待ちに待った瞬間が訪れました!
3勝1敗と王手をかけて迎えた日本シリーズ第5戦。
先発・山井が8回まで打者24人をパーフェクトという快投。
さらにそれを継いで9回から登板した
守護神・岩瀬も3人でピシャリと抑え、
前代未聞ともいえる完全試合リレーでの勝利。
ドラゴンズが、53年ぶり2度目の日本一に輝きました!
◇2007年度 日本シリーズ 中日-北海道日本ハム 第5戦 (1日・ナゴヤドーム | 中日4勝1敗) |
38118人 |
1 |
2 |
3 |
4 |
5 |
6 |
7 |
8 |
9 |
R |
日本ハム |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
中 日 |
0 |
1 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
× |
1 |
[勝] 山井(1試合1勝) [S] 岩瀬(2試合2S) [D本] なし |
[Dバッテリー] 山井、岩瀬 - 谷繁 |
【ゲームレビュー】
先発・山井が快投、53年ぶり2度目の日本一
先発・山井が8回までパーフェクトの快投。
9回は守護神・岩瀬も3者凡退に抑え、
2回に挙げた1点を守りきり、
中日が53年ぶり2度目の日本一を決めた。
山井は初回からストレートとスライダーの組み合わせで
北海道日本ハム打線を手玉に取った。
4回の荒木の好守備なども光り、
8回を6三振、内野ゴロ12、内野フライ2、
外野フライ4の完ぺきな投球。岩瀬も3者凡退に抑えた。
2回にウッズ、中村紀洋の連打で築いた1死二、三塁から
平田の右犠飛で奪った1点を守った。
北海道日本ハムはエース・ダルビッシュが
踏ん張ったが、1点に泣いた。
(中スポ、共同通信社、ニッカン式スコア)
中日ドラゴンズ、53年ぶりの日本一!
本当におめでとうございます!
史上空前ともいえるゲーム展開。
1-0という僅差での息詰まる投手戦。
先発・山井が一世一代ともいえる快投を見せ、
途中までは日本一になれるというドキドキ感よりも、
山井が完全試合を成し遂げるのでは…という
気持ちの方が正直、強かったです。
しかし最終回、守護神・岩瀬に代わったことで、
気持ちはすっかり日本一モードに転換。
最後の小谷野の高いバウンドでの二塁ゴロ。
荒木の投球がやや高く、一塁のウッズが
捕った体勢がそのままバンザイ!
自分もそのままバンザイと、大喜びで胴上げを堪能しました。
それにしても、山井がすばらしかったですね。
今回の日本一を語る上で、今後必ず話にのぼることでしょう。
まさに最高といえるこの日のピッチングでした。
10月7日以来の中24日となった1軍登板。
クライマックスシリーズでも、
ここまでの日本シリーズでも登板がなく、
ついに来た出番が日本一を決める大一番。
ブランクが正直、かなり心配だったのですが、
不安と言われる初回を良い感じで立ち上がると、
以降は、とにかくスライダーのキレが抜群。
ストレートとのコンビネーションで
北海道日本ハム打線を翻弄する姿に
何でこの投手が、5戦目に出てくるんだと
見ていて何度も思ってしまいました。
相手のダルビッシュも中4日ながら奮投。
1-0という得点差も山井にとっては、
良い緊張感となったようで、あれよあれよで終盤へ。
『日本一』と『完全試合』というダブルの緊張感。
山井はもとより、バックの野手陣も
かなりのプレッシャーを感じたのではと思いました。
そして8回まで投げ、86球の山井。
しかし9回を迎えたところで、
森コーチがボールを持ってマウンドへ。
ベンチ前で投球練習をしていなかったこともあり、
おそらく交代もと、頭はよぎっていましたが、
やはり9回は守護神・岩瀬を投入へ。
スタンドもいつもの歓声ではなかったですし、
おそらく多くのファンがなぜ続投させないと
思われたでしょうが、これこそが落合采配。
後々、山井の右手のマメを理由に挙げていましたが、
ただ監督も苦渋の決断だったのではと思います。
自分的には9回、1人でも走者を出したならと
思っていましたが、あそこでスパッと代えましたね。
レギュラーシーズンならもちろんのこと、
このゲームも1点差でなければ、
おそらくそのまま続投させていたでしょう。
しかし今回はあくまで個人の記録よりもチームの日本一。
そして地元・ナゴヤで決めなくてはいけないムード。
さらに53年ぶりという高い壁を越えるには、
非情といわれようが、やらなくてはいけない。
気持ちの軸をぶらすことなく、信念を貫いての采配。
それゆえの交代だったのではと思います。
しかしこの異様なムードの中で出てきて、
しっかり3人で抑えた岩瀬も実に見事でした。
ヒット1本でも、また四球1つでも出したら、
何を言われるかわかりませんし、
もしかしたら一気に流れが相手に傾く。
いつも以上の重圧があったことと思います。
それでもさすがは百戦錬磨の守護神。
見事にピシャッと締めてくれました。
山井も「最後は岩瀬さん」と
言ってくれるほどの存在でもある背番号13。
日本一の胴上げ投手になれて、よかったなと思いました。
開幕前から掲げていた『連覇』を逃し、
悔しさを胸に挑んだクライマックスシリーズを5連勝で突破。
リーグ2位とはいえ、その勢いと気迫は
優勝チームと変わらぬものがあったと思います。
そして初戦こそダルビッシュの好投にやられましたが、
エース・川上が3ランを打たれた後、崩れずに好投し、
2戦目は中田が球威あるストレートを駆使。
3戦目は、朝倉が大量点に守られ、粘りの投球。
4戦目、小笠原がゲームを作り、辛勝ながら王手。
そしてとどめは、山井の快投。
北海道日本ハム打線の低調さにも助けられましたが、
投手力を誇るチーム同士の対戦をしっかりと制しました。
さらに2、3戦と、ある意味『らしからぬ爆発』をした打線。
3試合連続、シリーズ記録となった4盗塁。
その俊足と積極性で、塁上を駆け抜けてくれた荒木。
満身創痍の中、変わらぬ動きで奮闘。
セギノールシフトで二塁ゴロを掴み、一塁へ送った井端。
札幌ドームでの一発に加え、
難攻不落の武田久を攻略するきっかけを作った森野。
ホームランこそ出なかったものの、
大事なこのゲームの先制のきっかけを作ったウッズ。
ヒットは2本だったものの、その2本が大きな得点に繋がり、
フェンス激突の好捕をしたイ・ビョンギュ。
彗星のごとく登場し、無我夢中で
決勝の犠牲フライを放った19歳・平田。
昨季の反省とベテランの豊富な経験を生かし、
北海道日本ハムの上位打線を完全に封じ込み、
打っては満塁男の意地を見せた谷繁。
そして日本シリーズMVPで涙のお立ち台。
腰の痛みを抱えながらも、グラウンドでは良い動き。
ここぞのところで打って、チームを勝利に導き
波瀾万丈の1年を最高の形で締めくくった中村紀洋。
そのほか、ナインがしっかり自分の持ち場を把握し、
そこでキッチリと仕事をしてくれたことが
今回の悲願達成に繋がったと思います。
選手、コーチ、チームスタッフのみなさん、
そして落合監督、本当にありがとうございました。
53年ぶりという日本一。
12球団では最も離れていた栄光でしたが、
これからはできれば短い期間で、何度も掴んでほしい。
黄金時代が作れるよう、これからも励んでほしいと思います。
4勝1敗で今季の日本シリーズは、終了しました。
日本一のペナントとともに、
表彰式では次なる戦いへのチケットが。
8日から東京ドームで行われるアジアシリーズに
日本代表として出場することになりました。
ここまで来れば、必ずアジアも制覇して、
今シーズンを良いカタチで締めくくりたい。
53年ぶりに掴んだ日本一の称号を胸に
さらなる栄光を掴み取ってくれることを期待しています。
日本一おめでとう、そしてありがとう、中日ドラゴンズ!
☆ウィナーズ・ボイス(1日)
◎落合監督
<53年ぶり、悲願の日本一を成し遂げる>
「(日本一になり、4回宙に舞った今のお気持ちは)
感無量ですね、はい。
(53年ぶりの日本一です)
はい。(前回優勝が)あの昭和29年からですからねえ。
まだ私(生後)11カ月の時ですから、長かったですね。
はい(監督としての)この4年間も長かったです。
(優勝を決めた試合がものすごい試合に)
あの、記憶がありません、私。
(山井、岩瀬の)2人でパーフェクトをやったっていう。
それだけ今日の山井は完ぺきだったんじゃないですか。
(昨年は涙がありましたが、実際のところは)
今年は絶対に泣くまいと思ってます。後で泣きます。
(日本を代表するエース・ダルビッシュを打っての勝利に)
そんな点数取れるピッチャーじゃないですから。
何とか今日のゲーム、1-0で逃げ切らなければっていう
思いはありましたけども、
まさか山井があそこまで放ってくれるってのは…。
(後でどんな声を山井に)
いや、これは山井だけじゃなくて、
選手全員に同じような声を、言葉をかけたいと思います。
(就任して4年間で3度目の日本シリーズで日本一。
まさに黄金時代の到来ですよね)
「いやいや、そういうことはありません。
今のプロ野球界というのは、どちらかといえば戦国時代。
まあ優勝もあれば、最下位もあるという
そういう状況のなかでね、まあ(選手が)
よくぞここまで耐えて、精神的にも強くなったなっていうのが、
実感としての、今の感想です。
まあそれはやっぱり、確かに53年ぶりの日本一になりましたけども、
まだ球団には連覇ありませんから、何とかそれに向かって、
それでクライマックス(シリーズ)を勝ち上がってきて、
日本一っていうその課題が、うちのチームには残っていますから
今年は(リーグ優勝の)第1ハードルでうまく越えられなくて、
残念な思いをしましたけども、
それがすべてここにぶつけてくれたんだなと思っています。
(来年、連覇ぜひとも期待しています)
このようなことで、これからもがんばりたいと思います。
それと本当に今日は、ここで決めろっていう
そういう感じの応援でした。ありがとうございます」
<今回の日本一は、いわばリーグ2位からの敗者復活戦。
だから日本一になってもこの言葉は忘れない>
「日本シリーズで勝った事実は紛れもないが、
われわれが掲げた目標はあくまでもセ・リーグで優勝し、
クライマックスシリーズを勝ち上がり、
パ・リーグの覇者と戦って日本一を勝ち取ること。
それが大前提、大目標だった。
素直に喜んでいるけど、1つ課題を残したかなと。
それが本心です。やるべきことはまだある」
<就任4年目、3度目のシリーズ挑戦で悲願を達成>
「新たなドラゴンズの出発。もう50年は待てない。
来年もまた勝てるチームをつくりたい」
<完全試合目前だった山井を、
9回に抑えの岩瀬に交代させた采配について。
試合後の公式記者会見でも明確には理由を明かさず>
「続投はさせたかった。
幸か不幸か、山井がもういっぱいだということだったので、
代えることには抵抗はなかった。
本人が、もういっぱいだということなので」
<TBS『ニュース23』で山井交代について真相を>
「継投させたかったが、マメがつぶれていたので
交代するとピッチングコーチにいったらしい。
そうでなくても迷うところですが…。
ピッチャーはデリケート。
それだったら岩瀬でいこうと(思った)」
<マメをつぶしていなかったら、どうしたか>
「(そうであれば)頭が痛かったですね」
<2日未明TVの各局の番組出演を終えてから
山井の右手にまめができたことを理由に挙げる>
「続投? それは内部事情を知らないから言えること。
マメ? それが一番(の理由)かな。
逆に代えやすかった。本人が駄目って言うんだからしょうがない」
(公式HP、中スポ、東京中日、中日新聞、サンスポ、
スポーツ報知、共同通信社、時事通信1、2、朝日新聞、毎日jp1、2、
スポニチ名古屋、名古屋ニッカン、名古屋タイムズ1、2、デイリー)
◎中村紀洋
<通算18打数8安打4打点、打率.444。
初の日本一、そして日本シリーズMVPに輝く>
「ありがとうございます。
(初めての日本一。その感触は)
もう最高です!!はい。
(勝負強いバッティングで4打点。見事にMVPです)
ありがとうございます。
本当に今年1月からいろんなことがありましたけども、
本当に、ドラゴンズさん、本当に感謝してます。
ありがとうございます。
(クライマックスシリーズから好調。
どんな思いで日本シリーズを戦ったのか)
本当に、今本当にほっとしているんで。
今まで本当にきつかったなと、思います。
(苦しいスタートから最高の締めくくり。
どんな方に感謝の気持ちをに伝えたいですか)
本当に、いろいろ手伝ってくれた人たちがいっぱいいるんで、
あと本当に、ドラゴンズの関係者の方、あとチームメート。
本当にあの、いろいろと助けていただいて
ありがとうございます…。
(ファンの方は中村選手がいたから
優勝、日本一になれたと思っています。ファンの声援に)
本当にありがとうございました!」
<お立ち台での涙は、大阪・堺市のグラウンドで
1人練習したことを思い出してのもの>
「つらかったことを、インタビューの時に思い出した。
たまらん。堺のグラウンドで
やっていたことまで思い出してしまって。
試合中も涙が出そうだったけど、
緊迫した試合なんで泣いてる場合とちゃうって。
ゼロからのスタートやもん。ゼロからMVPやで。
ここ(公式会見場)にいること自体が、
想像できなかったことなのに。
いろんな人に助けていただいた。
集大成やったから。最後のシリーズで
持ってるものを全部出せた。
今年1年で、守備も打撃も成長できた。
おまけに(日本シリーズの)MVPに選んでもらって…」
<誰もが認める大活躍で、
テスト生からMVPへ一気に上り詰めた>
「(同じように)リストラされた人たちにも、
一度、リストラされても、なんとかしようと
必死にやれば、いつか結果が出ると、
自分が示して、そんな人に励みになればと思った」
<ビールかけ初体験。子どものようにはしゃいだ>
「これ、最高や!! 楽しかったわ」
<今季終盤から腰痛を抱え、
痛み止めの薬を飲みながらのプレーだった。
それでも、この日を最後にしばらく解放される>
「今は全身の力が抜けました。
ほっとしています。当分薬を飲まなくて済むなと。
試合が終わって、表彰式のころは脂汗が出ました。
ここまで本当にきつかった」
(公式HP、中スポ、中日新聞、サンスポ1、2、スポーツ報知、時事通信、
毎日jp、スポニチ名古屋、名古屋ニッカン、名古屋タイムズ、デイリー)
○山井大介
<8回まで打者24人を一人の走者も許さない快投。
完全試合はなしえなかったが、
連続無安打の日本シリーズ新記録を樹立>
「(8回86球のパーフェクト投球に)
最高です。出来過ぎたぐらい。
相手がダルビッシュだから3点以内に抑えたいと思った。
5、6回のつもりで飛ばしいこうと思った。
初回から感じは良かった。
感じがよくて、どこまでいけるかと思った。
後半は一発を警戒して、とにかく低めを意識して投げました。
今日はスライダーが良かった。
谷繁さんがうまく(快投を)引き出してくれました。感謝です
(完全試合は)投げている時は意識しなかった。
ここまで来るとは。自分でもビックリしています」
<日本シリーズの胴上げ完全試合。
しかし挑戦から退いたのも、自らの決断。
8回表を投げ終えたところで森バッテリーチーフコーチに
『体力的にどうや?』と聞かれると、
迷わず降板の意思を伝える。最後まで清々しい笑顔を浮かべ>
「もちろん(記録のことは)分かってました。
でも、個人の記録とかは、この試合に限っては全然いいと思っていた。
4回にマメがつぶれたのもあったし、握力的にも落ちていた。
それに最後は岩瀬さんに投げてほしいという
気持ちがあったので、代わりますと言いました」
<昨季は右肩痛で1年を棒に振った。
見事に復活を果たし、喜びをかみしめ>
「投げられる喜びを感じていた。
去年や今年前半戦のことを考えると、
こんな場所に立てるなんて…。
いろいろな人に、感謝の気持ちしかないです。
自分を支えてくれた人たちに感謝の気持ちを伝えたい」
<満を持して臨んだこの日の快投で
優秀選手賞を獲得。後押ししたのはファンの大声援>
「いつもより声援がでかくて、すごくうれしかった」
(中スポ、中日新聞、サンスポ、スポーツ報知、時事通信、朝日新聞、
毎日jp、スポニチ名古屋、名古屋ニッカン、名古屋タイムズ、デイリー)
○岩瀬仁紀
<完全投球の山井を9回から『救援』
最後の打者3人を退け、ついに悲願の胴上げ投手に>
「人生初めて、こんなプレッシャーの中で投げました。
最後のことは全然、覚えていません。
いろいろ考えていたことがあったが、すべて吹き飛んだ」
<修羅場を踏んできた守護神でも、この重圧には足が震えた>
「8回が終わったところで、9回はいくぞと言われていた。
今まで味わったことがないような別のプレッシャーがあった。
プレッシャーがかからないと言ったらウソになる。
自分のやることだけをやろうと覚悟を決めてマウンドに上がった。
任せてくれたので絶対に抑えようと思った。
ホームラン以外ならと思って投げた。
言葉にならないくらいにうれしい。新たな野球の難しさを感じた」
<つぶやいた一言に思いがにじみ出る
好不調の波に襲われ、起伏の激しい1年。
自分にしか見えない壁を一人で乗り越えた>
「この1年いろいろあったけど、
この中で結果を出せてよくがんばったと思います。
最高の形で終えられて、もう言うことはありません。
日々いい勉強をさせてもらっている」
(中スポ、中日新聞、スポーツ報知、共同通信社、時事通信、
毎日jp、スポニチ名古屋、名古屋ニッカン、デイリー)
○平田良介
<2回、ライトへ決勝の犠牲フライ。
日本シリーズ初打点は貴重な決勝点に>
「いっぱいいっぱいでした。
チャンスもそうないと思っていたから
とにかく勝つことだけを考えての結果です。
正直なところ、打てる気はしなかった。
ダルビッシュさんはすごかった。
高校(センバツで対戦)のときと比べものにならなかったです。
あの打席はとにかく真っすぐだけを絞っていきました。
詰まったけどよく飛んでくれました。
タッチアップには浅いかなと思ったけど
(ウッズさんが)よく走ってくれました。
緊張はあまりなかった。バッティングでは自分の力を出せた。
うれしいですね。十代で(打点を挙げるの)は
清原(オリックス・当時西武)さん以来と聞いたんですけど。
とにかく名前が残るし、日本を代表するピッチャーから
打点を挙げられたんでね。
下(2軍)で色々教えてもらった成果です。
スタメンで出してくれた監督に感謝したいです」
<その後、チームに追加点はなく、回を重ねるごとに
1点の重みが増していく。守備も無難にこなし>
「いつも以上に積極的にプレーしようと思った」
<『飲酒厳禁、飲む格好もダメ』という条件で
この日はビールかけに加わる。
口にビールが入らないようにしながら、喜びを爆発させ>
「やっぱり1軍に定着したい。来年はレギュラーを狙います」
(公式HP、中スポ、サンスポ、スポーツ報知、
時事通信、毎日jp、スポニチ名古屋、名古屋ニッカン)
○荒木雅博
<5試合で20打数7安打の打率.350。
5試合ではシリーズ最多タイとなる4盗塁。
見事に優秀選手に選出される>
「最後? よく分かりません。
勝手に体が動いて。苦労した分だけうれしい。
優勝のプレッシャーもあったので、
安打を打たれてもいいから勝とうよ、と思っていた」
<今回のシリーズは打撃好調。
第2戦から3戦連続で盗塁を決め、流れを引き寄せた>
「(日本一に)いまはほっとしています。
去年のシリーズ、今年の前半戦と不振でしたから。
このままだとふがいない成績のままで終わってしまう。
何とか巻き返したいという気持ちが強かった。
とにかく借りを返したかったんです。
盗塁? 自信はありました。裏付けがあった
去年はそこまでしなかった。今まで生まれてから、
ここまで集中したことがなかったというくらいに集中した、
クライマックスシリーズから日本シリーズでした」
(中スポ、共同通信社、時事通信、スポニチ名古屋、名古屋ニッカン)
○森野将彦
<野球人生で初めての日本一。
シリーズ通算13打数4安打4打点で優秀選手賞に選ばれた>
「最後の球が飛んでこいって思っていたんですけどね。
うまくいかないですね。
涙? 出なかったです。うれしすぎて…。
毎試合打ったわけじゃないが、何とかうまく後ろに回せた。
日本一の場にいることができて、うれしい」
<プロ11年目で初めて、シーズン通して
レギュラーで戦い、最後まで大役を全う
慣れない二塁や右翼にも起用され、精神的負担も大きかったが
長い下積み期の悔しさが奮い立たせた>
「ファームでやっていた時代は、今の僕になくてはならないもの。
僕を教えてくれた人々に感謝したいです。
過去を振り返ると本当に苦しいことしかないですが、
でもいまこうやって日本一を喜べるのは本当に幸せだと思います」
(中スポ、サンスポ、時事通信、名古屋ニッカン)
○井端弘和
<3回にはダルビッシュから左翼線へ二塁打。
日本シリーズ挑戦3度目の正直。
荒木との二遊間コンビでチームを日本一に導き>
「(疲労やけがなどで)痛みは限界に達していた。
でもきょうが最後だと思ってやりました」
(時事通信、スポニチ名古屋)
○タイロン・ウッズ
<シリーズ5試合で本塁打はゼロに終わったが、
この夜は2回にダルビッシュから決勝点を呼び込む安打を放ち>
「ホームランのことなんて忘れていたよ。
オレはチームのために打ったんだ。
(今季は)四球攻めで苦しんだが、過去のことは忘れた。
チャンピオンになれて最高!本当にうれしい」
(中スポ、サンスポ、時事通信、名古屋ニッカン)
○谷繁元信
<快投した山井について>
「満点。スライダーが切れていた。
向こうは対応できなかった」
<この日は継投で完全試合となったが、捕手は1人だけ。
最後の最後で『完全試合捕手』になってみせた>
「完全試合? 初めてだよ」
<今回のシリーズはやられた以上にやり返した>
「最初の試合でセギノールに1発打たれたけど、
ボクが相手の打者を感じながら試合ができた。
あの1試合がボクの中では大きかった。
日本一になるのは2度目だけどドラゴンズでは初めて。
1人の力で何とかなるもんじゃないけど、
ドラゴンズの力にはなれたかなと思う」
<今年に限ればすべてが順調だったわけじゃない。
3、4月の26試合中、先発出場は18試合。
信頼回復のため、投手の操縦法を一から見つめ直し>
「いままでと同じことをやっていたら
ダメなんだって思った。慢心があったのかもしれない。
どうすればいいのか、自分でいろいろ考えたよ」
<新たな勲章も加わった名捕手は
36歳になってなお、輝きを増す>
「1日か2日は喜びに浸るよ」
(中スポ1、2)
○イ・ビョンギュ
<初体験の日本シリーズはチーム最多となる5打点。
大舞台での勝負強さを見せた>
「日本一になれたことが本当にうれしいです。
プロで優勝は初めて。これからも優勝できるよう頑張りたい」
(中スポ、サンスポ)
◇久本祐一
<河合楽器時代の同僚、山井の好投に>
「試合を見ていて社会人のときの思い出が頭をよぎった。
すごいと思う。言葉では言い表せない」
(サンスポ)
◇川上憲伸
<エースも初体験の感触に浸る>
「53年ぶりといわれても、正直ピンとこないです。
シリーズに(99、04、06年に続き)
4回出て、ようやく、という感じ」
<シリーズを振り返る。
第1戦で史上初の2安打完投負けを喫しただけに>
「初戦、うまくいかなかったのがちょっと悔しいです」
(憲伸の声「53年ぶりの日本一」、東京中日、サンスポ、名古屋ニッカン)
◇井上一樹
<用意された2000本余りが
瞬く間になくなったビールかけ。
締めくくりのあいさつに立ち、笑わせる>
「きょう、この後は自由解散ということで。
山に登るなり、川に入るなり好きなようにしてください」
(名古屋ニッカン)
◇福留孝介
<山本昌、英智、浅尾らとともに
ユニホーム姿で優勝セレモニーに参加。
落合監督の胴上げに加わったが、祝勝会を辞退。
ビール掛けが始まる直前に球場を後に>
「みんなが頑張って結果を残したから、
頑張ったみんなできょうという日を楽しんでもらいたいと思います」
<2日からFA宣言が解禁となる。
今後の動向に注目が集まるが>
「まだ何も決めていない。球団からも連絡はない。
決断に迷う?そんなことはない。
ドラフトと違って選べるのだから、
自分の気持ちに素直に従えば後悔しないでしょう。
僕はあした(2日)からなんで、何もないです」
(中スポ、スポーツ報知、スポニチ名古屋、名古屋ニッカン)
●ヒルマン監督(北海道日本ハム)
<采配振るうすべなく終戦>
「中日の投手に完全に翻弄された。
打者陣が本来の力を発揮できなかった。
優勝した中日を心から祝福したい。
気持ちは入り交じっており、悔しく残念な気持ちはある。
選手には胸を張って札幌に帰ろうと言った」
(時事通信)
◇落合信子夫人
<悲願の日本一に感激>
「ありがとうございます。ありがとうございます」
(サンスポ、名古屋ニッカン)
◇落合福嗣さん
<今シリーズ初めて球場で観戦。
今年8月に晴れて20歳を迎えており、
ナゴヤドーム内でのビールかけにも堂々と参加>
「岡本さんにはビールをいっぱいかけたんだけど、
平井さんにやられました」
(名古屋ニッカン)
◇杉下茂氏
<前回53年前の日本一達成時のエース。
優勝直後、ベンチで落合監督と握手を交わし>
「すぐにベンチに行って落合監督におめでとうと言った。
完ぺきな試合だった。53年ぶりか、長かったなあ。
他の球団が(日本一を)やっているのにドラゴンズだけだった。
中日がリーグ優勝するたびに、
『今年こそは』と日本一を期待され続けてきたからね。
それだけに、これでおれの肩の荷が下りる。みんなよくやりました。
阪神、巨人をストレートで破って、勢いでここまできた。
一番うれしいのは監督じゃないかな。とにかく本当に良くやった」
<後輩たちの頑張りをたたえ>
「もうとにかく、本当によくやりましたよ。
春のキャンプに2週間行きましたが、
チームが一丸になっていて
今年こそ日本一という思いを強く感じました」
<パーフェクトピッチングの山井の降板には落合監督を擁護>
「シーズンの最後は岩瀬に放らせたかったんだろう…」
(サンスポ1、2、時事通信、名古屋ニッカン、名古屋タイムズ)
◇高木守道氏
<中日元選手、監督でOB会長。日本一に>
「私が2度監督をやってできなかった
日本一ですから、素晴らしいことです。
本当に喜ばしいこと。落合監督は監督として
2度シリーズに挑戦した経験を生かして
(短期決戦の)戦い方を選手、チームに浸透させた。
勝利に徹する厳しい采配は評価できる。強いチームです。
落合監督のような濃密な野球は、
いままでの中日では誰もやれなかった。
落合野球が完全にチームに浸透したことが、
この結果につながったと思う。
半世紀以上遠ざかっていた中で、
日本一を成し遂げたのは大変なこと。
落合監督になって1年目からでも日本一になれそうだったが、
3年間の経験と勝つ野球の徹底がようやく実った。
中日はいまやV9時代の巨人のような存在になりつつある」
(東京中日、サンスポ、名古屋タイムズ)
◇西川球団社長
<53年ぶりの日本一に>
「53年は長かった。
それだけ厳しい関門があったということだが、
それをここで打ち砕いてくれた。
ベテランと若手が一丸となって
栄冠を勝ち取ったことは大きい。
ドラゴンズの黄金時代がやってくると思う」
(時事通信)
◇白井オーナー
<53年ぶりの日本一の感激に浸り>
「非常にうれしい。きょう決まったのが素晴らしい。
ドラゴンズを応援してくださったすべての方々に感謝したい。
よくぞ名古屋で決めてくれた。
歓喜のテープの筋を見て、胸がいっぱいになった。
こんなに素晴らしい年は今までになかった」
<試合中盤、ドーム内を一周して、
ファンの応援に触れた。熱気のある応援に>
「今日決めないとダメだという、すごい雰囲気だったね。
決めないと、みんながっかりするんじゃないかと思った。
山井投手が完全試合をするんじゃないかという展開だったが、
1-0で狙うのは危険なかけだと思っていたところ。
いい采配だなと感心すると同時に
よくぞ名古屋で優勝を決めてくれたとうれしく思った。
選手には敬服するし、監督は冷静沈着だった」
<53年前は、中日新聞社の社員>
「あのときのことはよく覚えていますよ。
鉄腕杉下さんが連投につぐ連投で西鉄を牛耳ったんだ。
53年前はセ、パの勝者で戦った。
今回は(中日が)2位から成り上がって、中身は違うね。
日本一といってもカッコつきの日本一だから。
でも史上初だからな。新制度では。
リーグでは負けるはずがないのに負けて、
これは大変なことだと選手が奮起したんじゃないか。
死にものぐるい、捨て身で頑張ったことを評価したい。
監督の采配(さいはい)も素晴らしかった」
(中スポ、サンスポ、時事通信、名古屋ニッカン)
○立浪和義
<中日一筋20年のミスタードラゴンズにとって
自身初の日本一。『5度目の正直』を喜び>
「うれしい。2位から勝ち上がっての日本一だけど、
今年はこういう形なので、堂々と胸を張りたい。
自分がレギュラーで出ているときとは違う。
後輩が頑張ってこういう思いをさせてもらって、
チームメートに、ありがとうという気持ちでいっぱいです」
<5度目の日本シリーズ挑戦で、ついに日本一を勝ち取った>
「もちろん辞める前に日本一になりたかった。
88年に1年目で訳もわからずにリーグ優勝して、
それからなかなか勝てず優勝の難しさを感じた。
ここ最近は頻繁に日本シリーズに出たが、
結果的に全部負けてリーグ優勝がかすみ、悔しい思いをしてきた」
<今季は『野球人生を左右する1年』の思いで臨んだ>
「正直今年の沖縄キャンプで、
来年はここにくることはないかもしれない、と思った。
とにかく悔いを残さないような1年にしたいと、
レギュラーで出ているときよりも
練習を怠らないようにやってきた。
開幕戦で大事な場面で安打が打てたのが大きかった」
<代打専門となり日本シリーズにかける
意気込みは以前より強くなった>
「交流戦や日本シリーズしか4、5打席立てるチャンスはない。
自分にとっては晴れ舞台。
1年通してこつこつ頑張ってきたので、
後は思い切ってやるだけだった」
<小さな体ながら大けがもなく、
歴代9位の2444安打を積み重ねてきた>
「人間誰でもてんぐになったりする時もあるが、
野球に対する姿勢だけはひたむきにやってきたつもり。
だから(けがから)守られてきたんだと思う」
<今は『チームに貢献できる限りは』と気持ちは変化>
「なんだかんだ言って野球が好き。
あれだけ応援していただいて、
頑張らないといけない、と思わせてもらった」
(サンスポ1、2、時事通信、名古屋ニッカン)
☆ドラゴンズ日本一戦士喜びコメント☆
(東京中日『やったぜV戦士』より)
◇川上憲伸
「4回目のシリーズでようやく日本一。
初戦うまくいかなかった悔しさはあります」
◇岡本真也
「日本一に挑戦するのは個人的に3度目。
いろいろあったけど、格別な思いです」
◇岩瀬仁紀
「リーグ優勝を逃し、日本シリーズに勝たないと何も残らない。
今まで以上に日本一になりたい気持ちが強かった。
よく頑張れたと思います」
(サンスポ)
◇朝倉健太
「53年ぶりは想像がつかない。
シリーズでチャンスをもらって勝ちたい思いでした。
CSではチームに貢献していなかったから、
悔しいというか、寂しいという思いがあった。
チャンスが回ってきたら絶対にやってやろうと思っていました。
シーズン終盤に状態がよくなかった分、
シリーズで貢献したかった。粘り強く投げられた」
(中スポ、サンスポ)
◇中田賢一
「感動した。日本一の実感はない。
大事な時期に結果を出せた。
去年は悔しい思いをしたし、いい経験になります」
(サンスポ)
◇鈴木義広
「日本一を目標にやってきたのでうれしい。
全体的に自分の仕事はできました」
(鈴木公式『日本一(^0^)/』)
◇山井大介
「きょうは応援がいつもの倍はすごかった。
ファンの皆さんに感謝しています」
◇石井裕也
「初めて経験する日本一はうれしい。
シーズン後半はチームに貢献できました」
◇平井正史
「今年は打線がたくさん点を取ってくれたので、
僕らは楽に投げられました」
◇小笠原孝
「最高です。シリーズに先発して
反省点はありますが、今は喜びが大きいです」
◇久本祐一
「去年は悔しい思いをした。
その経験を生かし、今年はいい場面で投げられました」
◇高橋聡文
「最後にここにいられてうれしい。
シーズン終盤から納得の投球ができました」
◇ラファエル・クルス
「日本に来て初めての年に、
チャンピオンの輪の中に入れてハッピーです」
◇山本昌
『ボク自身はクライマックスシリーズ、
日本シリーズと全く役には立てませんでしたが、
やっぱり現役としてチームが日本一になるというのは
思ってもみないほどうれしいことです。
今シーズンはみなさんのご期待にこたえられず
情けないばかりですが、
クライマックスシリーズや日本シリーズの間に味わった
悔しさがもうひとつボク自身を成長させてくれると信じて、
来季に向けて頑張っていきます。
これからも応援、よろしくお願いします。』
(「山本昌公式ホームページ」より引用)
◇谷繁元信
「横浜時代は38年ぶり。今回は53年ぶりの日本一。
1人で日本一にはなれないけど、
チームの力にはなれた。喜びに浸りたいです」
(サンスポ)
◇小田幸平
「出番はなかったけど、歴史的な日本一に携われた。
中日に入ってよかったです」
◇清水将海
「このメンバーの中にいることができて光栄。
自分のやるべきことはやりました」
◇荒木雅博
「苦労した分だけうれしい。
昨年の日本シリーズと今季前半は不調だったので、
その借りを返したいという気持ちがあった」
(サンスポ)
◇立浪和義
「20年間待ちました。
僕は何もしてないけどみんなに連れてきてもらいました」
◇渡邉博幸
「初の日本一。
仲間とユニフォームを着て
喜びを分かち合えるのがうれしいです」
◇井端弘和
「シリーズずべての試合に出られて日本一になれた。
最低限の仕事はできました。
本当に最高です。32年しか生きてないが、一番うれしい」
(サンスポ)
◇新井良太
「シリーズで打席に立たせてもらえて
雰囲気も感じられた。いい経験になりました」
◇森野将彦
「過去を振り返れば苦しいことばかり。
チームメートに助けられ1年間頑張れました。
過去2度負けていたから、意外と勝てるんだという感じ。
開き直っていた部分が大きい」
(サンスポ)
◇タイロン・ウッズ
「チームが勝つために打った。
チャンピオンになれて、本当にうれしいよ」
◇岩﨑達郎
「ファームの日本一も立ち会えた。
試合に出たかったけど、いい経験になりました」
◇中村紀洋
「最高です。本当にきつかった。
いろんなことがあったけど、ほっとしています」
◇イ・ビョンギュ
「うれしい。優勝は初めての経験。
これからも優勝できるように頑張ります」
◇平田良介
「日本一はなかなか経験できないこと。
こういう場にいられてよかったです」
◇藤井淳志
「日本一になるには運も必要。
その中でメンバーの一人として戦えてうれしいです」
◇上田佳範
「去年はすごく悔しい思いをしたし
相手は古巣。言葉では喜びを言い表せません」
◇中村公治
「ファームが長かったから、
日本一の場面で1軍にいられて本当によかったです」
◇堂上剛裕
「先輩が苦しい中でたたかっている姿を見てきた。
その結果が日本一でうれしいです」
◇井上一樹
「チームリーダーになった年に日本一。
運もあった。自分の年表に書き込めます。
ずっと強いドラゴンズであるための一歩。
ファンの夢になるチームでありたい」
(サンスポ)