで迎えるは、初スタメンの8番・髙谷裕亮。
初球、やや中に入ったスライダーを捉えられると、
ライトオーバーの2点タイムリーツーベース。
上位に続いて、今度は下位に繋がれ、7-0。
ますますゲームは一方的なものとなりました。
交流戦最終戦を最悪のカタチで
終わらさないために反撃したいドラゴンズ打線。
ようやく6回、和田からチャンスを掴みます。
1死から井端が、内へのスライダーを叩き、
フラフラ気味ながらもライト前に落ちるヒットで出ると、
続く福留が外へのスライダーに体勢を崩されるも、
うまくライト前へ持っていき、一、三塁。
この日初めて三塁へ走者を進めます。
ここで迎えるは、4番・ウッズ。
カウント1-2からの4球目、
内角低目のストレートを軽くミートすると、
打球は、左中間へのタイムリーヒット!
ようやく1点を返すと、なおも一、三塁で森野。
外のスライダーをひっかけてしまい、
二ゴロに倒れますが、4-6と渡る間に
三塁走者の福留が生還して、もう1点。
なんとか2点を返し、せめてもの反撃を見せます。
ところがソフトバンクの勢いはなおも止まらず。
7回から登板の3番手・浅尾が、
川﨑のセンター前と、多村の四球、
さらに柴原のライト前で1死満塁とされると、
松田には中に入った甘いスライダーを叩かれ。
前進守備のセンターの頭を抜かれるタイムリーツーベース。
内角高目のストレートで小久保のバットを
粉々にへし折った浅尾でしたが、
それ以外は、中12日と登板間隔も空いたこともあるのか、
全体的に今一つ。ダメのダメを押される2点を奪われます。
7点差ということもあり、
和田を6回で早々引っ込めたソフトバンク。
しかし2番手以降もなかなかの出来。
柳瀬明宏-二コースキーと1イニングずつ繋がれる
継投の前に三者凡退を繰り返すドラゴンズ。
最終回も、プロ初登板となった
甲藤(かっとう)啓介の前に、
澤井、森野が連続の見逃し三振。
そして代打・井上もライトフライに倒れ、ゲームセット。
頼みの中田が二発を浴び、打線が和田の前に沈黙。
福岡ソフトバンクに完敗し、地元で2連敗となったドラゴンズ。
これで対戦成績は、1勝3敗と負け越し。
さらにプロ初勝利の05年4月15日の阪神戦以来続いていた
中田のナゴヤドームでの連勝は『13』でストップ。
そしてこの日で今季の交流戦は対戦終了。
24試合を戦っての通算は、12勝11敗1分けの貯金1。
辛うじての勝ち越しで、3年目の幕を閉じました。
2-9と大差を
つけられての完敗。
交流戦の最後を
良いカタチで飾れなかったのは、
とても残念です。
やはりホームランは怖い。
福岡で満塁弾を
浴びた小久保に
二度たりとも、三度まで
やられるとは思いませんでした。
2回の先制ソロは、
仕方ないと割り切れますが、
3回の3ランは、カーブが甘く入ったところを
いとも簡単に持って行かれてしまい…。
相手先発の和田の出来を考えると、
4点差は大きなものとなってしまいました。
これで2年越しで続いていた
地元・ナゴヤドームでの連勝が
『13』で止まってしまいましたが、
まあ連勝はいつかは止まるもの。
さらに今回に関しては、止まるべくして止まったもの。
まだまだ若いですから、しっかり反省して、
新たに白星を重ねていってほしいです。
打線に関しては、1番にイを入れるなど
再びの変更がありましたが、
効果はあまり出なかったですね。
ただ和田の出来が良すぎましたね。
あれだけ変化球に揺さぶられたうえに、
自分の間合いでテンポ良く投げられてしまっては、
手も足も出ないという感じでしょうか。
6回に当たりはよくないながらも
2点を取れたことが、せめてもの救いだったと思います。
これで今季の交流戦は、対戦終了。
パ・リーグ6球団と24試合を戦い、
12勝11敗1分けの5位タイ(24日現在)と
辛うじて勝ち越すことができました。
荒木の故障に始まって、中村紀洋の負傷、
山本昌、イの不振、福留、井端の不調、
そしてトドメはウッズの腰痛欠場と
主力に離脱者が多いなか、大きく連敗することなく、
1つでも貯金が出来たのは、まずは良かったのでは。
ただ西武に4連勝した以外は、突出して良いこともなく、
昨季の佐藤充のような救世主も現れず、
パ・リーグのチームに「中日強し」のイメージを
植え付けることができなかったのでは。
逆に北海道日本ハムなどには、
してやられたという印象を持ちました。
来季はその辺りを見せて、やり返してくれたらと期待します。
日程をうまく消化できたことにより、
ドラゴンズは、あすから5日間ゲームなし。
リーグ戦は、週末30日から再開、
いきなり秋田・こまちスタジアムへ行っての
東京ヤクルト戦からリスタートします。
おそらく先日、実戦復帰した中村紀洋をはじめ、
荒木、山本昌らも戻ってきそう。
まずはしっかりとチーム状態を整え、
気持ちを切り替えたうえで、
同一リーグでの直接対決を迎えてほしい。
首位・巨人とは4ゲーム差の2位となっていますが、
これ以上離されずに、できるだけ近づけるよう、
本来の戦いの場で白星を重ねていってほしい。
再びはじまるリーグ戦。
本当の戦いとなるであろう夏場へ向け、
チーム一丸で突っ走るドラゴンズに期待したいです!
★プレーヤーズ・ボイス(24日)
●中田賢一
<5回5失点で今季5敗目を喫し、
05年4月15日・阪神戦から続く
ナゴヤドームでの連勝は『13』でストップ>
「しっかり試合をつくれなかったので、申し訳ありません」
<最も苦手にしている小久保の2発に沈む。
天敵の完ぺきな当たりに脱帽>
「小久保さん? うーん…。
投げにくさはないですし、
特に意識しているつもりはなかったんですけど、
あそこまでタイミングをきっちり合わされては。
自分のミス。(1本目は)外に投げようとした
ボールが内に入ってホームランされた。
(2本目は)ぎりぎり低めを狙ったつもりだったんですが…
2ストライクから安打を打たれたり、
そういう甘さが(本塁打)につながった。
何かしら、高いとか内に入るとかはあるけれど、
次に対戦する時までは、(対策を)
考えなきゃいけないと思います。
2ストライクからの勝負球とか制球とか。
やらなきゃいけない課題はいっぱいあるので、
克服しながらしっかり投げていきたい」
<声援に乗せられ、投球に好影響を与えていた
ナゴヤドームでは自信を持っていたが>
「マウンドではプレッシャーがありますが、
ホームの打席では純粋に野球を楽しめるんです。
それ(連勝ストップ)について特にはないです。
まず勝負球をしっかり投げる。甘さをなくさないと」
(中スポ、共同通信社、時事通信、
MSN毎日新聞、スポニチ名古屋、名古屋ニッカン)
●タイロン・ウッズ
<復帰2戦目は、6回1死一、三塁から
中前適時打で11日の千葉ロッテ戦以来の打点>
「点が入っていなかったから
どうしても点が欲しかった。
きのうの試合後に打ち込みをしたし
自分としてはタイミングがよくなってきたし、
だいぶ感じもつかめてきたよ」
<試合のない5日間は
休養&調整期間でベストの状態に整える>
「腰痛? もう大丈夫だよ。調子も戻ったと思う。
次の試合までにもうちょっと打ち込みたいし、
もうちょっと体を休めたいね」
(中スポ、スポニチ名古屋、名古屋ニッカン)
●イ・ビョンギュ
<移籍後初の1番に座るも
4打数無安打2三振とチームに貢献できず>
「打順は意識せずに、
与えられた打順でベストを尽くすだけです」
(名古屋ニッカン)
●福留孝介
<和田との対決は三振、四球、右前打に終わり>
「(打席で)タイムをとったのは
自分のタイミングじゃなかったから。
きょうの和田は、たしかにテンポはよかったですね。
コントロールもよかった」
(中スポ)
●柳田殖生
<プロ初安打&初本塁打に反響続々>
「すごかったです。
そんなに来なくてもと思うくらい
電話やメールがいっぱいきました。
両親はもちろん、高校の同級生からも連絡がありました」
<2試合連続のスタメンも無安打に終わり>
「悔しいです。1本は打ちたいと思っていたんですが。
感触は悪くないので頑張っていきたいです」
(中スポ)
●新井良太
<5回、中田の代打で登場も空振り三振。
再び2軍の練習に合流することに>
「前から言われていることなんですが、
まだバットが外から出ているので、
下でやり直してくるように言われました。
バットが外から出るのが
まだ直らないので、直してきます」
(中スポ、東京中日)
●落合監督
<中田の本拠地での連勝が13でストップ>
「話題にするな。そういうことを話題にしても仕方ない。
どこの球場でも勝ったり負けたりというのはあるよ。
1回も負けたことないわけじゃないんだろ?
そういうことを言うと負けるんだ。
去年もナゴヤドームで10何連勝とかいうと負けたじゃないか。
きょうは収穫ゼロ。何もなし」
<交流戦24試合を戦い終えて>
「(1カード)2試合のメリットはあったんだろうな。
3試合だとこんなにお客さんは入ってなかったと思う。
(ナゴヤドームでの交流戦は、昨年が18試合で平均30570人、
今年が8試合で35708人と約5000人増えている)
そういう意味では成功じゃないのか?」
<観客増の理由を語る>
「週に何回か、2日、あるいは3日空きが出来る。
日本のプロ野球が世の中から消えて、
寂しいという思いがお客さんにあった。
生で見たいという心理を働かせたんじゃないか。
そういう意味では成功だと思う。
(週に)3試合、3試合なら入っていたか…。
いいか悪いかは別にして」
<移動の負担は?>
「移動のことなんか、誰も考えてくれてないよ。
故障者? そりゃいるでしょう。
交通事情のいいとこと悪いとこある。
条件が一緒なのかどうかは別にして、
また来季も同じ形態でやるなら、1つ注文させてくれ。
4年連続でパ・リーグ(本拠地での)スタートはやめてほしい。
テンションが下がる。パ・リーグは強い」
(中スポ、中日新聞、共同通信社、時事通信、
MSN毎日新聞、スポニチ名古屋、名古屋ニッカン1、2)
ナゴヤからの話題。(24日)
◇中村紀洋
<出場を予定していた2軍戦は雨天中止のため、
ナゴヤ球場の屋内練習場で、約30分の特打を行う>
「自然には勝てないね。
(体は)ちょっと張っているけど。
故障個所(右太もも裏)は問題ないよ」
(中スポ、名古屋ニッカン)
◇山本昌
<登板予定の福岡ソフトバンク戦が雨で流れ>
「仕方ないね。
(今後のことは)何も聞いていない。
準備はいつでもできているけど。」
(中スポ)
◇井手編成担当
<一両日中にも支配下選手として
登録される予定の育成選手のクルスについて。
既定路線に変更がないことを明言>
「方針はほぼ固まっている。
統一契約書にサインするだけ。
そうしようという話はしている。
もったいないですからね。
(29日までの)休み中にやります」
(中スポ、名古屋ニッカン)
この日、ナゴヤ球場で行われる予定だった
ウエスタン・福岡ソフトバンク戦は、雨のため中止。
実戦機会が流れた中村紀洋は、
ナゴヤ球場の屋内練習場で30分の特打を行いました。
試合後のリバウンドについても、それほど問題はなく、
今後は週明けの2軍戦で調整を続けていくそうです。
また登録期限は今月いっぱいと決まっている
支配下選手1枠は、やはり育成選手のクルスとなりそう。
近日中に球団事務所にクルスを呼び、
新たな契約書にサインをかわすとのこと。
リーグ戦の秘密兵器となるのでしょうか?
PS 今日の渡邉選手。
この日は、大敗ムードということで
守備固めもなく、フル欠場となった我らが渡邉選手。
ところで今朝の中スポに、↓の見出しが
『2軍の練習に合流』 渡辺・新井
(中スポ)
なんと渡邉選手、週明けの2軍の練習に合流。
27、28日と予定されているウエスタンの試合にも
場合によっては出場の可能性と出ていました。
ちなみにその記事のコメントは↓。
◆渡邉博幸
<新井とともに2軍の練習に合流することに>
「ウエスタンの試合があるからとか、
そういう話は聞いてないけど、頑張ってきます」
(中スポ)
このところ一部で処遇が心配されている渡邉選手。
実はここ数年、2軍落ちを経験していない
数少ない選手として知られています。
この日のゲームでは、新井がファーストミットで
キャッチボールをしていたり、
柳田がウッズに代わって守備についたりと
一塁戦線にもやや変化が訪れています。
実戦勘を養うための合流なのか?
それともそのまま抹消されてしまうのか?
今後の行方も気になるところです。