30 2008クライマックス

2008年10月26日 (日)

粘るも最後は力尽く、落合竜立直しの秋がはじまる。

4時間を超える総力戦延長12回ドロー
もはや日本シリーズに進出するためには、
負けが許されない状況となったドラゴンズ
迎えた東京ドームでのCS第2ステージ・巨人との第4戦。
1点差で迎えた8回に粘りを見せ、
ウッズの犠飛で同点に追いついたものの、そこまでが精一杯
勝ち越すことができずに迎えた8回ウラ、
3番手・高橋聡文ラミレスに痛恨の2ランを許すと、
それを継いだ長峰、小林も失点を重ねてしまい、勝負あり
1勝3敗1分けで、シリーズ敗退が決まったドラゴンズ
2008年のシーズンは、この日で終幕となりました。

◇クライマックス セ 第2ステージ
巨人-中日 第4戦
(25日・東京ドーム | 中日1勝3敗1分け)
46797人 1 2 3 4 5 6 7 8 9 R
中 日
巨 人 ×
[敗] 高橋(3試合1敗)
[D本] ウッズ3号
[Dバッテリー]
チェン、清水昭信、高橋、長峰、小林 - 谷繁

【ゲームレビュー】
継投失敗、1勝3敗1分で日本シリーズ進出を逃した
試合は終盤に動いた。6回、ウッズのソロで1点差。
8回には1死一、三塁から再びウッズが犠飛を放って
同点としたが、粘ったのはそこまで
その直後の8回、7回から登板の高橋聡文
ラミレスに左中間へ決勝の2点本塁打を浴びた。
公式サイト中日新聞共同通信社ニッカン式スコア

今日の公示。(25日)

◆セ・リーグ
【出場選手登録】
△中日 岩崎達郎内野手
【同抹消】
▽中日 山井大介投手
公式サイト共同通信社

【イニング経過】
1勝2敗1分けとなり、これ以上負けが許されないドラゴンズ
前日に左手首に死球を受け、出場が心配された中村紀洋も、
『6番・三塁』で名前を連ね、ベストメンバーで臨む。

巨人先発は、今季中日戦2試合、1勝0敗の高橋尚成
1回、この日34歳の誕生日を迎えたイ・ビョンギュ
外へのスライダーをちょこんと当て、
レフト前に落とすヒットで出ると、続く荒木が送って二塁へ。
さらに森野の一ゴロ進塁打で三塁に進むと、
ウッズはフルカウントから見極めての四球
2死一、三塁とチャンスで迎えるは、前日本塁打の和田
しかし内へのストレートに詰まってしまい、二塁フライ。先制機を逃す

ドラゴンズ先発は、中5日でチェン・ウェイン
CS第1ステージ・阪神戦では4イニング4失点で黒星。
もはや後がないだけに、相性の良い巨人戦での好投に期待。
その立ち上がり、先頭・亀井はセンターへ抜けそうな当たり。
しかし荒木が追いつき、一塁へジャンピングスロー。
さすがの好守でもり立てると、続く木村拓也を内への直球で三塁ゴロ。
さらに小笠原も二塁ゴロに打ち取り、ピシャリを切り抜ける。

2回ウラ、先頭、19-9と苦手にしているラミレスに、
中に入ったストレートを叩かれ、左中間突破のツーベースを許したが、
イ・スンヨプを初球、内へのシュートで詰まらせ、二塁フライ。
続くの二ゴロ進塁打で、三塁へ進まれるも、
坂本にレフトへあわやホームランというファウルを浴びたが、
カウント1-1からの3球目、真ん中高目のシュートでセンターフライ。
制球はおぼつかないものの、球威とキレは上々。
この日初のピンチを食い止める。

3回、2死から荒木がライト前ヒットで出るが、
続く森野の2球目、けん制に誘い出されてしまう。
しかしイ・スンヨプの二塁への送球が変化したか、
ベースカバーの坂本が捕れずに、後逸。
その間に荒木が一気に三塁へと進む。(記録は盗塁一塁エラー
相手のミスからもらった先制のチャンス。
森野のバットに期待がかかるが、カウント2-2からの6球目、
外角低目のストレートにハーフスイングを取られ、三振
制球の良い高橋尚成の前に屈す。

4回、先頭・ウッズがセンター前ヒットで出たが、
和田、中村紀洋と、ともに打ち損じての内野フライ。
ランナーを進められず、アウトカウントばかり増えると、
井端もバットを折られての投ゴロに取られ、この回もゼロ。
要所を締められ、先制点を奪い取ることができず。

3回までわずか1安打と、まずまずのチェン
しかし4回ウラ、先頭・木村拓也に三遊間を抜けるヒットを許すと、
続く小笠原に対しては、内へのシュートが左手を直撃
シーズンの対戦でも、チェンに右手小指に
死球をぶつけられた小笠原憮然の表情
一旦ベンチに下がり、治療を受けた後に試合再開
無死一、二塁で苦手のラミレスを迎えたが、
初球、中へのストレートで打ち上げさせてのライトフライ。
さらにイ・スンヨプも外へのスライダーで空振り三振に取り、2アウト。
怖いクリーンアップを乗り切ったものの、ここで油断したか。
続くにカウント1-1からの3球目、
逆球になった内角低目に入ったシュートを弾き返されると、
レフト線へと転がるタイムリーツーベース。(0-1)
取らなければいけない先制点を逆に相手に与えてしまう。
さらに2死二、三塁で、坂本にも初球、
内角高目に甘いストレートを積極的に叩かれると、
レフト前に落ちるタイムリーヒット。(0-2)
三走のラミレスが生還したが、和田がレフトからワンバウンドで好返球
二走の谷繁がしっかりブロックし、3点目は食い止めた。

5回ウラ、チェンに代打が出たことで継投策。
ドラゴンズは2番手に、清水昭信を起用する。
しかし代わり端、鶴岡に三遊間への内野安打を許すと、
続く高橋尚成にきっちり送られ、二塁へ。
「次の1点」致命傷になってしまう大事な場面。
ところが亀井に四球を与えてしまい、1死一、二塁。
ピンチを広げた清水昭信だったが、ここから踏ん張り、
木村拓也を外へのフォークで一塁ゴロに取ると、
小笠原に代わって三塁に入っていた寺内
フォークを叩かれたものの、センターフライ。
森野が追いつき、結果無失点で切り抜ける。

想定外の好投高橋尚成の前に、5回まで3安打無失点。
勝つためにはそろそろ反撃しないといけないドラゴンズ
そんなムードの中、主砲うれしい一発を。
2死から迎えたウッズが、カウント1-1からの3球目、
真ん中高目に甘く入ったストレートを弾き返すと、
まさに打った瞬間という打球は、左中間スタンド、
さらに上の「明治ブルガリアヨーグルト」の看板を直撃!
推定飛距離150メートルという特大のホームラン。(1-2)
CS合わせて5号となる一発で、ようやく1点を返す。

さらに7回、降板間近の高橋尚成を攻め込み、
先頭・中村紀洋が左中間を破るツーベースを放つと、
続く井端が、初球送って三塁へ。
同点のチャンスで迎えるは、前日2打点の谷繁を迎えるが、
フルカウントからの6球目、外角低目のスクリューを
引っ張るも、ショート正面のゴロ。
ランナー動けず、釘付けとなってしまうと、
清水昭信の代打には、初戦代打弾平田を起用。
ところが初球、内角高目のつり球を
打ち上げてしまい、セカンド後方へのフライ。
先頭打者の出塁を生かせず、7イニングを投げきられてしまった。

それでも諦めてはいけないドラゴンズ
8回、巨人ベンチは、3番手に左腕の山口を起用。
しかし前夜3イニングを放っただけに、ボールが来ていない。
そこをつけ込み、先頭イ・ビョンギュ
レフト前に持って行くヒットを放ち出ると、荒木が送って二塁へ。
さらに森野の当たりはセンターへと抜けそうなゴロ。
木村拓也が打球に追いついたものの、
ボールを握り損なってしまい、一塁間に合わずセーフ。
内野安打となって、1死一、三塁とチャンス拡大!
そして迎えるは、前の打席『ブルガリア弾』ウッズ
巨人ベンチも動き、山口から越智へとスイッチする。
犠牲フライでも同点、一発出れば一気に勝ち越し
現状もっとも期待が持てる主砲に巡ってきたチャンス。
4球目、落ちないフォークを捉えると、
打球は伸びて、ライトポール際への大ファウル
これはやってくれるという、さらなる高揚感とともに、
迎えたカウント2-1からの5球目、内へのストレートを叩くと、
詰まりながらもライト後方へと持っていく、犠牲フライ!(2-2)
三走のビョンは、もちろん生還。
飛び出してしまった一走の森野が、
ライトからの返球で刺されそうになるも、
足をもつれさせながら、何とか一塁へたどり着きセーフ
前夜同様、ゲーム終盤ようやく同点に追いつく。
なおも2死一塁とチャンスが続き、迎えるは和田
しかしここは越智が踏ん張られ、外へのフォークに空振り三振。
追いつきはしたが、この日も前には出られなかった。

同点となった8回ウラ、
ドラゴンズ浅尾投入かと思われたが、
7回から登板していた高橋聡文がそのまま続投。
しかし先頭・寺内に真ん中低目のストレートを叩かれ、
三塁線を鋭く抜けていくツーべースを許してしまうと、
続くラミレスに対し、初球、甘いストレートが真ん中高目に。
積極的に振ってくる4番打者がこれを見逃すはずもなく、
フルスイングされると、打球は伸びて、
オレンジ色の左中間スタンドへと飛び込む2ランホームラン。(2-4)
気を付けなければいけない初球に、痛恨の投げ損ない
たった一振りで日本シリーズを大きくたぐり寄せられてしまう。

さすがにこれには、ガックリ高橋聡文はボールが先行。
イ・スンヨプにフルカウントから四球を与えると、
続くにも連続四球で無死一、二塁。
さらに坂本が送られ、1死二、三塁となると、
さすがに落合監督もマウンドへ。
しかしここでも浅尾ではなく、長峰が起用される。
反撃するためにも、2点で止めたいところだが、
火が点いてしまった巨人打線の勢いは止められない。
長峰が続く鶴岡に前進守備の三遊間を抜かれ、1点を失うと(2-5)、
さらに2死二、三塁で、亀井を迎えて登板の小林
代わり端の初球、真ん中高目のスライダーを
センターへ運ばれてしまいタイムリー(2-6)。
決定的な2点を失い、敗色濃厚のなか最後の攻撃を迎えることに。

9回、巨人4番手は、前夜わずか1人に投げて降板のクルーン
絶対に諦めないドラゴンズファンの声援のなか、
因縁となった感の中村紀洋が、先頭として向かったが、
2ストライクと追い込まれると、外へのフォーク3球三振
さらに井端も152キロのストレートを弾き返すもライトフライ。
あっという間にあと1人に追い込まれるも、
谷繁に対してはボール先行。結局外れて四球を選ぶ。
そして土壇場に迎えるは、小林の代打・立浪
最後の意地をみせてほしいところだったが、流れは完全に巨人
ファウル2球で追い込まれたカウント2-1からの4球目、
外角低目のフォークに空振り三振に倒れ、ゲームセット
土壇場追いつく粘りを見せるも、
勝ち抜けぬまま、逆転を許してしまったドラゴンズ
これで第2ステージの通算成績は、1勝3敗1分け
ドラゴンズ日本一連覇の夢が潰え、
巨人の6年振りの日本シリーズ進出が決まった。


08年ドラゴンズ終戦。もはや勝つしかないという
崖っぷちの状況のなか、
なんとか意地を見せて、
相手に食らい付いてほしいと
願いながら、生観戦していたゲーム。
しかし「勝ちたい」という気持ちは、
今回に関しては、相手の方が上回っていたようで。
連日同様、粘りこそ見せたものの、あと一押しすることができない。
そうしているうちに、逆に相手に攻め込まれ、
あっという間に勝ち越しを許してしまうありさま。
取らなくてはいけないゲームを取れず、
2008年のドラゴンズは、東京で、
最期のときを迎えることとなりました。

レギュラーシーズンは勝ち越したことで、
阪神ほどの怖さを感じていなかった巨人でしたが、
最後の最後でやられてしまって、とても悔しいですね
まあ最後は力の差を見せられましたし、今回のステージにおいては、、
やはり相手が上手だったと思わざるを得ないでしょう。

ただ今回の戦いを見てきたうえで感じたのは、
巨人の強さというより、ドラゴンズの「力不足」。
そのなかでも特に、何度も感じたのが、
「追いつくことはできても、勝ち越すことができない」ということ。
あと一押しが出来ないという展開がいくつあったことか。
まあリーグ戦を戦っていく際にも、ありはしましたが、
たった一歩でも相手の先に出ることができなかったことが、
悔しい結果となってしまいましたね。
やはり勝たなくてはいけないゲームはしっかり取る
それができないと、上に立つことはできない
「競り勝てるチーム」に成長することが、
ドラゴンズにとって、今後の課題となってくるでしょう。

また巨人選手層の厚さというものも感じましたね。
今シーズンを戦う際に、落合監督
「レギュラー8人で戦っていく」と話していましたが、
長いシーズン、そして厳しい短期決戦と進んでいくなか、
やはりレギュラーだけでは、戦えないなと。
それを補う控え選手のレベルアップが必要と感じましたね。
今回の第2ステージ、巨人阿部が、鈴木尚広が抜け、
この日は小笠原もケガで途中退場した。
にも関わらず、鶴岡、亀井、寺内という代役が、それを補う活躍
その一方で、ドラゴンズは足を故障している井端
左手首を痛めた中村紀洋をスタメンに使わざるを得ない。
怖いものなしの若さにやられた感もありますが、
ドラゴンズでもそういう選手を育てていかないと。
そんな観点からも、課題をもらった敗戦とも思いました。


まあ敗れてしまったということで、反省は多いもの。
ただ終わってしまったことにグチグチ言っても仕方ない。
その辺りは、おいおい考えていくとして、
やはりファンとしては、日本シリーズ進出こそ逃したものの、
レギュラーシーズン、クライマックスシリーズと、のべ151試合
そのなかでさまざまな感動をくれた
中日ドラゴンズの監督、コーチ、選手、
スタッフのみなさんに、今季も感謝したいですね。

そして「お疲れ様でした」と、ねぎらいの気持ちも。

この悔しさを来季に。53年ぶりの日本一を成し遂げた
昨季と違うカタチでの幕切れ
満足に戦い抜けなかったナインには、
当然悔しさがあることと思います。
ただその悔しさを忘れず、
来季への糧としてほしい。
そして続投要請の際には、
「強いチームにします」
意欲を語った落合監督
「私なりの責任の取り方」
チームを立て直し
就任6年目となる来季は、強くなったドラゴンズ
今季逃した完全制覇を成し遂げてくれることを期待します。

きょう26日からナゴヤ球場で、秋季練習がスタート。
チームとしては、早くも来季に向けて動き始めました。
若竜たちが中心となっていくでしょうが、
ケガが癒えるであろう主力たちも、
再びの栄冠へ向け、秋、春としっかり鍛錬してほしい。
他のチームよりも早くシーズンが終わってしまうのは、
とても残念ですが、その分も来季は
「強いドラゴンズ」に一喜一憂し、最後の最後まで喜びたい。
そうなることを期待しながら、今後も見守っていきたいと思います。
これからも頑張れ、中日ドラゴンズ!


★プレーヤーズ・ボイス(25日)

●高橋聡文
<7回から3番手で登板。
8回、ラミレスに喫した決勝2ランを悔しがる。
初球。真ん中高目に制球ミスした自慢の速球を
左中間スタンドへ運ばれて>
「内角に投げるつもりでしたが、真ん中に入ってしまった。
あれは当てるくらい(もっと内角寄り)でよかった。
ボール自体も高かった。悔しいし、情けない」

<今季はチーム最多の54試合に登板。
中継ぎの中心として活躍したが、最後は残酷な結末に。
自分に言い聞かせるように語り>
「この悔しさをバネにする」
中スポスポーツ報知時事通信

●チェン・ウェイン
<先発して、4イニング2失点で無念の降板。
立ち上がりから球威、制球とも十分だったが、
4回2死から打たれた谷の先制打が痛恨だった。
最後の登板は不完全燃焼に終わり、唇をかんで>
「プレッシャーはあったけど逆球がもったいなかった。
谷選手への逆球の1球に悔いが残ります。
ボール自体は悪くなかったんですけど…。
外角を狙ったタマが内角にいってしまった」

<CS登板は2試合ともに納得いく内容ではなかったが、
今季は先発、中継ぎにフル回転。育成選手だった昨季から一転、
今では投手陣になくてはならない存在になりつつある。
さらなるパワーアップを誓い>
「もっとスタミナをつけて下半身を強くしないと。
来年は1年間ローテーションを守れるようにしたい」
中スポ時事通信毎日jpスポニチ名古屋ニッカン

●森バッテリーチーフコーチ
<同点に追いついた直後の8回、高橋が続投させたことに>
「なぜ浅尾じゃないのか、と言いたいのかもしれないが、
治療をしていて投げさせられない事情があるんだ」
中日新聞


●タイロン・ウッズ
<2点を追う6回、
左中間スタンドの上方の看板にぶち当てる
推定150メートルの特大ソロ本塁打をかっ飛ばし、
広告主の明治乳業から賞金100万円&
明治ブルガリアヨーグルト1年分をゲット>
「完ぺきだった」

<さらに8回1死一、三塁では一時は同点となる右犠飛>
「とにかく走者をかえそうということだけ心掛けた」

<CS7試合で5発と打ちまくったが、今季は第2ステージで敗退。
日本シリーズ連覇の夢が途絶え、主砲は潔く敗北を認める>
「最高の当たりが出たんだけどね。
勝つか負けるかが野球。今回はうちが負けたんだ」

<ただシーズン終了に伴い、
来季について話が及ぶと徐々に口調がヒートアップ。
球団側がいまだ契約について話がないことに少しいら立ちを見せる>
「(来年の契約については)オレの方が聞きたいくらいだ。
来年のことはわからない。
去年はCS前に連絡がきて球団との話し合いが行われたけど、
今年はまだ話をしていないから。
プロ野球選手である以上、戻ってくるかは当然、条件の問題になってくる」

<レギュラーシーズンは主に4番として
140試合で35本塁打、77打点。
ポストシーズンを含めれば40発を放った成績にと胸を張る>
「もう少しできたかな、とは思う。
ただ、リーグでも上位の成績だという自負はある。
パワーにはまだまだ自信がある。
まだまだ力があることは、今夜でわかっただろ?」

<球団側はウッズの処遇を落合監督に委ねる方針でいるが、
今季年俸を公にした上で、減俸なら退団も辞さずの姿勢も>
「減俸? それはばかげている。
今年の年俸は700万ドル(約6億6500万円)。
これが300万ドルに下がるならばかげている。
オレにもプライドはある。そうなったら家族と相談して決める。
他のチームでプレーするのか? すべてはお金次第だ。
月曜日(27日)に帰国するよ」
公式写真中スポサンスポ12スポーツ報知
時事通信毎日jpスポニチ名古屋ニッカンデイリー

●清水昭信
<5回から2番手で登板。
走者を出すが、2イニングを無失点に抑え>
「いい感じでずっと投げられていたんですが…」

<CSは阪神との第1ステージから計4試合に登板。
中継ぎの切り札として起用されたが、
5イニング2/3を投げ、無失点を貫く>
「1点もやれない状況ばかりだったので、
プレッシャーはありましたけど、いい経験になりました」

<来季へ向け、すぐに新たな『挑戦』が始まる。
11月上旬、ドミニカ共和国へ渡る予定。
現在6人が派遣されており、そこに合流して、
ウインターリーグに参戦を目指す>
「この経験を来年につなげないと意味がなくなってしまう。
明日からまた来年につなげられるようにやっていきたい」

<初出場のクライマックスシリーズ。
投げた後は、メールや電話が次々と舞い込むそう。
出身の三重県松阪市では、ちょっとした『街頭中継』状態も>
「今回の反響はすごかったです」
中スポ<ドラ番記者>

●中村紀洋
<第3戦で死球を受け、左手打撲で出場が心配されたが、
『6番・三塁』で先発出場し、7回には左中間二塁打を放つ。
痛みをこらえて意地をみせたが、
連続日本一の夢が絶たれたことを悔しがる>
「痛みを感じずにバットを振れた。
精いっぱいやれました。でも、負けたのは悔しい。
悔しさはあるが、後悔はない。
来年はリベンジ、この気持ちを胸に戦いたい」

<試合前は笑顔を見せながらと気合を入れて>
「156キロやで、どれだけ痛いか。笑い事ちゃうで。
出ろと言われたら、死んでも出る」

<今年も終盤は腰痛に苦しんだ。しばらくは治療に専念>
「痛いところをしっかり治さないといけないです。
来年に間に合うように治します」
中スポサンスポ12時事通信

●イ・ビョンギュ
<この日34歳の誕生日を迎えたが
3試合ぶりにマルチ安打を放ち、チャンスメーク。
8回の安打は同点につながったが、
勝利には届かず、険しい表情で話す>
「打ったけど、全然だめだった。負けて残念」

<CS第2ステージは19打数4安打、打率.211と期待外れに終わる。
最後は報道陣に礼をして、帰りのバスに乗り込み>
「(今年も)ありがとう」
中スポ

●和田一浩
<1回、2死一、三塁の先制機に凡退>
「あそこで打てれば良かったんですけど」
毎日jp

●谷繁元信
<クライマックスシリーズ第2ステージを振り返り>
「(巨人との)対戦成績は良かったが、
お互いの気持ちと気持ちがぶつかり合ってこの結果になった」
サンスポ

●荒木雅博
<3、4戦は接戦に持ち込みながら、
勝ちきれなかったことに厳しい表情。敗戦の悔しさをかみしめて>
「流れが来そうでこなかった。
簡単に終わってしまった感じがして悔しい」

<この日は好守に加え、盗塁、犠打も決めて
しっかり仕事をこなしたが、打撃を悔やみ>
「最低限の仕事です。もう少し打たないといけなかった」

<けがに苦しみながら出場し続け、北京五輪にも行った。
奮闘した1年だったが、反省の言葉を口にして>
「今年は最後まで(波に)乗れなかった」
中スポサンスポ時事通信朝日新聞


◆齊藤信介
<登録抹消中だが、中田、山井とともに1軍で汗を流す。
出番はあったとしても、日本シリーズまでないが>
「日本シリーズ? その気持ちで練習しています。
いまできることをやろうと思っています」
中スポ

◆川上憲伸
<前夜の第3戦では先発して6イニング5失点。
この日は登板翌日のためベンチ入りメンバーから外れたが、
逆転でのCS優勝へ向けてブルペンで待機する姿勢を見せ>
「明日(第5戦)以降はチームの方針に従ってやりますよ」

<第6戦でリリーフ待機する気持ちはあるのか?>
「そういう気持ちはありますよ。
もちろん、使えない状態で(首脳陣が)使うことはないでしょうけど。
そういう状況になればいいですね」

<プロ11年目の今季にFA権を初めて獲得。
メジャー挑戦、国内移籍を含め最も去就が注目されるが、
こう話し、試合中に球場を離れる>
「チームが戦っているのにFAの話なんてできない。
すべては(シーズンが)終わってから考えたい」
中スポスポニチ名古屋ニッカン12


◆山本昌
<今シーズン、CSを総括して>
『名古屋に戻るという約束を果たせず、申し訳ありませんでした。
そして、今季もファンのみなさまに
後押ししていただき、ありがとうございました。
今季はご心配いただき、そして期待してもいただいた
記録を達成できたということもあり、昨年の悔しさもあり、
規定投球回数にも達しないシーズンでしたが、
個人的には及第点をつけられるかな。
きょう巨人に負けたばかりで、頭の中には
マイナスな考えになっている部分はあるのですが、
満点ではないけれどかろうじて合格点というところです。
ボク自身の去就に関してはまだ何の話もありませんが、
落合監督がおっしゃっておられるように、
ボク自身が決められるのであれば、
頑張ります、と言わせていただきます。
次の目標はやはり、今年も達成できなかった日本シリーズでの勝利、
というよりもチームの日本一に貢献すること。
来季は今年より記録といったものを
意識することなく投げられるとも思っているので、
そこからまた新しい力も生まれてくると信じています。
また近いうちにエッセイでおめにかかりましょう。
本当にたくさんのご心配とご声援をありがとうございました。』

(「山本昌公式ホームページ」より引用)


◆岩瀬仁紀
<来季もチームに残留することが濃厚。
CS終了後、自身のFA権行使について口を閉ざして>
「今話せることはありません。これから考えます」
スポニチ名古屋ニッカン

◇西川球団社長
<来年で40歳を迎えるウッズについて、
年俸6億円プラス出来高払い1億円という報酬に対して、
減俸なら退団も辞さずの姿勢を示す>
「来季の戦力として見る場合、
1年間コンスタントに働けるかが大事になる。
交渉するとしても年俸が今年のままというわけにはいかないし、
交渉しない可能性もある」

<岩瀬については、水面下ではシーズン終盤に
球団が残留要請を行い、手ごたえを得ていた様子。
残留へ自信を見せたように>
「もちろん残ってほしい。我々が望む結果になってほしい」
ニッカン12

◇伊藤球団代表
<山本昌、立浪、谷繁、井上のベテラン4選手について。
来季も現役続行することが決まり>
「(来年も)やってもらうことになると思う」
スポニチ名古屋


●落合監督
<1勝3敗1分けとなり、CS第2ステージで敗退。
3年連続の日本シリーズ進出を逃したが、
さばさばした表情。開口一番>
「監督がもうちょっとな、頭の回転がよければ、
こんなシーズンにならなかったと思うけど。
選手は誰ひとり手を抜いてやったわけでもないし。
いろんな問題点があるから、この次に生かすしかないんじゃないかな。
まずは監督が頭をリフレッシュしてからだな。
からっぽの状態にしなきゃダメだな。
失敗はすべて監督の責任。ヘタな野球をやらせてしまった」

<5年間を振り返って>
「5年前を考えたら、よくここまで成長したなというのはあるよ。
ほぼゼロからの出発みたいなもんだったからね。それを考えれば。
ここからどれだけ伸びていけるかだ。
監督の頭を含めてな。やることはヤマほどある」

<今年を総括して>
「このメンバーで戦って、悔いはない。
この5年間で一番悔いはない。
ただ責任の取り方というのは
人の責任の取り方とオレの責任の取り方は別だと思う。
オレに(指揮官を)やれといって、できた体制だから。
オレがやるやらないを決めるのはオレにはない。
その権限を持っているのはオーナーだけ。
オーナーがやれというなら、
もう1回、一からつくり直さないといけない。
どうやってキャンプをやって、
どういう野球をやるのかはまだ分からないけど。
ただ、いまのままならダメなんだなと」

<とりあえずは>
「けが人をどうやって2月1日のキャンプに
万全な状態できてもらうかというのが、いまの一番の課題。
出発はそこから」

<今年は故障に泣いた?>
「故障に泣いているわけじゃない。
生身の人間がやるわけだから。
みんながみんな万全の状態でやれるほど甘い世界じゃない。
目いっぱいやってのケガだから。
ケガしないようなことをもう1回やっていかないと」

<来季から新たに3年契約を結ぶ。
再び『オレ』を閉じ込めて、原点に立ち返る>
「好きな野球をオレはできたよ。
でも、そういう野球をウチの選手はできないことが1年かけてわかった。
秋は鍛えるよ。オレも元気になるはずだ。
もう任せるわけじゃないからな。秋はすぐ始まるよ。すぐにな」
中スポ12中日新聞サンスポ12時事通信12
毎日jp12スポニチ名古屋ニッカン12デイリー


今日の渡邉球団職員。(25日)

渡辺氏 竜2軍育成コーチ就任

中日の2軍・育成コーチに
前・球団動作解析担当の渡邉博幸氏(38)が
就任することが25日まで決まった。
詳しい担当部門は未定。
26日から始まる2軍の秋季練習(ナゴヤ球場)で、
中村武志、高木宣宏、上田佳範
各新コーチとともに指導を始める。
また、秋季練習はスタンド開放し、無料で見学できる。
(中スポ、公式サイト『秋季練習のお知らせ』)

◇落合監督
<前・横浜の中村武志氏、元・広島、西武の高木宣宏氏、
動作解析担当だった渡邉博幸氏、今季限りで引退した上田佳範氏と、
コーチ陣を刷新したことについて>
「長いことやってると、いろんなところに手を打っていかないといけない。
明日から秋季練習が始まる訳だし、若手もだいぶ伸びてきている。
それぞれの特性を生かしてやってくれればいい」
デイリー


全国の渡邉球団職員ファン?のみなさん、おまたせいたしました!
ついに「大本営」といえる中スポ、東京中日にて、
我らが渡邉球団職員コーチ就任記事が、掲載されました。
前日の東京中日で高木宣宏氏と契約を結ぶことが
発表されていたのですが、渡邉球団職員については、なし。
スポーツ報知の記事はガセか?
ドキドキしていたのですが、これで確実!
さらに公式サイトにも出たことで、よりそれを実感しました!

ただそのポストについて、いくつかの話が。
スポーツ報知「内野守備走塁コーチ」。
一方、スポニチ名古屋は、なんと「打撃」。
また中スポは「育成コーチ」となっていて、果たしてどこなんでしょう。
まあ秋季練習でその適性を見てもらうのもいいでしょうね。

ちなみに秋季練習は、スタンド開放により見学可能
ぜひとも我らが渡邉コーチの指導ぶりを
ごらんになりたい方は、ナゴヤ球場へGO!
自分もシーズンオフの楽しみの1つとして、
できる限り、記事をさがしてみたいと思います!


PS ごあいさつ。

今季、日本一連覇を含む「完全制覇」を目指した
ドラゴンズを応援してきた『ST ドラゴンズスタジアム』。
「2008シーズン」「2008交流戦」
そして「2008クライマックスシリーズ」と終え、
今回の記事でひと区切りとなります。

最後はかなり開き直って、
いつも以上に時間が遅くなっての更新となりましたが、
1シーズンご愛読していただいた方、
シーズン途中まで、また途中からお読みいただいた方、
またトラックバックやコメントを下さった方、
本当にどうもありがとうございました!

シーズンオフは、今まで以上に時間を気にせず、
ぼちぼちやっていきたいなと思っていますので、
お時間のあるときによろしかったら、おつきあい下さい。
これからもよろしくお願いします!

2008年10月25日 (土)

負けに等しいドロー、断崖竜残り3つすべて勝て。

抜てきしたフェニックス・リーグ組が、
巨人の本塁打攻勢に遭い、11失点での大敗。
実質1勝2敗となったクライマックスシリーズ第2ステージ。
迎えた東京ドームでの巨人との第3戦
和田の2ランと谷繁の適時打などでリードしていた6回、
そこまで好投していたエース・川上が突如捕まり、
イ・スンヨプ逆転3ランを浴びるなど、一挙4失点
しかし終盤、粘りを見せてウッズの一発と
谷繁の適時打で追いつき、ゲームは延長戦へ進めたが。
延長11、12回と決定打が出ず、負けに等しいドロー
日本シリーズ進出へ向け、巨人王手をかけられたドラゴンズ
ついに崖っぷちまで追い込まれてしまいました。

◇クライマックス セ 第2ステージ
巨人-中日 第3戦
(24日・東京ドーム | 中日1勝2敗1分け)
45846人 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 R
中日 0 0 0 3 0 0 0 1 1 0 0 0
巨人 0 0 1 0 0 4 0 0 0 0 0 0
(延長12回規定により引き分け)
[D本] 和田1号2ラン ウッズ2号
[Dバッテリー]
川上、清水昭信、高橋、浅尾、岩瀬、朝倉 - 谷繁、小田

【ゲームレビュー】
あと一押しができずに引き分け
対戦成績が1勝2敗1分けで、土壇場に追い込まれた
川上が6回につかまった。内野安打で1点を失ったあと、
イ・スンヨプに中堅左へ逆転3ラン。
8回にウッズのソロ、9回に谷繁の適時打で追いつき、
延長戦まで持ち込んだが、巨人の継投にかわされた。
公式サイト中日新聞共同通信社ニッカン式スコア

【イニング経過】
ドラゴンズ・川上憲伸、巨人・内海哲也の先発。
ともに上々の立ち上がりで、2回まで無失点。

3回ウラ、クリーンアップをすべて三振で打ち取るなど
再三の注意を払っていた川上思わぬ伏兵に被弾。
先頭・鶴岡にカウント1-1からの3球目、
中に入ったカットボールを弾き返されると、
打球は真っ直ぐ伸びて、そのままバックスクリーンへ。(0-1)
勝負に行く前の段階でのボールを運ばれ、先制を許す。

直後の4回、ようやく今季5勝とカモにしている内海を捕まえ、
先頭・森野が外へのボールを見極め、四球で出ると、
続くウッズは真ん中低目のチェンジアップに空振り三振。
しかし和田が、フルカウントからの6球目、
外へのストレートを鮮やかにフルスイング
打球はそのままライトスタンドへ吸い込まれるホームラン!(2-1)
今季対内海打率5割、シーズン通りに叩き、逆転に成功する。
なおも内海を攻め込むドラゴンズ打線
2死から井端が、外角低目のチェンジアップをうまく拾って、
ライト線へと落とすツーベースで出ると、
続く谷繁がカウント1-2からの4球目、
内に入ってきたスライダーを叩き、
センター右へとしぶとく落とすタイムリーツーベース!(3-1)
ここまでのCS、16-0だった谷繁、ようやく出た初安打で追加点。

逆転をしてもらった川上の投球はますます快調
4回ウラ、先頭・小笠原を外一杯のストレートで見逃し三振に取ると、
続くラミレスを注文通りに詰まらせ、ショートゴロ。
さらにイ・スンヨプをこの日初めて投じたスローカーブで空振り三振。
中軸を完ぺきに抑えると、続く5回も三者凡退。
5イニングを投げ終え、わずか2安打とまさに貫禄の好投

ところが6回ウラ、そのエースにまさかの展開が。
先頭、西村健太朗の代打・木村拓也
初球、外へのシュートを叩かれ、一、二塁間を抜かれると、
続く亀井にも初球、外へのフォークを拾われ、左中間突破のツーベース。
わずか2球で、二、三塁とこの日初めてのピンチ
ここで迎えた脇谷を追い込むと、
外へのストレートを打たせて、ショートゴロ。
しかし一塁への送球が若干逸れてしまい、一塁セーフ。
タイムリー内野安打となってしまい、1点を返される。(3-2)

なおも無死一、二塁で迎えるは、小笠原
打者に集中しなくてはいけない場面となったが、
そのスキを突き、初球、なんとダブルスチールを敢行
鮮やかに決められ、無死二、三塁とピンチが広がる。
リズムを狂わされた川上だったが、ここから踏ん張り、
小笠原を続く2球目、外へのフォークで打ち損じの一塁ゴロ。
さらに続くラミレスを初球、内へのシュートで詰まらせると、
打球は、二塁後方に落ちようかという飛球。
これに前進守備を敷いていた荒木猛然と背走!
最後は後ろ向きでキャッチするファインプレー!
怖い3、4番を何とか打ち取り、2アウトまでたどり着く。
そして迎えるはこの日2三振のイ・スンヨプ
ところがカウント0-1からの2球目、
それまで合っていなかったはずの外角低目のフォークを
ジャストミートされると、左中間へのライナーは
そのままスタンドに飛び込み、3ランホームランに。(3-5)
わずか13球一挙4点を奪われ、流れは一気に巨人へ。
まさに「痛恨」といえる被弾に、悔しがる川上
せっかくの好投がすべて水の泡となってしまった。

勝ちムードが一転、2点を追うことになったドラゴンズ
しかし8回、巨人4番手・豊田から主砲が反撃の一発。
2死から迎えたウッズが、カウント0-2からの3球目、
中に甘く入ってきたストレートを叩くと、
右へと伸びたライナーは、そのままライトスタンドへ!(4-5)
1点を奪い、まだまだ諦めない姿勢を見せる。

さらに9回、巨人5番手はクローザーのクルーン
初戦攻略したクルーンだけに、レフトスタンドからも大歓声
しかも先頭がその立役者となった中村紀洋
その再現を期待したが、ここで思いも寄らぬアクシデント
全球ストレート勝負で挑んできた
クルーンが投じたカウント2-2からの8球目、
内角高目、156キロのストレートが、中村紀洋の左手首を直撃!
左手首に古傷を持つノリは、その場にもんどり打って倒れ込む。
苦痛の表情を浮かべながらも、何とか立ち上がったノリ
しかしそのままベンチに下がり交代。代走に英智が起用される。

この状況に場内は騒然とするなか、
巨人ベンチ異例の決断
なんとクルーンを下げ、山口にスイッチする。
ノリの死球は痛いが、クローザーを降ろしたことで、
ドラゴンズサイドとしては、チャンス到来。
落ち着かない山口を攻め込み、
井端が初球をきっちり送って、1死二塁とすると、
続く谷繁が初球、外へのストレートを叩き、右へ!
打球は前進守備のライト・高橋由伸の頭上を越えていく
同点のタイムリーツーベース!(5-5)

英智が生還し、土壇場で5-5の同点に追いつく。
なおも1死二塁と、今度は勝ち越しのチャンス。
ここでドラゴンズベンチは、高橋聡文に代えて立浪を投入。
一気に突き放し、勝負を決めたいところ。
しかしさすがは11勝を挙げる中継ぎ左腕
立浪が内へのストレートに詰まり、投ゴロに倒れると、
イ・ビョンギュも内角高目のシュートに二塁ゴロ。
勝ち越しはならなかったが、ゲームは振り出し
そのまま延長戦へと突入することとなった。

延長10回はともに譲らず、ゼロ。
しかし続く延長11回、3イニングス目に入った山口を攻め、
先頭・英智が食らい付いての二塁内野安打で出ると、
続く井端が送って、1死二塁とチャンス。
9回と同じ状況で迎えるは、この日タイムリー2本の谷繁
ようやく目覚めた昨季CSのMVP「もう一本」を期待。
それに応えようと、ファウルで粘る谷繁だったが、
カウント2-2からの7球目、内角低目のストレートに手が出ず、見逃し三振
惜しくも再現はならずも、まだまだファイティングポーズのドラゴンズ
続く浅尾の代打・デラロサは、内角低目のチェンジアップに、
バットが空を切るが、鶴岡が後逸してしまい、振り逃げ
その間に英智が三塁へ進み、2死一、三塁に!
チャンスが拡大して迎えるは、この日無安打のイ・ビョンギュ
スンヨプに負けじと、ここぞの力を披露してほしい。
ところが思い届かず、初球、内へのシュートを引っ張るも二塁正面のゴロ
4-6と渡ってしまい、勝ち越しはならなかった。

延長11回ウラを5番手・岩瀬がゼロに抑え、
いよいよ勝負は、最終12回に。
このまま引き分けに終わると、1勝2敗1分け
もしもこの先の残り1試合に巨人が勝ちさえすれば、
勝ち抜け成立=王手がかかることに。
是が非でも阻止しなければいけないドラゴンズ
この回から登板の巨人7番手・東野を攻め、
先頭・荒木がセンター前に弾き返すと、続く森野は送りバントの構え。
しかし2ストライクと追い込まれ、ヒッティングに切り替えるも、
中へのスライダーを打ち上げてしまい、二塁後方のフライ。
荒木を進められず、1アウトとなると、
続くウッズは、フルカウントまで持ち込んだものの、
真ん中高目ややボール気味のストレートに空振り三振。
それでもスタートを切った荒木が盗塁成功。
2死二塁とチャンスを広げる。
ところが逆に一塁が空いたことで、和田は敬遠。
2死一、二塁という場面で、英智を迎えることに。
残りの野手は、小田小池井上のみのドラゴンズ
ここは前の打席にヒットの英智に託す。
総力戦の様相のなか、打席に入った英智の顔はやや硬い
それでも食らい付いての打撃に期待したい!
しかし東野にあっという間に2-1と追い込まれると、
最後は外角低目のスライダーに、空振り三振
二者残塁となってしまい、無得点。
この時点でドラゴンズの勝ちがなくなり、
巨人の日本シリーズ王手が決まってしまった。

勝ちがなくなったドラゴンズは、
岩瀬を使う必要がなくなり、6番手に前日先発した朝倉を起用。
さらに谷繁を下げて、小田にスイッチ。
レフトにも小池を入れるなど、すっかり敗戦モードに入る。
ここまで来たら、引き分けでも負けでも一緒。
それでも朝倉が踏ん張り、3人で斬ってゲームセット
4時間22分に渡った激闘は、結局延長12回規定によりドロー
しかしレギュラーシーズンと違い、
ドラゴンズにとっては、「負けに等しい引き分け」に。
第2ステージの通算成績は、1勝2敗1分けとなり、
ドラゴンズが勝ち抜くためには、
残り3試合で3連勝、もしくは2勝1分け
まさに崖っぷちともいえる状況まで追い込まれた。


落合竜、断崖絶壁。延長12回、
4時間42分
に渡る総力戦
中盤を過ぎ、勝てそうだな
少々油断したとたん、
一気に攻め込まれて、
6回まさかの大逆転
それでも8回、9回、
アクシデントもありながらも、持ち前の粘りを見せて、
同点に追いつき延長戦に突入。
しかしチャンスであと一押しが出来ずに、痛恨のドロー
延長12回、英智のバットが空を切った時点で、勝負あり。
あとは負けようが、引き分けようが状況は一緒
「負けに等しい引き分け」となり、実質1勝2敗1分け。
ドラゴンズ的には、まさに窮地に追い込まれる状況となってしまいました。

もはやこうなってしまうと、何で負けてしまったのかとか、
こう攻めておけばとか振り返るのは、一切無用
ドラゴンズナインのみなさんには、残り3試合すべて勝つ
それだけのために、全力を尽くしてもらいたいですね。
今季12ゲーム離されてのリーグ3位
それでもポストシーズン、ここまで必死にやってきた。
もともと失うものがないうえに、崖っぷちまで追い込まれたなら、
あとは這い上がるのみ、そして食らい付くのみ。
余計なことを考えず、シンプルに勝つことのみに集中
それでいいんじゃないかと思います。

たとえ少なかろうが、小さいだろうが、
その可能性がある限り、全力を戦う
そして昨年のチャンピオンチームとしての意地を見せる。
厳しい戦いが1試合で終わるのか、
2、3試合になるのかはわかりませんが、
ゼロになるまでは、絶対に諦めてないでほしい
流れ的にも逆転の可能性が極めて低いのは承知の上で、
そこからのドラゴンズの底力というものを見てみたい。
残された3試合、運命に望みを託しながら、
ナイン最後の戦いぶりを熱く見守っていこうと思います。


★プレーヤーズ・ボイス(24日)

▼谷繁元信
<9回1死二塁から右越えに同点二塁打を放つ>
「とにかくストライクゾーンにきたら
絶対に打ってやろうと思って、それが結果いい所に飛びました」

<人知れずいら立ちを覚えていた。
CSに突入してから前夜(23日)までノーヒット。
第2ステージ開幕を控えた21日には『特打』を志願。
乗り遅れるわけにいかない思いが、この夜のCS初安打を生み出した>
「オレだけ打ってないんだから当然でしょ」

<しかし延長11回の勝ち越し機には見逃し三振に倒れる。
チームが追い込まれた状況に自分に言い聞かせるように話して>
「こういう(競った)勝負は勝たなくちゃダメ。
もう勝つしかないでしょ。勝たなきゃ終わっちゃうんだから。
とにかく勝たなきゃどうにもならない。
自分たちのやるべきことをしっかりやるしかない
ここまできたらだれが打つ、打たないは問題じゃない。
勝つか。負けるか。それだけ。とにかくあと3つ勝つしかない」

<5回まで好投していた川上について。
6回無死二、三塁から、脇谷に当たり損ねの
遊撃適時内野安打を打たれて、リズムが狂ったと悔やむ>
「あの当たり。アウトにできていれば。仕方ないことだけど」
公式写真中スポ中日新聞サンスポ
時事通信12スポニチ名古屋ニッカン

▼和田一浩
<4回1死一塁、右越えに一度は逆転弾となる2ランを放つ。
相変わらずの内海キラーぶりを発揮して>
「1点先制されていたので、何としてもつないでいこうと
思った結果がホームランになりました」

<それにしても内海には強い。
レギュラーシーズンでは14打数7安打の打率5割と完全にカモ>
「たまたまボクの調子がいいときに
対戦していただけかもしれないですしね。たまたまですよ。
コーナーに投げられたらそう打てない。
相手はボクのこと嫌がっているでしょうね」

<延長12回は2死二塁で敬遠四球。引き分けを残念がる>
「その後、仕事ができたら良かった。
ホームランは打ったが、その後凡退してしまった。
引き分けだと負けと一緒だから、12回は何とか…と思ったが」
公式写真中スポサンスポ時事通信ニッカン

▼タイロン・ウッズ
<8回2死、右越えに追撃の本塁打を放つ>
「芯でうまくとらえられたよ」

<結果的に延長12回で引き分けたため、
第4戦以降は負けられない戦いとなるが>
「こんなルールでやるのは初めてだよ。今は勝つことしか考えていない」
公式写真中スポ

▼川上憲伸
<先発し、6イニングを投げ6安打5失点。
6回にイ・スンヨプに痛恨の逆転3ランを浴びる。
悔やみきれない1球に肩を落として>
「せっかく2アウトまでいって、あと1つ。
決して慌てたワケじゃないですけど、悔しい一発になりました。
(こつこつ当てられ)巨人の場合はああいうのが痛い。
ホームランバッターに回ってしまう。
それでホームランバッターの前に走者を置いてしまった。
失投じゃないとか、そういうことではなく、
いいコースにいってもボールに力がなければ打たれる。
打たれたから失投というわけじゃない」

<チームに勢いをつけた投球を
この日は再現できず、引き揚げる足取りは重い。
チームが勝つことだけをエースは願い>
「自分はもう、明日投げることができない」
憲伸の声「CS第2ステージ敗戦」、公式写真、中スポ
中日新聞サンスポ12時事通信朝日新聞スポニチ名古屋

▼浅尾拓也
<同点に追いついた直後の9回から、CS第2ステージ初登板。
2イニング打者6人をパーフェクトに抑え込み、
勝利への望みをつなぐ好投を披露したが、
負けに等しい引き分けに悔しそうな表情を浮かべ>
「勝ちたかったですね。状態? 悪くはないですよ」

<残り試合もフル回転が期待されるが、気合を入れて>
「頑張ります」
中スポ

▼岩瀬仁紀
<同点で迎えた11回に登板し、1イニングを1安打無失点。
味方が勝ち越せずにこの回だけで降板。負けと同等の引き分けに>
「勝ち越せば12回もいくつもりだった。
引き分けには意味はない。ルールだから仕方ないよ。
とにかくあしたのことだけ考える。
先のことを考えずに、目の前の1試合に集中していくしかないね」
中スポサンスポ時事通信

▼朝倉健太
<前夜に先発して2イニング6失点と炎上したが、
同点で迎えた12回、2試合連続で登板。
負けと引き分けがほぼ同等の場面だが、打者3人をピシャリと抑え>
「嫌なイメージはありましたけど、
とにかく腕を振って思いっきり投げようと思っていました」

<これで少しは吹っ切れたようす。
残り試合で登板する可能性があるが、前を向いて>
「機会があれば、気持ちを込めて1球1球投げたい」
中スポ

▼中村紀洋
<9回にクルーンから左手首に死球を受け、そのまま英智と交代。
9回終了後に東京ドームを離れ、病院へ向かう>
「(以前に)手術したところに当たった。
大丈夫とは思うけど、古傷の近くだから。
念のため病院へ行きます」

<検査の結果、骨には異常がなく打撲と診断。
当たった瞬間はもんどり打って倒れ、
かなり痛がっていたが、病院へ行くときは笑顔もみせ>
「同点になったので報われた。チームメートに感謝したい。
状態が良ければ(第4戦も)出られます」
中スポサンスポスポニチ名古屋ニッカン

▼平田良介
<前日、代打本塁打を放つなど、好調をキープしているが
個人記録よりもチームの勝利を優先>
「今は個人の成績はどうでもいいです。
とにかくチームが勝ってくれればいいんです」
ニッカン

◆井上一樹
<試合前のベンチ前で野手が円陣を組む際、
その中心でげきを飛ばす役目は、交代制をとっている。
20日の阪神との大一番から23日まで、それを3連投。
短く、簡潔に、何よりも熱くと、いかにも『演説上手』。
23日はこう言ったそう。ちなみにこの日は和田が務めた>
「パ・リーグも終わったぜ。こっちに注目が集まる。
ドラゴンズファンのためにがんばろう。
チームのためにがんばろう。そして、自分のためにがんばろう!」
(中スポ<ドラ番記者>

◆山本昌
<試合前、中堅の守備位置付近で行われる
恒例の投手守備練習で、森コーチに代わりノッカーを務める。
しかも普段は左打ちなのに、右で打つ不思議な光景。
ときおり笑い声を響かせるなど、雰囲気づくりにひと役買い>
「そういうトシなんで。
もうすぐ専門家(コーチ)になるからね。
盛り上げたかった? はい。みんなが盛り上がってくれればね」
中スポニッカン

▼近藤投手コーチ
<山本昌はノックをするときは>
「なぜか右(打ち)なんですよ」
中スポ

▼清水昭信
<ベテランノッカー・山本昌が
前夜打ち込まれた投手陣の暗いムードを吹き飛ばし>
「良い感じの練習が出来ました」
中スポ

◆チェン・ウェイン
<きょう25日のCS第4戦の先発が予想される。
阪神との第1ステージ第2戦の先発を任されたが、4イニング4失点。
大事な第4戦、自身にとってはリベンジのマウンド
前回のKO後、緩急を生かすスローカーブの修正にも着手し>
「カーブも使っていかないと先発では抑えるのは難しいので」
中スポ


▼落合監督
<延長12回の総力戦の末、引き分けに終わり、
連続日本一へ1敗も許されない苦境に陥る。
追いついたが、痛い引き分け>
「今日の引き分けは負けと一緒だからな。
負けられない状況だったから、それは変わらない」

<延長11回の岩瀬とイ・スンヨプの対戦、
谷繁は座ってはいたが、4球続けてボール球を投げ込んだ>
「あんなとこで勝負しませんよ。12回表もあるのに。
あんなとこで勝負させたら監督をやめなきゃいけない」

<延長12回は岩瀬を引っ込めた>
「引き分けじゃ意味がないから。
勝ち越せなかった時点で、使う必要はないだろ。
使う必要があるか? 残されているのは2勝1分けだろ? 
選択も何も…。負けられないわけだから。条件は一緒。
(残りは)勝ちにいかないといけない。そういうシステムである以上はな」

<厳しい戦いが続くが>
「残り3試合、もう負けられない。
1試合も落とせないということだ。
あと3つ勝つしかない。勝ち続けるしかない。
前だけを見て進むしかないってことだな」。
中スポサンスポ12スポーツ報知時事通信
毎日jpスポニチ名古屋ニッカンデイリー


<試合前、来春行われるWBCの日本代表監督について、
東北楽天の野村監督を推す考えを明らかに>
「オレはノムさん(野村監督)を推すよ。
現役(の監督)では一番野球を知っているノムさんしかいない。
ノムさん以上の人がいるか。これまでの数字を見れば分かるだろ。
短期決戦に強いんだから。実績も経験も豊富だし、
オレはノムさんがやるのが、一番いいと思ってるよ」

<コミッショナー特別顧問を務める王貞治氏が示した
日本シリーズ優勝監督が就任する案には否定的な見解を示し>
「最初にルールを決めようとした時に足並みがそろわなかったんだろ。
今さら日本一の監督がやればいいって言うのもおかしいと思わないか。
時間がないんだから、いまさら日本一の監督と言わず、
ノムさんにやってもらうのが一番いい」

<球宴前に水面下で打診された監督就任を断ったが>
「なんでって、オレはそんなタマじゃないし、短期決戦には向いてないよ。
それにあの時期(2、3月)にチームを離れられるわけないだろ。
それはノムさんも一緒だけどな」

<ネットでのアンケートで上位になったことも説明>
「日本国民が一番、納得する形がいいんじゃないか。
(野球ファンの)みんなもそう思っているんだろ。ノムさんにやってもらいなよ」
(東京中日、サンスポスポーツ報知時事通信毎日jpニッカンデイリー

2008年10月24日 (金)

フェニックス組ぶっ飛ぶ、谷間竜11失点の大敗。

土壇場9回、中村紀洋クルーンから意地の決勝打。
接戦を制し、クライマックスシリーズ第2ステージの
対戦成績を実質1勝1敗のタイに持ち込んだドラゴンズ
迎えた東京ドームでの巨人との第2戦は、
初戦とは打って変わって本塁打が飛び交う展開に。
初回、森野巨人先発・上原から先制弾を放ったものの、
この日登録即先発となった朝倉が大乱調。
小笠原道大に2ラン、満塁と2発を浴びて6失点KO
その後も小笠原孝、山井と打ち込まれ、なんと11失点
「谷間」とはいえ大敗を喫し、相手に優位に立たれました。

◇クライマックス セ 第2ステージ
巨人-中日 第2戦
(23日・東京ドーム | 中日1勝2敗)
43536人 1 2 3 4 5 6 7 8 9 R
中 日
巨 人 × 11
[敗] 朝倉(1試合1敗)
[D本] 森野1号 平田1号
[Dバッテリー]
朝倉、小笠原、山井、長峰 - 谷繁

【ゲームレビュー】
巨人の主軸に本塁打4発を浴び、大敗
7月初め以来の登板となった朝倉は1回、小笠原道大に逆転2ラン。
2回にも小笠原道大に満塁アーチを許した。
2番手・小笠原孝ラミレスに2ラン、
イ・スンヨプにソロといいところがなかった。
打線は1回に森野、3回に代打・平田が放ったソロ本塁打のみだった。
公式サイト中日新聞共同通信社ニッカン式スコア

今日の公示。(23日)

◆セ・リーグ
【出場選手登録】
△中日 朝倉健太投手
【同抹消】
▼中日 齊藤信介投手
公式サイト共同通信社

【イニング経過】
先勝し、巨人アドバンテージを帳消しにしたドラゴンズ
この日もこれまで通りのスタメンで臨む。
一方、巨人は前夜のゲームで右足を痛めた鈴木尚広が偵察要員に。
1番・中堅に亀井、6番・右翼には結局高橋由伸が入った。

巨人先発は、後半戦調子を上げたエースの上原浩治
鶴岡とのバッテリーとなったが、
立ち上がり、やや飛ばし気味ながらもテンポの良い投球。
先頭イ・ビョンギュが空振りで三球三振に倒れると、
荒木もバットを折られての二塁フライ。
あっという間に2死とされたが、
続く森野がカウント2-2からの5球目、
内角高目に抜けて入ったカットボールを振り抜くと、
高々と上がった打球は、ライトスタンドに飛び込むホームラン!(1-0)
このCSヒット3本は、すべて本塁打という森野
上原の出鼻をくじき、幸先よく先制点を奪う。

一方、第1ステージからの連戦で、
「ローテの谷間」となったドラゴンズの先発には、
この日登録即登板。右手の血行障害が癒え、
7月3日以来の1軍マウンドとなる朝倉が起用される。
今季初登板となる巨人戦
フェニックス・リーグでの成果を披露してほしいところだが、
いきなり亀井に初球、外角高目のシュートを叩かれ、
一、二塁間を抜けていくヒットで出してしまうと、続く木村拓也に送られ、二塁へ。
迎えるは、初戦無安打だった小笠原道大
警戒しながら攻め込み、2球目スライダー、3球目フォークと
低目の変化球で空振りを取って迎えたカウント2-1からの4球目、
ところが、内角に構えた谷繁のミットとは違い、
真ん中高目、ややボール気味に甘いストレートが。
逃さずにひっぱたかれると、打球はオレンジ色のライトスタンドへ。
2ランホームランとなってしまい、一気に逆転。(1-2)
球威と制球のなさを突かれ、ゲームをひっくり返されてしまう。

なおも続くラミレスに外へのカーブをレフト前に運ばれると、
イ・スンヨプにも外へのシュートを叩かれ、一、三塁。
連打でピンチを広げた朝倉だったが、
続く高橋由伸を内へのフォークで空振り三振。
さらに坂本も外へのシュートで遊ゴロに取り、3アウト。
2ランを含む4安打を喰らったものの、何とか2点で踏みとどまる。

逆転を許してしまったドラゴンズ
2回、上原に反撃を試みたものの、
先頭・和田が外へのストレートに見逃し三振。
相性の良い中村紀洋は、ボテボテの遊ゴロ。
井端は高々打ち上げてのショートフライ。三者凡退に終わる。

2回ウラ、立ち直りを期待した朝倉だったが、
1死からの上原の当たりは三塁線への超ボテボテのゴロ。
しかし打球が死んでいたにも関わらず、そのまま切れずに内野安打
アンラッキーな当たりで出してしまうと、
亀井にはまたしても初球を叩かれ、ライト前で一、二塁。
そして続く木村拓也の当たりは、緩い遊ゴロ。
ゲッツーコースかと見られたが、一走の亀井が素早いスタート。
捕った井端は二塁をけん制したものの、投げられず一塁へ。
しかしその送球がワンテンポ遅れたため、一塁もセーフ。
内野安打となってしまい、1死満塁のピンチに。
ここで迎えるは、初回に2ランを放っている小笠原道大
さらに警戒して臨んだ朝倉だが、ここも制球が今ひとつ。
フォークが決まらず、カウント1-2にした後の4球目、
フォークを投じたものの、落ちずに外角やや中寄りに。
モノの見事にジャストミートされると、
ライナーでライトスタンドに飛び込むグランドスラム(1-6)
乗せてはいけない男に2打席連続で被弾を喫し、一気に5点差
続くラミレスにもセンターフェンス直撃のスリーベースを許すなど、
このイニング5連打を喰らった朝倉
もらったチャンスを活かすことができず、44球の大炎上
2イニング、9安打1奪三振無四球の6失点で、マウンドを降りた。

一気に5点差に広げられてしまったドラゴンズ
しかし直後の3回、点差が広がったことで気が緩んだ上原から
1死から朝倉の代打で登場した平田が、
カウント1-2からの4球目、
真ん中低目のストレートをうまく捉えると、
打球は伸びて右中間スタンドへ!
ホームランには、代打ホームランでお返しをする(2-6)
さらに2死から荒木がセンター前に運び、出塁すると、
続く森野の3球目に二塁へスチール。
先制弾の森野に2発目の期待をかけるが、
外へのフォークを打ち上げてしまってのセンターフライ。
反撃は1点止まりに終わってしまう。

ドラゴンズ2番手は、こちらもフェニックス組
復調して戻ってきた左腕・小笠原孝がマウンドへ。
代わり端、坂本をタイミングを外しての二塁ゴロに取り、
まずまずかと思いきや、続く鶴岡にフルカウントから
内へスライダーを運ばれ、レフト左へのツーベース。
巨人のヒットが10本となり、得点圏に走者を背負うが、
続く上原の当たりは、一塁正面のライナー。
ウッズが捕って、素早く二塁へ送球。ランナー戻れずダブルプレー。
ようやくこのゲーム、巨人のボードに『0』が点った。

ところが、その小笠原孝も一発を浴びてしまう始末。
4回ウラ、先頭・亀井にセンター前に弾き返されるも
木村拓也は犠打失敗、小笠原道大も中飛と打ち取り2アウト。
何とかここも凌げるかと思いきや、
続くラミレスにカウント0-1からの2球目、
外角高目のスクリューをジャストミートされると、
打球は伸びてしまい、レフトスタンドへ一直線。(2-8)
まさに東京ドームならではとも言える花火大会。
それも小笠原道大、ラミレスという
相手の中軸に打たれてしまっての3発8失点
点差も大きく広がったことで、ゲームの行方がほぼ決してしまった。

重みのある得点を積み上げられるにつれ、
ドラゴンズの反撃意欲は、削がれていく一方。
平田の一発以降、気を引き締め直した上原に、
4回、5回と三者凡退に切られると、
6回も2死から森野がライト前ヒットで出たものの、
ウッズが初球をカットボールを打たされてしまい、三塁ゴロ。
制球よく、テンポのいい投球に沈黙
反撃の糸口さえ掴めなくなってしまう。

その一方、続投となった小笠原孝は、
5回、6回とゼロに抑えたものの、
7回ウラ、1死から今度はイ・スンヨプに被弾。
カウント2-2からの5球目、外へのストレートを叩かれると、
逆らわずに左中間へ運ばれてしまうホームランに。(2-9)
結局5イニング、70球を投げ、
6安打1奪三振無四球という内容の小笠原孝だったが、
失った3点は、すべて本塁打でのもの。
復調さは見受けられたものの、一発病は変わりはなかった。

8回ウラ、ドラゴンズは3番手に、山井を起用。
4月17日以来、約半年ぶりの1軍マウンドとなったが、
力みもあるのか、ストレートがやや上ずり気味。
先頭・上原の代打・古城に四球を与えてしまうと、
続く亀井はスライダーで中飛に打ち取ったものの、
途中出場の脇谷にライト前に運ばれてしまい、一、二塁。
続く小笠原道大は外角低目のフォークを振らせ、三振に取りながらも、
谷繁が前に弾く間に、ランナーがそれぞれ進塁。
そして2死二、三塁で迎えるは、
サイクルヒット目前だったラミレスではなく
8回からレフトの守備についている加治前
ところがカウント2-1からの4球目、
真ん中低目のスライダーを叩かれると、三遊間を抜いていくタイムリー。
二者が一気に生還し、失点はついに2ケタの11点に。(2-11)
復帰登板となった山井だったが、本調子にはまだ遠く、
1イニングさえ抑えきれずに、長峰と交代となった。

9点ビハインドとなってしまったドラゴンズ
最終回、巨人2番手・東野を攻め、
荒木が一、二塁間を破るヒットで出たものの、
続く森野は外角、ウッズは内角高目とストレートに連続三振
和田が四球を選んで、粘りこそ見せたはしたが、
最後は前夜のヒーロー・中村紀洋
超ボテボテのキャッチャーゴロに倒れ、ゲームセット
巨人お得意の本塁打攻勢に屈し、
「CS初勝利」を献上してしまったドラゴンズ
ローテの谷間とはいえ、17安打11失点は取られすぎ。
これで対戦成績は、実質1勝2敗と一歩後退。
それでも落合監督は不敵に笑い、「あしたがある」と前を見据えた。


初回に森野の先制弾が飛び出し、
今夜もドラゴンズペースだなと思いましたが、
それもつかの間、谷間先発に抜擢された朝倉が、
すぐさま小笠原道大に2ランを喰らい、逆転されると、
続く2回にも、不運な当たりが続いて、満塁のピンチ
ここでまたしても迎えた小笠原道大に、
今後はグランドスラムを喰らってしまう大炎上。
わずか2イニングでKOされてしまうと、
続いて出てきた小笠原孝、山井もそれぞれ失点
ポストシーズンの『秘密兵器』と言われていた
フェニックス・リーグ組が、まとめて打ち込まれてしまう展開に
思わず苦笑いを浮かべるしかありませんでした。

確かにともに久々となる1軍マウンド
それが大舞台となることで、緊張の度合いはかなりのもの。
ある意味半か丁。どちらかに転ぶしかないとは思いつつも、
できれば良い方向に傾いてほしかったのですが、
しかしそういうものは、なかなかうまくはいかないようで。
現実としての「勝負の厳しさ」というものを感じた一戦でした。

不死鳥健太撃沈。まあ先発した朝倉に関しては、
制球、キレともになかったですね。
特に谷繁が構えるところに
ボールがいかないうえ、
大事な場面で甘くなってしまうのが、
痛かったなと。
立ち上がりは誰かれ、
不安があるものですし、
仕方ない部分も多々ありますが、
2失点で止まれた後の
2イニングス目は、何とか踏ん張ってほしかった。
まあこれでおそらく、このステージは出番がないでしょうが、
現状の「自分の力」をわかったことでしょうし、
これをしっかり捉え、今後に活かしてもらいたいです。

一方、小笠原孝は一時の最悪状態よりは、良くなったようですね。
まあ2本の本塁打は、展開的には痛かったですが、
5イニングを投げた上での手応えもあったことでしょう。
今後も中継ぎでの起用になりそうですが、
ファンの気を削ぐような被弾は、
できるだけなくしてほしいところですね。
また山井に関しては、まだまだという感じ。
どうしてもあの「8回完全」のイメージを求めてしまいますが、
昨季調子が良くないときは、あんな感じだったような。
ただ再び1軍のマウンドに上がれたことが、
本人的には明らかにプラス
今後使われるかは微妙ですが、頑張ってほしいなと思います。

ゲームが序盤で決まってしまったことで、
ナイン的には、切り替えやすいゲームになっていると感じます。
その上で大事になってくるのは、第3戦
これを落としてしまうと、相手王手がかかる。
それゆえに必ず取らないといけないでしょう。
おそらく先発は、中5日でエース・憲伸でほぼ決まり。
CS第1ステージ初戦では7イニング無失点の好投でしたが、
第2ステージでもその再現を願いたいですね。
フェニックス組が、相手の中軸を目覚めさせてしまったのが
やや痛いと感じますし、狭い東京ドームでの登板。
それでもゲームの「重要さ」を十分承知しているエース
特に相性の良くない小笠原道大には
最大限の注意を払いながら、巨人打線を封じ込んでほしい。
谷繁のリードも含め、バッテリーの頑張りに期待します。

またこの日は、上原に沈黙してしまった打線
相変わらず一発でしか点が入らないのが、気になりますが、
自分的には、森野本塁打以外のヒットが出たのがよかったなと。
本塁打を放ってくれるのも、もちろん良いのですが、
やはりこの選手にはヒットで繋いでもらわないと。
またウッズに関しては、相手バッテリーが味を占めたことで、
内角を大いに突かれるかもしれませんが、
ぜひとも負けずに、弾き返してほしいですね。
相手のクリーンアップは、フェニックス組から4発放ちました。
戦いを勝ち抜くためには、こちらも負けられない。
第3戦の相手先発は、今季カモにしている内海が濃厚。
ぜひともシーズン通りに叩いてほしいと願います。


1勝2敗と、一歩後退してしまいましたが、
まあこの日に関しては、巨人の方に
「負けたくない」という部分で分があったかなと。
そんな風に考え、次戦に向けて切り替えること
そして再び気を引き締め直して、臨んでほしい。
相手のスゴさを理解したうえ、倒していくのが挑戦者の醍醐味
その味を合わせてくれるようなゲーム展開になってほしいですね。
気迫のエースを中心にチーム一丸となり、再び2勝2敗のタイへ。
ドラゴンズナインの巻き返しをぜひとも望みたいと思います。


★プレーヤーズ・ボイス(23日)

●朝倉健太
<右腕の血行障害で、公式戦は7月3日以来の登板。
先発に起用され、初回に先制点をもらいながら、
2イニングを投げて9安打6失点と役割を果たせず>
「緊張はなかったと思います。力んだというのも違います。
何を言っても結果がこれですから。
まあ、これがいまの自分の力じゃないですかね。
せっかくチャンスをもらったのに、
こんな形でチームに迷惑をかけて本当に申し訳ないです」

<宮崎のフェニックス・リーグに参加後、
この第2ステージから合流。試合前は意気込んで>
「しっかりやらないといけない」
朝倉健太公式中スポ中日新聞サンスポスポーツ報知
共同通信社時事通信朝日新聞毎日jpニッカン12

●谷繁元信
<初回、小笠原道大に対して、内角低めにミットを構えたが、
高めの直球を右中間席へ運ばれ、逆転を許す>
「もともとコントロールじゃなく、球威で抑えるタイプ。
打たれたということは、力が足りなかったということ」
中日新聞

●小笠原孝
<3回から2番手で5イニング投げて6安打3失点。
ラミレスに2ラン、イスンヨプにソロを被弾。
巨人打線の勢いを止められず、反省>
「点差は考えず、自分のできることをしようと思った。
感覚はよかったけど、甘いところに投げたら打たれる」

<シーズン終盤は不調でフェニックスリーグで調整。
これがCS初登板。ピッチング自体には手応えを感じて>
「前より感覚はだいぶ良くなってきている」
中スポスポニチ名古屋ニッカン

●山井大介
<右ひじ痛から半年ぶりに復帰。
3番手で8回に登板して、2/3イニングを2失点。
四球や暴投などで招いた2死二、三塁のピンチで
途中出場の加治前に2点適時打を浴び降板。
ポストシーズン大抜擢だったが、リベンジを誓い>
「教育リーグで投げたが、きょうのマウンドは全然違った。
思ったよりブランクを感じた。
今季中に投げられたことだけは良かった。
どうこう言えない。次のチャンスがあればがんばるだけです」
中スポサンスポスポニチ名古屋

●森バッテリーチーフコーチ
<きょう24日の第3戦から好調の川上、チェン、吉見が控えるが>
「1勝1敗。これからだ」
スポニチ名古屋


●森野将彦
<1回、右翼へ運ぶ先制ソロ本塁打を放つ>
「打ったのはスライダー、次も打てるように頑張ります」

<第1ステージからCS通算3本目となる本塁打を放ち>
「3本目? それはたまたま。
たまたまと言えば、たまたまなんですけど…。
フォークだけを気を付ければいいと思っていた」

<6回にも痛烈な右前安打を放ったが、
一塁へ走りだすとき、首をかしげて>
「もうちょっとスムーズに
自分のバッティングができればいい、というのがあったので」

<だがリードも一瞬で、投手陣が打ち込まれ11失点で大敗。
第3戦へさばさばと気持ちを切り替え>
「あした、あした。
あれだけ打たれたら(投手陣が)しょうがない。
日付が変われば、変わるでしょう。
短期決戦は引きずってもしょうがないし。1戦、1戦です」
公式写真中スポサンスポ時事通信
朝日新聞スポニチ名古屋ニッカン

●平田良介
<3回1死、朝倉の代打で登場。
今季、無安打の上原から中越えに代打本塁打を放つ。
巨人のエースから打てたことは励みになり>
「少し詰まったけど、打った瞬間行ったと思いました。
これでチームが流れに乗れればなと思います。
上原さんには打ててなかった(4打数無安打)ので、
とにかく早いカウントで打とうとしました。
狙い球はなかったです。打つことしか考えてなかった。
自信? そうですね。自信になります」

<レギュラーシーズンの終盤、悩んでいたが、
CS直前には自信が回復し、その通りに結果を出している>
「直すところはいろいろとありました。
打てる気がするんです。CSに出たい」
公式写真中スポサンスポ時事通信朝日新聞毎日jp

●石嶺打撃コーチ
<平田の修正点を具体的に説明>
「下半身がしっかりしていなかった。
上半身だけで打っていたけど、バランスをうまく取れるようになった」
中スポ

●荒木雅博
<3回に上原から中前打を放つと、すかさず二盗。
敗色濃厚の9回にも東野から右前打。2安打1盗塁と気を吐く。
負けられない第3戦へ気持ちを切り替えて>
「きょうは大差がついたので、
明日(24日)は接戦になるでしょう」
中スポ

●タイロン・ウッズ
<無安打2三振と抑え込まれた上原について>
「タイミングを外された。制球が良かった」
サンスポ


◆小池正晃
<22日、一足先に埼玉西武がパ・リーグのCSを制したが、
その戦いぶりを熱いまなざしを注ぐ。
横浜高で同級生だった後藤武敏が、
CSで2本塁打を放つ大活躍を見せていた>
「励みになりました。『今度もオレも』って思いました」

<ともにプロで苦しんできた。
レギュラーどころか、昨年は出場機会すらほとんどなかった。
2人はオフに酒を酌み交わしながら励まし合った。苦境を振り返って>
「『このままファームで終わってしまうかもしれない』と思った」

<危機感を糧に、ともに1軍で活躍の場を得ている。
後藤との日本シリーズ対決を実現させるため、出番を待つ>
「昨年の秋はCSに出るなんて考えもしなかった。
この緊張感の中でプレーできるのがうれしい」
(中スポ)

▼齊藤信介
<この日、朝倉に代わって出場選手登録を抹消。
CS期間中の再登録はできないが、
日本シリーズに進めば、新しく登録が可能。
練習では最後までグラウンドに残ってフォームの修正に努める>
「落ち込んでません。元気です」
ニッカン

◆川上憲伸
<中5日で第3戦の先発が予想される。
今季の基本は中6日以上で、中5日先発は4月と6月に計2度だけ。
体調の回復具合が気になるところだが>
「体調は普通です」
中スポ


●落合監督
<大敗で巨人のアドバンテージを含め1勝2敗とされたが
プラス思考で第3戦以降を見据える。一番嫌な展開に>
「そんなことはない。
(先発の谷間で)中田でぶっ飛ぶか、
(フェニックス・リーグで調整していた朝倉、小笠原孝、山井の)
宮崎組でぶっ飛ぶか、どっちかだろ?
今までいなかったやつらが投げれたんだから、それが収穫だよ」

<朝倉、小笠原孝の2人で6イニングの計算だった>
「いやいや、いけるんだったら(2人で)最後までと考えていた」

<小笠原孝を先発させなかったのは>
「タイプ的に中(継ぎ)だからね」

<敗戦のなかで収穫は>
「あの3人(朝倉、小笠原孝、山井)が
放れるのが分かっただけでも十分だ。
しょうがないじゃない。いないんだから。
やられちゃいけない野球ってことはない。
いい経験になったんじゃないの。
それに、どれだけ投げられるかが分かっただけでもね。
それにしても(フェニックス・リーグの)
宮崎組が全員ぶっ飛んだな。中田に続いて。
いつ以来だ? 投げてないやつが投げてられたわけだから。
それだけでも(来季に向けて)頭数がそろってくる。
あいつら3人はゼロが前に進んだんだから、よしとしないと。
またあしただよ。あしたのことを考える。
(CS阪神戦で)中田がめちゃくちゃになっても、あしたがあるって言っただろ」


<試合前、WBC体制検討会議が12球団の監督を対象に
実施した代表候補選手についてのアンケートに
選手名を書かずに回答したことを明らかに>
「うちのチームの選手ならわかるけど、
よその選手がどういう状態なんてわからない。
けがをしているかもしれないし、他のチームのことはわからない。
2月の状態だって今から分からないからな。
12球団のキャンプを回って、調子のいいやつを選ばないと。
人気投票じゃないし、無責任に名前なんて書けない」
中スポ中日新聞サンスポ12スポーツ報知12時事通信12
朝日新聞毎日jpスポニチ名古屋ニッカン12デイリー


若竜トピックス(23日)

◆福田永将
<この日、閉幕したフェニックス・リーグ
全13試合に出場して、3試合連発を含む計5本塁打。
持ち前のパワフルな打撃を存分に発揮し、
辻2軍監督から野手成長株ナンバーワンと認められる。
捕手から一塁に転向したことからウエスタンでは、
出番に恵まれなかったが、同リーグでは10試合にスタメン出場、
9試合にフル出場して、経験を積めたことが大きかった>
「今シーズン(2軍公式戦)の成績のまま
(32試合に出場し、本塁打0)だったら自信を付けられなかったと思う。
まだまだダメだけど、少しは成長できたと思う」

<宮崎で付けた自信を胸に、
3年目の来季をブレークの年にしてみせる>
「オフの過ごし方が大事。
秋季キャンプでもやることをしっかりやって、
春からアピールできるようにしたい」
中スポ

◆辻2軍監督
<2年目の福田を野手成長株ナンバーワンと認めて>
「成長株? 結果を残した福田だろう。
守備の方もうまくなった。
本人も手応えを感じているんじゃないかな」
中スポ)

◆赤坂和幸
<リーグ最終戦となる巨人戦の先発が予定されていたが、
降雨中止になり、60球の投球練習で汗を流す。
18日の千葉ロッテ戦は3イニング6安打4四球6失点とKO。
巻き返しのチャンスを狙っていただけに残念そう。課題を挙げて>
「投げたかったけど仕方がないです。
ああゆう終わり方だったので、悔しい分頑張れると思う。
キャンプではスピードアップです」
中スポ


7日から宮崎県内で行われていた秋季教育リーグ、
フェニックス・リーグがこの日、閉幕
ドラゴンズの最終戦は、生目の杜第2での
巨人戦の予定したが、降雨のため中止
若竜たちは、はんぴドームなどの屋内施設で練習を行ったもよう。
ドラゴンズはリーグ戦13試合行い、6勝6敗1分け
参加14チーム中、7位の成績に終わりました。(優勝はサーパス

「過ぎたシーズンを反省して、
チームおよび個人の課題を明らかにし
翌シーズンに向けてその克服を目指す。
併せて、公式戦で出番が少なかった若手選手を
積極的に起用し、試合を通じて新しい芽を育てること」
が目的という、フェニックス・リーグ
全日程を終え、辻2軍監督はこの秋の『成長株ナンバーワン』
5本塁打をマークした2年目内野手の福田を挙げました。
ウエスタンでは、なかなか出番がなかったものの、
9試合にフル出場した宮崎では、
持ち前のパワフルな打撃を存分に発揮。
結果を出した部分を大きく評価したようです。


確かに連日、話題に上がっていたのは「福ちゃん」でしたね。
捕手から一塁にコンバートされ、苦労した今季でしたが、
実りの秋に経験を積み、自分なりの「収穫」があったのはよかったですね。
今後はナゴヤに戻って、「地獄の」秋季練習が待っていますが、
来季の1軍昇格を目指して、さらに鍛錬
現在、ドミニカでスキルアップに努めている新井と、
一塁のポジションを争えるよう、より頑張ってほしいです。

2008年10月23日 (木)

ノリ意地の決勝打、CS第2ステージ先勝でタイに!

セ・リーグのクライマックスシリーズ
第2ステージがこの日、東京ドームで開幕。
第1ステージを勝ち上がった3位・ドラゴンズ
リーグを連覇した巨人に挑んだその初戦。
互いに救援陣が踏ん張り、3-3で迎えた9回、
巨人のクローザー・クルーンを攻め、
森野の四球と和田のヒットで
2死一、三塁と勝ち越しのチャンスを掴むと、
この日チャンスで2度凡退していた中村紀洋
意地を見せて、中前へ決勝のタイムリー
粘り強い攻撃で奪った1点を、守護神・岩瀬がきっちり守って先勝
実質1勝1敗のタイとして、ステージの主導権を握りました。

◇クライマックス セ 第2ステージ
巨人-中日 第1戦
(22日・東京ドーム | 中日1勝1敗)
44072人 1 2 3 4 5 6 7 8 9 R
中 日
巨 人
[勝] 小林(1試合1勝)
[S] 岩瀬(1試合1S)
[D本] イ・ビョンギュ1号 ウッズ1号
[Dバッテリー]
山本昌、清水昭信、高橋、齊藤、小林、岩瀬 - 谷繁

【ゲームレビュー】
接戦を制し、対戦成績をタイに持ち込んだ
9回、抑えのクルーンから決勝点をもぎ取った。
森野の四球と和田の安打で2死一、三塁から
中村紀洋が中前へ決勝打を放った。
1回に本塁打2発で先制。5回には押し出し四球
追加点を挙げたが、ダメを押せずに苦しい展開。
8回1死満塁のピンチで、代打・高橋由伸の遊ゴロを
井端好判断で併殺打に取って流れを変えた。
公式サイト中日新聞共同通信社ニッカン式スコア

【イニング経過】
1位・巨人に1勝のアドバンテージ
4戦先勝、最大6試合制の第2ステージ
ドラゴンズのスタメンは、第1ステージ同様。
イ・ビョンギュ、荒木、森野、ウッズ、和田、中村紀洋、井端、谷繁
第1ステージ第3戦で右手首に死球を受けたビョンも元気に復帰。
ベストメンバーで、巨人に挑む。

巨人先発は、リーグ最多の17勝を挙げたグライシンガー
ドラゴンズ戦も4勝1敗、防御率2.32という右腕だが、
その立ち上がりをドラゴンズ打線が攻め、
初回先頭、イ・ビョンギュがカウント1-1からの3球目、
外へのストレートを叩くと、打球は伸びて、
左中間スタンドギリギリに飛び込むホームラン!(1-0)
ケガの影響を感じさせない先頭打者本塁打で出鼻をくじくと、
さらに2死から4番・ウッズがさらなる一撃。
フルカウントからの6球目、シュート回転して
中に入ってきたストレートを捉え、振り抜くと、
打球は軽々とライトスタンドへ飛び込むホームラン!(2-0)
グライシンガーが落ち着かぬ間に、二発で先制点を奪う。

一方ドラゴンズの先発は、大方予想通りの山本昌
第1ステージは、あえて温存
今季3勝1敗、防御率2.50と相性の良い巨人戦での登板となったが、
立ち上がり、いきなり鈴木尚広に死球を与え、
先頭打者を出してしまうと、続く木村拓也が送って二塁へ。
さらに小笠原の右飛で三塁へ進まれ、ピンチを迎えると、
4番・ラミレスにフルカウントからの6球目、
内角低目を突いたストレートをうまく叩かれると、
詰まりながらもセンター前へと落ちるタイムリー。(2-1)
攻め込みながらも巧さにやられ、1点を奪われてしまう。

2回、3回は無得点で迎えた4回ウラ、
ラミレス中飛、イ・スンヨプ二塁ゴロと2死を取った山本昌
しかし続くにカウント0-2からの3球目、
中に入ったスクリューをうまく回転してとらえられると、
高々上がった打球がレフトポール際に飛び込むホームラン。(2-2)
技の一発同点に追いつかれてしまう。
なおも続く坂本にセンター前に弾き返され、
動揺もあるのか、続く鶴岡にも力んでボール先行。
それでもフルカウントまで戻すと、
最後は外へのストレートで空振り三振。何とか同点で踏みとどまる。

同点となった直後の5回、ドラゴンズがすぐさま反撃
先頭イ・ビョンギュが一、二塁間を抜くヒットで出ると、
荒木の送りバントは、投手前に転がってしまう。
しかし二塁封殺を意識したか、
グライシンガーがボールを握り損ない、オールセーフ
相手のミスから無死一、二塁のチャンスを掴む。
続く森野も、送りバントの構え。
ところが動揺するグライシンガーは制球を乱し、カウント0-3。
しかしフルカウントまで戻されると、6球目外角高目のストレート。
悠然と見送った森野だったが、判定はストライク。
見逃し三振となってしまい、悔しがる
1死一、二塁となって迎えるは、2安打1打点のウッズ
しかし外へのチェンジアップをひっかけてしまい、
高いバウンドのショートゴロ。
捕った坂本が二塁へ送ったものの、
好スタートを切っていた荒木はすでに二塁へ到達。
フィルダースチョイスとなり、1死満塁とチャンスが広がる。
守備の乱れが続き、グライシンガーはさらに動揺。
続く和田に対し、外へのボールが外れ続けると、
結局カウント1-3からの5球目、外へのカットボールも外れ四球
押し出しとなり、労せず勝ち越しに成功する。(3-2)
ここで巨人ベンチグライシンガーを諦め、西村健太朗にスイッチ。
なおも1死満塁で迎えるは、中村紀洋
ところが力んでしまったノリは、カウント0-1からの2球目、
内へのシュートを引っかけてしまい、三塁線へのゴロ。
前進守備の小笠原が掴むと、5-2-3と渡るダブルプレーに。
相手を一気に潰せるチャンスを一瞬にして逃し、わずか1点止まりに。

再び味方からの援護をもらった山本昌
しかし5回ウラ、先頭・西村健太朗の代打・亀井
レフト前ヒットを許すと、続く鈴木尚広が送って、二塁へ。
ポストシーズン初勝利のためにも、踏ん張りどころとなったが、
木村拓也に粘られた末、カウント2-2からの6球目、
外角低目のスクリューに食らいつかれると、
センター前へと抜けていくタイムリー。(3-3)
勝ち越しはほんのつかの間、再び同点に追いつかれてしまう。
なおも1死一塁で、クリーンアップを迎えたが、
小笠原を内角低目のスクリューで打ち損じの遊飛にとると、
続くラミレスも三ゴロで3アウト。それ以上の失点はきっちりと凌いだ。

またもや同点に追いつかれたドラゴンズ
6回、巨人3番手・越智から谷繁が四球を選ぶと、
1死一塁となったことで、山本昌はそのまま打席へ。
しかし送りバントを失敗してしまい、入れ替わりで塁上に残るはめに。
そのまま6回ウラのマウンドに上がり、
先頭のイ・スンヨプを二塁ゴロに打ち取ったところで、お役ご免
結局この日は、5イニング1/3、85球を投げ、
5安打2奪三振2四球で、3失点。
内容はまずまずではあったものの、同点での降板に。
ポストシーズン初勝利は、お預けとなった。

代わって2番手で登板は、清水昭信
巨人戦は今季1試合のみ、ある意味「初モノ」的な起用となったが、
かなりが入っており、外へのボールが大きく逸れることも。
代わり端のを遊ゴロに打ち取りはしたものの、
坂本に詰まりながらもセンター前に落とされると、
鶴岡に対しては、高目が抜けてしまい四球で2死一、二塁とピンチ。
それでも越智の代打・脇谷を、外角低目一杯のストレートで見逃し三振
何とか踏ん張り、勝ち越されることは防いだ。

7回、巨人4番手は、唯一の左腕・山口
再び勝ち越したいドラゴンズではあったが、
先頭・荒木が内へのストレートに見逃し三振に倒れると、
森野のセンター前方への当たりは、鈴木尚広が好捕。
あっという間に2死とされてしまう。
それでもウッズに対しては逃げたか四球。
さらに和田が低目のチェンジアップを振り抜き、三遊間を抜くヒット。
2死一、二塁のチャンスとなり、迎えるは再び中村紀洋
ところがカウント2-1からの4球目、
内角低目のチェンジアップにバットが空を切ってしまい、三振
4回に続いてこの回も、不発に終わってしまう。

7回ウラは、続投の清水昭信が落ち着きを取り戻し、
トップからの3人を危なげなく三者凡退に取ると、
一方8回は、山口が安定した投球。
2死から代打・平田に三遊間を抜くヒットが飛び出すが、
続くイ・ビョンギュは遊ゴロに倒れ、二塁封殺。
第1ステージ第3戦同様に、勝負は終盤までもつれることに。

8回ウラ、ドラゴンズは3番手に
高橋聡文を送ったが、硬さからか調子が今ひとつ。
先頭・ラミレスに三遊間を抜かれてしまうと、
続くイ・スンヨプの送りバントは浮いてしまい、一塁への小フライ。
相手のミスに助けてもらったものの、
続くに対し、変化球が抜けてしまい四球で一、二塁。
イニングも終盤、次の1点が命取りになるということで、
ドラゴンズベンチ高橋聡文から右の齊藤へとスイッチする。

ところがその齊藤高橋聡文以上に硬く、制球定まらず
坂本への4球目、外へのスライダーがワンバウンド。
ワイルドピッチとなって、二、三塁へと進まれてしまうと、
結局四球で歩かせ、満塁策を敷くことに。
ここで巨人ベンチは、鶴岡の代打にとっておきの高橋由伸
そのコールを聞いたドラゴンズベンチも動き、
齊藤から、左の小林にスイッチする。
一打さえ出れば、確実に勝負が決まってしまう正念場
内外角高目にストレートを投げ分けたことで、
勝負球は、やはり変化球か。
そして迎えたカウント2-2からの5球目、
やはり外角高目へのスライダー。
高橋由伸が叩くと、打球は二遊間を抜けていくかというゴロ。
ここでゲームの流れを変える好プレーが!
前進守備の井端が下がりながら、これを掴むと、
本塁は間に合わないとみるや、すかさず自ら二塁ベースを踏む。
そして、回転しながら一塁へと転送し、6-6-3のダブルプレーを完成。
名手の見事な判断で、あっという間に3アウト!
バックの超好守小林は吠え、谷繁はガッツポーズ。

絶好のチャンスを逃した巨人は、
9回、5番手にクローザーのクルーンを投入。
代打が出たことで捕手は、實松に代わる。
迎えるドラゴンズは、2番からの好打順。
しかしこの日のクルーンは、まずまずの調子なのか。
先頭・荒木が低目のフォークに空振り三振に倒れると、
続く森野もあっという間に2ストライク。
ところが追い込んでから、最近の?クルーンに変貌。
低目に4球投げ込んできたものの、
すべて外れて四球。勝ち越しの走者が出ることに。
そして迎えるは、4番・ウッズ
この日2本目に期待を掛けるが、カウント2-2からの5球目、
外角低目一杯のストレートに見逃し三振
踏ん張られ、2死となってしまうが、
続く和田が、2ストライクと追い込まれながらも、
3球目、外へのフォークに食らいつき、センター前へ落とすヒット。
森野が一気に三塁を陥れ、絶好の勝ち越しチャンスに。
さらにここで巨人サイドアクシデント
和田の打球を処理したさい、右脚を痛めたか、
鈴木尚広がその場に倒れ込み、そのまま担架に運ばれ退場
好守のセンターを大事な場面で失うことに。

徐々にながら、流れがドラゴンズへ傾くなか、
迎えるは、この日ブレーキとなっている中村紀洋
5回、7回とチャンスで回ってきながらも、凡退した背番号99
しかしチーム唯一ともいえる「クルーンキラー」。
ぜひとも3ランを放って、3位を決めた10.4の再現を。
初球、外角低目へストレートは、ボール。
しかし2球目、一転して胸元へのストレート。
よけただけにもかかわらず、スイングを取られストライク
これには落合監督がベンチから出て、激しい口調で抗議
大事な場面でもあり、ムードがヒートアップしていく。

さらにストレートで追い込まれ、カウント2-2。
しかし「意地」を見せたいノリは、
150キロオーバーのストレートに食らいつき、ファウルを2つ。
そろそろフォークが来てもおかしくない。
しかしそれを待っていたら、ストレートに振り遅れる。
そんなことが頭に浮かぶなか、迎えた7球目、
實松のサインに再三首を振った
クルーンが投じたのは、外角低目へのフォーク
しかしこれが全く落ちずに棒球となると、ノリがきっちり対応。
気持ちで食らいついた打球は、
ライナーでセンター前へと運ぶ勝ち越しのタイムリーに!(4-3)
まさに「名誉挽回」の一打を放ったノリは、ガッツポーズ
右手を高々上げながら一塁へ駆け込むと、川相コーチと喜びのタッチ!
第1ステージ第3戦に続き「ラッキー9」を再現したドラゴンズ
1点リードとなれば、そのウラはもちろん守護神がマウンドへ。

9回ウラ、ドラゴンズ6番手は、守護神・岩瀬
またしても、勝ち越し直後の登板となったが、
CSに入ってからは、その安定感がピカイチ。
先頭、實松の代打・大道に対し、
外へのシュートで中途半端なスイングの三振に打ち取ると、
続く古城の代打・加治前を高いバウンドの三塁ゴロに。
そして迎えた木村拓也を早々追い込むと、
最後は外角高目のスライダーで空振り三振。
危なげなく3人でピシャリと抑えて、ゲームセット!
ステージの主導権を握るうえで大事な初戦
4時間を超える激戦を制したのは、3位のドラゴンズ
巨人の1勝のアドバンテージを帳消しにする先勝で、
対戦成績を、実質1勝1敗のタイに。
同点に追いつかれたものの、一度もには進ませず、
最後に相手のクローザー攻略しての勝利は、
相手に大きなダメージを与えるともに、
チームをさらに勢いづかせるものとなった。


クルーン討ってノリ吠えた!相手に1勝の
アドバンテージ
あるということもあり、
ステージの行方を占う意味で
大事な初戦
いきなり4時間を超える
激闘となりましたが、
最後の最後で中村紀洋が意地を見せてのクルーン討ち!
まさに10.4の再現ともいえる、粘り強い攻撃
勝利を収めることができて、本当によかったですね。

9回、クルーンが出てきた際に、
やや勝ち運が来たようにも思えましたが、
荒木が三振に倒れ、森野も2ストライク。
一転して、ちょっと嫌なムードも頭をよぎりましたが、
森野四球で出て、ウッズが倒れたものの、
和田がフォークをうまく拾って繋ぎの打撃。
そしてクルーンキラーのノリさんが、
三度目の正直で、見事に決めてくれた。
この試合ブレーキになっていたものの、
大事な場面で勝負強さを見せてくれた一打が出たときは
まさにTVに向かって、バンザイ!
思わず感服してしまいました。

まあ阪神よりは、与しやすいとはいえ、
相手は13ゲームをひっくり返すほどの強さを見せた巨人
いきなりグライシンガーから2点を先制できて、
ラッキーと思いましたが、そう勝負はうまく進まないもので、
点を取っては、すぐに追いつかれる始末。
それでも一度もに行かせず、
凌ぎ抜けたのが大きかったですね。
清水昭信、小林という経験少ない投手たちが、
何とか踏ん張って、失点を防いでいた姿は見事でした。

守道さん、どうですか?さらに勝負の流れ
変えたといえる
8回の井端好判断
足の影響で満足にプレーできない
背番号6ですが、
こういうプレーができるのは、
やはり名手たるものでしょうね。
落合監督も試合後、話していましたが、
これこそがレギュラーの動き
これこそがドラゴンズのショート
さすが井端と何度もうなった
実に素晴らしいプレーでした。

それにしても、0勝2敗1勝1敗では大きな違い。
さらに勝ち方も良いことで、巨人に対し、
大きなダメージを与えることができたのでは。
勝ちたい気持ちは、ともに持っているもの。
しかしこちらには試合運びの巧さと、
激戦を勝ち抜いてきた勢いがある。
本来のドラゴンズの野球さえできれば、
いくらリーグを連覇した相手といえど、倒すことはきっとできる。
そういう予感さえした先勝、本当に大きかったです。

この日、パ・リーグは、埼玉西武
北海道日本ハムを破り、日本シリーズ出場を決めました。
ここまで来たら、こちらも巨人を倒し、
ぜひとも所沢で戦えるよう、一気に突き進んでほしいですね。
まあちょっと浮かれすぎじゃないかという心配もあったりしますが、
それだけ今回の1勝は大きかったということ。
ただファンは、勝手に浮かれていても、
ナインは引き続き、気を引き締めていくことが大事。
とりあえずは、目先の一戦一戦をしっかり戦い、
白星を重ねていってもらいたいなと。

初戦取れましたが、まだ実質1勝1敗のタイ
2戦目を取って、勝ち越すことで初めて優位となるでしょう。
ただドラゴンズの先発が「谷間」となる第2戦。
中スポは、登録即先発となりそうな朝倉を予想していますが、
果たして違ったサプライズは起こりうるのか。
どちらにしても、打線の援護が必要となりそう。
巨人の巻き返しが怖いところもありますが、
これまでのゲーム同様粘り強く戦い、勝利を掴んでほしい。
そして数字的にもきっちり勝ち越してもらいたいなと思います!


☆ウィナーズ・ボイス(22日)

◎中村紀洋
<9回2死一、三塁、中前に決勝点となる適時打を放つ>
「(ナイスバッティングでした)
ありがとうございます。ありがとうございます。
(汗びっしょり、あの場面を振り返って下さい)
そうですねえ、あのう、2打席ともね、
チャンスで打てなかったんで、
まあ、あのう、あそこに集中して、
もうヒットでもいいという気持ちでやりました。はい。
(クルーンが相手、ファウルで粘った末に)
そうですね。まああのう、きょうの試合が
一番大事だと思ってましたんで、
まあこれでタイなので、これからです。はい。
(打ったボールは)
フォークです。はい。
(狙っていたボール?)
いや、狙ってないですね。
あのう、ね、クルーンといえばね、
150後半のストレートが来てますからね。
まあ、あのう、うまく対応できたと思います。はい。
(8回の井端の守りなど、チーム一丸すごい試合だった)
そうですね。これで流れに乗って、
あのう、何とか日本シリーズに出れるように、
勝ち上がっていきたいと思います。
(明日からもどんどんチームを引っ張って下さい)
はい、頑張ります」


<打った瞬間、心の底から吠えていた。
吠えながら一塁ベースまで右の拳を突き上げていた>
「どんな形でもいい。
何でもいいから打とうと思っていた。食らいついていこうと。
きょうはずっとチャンスで打てなかったから。
チャンスよ来い、と思っていた。ホンマによかった」

<マウンドにはクルーン。実は戦う前から優位に立っていた。
伏線は10月4日の巨人戦。同じ場所、同じ同点、同じ9回に
バックスクリーンに決勝3ラン。あのとき仕留めたのはフォーク。
狙い球とは違っても、体があの日を覚えていた>
「打てると思って打席に入りました。
この前と同じボールだったね。あの打席は開き直れた。
クルーンも力んでましたからね。
向こうが投げにくそうにしているのは分かったよ。
(フォークには)あのときは真っすぐを待っていた。
150キロ後半の真っすぐを投げる投手。
真っすぐを待っていなければ、内角にきたときに逃げられない。
だから最後も、頭の中にあったのは真っすぐ。
真っすぐだと思ってたけどね。何とか食らいついていこうと思った。
真っすぐだけ待っていたら無理だった。自然と体が反応したよ」

<5回1死満塁から三ゴロ併殺打、
7回にも2死一、二塁で空振り三振に終わっていた。
同じ轍を踏むわけにはいかない>
「この試合の意味を考え、自分自身、力んでいた。
気持ちがずっと空回りしていた」

<持病の腰痛の状態は極限に近い。痛み止めの注射も効かない。
前日21日も東京到着後の練習に参加。筋肉をほぐした>
「ダマしダマしでやるしかない。
長時間座ってたら腰の周りが固まって…」

<アドバンテージを消し、数字の上では1勝1敗で並んだ。
短期決戦での強さは昨年の日本シリーズMVPでも証明済み。
バットでチームを波に乗せていく>
「きょうは大事な試合やったからね。これでタイ。これからや。
初戦に勝てたのは僕の力だけじゃない。みんなの力。
前の打席まで力んでいたけど、これからは開き直っていきたいね。
これで何とか流れに乗って、日本シリーズにつなげたい」
中スポ中日新聞サンスポスポーツ報知時事通信
朝日新聞毎日jpスポニチ名古屋ニッカンデイリー


○井端弘和
<8回1死満塁、代打・高橋由伸の二遊間のゴロを
グラブに収めると、反転しながら二塁ベースに到達。
その勢いで回転しながら一塁に、矢のような送球を投げ込み、
併殺を完成。無失点に切り抜ける。
試合後も興奮さめやらぬ表情で喜んだ>
「あの後、ノリさん(中村紀洋)が打ってくれて試合に勝てた。
本当にうれしいですよ」

<試合の流れを変える好プレーを
演じるも、名手は事も無げに話し>
「ホームへ送球しても、セーフになると思った。
あそこはあのプレーで2つアウト取りにいくしかなかった。
全部を頭の中で予測してた。斜めに動いたから、
最初(捕球の瞬間)は二塁ベースの位置が
どこかも分からなかったけどね。
二塁ベースが思った以上に遠く感じましたけどね。
送球は感覚? というより『適当』です。
ああいう打球もあると思っていた。
以前の試合で高橋由伸がスライダーにバットを合わせ、
あのあたりに打ってきたことが頭にあった。読みが当たりました。
特別なプレーというわけでもない。ただ確実なプレーを選択しただけ。
あれは常に頭に入れているプレーだから」

<痛めている右ひざの状態は相変わらず。
試合前には痛み止めを飲み続けている。
『クラシック・スタイル』を続けているのも、
少しでも足を軽くして動きやすくしたいという思いから。それでも強調し>
「足が壊れてでもやりますよ」
中スポサンスポスポーツ報知時事通信ニッカンデイリー

○イ・ビョンギュ
<『1番・右翼』で元気に先発出場。
1回、左中間に本塁打を放つ。日本で初となる先頭打者アーチに>
「先制打が打ててよかったです!」

<韓国時代から対戦してきた球界きっての『グラキラー』。
日本での2年間も計31打数14安打、打率.452を誇る>
「対戦を多く重ねているから、それが有利に働いていると思う」

<20日の阪神戦で右手首に死球を受けて負傷も
この日の試合前練習のフリー打撃では意欲を見せて>
「テーピングをしてある。大丈夫」

<その右手首は試合後、ぷっくり腫れていた。今も痛む>
「(打撲した右手首は)少し影響があった
打っているときはそうでもないけど、バットを振った後はちょっと痛い」
公式写真中スポサンスポスポーツ報知ニッカン

○タイロン・ウッズ
<1回2死、右越えに本塁打を放つ>
「とにかく強く打つことを心掛けた。芯でうまくとらえられたよ」

<第1ステージから3試合連続本塁打>
「今は集中してボールがよく見えているし、
すごくリラックスしてやれている。
明日からもチームが勝つことだけに集中してプレーするよ」
公式写真中スポサンスポ毎日jpニッカン

○荒木雅博
<5回1死一、二塁でウッズが遊ゴロ。
常人ならば二塁アウトの場面で劇走、野選を誘う。
次の和田の押し出し四球を導き、胸を張る>
「ボクの読み勝ちです。
ボテボテのゴロが飛んだらいけるように、
リードを大きめに取っていたんです」
中スポデイリー

○和田一浩
<9回2死一塁で中前打を放って、勝ち越しのおぜん立て。
この日は3安打を放ち、CSでチーム初の猛打賞を記録。
5回には3点目の押し出し四球も選ぶ。勝利に貢献して笑顔>
「(打撃の)感じはよくなっているとはいえないですね。
こういう試合は一塁に出ることです。
一塁に立てばそれだけで相手投手は疲れるし、そういう意味で良かった」
中スポ


○山本昌
<先発し、5イニング1/3を3失点で降板。
味方が勝ち越してくれた直後の5回の失点を悔やんだが、
劇的勝利に喜びと、ほっとした気持ちが入り交じり>
「悪いながらも同点でよくしのげたよ。
リードしてマウンドを降りたかったですね。
(5回の)3点目がもったいなかった。
同点にされなければ良かったんだけど。
チームが勝ってくれて良かった」

<悲願のポストシーズンゲーム初勝利はならなかったが、
気にすることなく、さばさばとして>
「次戦はもっと楽な心境? そうですね。次、頑張りますよ」
中スポスポニチ名古屋ニッカン

『チームが勝って本当によかった。
投球自体はもう一つしっくりこなかったのですが
先に点をもらったこともあり、
悪いなりになんとかリードされることなくバトンを渡せて。
巨人戦でもう1度投げる可能性もありますし、
その前に日本シリーズ進出が決まれば
それはそれでいいんですけど(笑)、また次に向けて頑張ります。』

(「山本昌公式ホームページ」より引用)


○清水昭信
<同点で迎えた6回1死から2番手で登板。
2死から坂本に中前打、鶴岡を四球で歩かせて一、二塁と
ピンチを背負ったが、代打・脇谷を142キロ速球で見逃し三振。
続投した7回は1番からの好打順を3人で完ぺきに退ける>
「絶対に気持ちで負けないようにと思ってマウンドに上がりました。
とにかく低めに。すごい打線だけど、点は与えないんだと」

<これまで巨人との対戦は7月5日の1試合のみ。
データが少ないことを強みに、自分の投球に集中>
「知られていない? そうですね。思い切っていきました」

<右の中継ぎとして十分な戦力になる
メドが立ったことは首脳陣にとって心強い>
「自信にはなります。でも、まだ1試合ですから。
先は長いです。これからも低めを突くことを
しっかり意識して、どんどん抑えていきたいですね」
中スポ

○小林正人
<8回1死満塁の場面でCS初登板。
代打・高橋由伸を井端のスーパープレーで遊ゴロ併殺打に打ち取る。
念願の登板と白星にほっとした表情をみせて>
「勝ててよかったです。井端さんが助けてくれた。
とにかく0点に抑えようと思った。厳しいところには投げられました」
中スポ共同通信社

○岩瀬仁紀
<9回に6番手で登板。
3人でピシャリと抑え、今季CS3個目のセーブを記録。
99年の日本シリーズ第3戦で、初登板を果たしてから、
ポストシーズン16試合、20イニング連続無失点、
9連続セーブと記録を積み重ねる。緊迫感のある試合展開に>
「こういうゲームになると球場の雰囲気も違う。
なかなか出ないアドレナリンが出るね」
中スポ


○落合監督
<2年連続でCS第2ステージ初戦を制する>
「(いきなりの4時間ゲーム。
最後は中村紀洋がクルーンから決勝打)
うん、その前に打ってくれりゃ、何のこともないんだけどね。
まあ、そこまで引っ張ったっていうのは。
でも、きょうはきょうとして、あしたのことを考えます。
(8回1死満塁のピンチ、井端の好守が大きかった)
ええ、あれが長年、
レギュラー張っている選手の動きじゃないですか。
もうあれしかないだろうと思うし。
(走塁面でも結果押し出しに結びついた
荒木のスライディングなど、選手の動きを見てどうか)
普通のことを普通にやれてるんでね。
あのう、別にそれは問題ないと思います。
まあただ、経験のない連中がちょっと硬いかなという程度で。
まあでも、まあそれなりにみんな、若者たちがね、
まあ必死こいて抑えてる分だけ
次にいい経験になってんじゃないですか。
(初回の2本の本塁打については)
うーん、まあ相手のこと言ってもしょうがないけども、
やはり独特な雰囲気は持っているでしょう。
きょうからのゲームっていうのは。
まあ(こっちが)慣れている分だけ、
対応能力があるのかなって感じじゃないでしょうか。
(6回途中3失点、先発の山本昌について)
まあ、まあまあでしょ。
よくもなく、悪くもなく…。まああんなもんじゃないでしょうか。
(ここに来て岩瀬も素晴らしい投球を続けている)
ええ、まあ本来の姿に戻りつつあるかなってとこじゃないですか。
(きょう先勝、星の上では1勝1敗。あすからです)
いえ、あしたのことしか考えてません。先のことは考えてません」


<野手では>
「(イ)ビョンギュが試合に出られたのが、大きいんじゃないかな。
(死球から)2日しかたっていないわけだから」
中スポ12中日新聞サンスポスポーツ報知共同通信社
時事通信123朝日新聞毎日jpスポニチ名古屋ニッカン12デイリー


今日の公示。(22日)

◆セ・リーグ
【出場選手登録】
△中日 山井大介投手
【同抹消】
▼中日 中田賢一投手
公式サイト共同通信社

△山井大介
<前日に1軍に合流して、この日出場選手登録。
右ひじ痛で4月25日に抹消されて以来、半年ぶりの1軍。
この日の登板はなかったが、今後のCSでの活躍を誓う>
「投げるかどうかは分からないですけど、投げるときは頑張ります」
中スポニッカン

◆朝倉健太
<きょう23日に出場選手登録され、即先発が予想される。
右腕の血行障害で戦列を離れていたが、
約3カ月間かけて地道に復活を目指してきた。
復帰マウンドは大勝負となりそうだが>
「とにかくやるしかないです」
中スポ


CS第2ステージに入るということで、
相手の巨人は、この日大量7選手が登録されましたが、
ドラゴンズ『フェニックス組』の1人である山井が、
4月25日の抹消以来、約半年ぶりに1軍に登録されました。
今季は右ひじ痛のため、わずか2試合に登板しただけで
ほぼシーズンを棒に振った山井でしたが、
宮崎・フェニックスリーグでの好投を評価されての復帰。
もしも延長戦に入ったら、登板の可能性もありましたが、
9回で勝負が決したため、復帰は第2戦以降となりました。
またともに1軍合流した朝倉に関しては、登録を見送り。
おそらくきょう23日に出場選手登録され、即先発となりそうです。


若竜トピックス(22日)

◆フェニックス・リーグ
中日-千葉ロッテ
(22日・清武町総合運動公園野球場)
  100 000 001  =
  002 100 00× =
[D本] 西川(2ラン)
[D投] 山内
公式サイトフェニックスリーグ2008公式サイト

【ゲームレビュー】
初回、先発・山内が連続四球を与え、無死一、二塁とピンチ。
続く根元俊一の投ゴロ併殺打で2死三塁になるが、
細谷に一塁への適時打を打たれ、先取点を与える。
打線は3回ウラ、先頭・普久原が左翼線に二塁打を放つと、
続く西川が右越えに2点本塁打を放ち、逆転
さらに4回ウラ、中村公治左翼線二塁打、福田左前打で
無死一、三塁から堂上直倫の中犠飛で追加点を挙げる。
山内は2回以降は安定した投球を続け、8回まで1失点。
9回に2死二塁から神戸に右へ適時二塁打を許したが、
後続を断ち試合終了。
9イニングを8安打2失点で投げきり、完投勝利を挙げた。
公式サイトより)

○山内壮馬
<フェニックスリーグ・千葉ロッテ戦に先発し、
8安打3奪三振2四球の2失点に抑え、完投勝利を挙げる。
立ち上がりこそ連続四球を出すなど制球が定まらなかったが、
2回以降は8回まで二塁を踏ませない投球。
4併殺を完成させ、打たせて取る投球を披露>
「(1回を)1点で乗り切ってからリズムに乗れた。
6回からいつもより真っすぐを多くして打ち取れた。
宮崎でのテーマが真っすぐだったのでよかったと思います」
(中スポ)

○小林2軍投手コーチ
<宮崎で成長の跡を刻んだ山内について>
「こっちに来てから19イニングで3失点。
目に見えて成長が見られる。
(来季は)競争の輪の中に入ってくるだろう」
(中スポ)

○西川明
<3回無死二塁から逆転となる今リーグ初アーチ。
内角真っすぐを狙い、右翼へ豪快にたたき込む>
「追い風にうまく乗ってくれた。開き気味に対応ができた」

<それでも次の打席で空振り三振に倒れ、反省も忘れず>
「ランエンドヒットだったので最低でも転がさないと…」
(中スポ)


清武でのフェニックスリーグ・千葉ロッテ戦は、
先発したルーキー・山内が同リーグ初となる完投勝利
立ち上がりこそ連続四球でピンチを招いたものの、
2回以降は落ち着きを取り戻し、粘りの投球で8安打2失点。
フェニックス・リーグでは3試合連続の好投で、
今季の登板を締めくくったもよう。

今季1軍ではわずか4試合の登板に終わった山内ですが、
やはり初先発となったハマスタでの
『強制送還』の印象が強く残ってしまいましたね。
ただ小林コーチによると、目に見えて成長が見られるとのこと。
「(来季は)競争の輪の中に入ってくるだろう」のお言葉を信じ、
背番号26の2年目の飛躍を期待したいと思います。

また公式サイトに、↓のようなものが。
ドミニカウィンターリーグ速報 vol.12008/10/22

ドミニカで武者修行を続ける、若竜たちの成績が掲載されています。
やはり投手の方が出番があるようで、
佐藤亮太(エストレージャス)は、開幕投手を務め、
川井(エスコヒード)も先発登板したようですが、今後の活躍やいかに。
野手陣の新井(エスコヒード)、前田(エストレージャス)、
藤井(リセイ)もチャンスを掴むべく、頑張ってほしいです!

2008年10月22日 (水)

逆襲第2章へ突入、竜巨クライマックス今夜開戦!

日本シリーズ出場権をかけたクライマックスシリーズ
セ・リーグの第2ステージが、今夜から幕を開けます。
第1ステージを勝ち上がった3位・ドラゴンズが、
リーグ覇者・巨人に挑戦する4戦先勝、6試合制のステージ。
昨季と同じ対戦ながら、巨人に1勝のアドバンテージ
この新方式がどう戦いに影響してくるのか。
この日、ナインは東京ドームでの決戦に備え、最終調整を行いました。

ドラゴンズトピックス(21日)

◇山本昌
<巨人とのCS第2ステージ第1戦の先発が濃厚。
この日は、神宮球場室内練習場で
ブルペン登板やランニングなどで最終調整。
程よい緊張感をにじませ、大一番への決意を静かに話す>
「いよいよ、という感じだね。しっかりやります。
今年はシーズンでも(巨人戦に)けっこう投げていますし、
東京ドームでも何度か投げている。イメージはできているよ」

<ポストシーズン初勝利を誓う。
現役通算204勝を誇りながら、ポストシーズンは
過去5試合(すべて日本シリーズ)に登板し、0勝4敗。
不名誉な記録は十分意識している。
今季3勝1敗、防御率2.50と好相性の巨人戦で
自らのジンクスをはね返し、弾みをつけたい>
「未勝利? そうだね。何とか勝てればいい。
気にはしてないけど、早く勝ちたいよね。やっぱり。
クライマックスシリーズで勝てれば悪い流れが変わる」
中スポサンスポスポーツ報知時事通信
毎日jpスポニチ名古屋名タイデイリー

◆朝倉健太
<右腕の血行障害から復帰し、
フェニックス・リーグに参加していたが、この日1軍に合流。
第2戦先発が予想されるが、自信ありげに>
「とにかくしっかりやるしかないです」
中スポスポニチ名古屋

◆小笠原孝
<フェニックス・リーグで手応えをつかんでの1軍合流に>
「よくなってきました」
中スポ

◆山井大介
<今季右ひじ痛に悩まされてきたが、ついに1軍合流。
フェニックス・リーグでは救援で6試合に登板し、1失点(自責0)と復調。
MAX147キロも計測し、得意のスライダーにもキレが戻った。
合流に笑顔をのぞかせ、活躍を誓う>
「間に合ってよかったです。
体はもう大丈夫。スタンバイOK。
もっと早く投げたかったけど、出番がくればやるしかありません」
中スポスポニチ名古屋ニッカン

◇川上憲伸
<24日の第3戦先発が予想される。
第1ステージ突破を決めた20日はベンチ入りせず、
ナインの戦いに声援を送っていた>
「試合は(テレビで)見ていました」

<この日練習に参加。第2ステージでも好投を期待されるが>
「体調は普通ですよ」
中スポ


◇タイロン・ウッズ
<東京・神宮室内練習場での調整後、
CS第1ステージ突破のヒーローが、巨人投手陣に宣戦布告。
ストライク勝負を要求。阪神・藤川との名勝負を、
第2ステージの敵地でも再現するつもり>
「藤川との勝負みたいなのが東京ドームでもできたら、
エキサイティングだよ。巨人はいい投手ばかりなんだから、
逃げずにどんどん真ん中に投げてきてくれ!」

<この日、主力のほとんどが打撃練習を免除されていたが、
新品のバットを使い、予定になかったマシン打撃を敢行>
「いい感じを忘れたくないからね」

<そもそも東京ドームが得意。
京セラドーム大阪よりも、一発を決める可能性は高い。
となると、厄介なのが四球覚悟のボール攻め。
相手が最も嫌がる作戦に出てくることも予想できるが、
こう言って不敵にニヤリと笑う>
「でも、四球だって構わないよ。
なぜなら、オレが歩けば(後に続く)和田と中村紀洋が熱くなる。
彼らが絶対に打つよ。ソロより2ラン、3ランの方が効果的だろ? 
さあ、巨人はどっちがいいのかな」
中スポ

◇谷繁元信
<阪神との第1ステージでは9打数無安打。
主力でただ1人打撃練習に参加し、苦笑い>
「オレだけ打ってないんだから仕方ないだろ」

<もっとも、打撃よりも注目されるのがリード面。
今年の巨人について昨季との違いを分析。
多彩な攻撃が出来る打線を警戒する>
「1番に鈴木尚広、4番にラミレスが入って去年と変わった。
一発のある打者が多いけど、足も絡めてくるから。
つなぐことができるし、一発もあるし、やはり怖い。
(警戒する選手については)全員だね」
中スポスポニチ名古屋

◇荒木雅博
<第2ステージを控え、選手会長が初戦必勝を誓う>
「短期決戦は初戦が大事です。何としても取りたい」
中スポサンスポ

◇小池正晃
<イ・ビョンギュがスタメンを外れた場合の代役候補。
この日は室内フリー打撃でしっかりとバットを振り込む。
20日の試合にイ・ビョンギュの代役で出場したが、
初のCS出場にも落ち着いている様子>
「気負いはないです。楽しんでできればいいと思っています」
中スポ

◇平田良介
<20日に守備固めで右翼を守ったが、
この日の室内フリー打撃では、鋭い打球を飛ばし>
「バッティングの感じは悪くはないです」
中スポ

◆中村一生
<前日までフェニックス・リーグに出場。
イ・ビョンギュの負傷を受け、東京入りを命じられたのは20日の夜。
一夜明け、宮崎からやって来たが、突然の『空輸』に>
「びっくりしました」

<8月28日以来の1軍合流。緊張気味に話し>
「出場選手登録はされないかもしれないですけど、
自分にできる準備はしっかりやっておきたいです」
中スポ

◇高代野手総合チーフコーチ
<CS第1ステージ第3戦で右手に死球を受けた
イ・ビョンギュの現状に説明。手首の打撲だけで済んだようで>
「ビョン(イ・ビョンギュ)は打撲。
大丈夫だと聞いている。明日の出場は明日の様子を見てから。
本人に聞いてみないと分からないが、大丈夫じゃないかな。
練習にいない? きょうは出たい人が出る、という練習だから」
中スポスポーツ報知スポニチ名古屋


◇落合監督
<神宮室内練習場での練習を穏やかな表情で視察。
打撃練習を免除されていた和田、森野と座り込んで
野球談議に花を咲かせるなど、リラックスムードを貫く。
帰り際、報道陣に対しては質問を受けつけず>
「きょうは(報道陣への対応は)休み!」

<20日の阪神戦で死球を受けて負傷交代した
イ・ビョンギュの状態については>
「よくわからない」

<公式談話>
「ある程度このメンバーでやってきた強みはある。
(右手首を痛めた)イ・ビョンギュがどういう状態かで考える。
(巨人のアドバンテージは)関係ないんじゃない?」
中スポサンスポスポニチ名古屋ニッカン


【ドラゴンズ・ポストシーズンの日程】
<クライマックス・セ 第2ステージ>
10月22日(水) 対 巨人 (18:00・東京ドーム)
10月23日(木) 対 巨人 (18:00・東京ドーム)
10月24日(金) 対 巨人 (18:00・東京ドーム)
10月25日(土) 対 巨人 (18:00・東京ドーム)
10月26日(日) 対 巨人 (18:00・東京ドーム)
10月27日(月) 対 巨人 (18:00・東京ドーム)
10月28日(火)、29日(水) (予備日)
(1位球団・巨人にあらかじめ1勝のアドバンテージを与え、
アドバンテージを含め先に4勝した球団を勝者とする。
引き分けを含んで勝敗数が並んだ場合は巨人が勝ち上がる)


2勝1敗で阪神を下し、第1ステージを突破したドラゴンズ
中1日を置いて、再び決戦が始まることになりますが、
この日ナインは、午前中に大阪から東京へ移動し、
午後から神宮球場の室内練習場などで約1時間半の練習を。
第1ステージ第3戦で右手を打撲したイ・ビョンギュ
さらにひざなどに不安がある井端が、
大事を取って休んだ以外は、主力組も全員参加。
しかし打撃練習を行わず、ランニングやキャッチボールなど
体を動かす程度の軽めの調整に終始したもよう。
いつもは無表情の落合監督も、練習を穏やかな表情で視察。
この日宮崎から合流し、練習前のあいさつにきた
小笠原、山井、朝倉の3投手を笑顔で迎えると、
和田、森野と座り込んで野球談議に花を咲かせるなど、
終始リラックスムードだったようです。

昨年に続いて、敵地・東京ドームで
リーグを連覇した巨人との対戦となりますが、
注目の初戦先発が予想されるのが、ベテラン・山本昌
この日は、神宮室内練習場で最終調整。
キャッチボール、ブルペンでの投球練習に、
ランニングなど、すべてのメニューを消化。
満を持しての登板に向け、しっかりと調子を整えたもよう。

当初は第1ステージ第3戦の先発が
濃厚とされていた昌さんでしたが、
ふたを開けてみれば、何と吉見の先発。
首脳陣巨人との第2ステージを見据え、
あえて温存したところを見ると、
おそらく初戦に投げてくることで、間違いはないでしょう。
それもこれも、やはり巨人との好相性から。
今季6試合に先発して、3勝1敗、防御率2.50
東京ドームでも3試合で1勝0敗、防御率1.04と好成績
また通算でも史上3位の40勝を稼いでいるGキラーだけに、
強力打線への恐れは、全くなし。
今月4日、チームの3位を確定させたゲームでも、
リーグ最多勝のグライシンガーと堂々投げ合い、
7イニングをわずか1失点に抑え込む好投。
今回もその再現をと、望みたいものです。

そんな昌さんですが、登板する上で、
ややマイナス要素となっているのが、
「ポストシーズン未勝利」ということ。
1988年、西武との日本シリーズ第3戦に先発し、
6回途中4失点で敗戦投手となって以来、
通算5試合に登板し、0勝4敗と白星なし。
さらに昨季は不調でポストシーズンに登板できず、
未だに「短期決戦に弱い」というレッテルが貼られているのも現状。
昌さん本人も、200勝以降の目標を
「日本シリーズ初勝利」とするぐらい、記録を意識。
初登板となるクライマックスシリーズで、
そのジンクスを跳ね返せるかも、注目となってくるでしょう。


ついに出番。そもそも一昨年までの
セ・リーグでは、
日本シリーズしかなかった
ポストシーズン
それも何年かに1度しか
出られないものでしたし、
そんなに気にすることも
ないかとは思いますが、
200勝を達成している
大ベテランとしては、
できるだけ早く勝っておきたいと
いうところなのでしょうね。
しかし今季はそれまで苦手にしていた
交流戦でも白星を挙げていますし、相手は勝手知ったる巨人
それ以上にあるのは、24年という「経験」。
普段通りの投球さえできれば、問題はないのでは。
ただ気になるのは、CS初登板ということ。
第2戦はチェンが緊張し、第3戦は野手陣がガチガチになった。
そういう大舞台なだけに、ベテランながら
時に若手みたいなところもある昌さんだけに、
心配な部分もないとはいえないでしょう。

それでも実際、マウンドに立ってしまえば、
そんなことはすべて吹き飛んでしまうもの。
勝負を大きく左右する初戦を託されているだけに、
とにかく立ち上がりだけには気をつけて、
できるだけ落ち着き、味のある投球を見せてほしいものですね。
そして強力な巨人打線を封じ込み、
ステージの主導権を掴めるよう、導いてもらいたい。
日本シリーズへは、ベテランの力なくしては進めません。
ぜひとも積み重ねた経験実績を生かして、好投を期待。
そして待望のポストシーズン1勝をこの手に掴んでもらいたいです。


またこの日、投手陣に朗報が!
故障と不調で、第1ステージのメンバーには入らず、
宮崎・フェニックス・リーグで調整を続けていた
小笠原、朝倉、山井の3投手がこの日、1軍に合流
これにより、投手陣の層により厚みが帯びることとなりました。
フェニックス・リーグで調子を上げていることもあり、
登録されたままだった小笠原に加え、
朝倉、山井も、近日中には登録されることになりそう。
さらに朝倉においては「谷間」となる
あす23日の第2戦の先発候補としても、その名が挙がっているようです。


昨季の巨人とのCSといって
思い出されるのが、やはり『初戦先発・小笠原』。
ファン、報道陣はおろか、
相手の巨人サイドまでを大いにだまし、
ステージの主導権を大きく握ったともいえる大サプライズ
この時期に、その小笠原を含む3投手が合流したことで、
今季もその再現があるのかも注目されています。

この日、その『フェニックス組』
揃ってランニングなどで汗を流したようですが、
果たしてこのなかから2戦目の先発はあるのでしょうか。
ただ山井は復帰後、ずっと中継ぎでの登板でしたし、
小笠原は、19日のフェニックスリーグで6イニング投げている。
一番可能性があるとしたら、朝倉じゃないかなと。
ただその朝倉「素直に」使ってくるのか。
中3日でのチェンや、清水昭信という線もないとはいえませんし。
ただ対する巨人も、中日戦5敗と相性の良くない
内海を正攻法で使ってくるのかわかりませんので、
両軍の投手起用が注目されるところ。
それ以上に、起用うんぬんよりも、朝倉、山井、小笠原の3投手が
『秘密兵器』たる力を発揮できるのかが、カギ。
大炎上した中田の二の舞にならぬよう、頑張ってほしいです。


昨季の5試合から6試合に変わったうえ、
1位の巨人に、あらかじめ1勝のアドバンテージ
その前提で、4勝しなくてはいけない新方式でのステージ。
巨人戦に相性の良い昌さんを温存できたり、
4番に復帰したウッズが劇的弾を放ち、
調子を上げてきているなど、好材料はあるとはいえ、
やはり厳しい戦いとなってくるのは確か。
そんな決戦を勝ち抜くためには、
ぜひとも初戦を取っておきいところですね。
そうなれば実質1勝1敗のタイとなり、
不利という部分もいくらかは消える。
そして今季14勝10敗と、好相性の相手だけに
以降は落ち着いた戦いもできてくるのではと思われます。
もちろん勢いにも乗れますし、必ず取りたいところ。

ファンとして望むのは、もちろん昨季の再現
まあ一気の4連勝は難しいにしても、常に主導権を握り、
戦いを優位に進め、そして日本シリーズへの道を切り開く。
ここまで来たら、3年連続でファイナルまで進んでほしい。
そこへ進むリスタートとなる今夜からの第2ステージ
ドラゴンズナインのさらなる奮闘に期待しています!


若竜トピックス(21日)

◆フェニックス・リーグ
北海道日本ハム-中日
(21日・サンマリンスタジアム宮崎)
  002 300 020 =
  000 100 101 =
[D本] 田中、中村公治(2ラン)
[D投] 樋口、中里
公式サイトフェニックスリーグ2008公式サイト

【ゲームレビュー】
3回、北海道日本ハム先発・八木から、
先頭・田中が左越えに先制のソロ本塁打を放つと、
澤井四球、中前打で無死一、三塁から、柳田の犠飛で追加点。
4回、中村公治左越え二塁打と、福田の左前打で無死一、三塁。
続く中川が倒れたものの、堂上直倫の内野ゴロの間に1点。
さらに2死二塁から田中の右中間適時二塁打、
澤井にも右中間二塁打が飛び出し、この回合計3点を奪う。
先発・樋口は、立ち上がりから直球のキレ良く3回まで無安打。
しかし4回ウラ、安打、四球、安打で無死満塁のピンチ。
佐藤吉宏の犠飛で1点を失ったが、後続を断ち最少失点で切り抜ける。
7回ウラ、村田和哉に適時二塁打を喫し、2点目を追加されたが、
8回、中村公治にダメ押しの2点本塁打が飛び出し、7-2。
9回、2番手・中里中田翔の適時打で1点を失ったが、7-3で勝利。
公式サイトより)


○樋口賢
<フェニックスリーグ・北海道日本ハム戦に先発し、
プロ入り後最長の8イニングを、8安打2失点に抑え、
2年目の来季につながる投球を披露>
「最後の最後でいい経験ができた。
投球フォームもよかったと思うし、コースにも投げられた」

<中田翔との同級生対決では、4打席目こそ左飛に打ち取ったが、
それまでの3打席は連続四球と中前打と完敗しガックリ>
「楽しみにしていたけど情けない…。力んじゃいました」
中スポ

○田中大輔
<3回に左翼席中段への先制のソロを放つなど、
3打数2安打2打点の活躍。完ぺきな当たりに>
「練習でも打ったことのないいい当たりでした」

<4回には2死二塁から右越え適時二塁打で
今リーグ初のマルチ安打を記録>
「残り2試合、出たら続けられるようにしたい」
中スポ


宮崎でのフェニックス・リーグも、いよいよ最終クール
サンマリンスタジアム宮崎での北海道日本ハム戦は、7-3と勝利。
先発した高卒ルーキーの樋口が、
プロ入り最多となる8イニングを投げ、8安打5四球2失点と好投。
4回以降、再三ピンチを招きながらも、要所を凌ぎ
約3カ月ぶりの先発となった今季最後となる登板で、
来季への手応えを掴んだようです。

キャンプ中に一時脚光を浴びた樋口でしたが、やはりルーキー。
様々なプロの壁というものにも当たったことと思います。
それでも最後を好投で締められたのは、良かったですね。
今後は秋季練習などでさらに力を付けていくと思いますが、
さらに持ち味でもあるストレートを磨き、
来季こそは1軍へ上がれるよう、鍛錬を続けてもらいたいです。

2008年10月21日 (火)

ウッズ劇勝弾吉見大好投、竜CS第2ステージ進出!

1勝1敗のタイで迎えた3位・ドラゴンズ
2位・阪神のクライマックスシリーズ第1ステージ。
決着を付けるべく迎えた京セラドーム大阪での第3戦は、
吉見、岩田の両先発による息詰まる投手戦に。
ともに合い譲らぬまま、0-0で迎えた9回、
阪神2番手・藤川を攻め、2死三塁から
ウッズが左中間席へ運ぶ豪快な決勝2ラン
力勝負を制すると、その2点を岩瀬が守り完封勝ち
通算成績を2勝1敗としたドラゴンズが、第1ステージを突破。
リーグ1位の巨人と対戦する第2ステージ進出を決めました!

◇クライマックス セ 第1ステージ
阪神-中日 第3戦
(20日・京セラドーム大阪 | 中日2勝1敗)
33021人 1 2 3 4 5 6 7 8 9 R
中 日
阪 神
[勝] 吉見(1試合1勝)
[S] 岩瀬(2試合2S)
[D本] ウッズ2号2ラン
[Dバッテリー]
吉見、岩瀬 - 谷繁

【ゲームレビュー】
粘り勝ち 第2シリーズ進出を完封勝ちで決めた
9回に登板の抑えのエース・藤川につけ込んだ。
先頭、代打・立浪が中前打。
送りバントと暴投で代走・英智が三塁まで進み、
ウッズが左中間へ決勝の2ランを放った。
試合は吉見岩田の投げ合い。
ミスが続出した雑な展開の中、
吉見は8回まで踏ん張り、岩瀬につなげた。
公式サイト中日新聞共同通信社ニッカン式スコア

【イニング経過】
勝てば第2ステージ進出、負ければそのままジ・エンド
泣いても笑っても、それが決する大一番となった第3戦。

阪神先発は、今季中日戦3勝負けなしの左腕・岩田
ドラゴンズは、初戦、2戦目と同じスタメンで臨んだが、
初回、いきなりその1人が欠けてしまうことに…。

先頭、イ・ビョンギュがこの日は初球を見逃すと、
カウント2-1からの5球目、内角高目のシュートが右手首付近を直撃
悲鳴を上げその場に倒れ込んだビョンは、そのままベンチに退き治療。
しかし出場不可能と判断、代走に小池が送られる。
ゲームが再開され、続く荒木が送って二塁へ。
大事な一戦、いかに先制点を奪うことができるか。
しかし森野がカウント2-2からの5球目、
内へのシュートに空振り三振に倒れると、
続くウッズもフルカウントから、外へのシュートに空振り三振。
前夜ともに一発を放った主軸が倒れ、先制機を逃す。

一方、ドラゴンズの先発は、
大方予想の山本昌ではなく、もう一方の予想にあった吉見
今季阪神戦は、5試合に登板し0勝1敗、防御率2.57。
12日のスカイマーク以来、中7日での登板となったが、
立ち上がり、先頭・赤星に粘られた末、
内角低目のストレートをレフト前に落とされると、
続く関本の初球に二盗を決められ、一気に得点圏へ。
関本はバントを失敗したものの、右への進塁打で赤星は三塁へ。
そして迎えるは、新井、金本のクリーンアップ。
最初の試練となった吉見だったが、
力む新井を外へのスライダーで遊ゴロに打ち取ると、
続く金本も外へのフォークでショートフライに打ち取り、3アウト。
いきなりのピンチを、落ち着いて凌いだ。

2回、先頭・和田の当たりは、ボテボテの三塁ゴロ。
しかしサード・関本からの一塁への送球がハーフバウンド。
一塁・新井がこぼしてしまい、エラーで出塁する。
硬くなってのミスから得たチャンス。
しかし中村紀洋が外角低目のシュートを打たされ、4-6-3のダブルプレー
続く井端が詰まりながらもセンター前に運んで出たものの、
谷繁が三塁ゴロに倒れ、この回もゼロに終わる。

2回ウラ、先頭・鳥谷は強い当たりの二塁ゴロ。
これを荒木が好捕し止めたものの、送球が悪くウッズが後逸。
ミスからのランナーとなると思いきや、
谷繁が、素早くバックアップして、一塁へ送球。
フェアゾーンにオーバーランした鳥谷が戻れず、タッチアウト。
大事な一戦という意識が強すぎるのか、
両軍ともに野手の動きが硬く、思いも寄らぬミス連発となる。

3回、先頭・吉見の打球はボテボテの投ゴロ。
しかしランナーが重なったか、
岩田からの送球を新井が捕れずに後逸。
またもや相手のミスにより出塁したが、今度はドラゴンズ手痛いミス
続く小池の送りバントはキャッチャー正面。
しかし矢野がこれを素手で掴むと、そのまま二塁へ送球。
2-6-4と渡ってしまい、ダブルプレー
2イニング連続の併殺となり、岩田を助けてしまう。

続く4回もクリーンアップからの攻撃ながら、
先頭・森野が中飛に倒れると、ウッズは四球を選んだものの、
和田が初球、外へのシュートをひっかけてしまい、遊ゴロ。
6-4-3と渡って、またもやダブルプレー…。
3イニング連続かと思いきや、判定は際どいながらもセーフ
それでも続く中村紀洋が空振り三振。
毎回走者こそ出すものの、またしても得点を奪えず。

一方、吉見も3回ウラ、このゲーム初めて三者凡退に抑えると、
続く4回も、新井、金本、鳥谷と3者連続内野ゴロに取り、無得点。
両先発がともに踏ん張り、ゲームは投手戦の様相に。

5回ウラ、先頭・葛城を外一杯のストレートで
見逃し三振に取った吉見
しかし続く矢野が三塁方向へ意表をつくセーフティーバント。
吉見が掴むものの、一塁への送球がワンバウンド。
ウッズがこぼしてしまい、久々にランナーを出してしまう。
自らのミスによる動揺が心配されたが、この日の吉見終始安定
続く平野を外へのフォークでセンターフライに打ち取ると、
岩田に初球を叩かれるも、センター・森野の守備範囲で3アウト。
しっかりと凌ぎ、無失点のまま前半を折り返す。

好投を続ける吉見を援護したいドラゴンズ打線
しかし岩田翻弄され続けるありさま。
6回はトップからとなったものの、あっけなく三者凡退に終わると、
続く7回は、4番・ウッズからの好打順。
しかし初球スライダーを叩き、遊ゴロに倒れると、
和田も外へのシュートを打たされ、ボテボテの遊ゴロ。
中村紀洋に至っては、真ん中低目のシュートに空振り三振。
3イニング連続の三者凡退に終わり、突破口さえ見いだせなくなる。

ゲームが終盤にさしかかり、
1点勝負の趣きとなってきたが、両投手が依然として好投
かたや吉見が、7回ウラ、2死から葛城に三遊間を破られ、
2回の矢野以来のヒットを許したものの、
続く平野を外へのフォークを引っかけさせ、三塁ゴロ。
きっちりと凌いでゼロを重ねると、
一方の岩田は8回、1安打の井端を遊ゴロに打ち取ると、
谷繁右飛、吉見二塁ゴロと、落ち着いて三者凡退。
問題なしの投球を続け、こちらも無失点
ゲームの結末が見えぬまま、8回ウラを迎えることに。

7回を投げ終え、わずか82球。
無四球ということもあり、省エネ投球を続ける吉見
下位打線からの攻撃となった8回ウラも、
先頭・平野にセーフティーバントを敢行されるも、
荒木が素早い反応を見せ、二塁ゴロで1アウト。
続く岩田の代打・桧山も早々追い込み、
外角低目のフォークで空振り三振を奪い、2アウト。
会心の投球に自らガッツポーズも出たものの、
続く赤星に、内へのスライダーを叩かれると、
ライト線を抜けていくツーベース。
ライトが追いつき、一旦二塁へ止まった赤星だったが、
カットに入った荒木から三塁への送球が、何と悪送球に。
中村紀洋がレフト方向へ弾く間に、赤星は一気に三塁へ。
大事な局面でやってしまった中継ミス
京セラドーム内の阪神ファンは、この日一番の大盛り上がり

そんな向かい風のなか迎えるは、得点圏打率.378の関本
ここで落合監督がマウンドへ。
バッテリーに、内野陣に声をかけ指示を与える。
続く新井が当たっていないだけに、
関本を歩かせる策もあったが、バッテリーは勝負を選択。
初球、外へのスライダーでファウルを打たせると、
2球目は内角高目へ食い込むシュート。
これに手を出し打ち上げてしまった関本
二遊間に上がったフライを、井端がガッチリ掴んで3アウト。
三塁に赤星が残塁。渾身の投球この日最大のピンチを凌いだ。

岩田に代打が送られたことで、阪神は投手交代。
9回、2番手としてクローザーの藤川がマウンドへ。
サヨナラを目論み、最高の投手を投入する。
ところが、岩田を打ちあぐんでいた打線にとっては、これが幸い。
ドラゴンズベンチも勝負をかけ、
先頭・小池に代えて、切り札・立浪を起用すると、
その立浪が期待に応え、カウント1-0からの2球目、
外角低目のフォークをうまく拾い、センター前へのヒット。
ベテランならではの一打で、突破口を開く。
代走に英智が送られると、荒木が初球きっちり送って二塁へ。
さらに続く森野の初球に、信じられないバッテリーミス
真ん中低目のカーブがワンバウンドし、矢野が後逸。
ワイルドピッチとなったと思いきや、
ボールは審判のプロテクターに当たって、森野の足下周辺に。
ところがこれを矢野が見失ってしまい、周囲をきょろきょろ。
そのスキを突いて、英智が一気に三塁を陥れる。
土壇場9回にようやく訪れた得点のチャンス
阪神ベンチは守備固め、二塁に藤本を入れ、平野をライトへ。

犠牲フライでも1点というおいしい場面。
2試合連続本塁打の森野に大きな期待がかかったが、
カウント2-2からの5球目、真ん中高目、
つり球のストレートに力負けしてしまい、浅い二塁フライ
外野に運べず、2アウトとなってしまう。
そして迎えるは、4番・ウッズ
虎のクローザーVS竜の主砲
昨季もあった力と力の勝負が、大一番の土壇場で再現
しかし力みもあるのかボール先行、0-3としてしまう藤川
そのまま勝負を避けられるかと思いきや、
4球目、外角高目のストレートにハーフスイング。
1ストライクを取られると、続く5球目、
外へのストレートが止めたバットに当たってファウル。
あっという間にフルカウントに。
ここまでの5球は、すべてストレート
これこそが藤川の一番の武器でもあるが、
その一方でフォークなどの変化球で交わすことも十分に可能。
ウィニングショットが果たしてどちらか、
一方、それをウッズが仕留められるか否か。
注目の6球目、投じたのは150キロ、真ん中高目のストレート
振らせよう投げ込んだ渾身の一球に、ウッズが見事に反応!
完ぺきに捉えて振り抜くと、まさに打った瞬間という打球は
阪神ファンが陣取る左中間スタンド2階席へ突き刺さる2ランに!(2-0)
打った瞬間、バット片手にバンザイ
静まりかえる中、右手人さし指を高く突き上げ、
余韻にひたるようにゆっくりとベースを回ったウッズ
一方、両ひざに手をつき、打球の行方をぼうぜんと見送った藤川
力と力の勝負の結末は、そのままゲームの行方をも決定。
ついに0-0の均衡が破れ、ドラゴンズ『2』の文字が点った。

2点リードで迎えた9回ウラ、
マウンドにはもちろん背番号13、守護神・岩瀬
初戦に続き、2試合目の登板。
クリーンアップとの対戦となったものの、この日も冷静な投球
先頭・新井を内へのスライダーで一塁ファウルフライに取ると、
続く金本も外角高目のスライダーで力のないセンターフライ。
あっという間に2死を奪うと、最後は鳥谷をカウント2-1からの4球目、
真ん中高目のストレートで、空振り三振に斬ってゲームセット!

息詰まる投手戦を制し、主砲の値千金弾
勝利を掴んだのはドラゴンズ
今季苦しめられた阪神に最後の最後で雪辱を果たし、
対戦成績2勝1敗で、CS第2ステージ進出も決定
まさに紙一重の結末ではありながらも、決戦を制した落合竜
1位の巨人が待つ東京ドームへと、戦いの歩を進めることとなった。


いろんなことはさておき、
とりあえずは、中日ドラゴンズ
クライマックスシリーズ第2ステージ進出、
本当におめでとうございます!

まさに勝つことのみが、次へ進むための条件。
序盤からかなりの緊張感が漂い、
硬さがそのままプレーに出てしまう始末。
かたや投内連係でポロポロボールをこぼし、
もう一方で、再三併殺を繰り返すなど
ミス連発で決して褒められる内容でなかった部分もありますが、
どちらも「負けられない」という気持ちがいっぱい。
人間がプレーしているんだということを
いつも以上に感じたゲームとなりました。

それにしても、吉見-岩田の両先発が
まさにシーズン最高の投球をして、全く寄せ付けず。
終盤まできれいに0が並ぶという見事な投手戦
途中、何度もやられると思いましたし、
その一方で打線に歯がゆさを感じたりと、気持ち的に起伏の連続
イニングが進んで行くにつれ、このままならおそらく
0-0のまま、延長12回ドローで逃げられてしまうのでは。
終いにはそんなことまで頭がよぎってしまいました。

ゲームを分けたのは、やはり8回ウラ
ここまでわずか2安打に抑えていた吉見
2死から赤星にライト線へのツーベースを許し、
そのうえ、中継ミスがあって、一気に三塁へ。
「ミスした方が負ける」。
その典型的なプレーが大事な場面に出てしまったことで、
これでやられてしまうと思いましたが、
よく吉見が踏ん張ってくれたなと。

すごいぞ吉見! 『天王山』の先発に
抜擢された3年目右腕
今季10勝を挙げているとはいえ、
緊張してもおかしくない状況。
当初それをかなり心配しましたが、
それを見事に覆し、
お釣りが来るほどのナイスピッチング
相手が岩田だったということも、
良い方に作用したようですが、
「絶対に先に点をやらない」という気持ちが、
中盤以降は随分こもっていたうえ、ボールにがありましたね。
8回のピンチも、これまで同様の投球を
そのまましてくれと願っていましたが、
変わることなく、関本を内角高目のシュートで料理し。
まさにチームを救ったとも言えるナイスピッチ。
この投球があったからこそ、勝利が掴めたのだと思いました。

一方、打線の方は8回までわずか1安打。
中盤以降は、チャンスの糸口さえ見いだせず、
岩田いつも以上に苦しめられましたが、
9回、その岩田代わってくれたことが大きかったですね。
おそらく藤川が来るのは承知の上でしたが、
代わってくれたことで、逆にやりやすくなるなと。
その上で出たのが、代打・立浪のセンター前。
それを実証してくれたことで、これは行けると感じました。

さらに荒木の犠打と相手のバッテリーミスで、英智が一気に三塁へ。
ミスしてはいけないところで、相手にミスが出た
これで一気に決めてくれると期待しましたが、
森野は釣り球に引っかかり、浅い二塁フライ。
2死となってしまい、ちょっとヤバイかなと…。
それでも頼れる主砲がやってくれましたね。

やっぱり4番はタイロンだ!当初カウントが0-3になったときに、
歩かされるかなと思いましたが、
フルカウントまで持ち直し。
おそらくフォークが来るんだろう、
振らされると思いましたが、
ここは藤川の性格が、
勝負のあやとなりましたね。
三振を取ろうと、
高目に投げ込んだ渾身のストレート
これをストレート狙いのウッズがジャストミート!
見事な集中力によって放たれた一発に、
思わず打った瞬間、「行ったあ!!」と叫びましたし、
さすがウッズ、これぞ『4番の一撃』だなと。
ドラゴンズの4番は、やはりタイロンだろと再確認するとともに、
勝利を、そして東京進出を確信した、大きな一発。
岩瀬が3人でピシャリと抑え、ゲームセットとなった後は、
まさに気分爽快となりました。

今回の第1ステージ、本当にしんどい3試合となりましたね。
全く負ける気がしなかった昨季と比べて、
今季は2戦目に嫌な負け方での黒星。
『天王山』といえる第3戦にかかる比重というものは、
これまで以上にかなり大きかったのでは。
まあ相手にそれほどの余裕がなかったところにも、助けられましたが、
それでも、ここぞで選手いつも以上の力を発揮し、
少ないチャンスをしぶとくモノにして勝ち上がる。
これこそやはりドラゴンズの『底力』と言えるでしょう。
おそらく巨人にとっては、嫌なイメージとなるでしょうし、
こういう勝ち方で上がったことが、次のステージを戦ううえで、
逆にプラスになるのではと思います。


間髪入れず東京に移動し、あす22日からは
東京ドームで、リーグ1位の巨人との第2ステージが始まります。
相手に1勝のアドバンテージがあるなかで4戦先勝での6試合制。
昨季以上に厳しい戦いとなってくるのは間違いないでしょう。
ただドラゴンズとしては、失うものもないですし、
今回は良い意味で『気楽』に戦ってほしいものですね。
おそらく巨人はその選手層の厚さから、
様々な選手を起用してくることと思われるうえ、
連戦してきたドラゴンズナインの方が、現状疲労度が高いのでは。
ただ苦しかった第1ステージを紙一重ながら突破し、
上がってきた勢いというものは、やはり強力
さらに阪神と違い、今季勝ち越し、苦にしなかった巨人相手
初戦、2戦目辺りまでは、手探りとなりそうですが、
それ以降は良い戦いになってくるのでは思います。
とにかくこちらはチャレンジャー、当たって砕けても問題なし。
その上で巨人を破ってくれたら、うれしさこの上ないもの。
とりあえず、ドラゴンズの戦いはまだ続いていきます。
そのハードルは、さらに高くなりますが、
ぜひとも再びナゴヤドームで戦えるよう、頑張ってほしい。
あすからの第2ステージも大いに期待したいと思います!


☆ウィナーズ・ボイス(20日)

◎タイロン・ウッズ
<9回2死三塁、左中間席へ運ぶ豪快な決勝2ラン>
「(ナイスバッティングでした)
(日本語で)アリガトウゴザイマシタ。
(自分のバットで試合を決めた気持ちを)
気分は最高ですね。
そしてまた次の戦いができますので、気分は最高です。
(藤川との一騎打ち、どんな準備、考えで打席へ)
藤川投手はみなさんもご存じの通り、良い投手です。
ましてやストレートは良いボールなので、
ストレートを待っていました。
そしてそのストレートを強く打つことができました。
(ボールが当たった瞬間の感触は)
いや、打った瞬間にもう入ると思いました。最高の感触です。
(巨人と戦うが、自身にとって巨人はどんな相手)
ジャイアンツはもちろん強いです。
でもウチらもリラックスして、勝ちたいと思います。
(期待しています)OK、ありがとうございます」


<藤川との力と力の勝負を制し、
決勝2ランの余韻を味わいながら、悠々とダイヤモンドを1周。
己を信じ、敵まで信じ、絶対に速球しかないとわかっていた>
「こんなゲームは経験ない。
藤川はストレートが一番の武器。
それ以外で勝負したら彼に悔いが残るはず。
そう思って、ストレートを待っていたんだ。
だってそうだろ? 藤川は速球が一番いい球の投手なんだ。
もし2番目の球を投げて打たれたら必ず悔いが残る。
だから、真っすぐを投げ込んでくるんだよ。
打った瞬間、入ると確信したよ。
負けて帰りたくなかったから、最高の気分。
オレにとっては今までにないベストゲームだ」

<シーズン終盤は5番に降格。強がってみせたが、
いつしか頭部に円形脱毛症のような症状が現れていた>
「打順は関係ないよ」

<ポストシーズン開幕とともに生き返った主砲。
突然4番に戻した指揮官の思いも心に大きく響いていた>
「きょうの先発はヤマモトさん(山本昌)だと
思ったのに吉見だなんて。びっくりした。
『オチアイさん、やるな。クールだぜ』って思ったよ」

<岡田阪神に引導を渡し、あす22日から
リーグ王者巨人との第2ステージを迎える>
「これで東京に行ける。次も苦しいタフなゲームになるだろう。
巨人はとても強いチームだけど、絶対にうちが勝つ!」

<この日、ワールドシリーズ進出を決めた
タンパベイ・レイズの本拠地は、米国の自宅のすぐ近く。
劇的勝利に朝から興奮してしまった。笑いながら>
「タンパベイがワールドシリーズに出るなんて!
でも、試合はちょっとしか見られなかった。
だって今は自分のトレーニング優先だから。
きょう負けていれば(ワールドシリーズ)の応援に
行っていたかもしれないけど。
でも、日本一になれるチャンスだからね」
中スポサンスポ12スポーツ報知時事通信朝日新聞
毎日jp12スポニチ名古屋ニッカン名タイデイリー


◎吉見一起
<安定した投球で8イニング4安打無失点の好投>
「(ナイスピッチングでした)
あ、ありがとうございます。
(この大一番で素晴らしい投球、振り返って)
そうですね、もう必死に投げたので、
あまり覚えてないですけども、勝ててよかったです。はい。
(何が良かったと思うか)
いやもう、自分のスタイルで、低めを投げるんだという
自分に言い聞かせて投げた結果が良かったんだと思います。
(同じ3年目、岩田との投げ合い。岩田はどのように見えたか)
いや、まあ、連絡を取り合う先輩なので、
意識したんですけども、一緒に投げ合えてよかったです。はい。
(クリーンアップを抑えたが、どんな準備、作戦で臨んだか)
いや、もう、連打だけは打たれないように思って、
あのう、低めに投げました。はい。
(3年目で10勝、そして大一番で好投。今年はどんな一年だったか)
いや、とても充実した一年です。はい。
(東京に乗り込むが、巨人戦どんな投球を)
えー、そうですね。えー、自分のスタイルをしっかり持って、
今日のような投球をできたらいいかなと思います。はい。
(関西・大阪出身、タイガースの分も巨人を叩きますように)
はい、頑張ります。ありがとうございました」


<重圧を『無視』する度胸で8イニングを零封。
球威、制球とも満点の見事な投球に胸を張る>
「いつも通り(試合に)入れました。
勝つか負けるかの試合だったので、悔いのない投球をしようと思った。
攻める気持ちと低めに投げる気持ちが結果につながったと思う。
負けたら終わりとかあまり考えず、ゴロを打たせて
アウトを積み重ねていこうと思った結果がよかったと思う。
連打は打たれないように低めに集めた。
今日はいろんな球種でストライクが取れた」
中スポサンスポスポーツ報知時事通信朝日新聞毎日jp名タイ

○谷繁元信
<女房役は好投の吉見をほめちぎる>
「粘って粘ってよく抑えてくれた。
シーズン中盤で勝てなくて苦しんだ思いを、ここで出したんじゃないかな」

<自らも2回に好プレーを披露。
先頭・鳥谷が荒木の悪送球で出塁した瞬間、即座にバックアップ
オーバーランを見逃さずに一塁へ送球し、アウトに。
基本に忠実な動きで吉見をもり立て>
「できることはやる。それだけです」
中スポサンスポ


○立浪和義
<9回先頭、小池の代打で登場。
藤川の代わり端の速球をきれいに中前へ。
チーム2本目の安打を放ち、ウッズの決勝2ランをお膳立て。
何度も『よかった』を口にするほど興奮して>
「よかった。勝ててよかったよ。
T(ウッズ)がいいところで打ってくれたね」

<代打で第2戦に続く登場。
前日は三振に倒れたが、ただやられたわけではなく、
虎の守護神の軌道を鮮明に頭に刻み込んでいた>
「真っすぐを狙った。
きのう打席に立てたのが大きかったね。イメージができていたから」

<CS直前には腰痛に苦しみ、打撃練習を休んだことも。
そんな状況での大仕事。第2ステージにも意欲を見せて>
「せっかくいい形で勝ち進めたからね。
1試合1試合大切に戦っていきたい。
でも、個人的にはもう1回、だね。
1回? 1シリーズ1個、貢献していきたいね。
(第2ステージで)もう1本打てるようにしたい」
中スポサンスポ朝日新聞時事通信スポニチ名古屋

○英智
<9回、安打を放った立浪の代走として出場。
バントで二塁に進むと、森野の初球を
矢野が見失う間に、すかさず三塁を陥れる絶妙の走塁。
藤川にプレッシャーをかけ、ウッズの2ランをアシスト>
「こういう展開になったら出番があると思っていた。
練習しているプレーができた」
中スポ

○荒木雅博
<8回先頭の平野が二塁方向にプッシュバント。
吉見の脇を抜けた瞬間はセーフかと思われたが、
驚異的なダッシュを見せ、鮮やかにアウトに。
この日は珍しく2失策を犯してしまったが、
『経験値』を生かした守りでチームを救い>
「あのバントは今シーズン何回もやられている。
あそこでやられるわけにはいかなかった」
中スポ

○岩瀬仁紀
<9回をピシャリと締め、第1戦に続くセーブ。
昨年から続くCSでの連続セーブを6に伸ばす。
阪神のクリーンアップを完全に封じて、緊迫した試合に終止符を打ち>
「0-0なら9回はいかなかった。
リードした段階で出ていくことになってた。あの一発で流れがきたね」

<素晴らしい投げ合いの中、
緊張感いっぱいで登板準備をしていた。正直に心境を明かし>
「ホームランで気持ちにスイッチが入った。
あのままではきつかった。勝てるところで投げられてよかった」

<登板した2試合は危なげない投球を披露。
第1ステージを突破し、安堵感はあるが、喜びはない。
次の舞台は東京ドーム、第2ステージでもフル回転>
「まだまだ。喜べるのは日本一になったときだけ。
一つ一つ条件をクリアしていくだけです。
ぼくらに失うものは何もないんだから」
中スポサンスポ朝日新聞時事通信スポニチ名古屋

○高代野手総合チーフコーチ
<1回に岩田の投球を右手に受け、
負傷交代したイ・ビョンギュについて。
骨には異常はなく、22日のCS第2ステージ
巨人戦出場は今後の様子をみることに>
「大丈夫」
中スポサンスポ時事通信

◇チェン・ウェイン
<前日の第2戦、にクライマックスシリーズ初先発で黒星。
4失点KOされたショックはさすがに残っているようで>
「昨日は今年一番緊張しました。
プロ初登板くらい緊張しました。
あんなに緊張した試合は今年初めてでした。
抑えようという気持ちが強すぎたかもしれません」

<試合後は宿舎の部屋にこもり、
スコアラーから渡されたチャート表をじっと見つめていたという。
反省と悔しさで頭がいっぱいになり>
「真ん中ばかりでした。あれでは打たれるはずです」

<この日の試合前、キャッチボールでカーブばかりを
繰り返し投げる。第2ステージに気持ちを切り替え>
「打者にカーブを意識させることが
大切だとあらためて気付いたんです。
やり返すチャンスがあると思って頑張りたい」
中スポニッカン

○中田賢一
<前日の第2戦、中継ぎで大炎上。
チェン同様、宿舎でチャート表を苦悩のまなざしで見つめる。
ブルペンでの調子は悪くなかったが、
狙ったコースの反対に投げた結果の被弾。
この日は出場メンバーからも外され、激戦をベンチ裏で見守る>
「(鳥谷の)ホームランは逆球でした」
中スポ


◆原監督(巨人)
<CS第2ステージの相手が中日に決まり>
「キャンプからセ・リーグ連覇、日本一奪回を目標にやってきました。
対戦相手が明確になったことで、しっかりと準備をし、
22日からは全力で戦いたいと思います」
スポーツ報知時事通信毎日jp


○落合監督
<息詰まる熱戦を制し、CS第2ステージ進出を決める。
少し息を吐いた後に、1勝1敗で迎えた大一番を評して>
「これが本当の天王山だった。
勝つか負けるかしかないゲーム。
天王山で吉見がいいピッチングをしてくれた。
ある程度、ここ何年かで(大一番を)
経験している強みじゃないのかな。
負けたら後がない。われわれも腹をくくった。
選手もそういうところがあったんじゃないのかな」

<先発に起用した吉見について。
先を見据え、山本昌を温存したことを明かした>
「いい、悪いじゃない。
シーズン中も故障はあったけど、ゲームはつくっていた。
復帰してからの状態も悪くなかった。
先のことを考えちゃいけないんだろうけど、
きょうのゲームは(山本昌より)
吉見の方がいいというピッチングコーチの判断。
素晴らしいピッチングをしてくれた」

<9回、代打・立浪で動いた>
「あれ(岩田の交代)はオレでも動く。
あれだけのピッチャーをもっているわけだから。
動かざるをえないでしょう。岩田にしても、藤川にしても嫌だから。
立浪? 引き分けは負けですから。打てる手は打っていかないと。
一番から始まる。あそこしか勝負をかける展開はなかった。
よく応えてくれた」

<4番・ウッズが決めた>
「見応えあったでしょ? あれだけの抑えのエースと4番。
打つ、打たないは別としてこれが野球の醍醐味。
たまたま勝ち運が(中日に)合っただけで、阪神さんは強かった。
がっぷり四つに組んだというゲーム。
この試合に負けたら(今季は)阪神に負けっぱなしですから。
去年も言っていたけど、選手が(レギュラーシーズンで)悔しい思いをしている。
阪神には惨敗(6勝17敗1分け)していたから。
負けた悔しさがあったんじゃないか。
シーズン中は1回も3連戦で勝ち越してないんだから。
借金11もつくって、ずっと負けっ放しだったんだから。
その中で、今年一番のゲームをしてくれた」

<中1日をはさんで、第2ステージ・巨人戦。
結果的に総力戦は回避し、山本昌を温存できたが>
「巨人戦? 明日(20日)見て、
ビョン(右手首死球のイ・ビョンギュ)がどんな状態なのか。そこで考えます」
中スポ12サンスポ12スポーツ報知12
時事通信12朝日新聞毎日jpスポニチ名古屋12ニッカン

2008年10月20日 (月)

チェン中田ダブル誤算、CS竜虎決戦最終章へ。

エース・川上憲伸の力投などで完封リレー
阪神に守り勝って、CS第2ステージ進出に王手をかけたドラゴンズ
迎えた京セラドーム大阪での第1ステージの第2戦
しかし先発・チェンが後がない阪神打線に捕まり、
初回、タイムリーと3ランで一挙4点を奪われてしまうと、
森野2試合連続弾で2点差に迫った6回、
3番手で起用された中田が被弾に2暴投の大乱調で3失点
若い投手が誤算となって大敗し、1勝1敗のタイに。
決着は第3戦に持ち越しとなってしまいました。

◇クライマックス セ 第1ステージ
阪神-中日 第2戦
(19日・京セラドーム大阪 | 中日1勝1敗)
33881人 1 2 3 4 5 6 7 8 9 R
中 日
阪 神 ×
[敗] チェン(1試合1敗)
[D本] 森野2号 ウッズ1号
[Dバッテリー]
チェン、清水昭信、中田、齊藤、長峰 - 谷繁

【ゲームレビュー】
チェンが誤算 第3戦に勝負を持ち越した
立ち上がりにいきなり4失点。主導権を握られた。
関本、新井の連打で1死一、二塁から金本に先制打。
鳥谷に右へ3ランを許した。
6回には3番手・中田が3失点し、ダメを押された。
打線は森野が2試合連続のソロ本塁打を放つなどしたが、
先発・下柳を崩せなかった。
公式サイト中日新聞共同通信社ニッカン式スコア

今日の公示。(19日)

◆セ・リーグ
【出場選手登録】
△中日 中田賢一投手
公式サイト共同通信社

【イニング経過】
打線組み替えが功を奏し、阪神に先勝したドラゴンズ
前日同様、森野、ウッズ、和田のクリーンアップ。
後がない阪神は、先発に今季中日戦3勝、防御率0.33の下柳を立てる。

その立ち上がり、先頭イ・ビョンギュ
初球、外へのシュートを積極的に叩くも、三塁正面のライナー。
この日三塁に入ったバルディリスに好捕されると、
続く荒木も二塁ゴロ、さらに森野が左に持って行くもレフトフライ。
大事な初回、3人で攻撃を終えることに。

一方、ドラゴンズ先発は、大方の予想通りチェン・ウェイン
公式戦最終戦以来、中6日での先発となったが、
立ち上がり1死から関本に初球、
内角低目のストレートをレフト前に運ばれると、
続く新井にも初球を叩かれ、三遊間のゴロ。
バウンド合わず、中村紀洋が弾いての内野安打となり、
1死一、二塁と先制のピンチを迎えてしまう。
ここで迎えるは、初戦ノーヒットの4番・金本
緊張もあってか、ボールが走らないチェンは、
カウント0-1からの2球目、
甘く外角低目に入ったストレートを弾き返されると、
センター前へと抜けていくタイムリー。(0-1)
二走の関本のスタートが遅かったものの、
中継した荒木がバックホームを躊躇し、先制点を奪われる。
なおも1死一、二塁と、ピンチが続くチェン
ここで食い止めておけばよかったものの、
動揺もあったか、続く鳥谷に対し、カウント0-1からの2球目、
135キロ、棒球気味のストレートが内角中寄りに。
思い切り振り抜かれると、打球は伸びてライトスタンドへ。
痛恨の3ランとなり、初回一挙4点を献上。(0-4)
前夜の0封から一転、波乱の幕開けとなってしまった。

4点を追うことになったドラゴンズ
2回、先頭・ウッズが初球、外角高目のシュートを叩くと、
打球は、ライトフェンスに向かって一直線。
しかしこれをライト・浅井がフェンスにぶつかりながらもキャッチ。
初回の流れそのままの好プレー下柳をもり立てたが、
4点を意識したのか、下柳の制球がやや不安定。
そこを突いて、和田が四球を選び、出塁すると、
中村紀洋もフルカウントからストレートを弾き返して、レフト前へ。
スタートを切っていた和田が三塁を陥れ、反撃のチャンス。
続く井端が初球、内へのスライダーを積極的に叩きつけると、
高いバウンドで前進守備のサードの頭を越えていくタイムリー!(1-4)
連打で繋いで、すかさず1点を返す。
なおも1死一、二塁と追加点のチャンスとなったが、
谷繁が真ん中低目のフォークを引っかけてしまい、5-4-3のダブルプレー
下柳の術中にはまり、反撃は1点のみで終わってしまう。

3回、先頭・チェンが初球を叩き、センター前へ抜けるヒット。
自ら突破口を開き、味方の援護を期待するが、
続くイ・ビョンギュが外角低目のスライダーに3球三振。
さらに荒木が外角低目のシュートを引っ張ると、ショート正面のゴロ。
6-6-3のゲッツーとなり、チャンスを潰す。

その後はボールが低目に安定しだした下柳
キラーに本来の投球をされてしまい、ドラゴンズ打線は沈黙。
4回、2死から和田が2打席連続の四球を選ぶも、
中村紀洋はフルカウントから抜けたフォークに空振り三振。
せっかくのクリーンアップも点差を縮めることができず。

一方、2回以降、徐々に落ち着いてきたチェン
しかし4回ウラ、先頭・矢野に中に入ったスライダーを叩かれ、
センターオーバーのツーベースを許すと、
続く浅井にも初球、詰まりながらもライトに落とされヒット。
連打で無死一、三塁と、追加点のピンチを迎える。
ところが、続くバルディリスの時、阪神サイドがややちぐはぐな攻め。
初球、内角高目のストレートを引っ張るも、強い当たりの三塁ゴロ。
しかし三走の矢野躊躇してしまい、スタート切らずそのまま。
その動きをけん制しながら、中村紀洋が二塁へ送球。
5-4-3のゲッツーが成立し、あっという間に2死三塁に。
走塁ミスに助けられたチェンは、下柳を外へのストレートで見逃し三振。
「次の1点」だけはきっちりと食い止めた。

ピンチのあとにチャンスあり。
5回、先頭・井端がフルカウントから
真ん中高目のスライダーを叩き、センター前ヒットを放つと、
続く谷繁が送って、1死二塁とカタチを作る。
ここでチェンに代えて、英智を起用。
『下柳キラー』に託したが、これが裏目
初球、外角低目のフォークを叩くも、ショート正面のゴロ。
これでは井端が三塁へ進めず、立ち往生。
それでも続くイ・ビョンギュが四球を選び、2死一、二塁。
繋いで迎えるは、前の打席併殺打の荒木
ここはぜひとも挽回のタイムリーを願ったが、
初球、内へのスライダーを引っ張ると、三塁正面のゴロ。
バルディリスが体で止めると、そのままベースを踏んで3アウト。
チャンスこそ作るも、ここも下柳に踏ん張られてしまう。

5回ウラ、ドラゴンズ2番手は、清水昭信
阪神戦はそれほど投げていない秘密兵器を投入したが、
1死から関本に右中間へツーベースを浴びると、
さらに続く新井の初球になんとサインミス
チェン同様に硬くなるのを心配されたものの、
新井を内へのストレートで詰まらせ、二塁フライに打ち取ると、
金本には中に入ったストレートをセンターへ運ばれるも、
森野が追いつきキャッチ。何とか踏ん張り、ピンチを凌いだ。

6回、何とかゲームを動かしたいドラゴンズだったが、
3番・森野がそれに応える一撃を。
カウント2-2からの5球目、中に入ったスライダーを完ぺきに振り抜くと、
打球は伸びて、右中間スタンドへ飛び込むホームラン。(2-4)
2試合連続の一発で、「次の1点」を奪い取ると、
続くウッズは二塁後方のフライに倒れたものの、
2四球の和田を迎えたところで、阪神ベンチが動き、
下柳からアッチソンにスイッチ。
打ちあぐねた下柳が降板したことが、プラスに働いてほしい。
これに応え和田がライト前へ落とし、
1死一塁とチャンスメークをしたが、
中村紀洋が初球を右へ持って行くも、もう一伸びなくフライ。
さらに井端も打ち上げてしまってのレフトフライ。
もう一押し出来ず、ここも1点止まりに終わる。

2点差となった6回ウラ、
ドラゴンズは、3番手にこの日登録された中田を送る。
しかしその代わり端、鳥谷にカウント0-1からの2球目、
内へのストレートを引っ張られると、
ライトポール際へと飛び込むソロホームラン。(2-5)
出鼻をくじかれ、再びリードを広げられてしまう。
これにはガクッと来たか、落ち着かない中田
続く矢野に初球、真ん中高目のストレートを叩かれ、
ライト前に落とされると、浅井に送られ、二塁へ。
さらにバルディリスの代打・リンにも
中に入ったフォークを捉えられ、センター前ヒット。
1死一、三塁となったところで、
畳みかけたい阪神ベンチは、代打の切り札・桧山を送る。
これ以上の失点は、ゲームを決めてしまうだけに防いでおきたい。
しかし中田の炎上ぶりはおさまらず、
カウント2-1からの4球目、内角低目のスライダーを放るも、
ワンバウンドとなり、谷繁が止められず後逸。
ワイルドピッチで、痛恨の失点を喫してしまう。(2-6)
その間に一走の代走・平野が三塁へ到達する好走塁。
それでも何とか桧山を抑えておきたかったものの、
粘られたすえに、根負けして四球
再び一、三塁となって、トップの赤星を迎えることに。
ここで中田を交代するという手もあったが、ベンチは動かずそのまま続投
しかし歯止めがきかない中田は、カウント1-3からの5球目、
外角高目のストレートが抜けてしまう大暴投
この回2個目のワイルドピッチとなってしまい、さらに1点を献上。(2-7)
結局、送りバントでのアウト1つしか取れず、
3安打2四球2暴投で3失点の中田
反撃ムードに大きく水を差し、大事な試合をぶちこわした

5点ビハインドとなってしまったドラゴンズ
7回、阪神3番手は、定番通りのウィリアムス
しかしこの日は、いささか不調のようで、
先頭・谷繁がストレートの四球を選ぶと、
続く小池が6-4-3のダブルプレーに倒れたものの、
イ・ビョンギュ、荒木の連打で、2死一、二塁に。
チャンスとなって迎えるは、前の打席本塁打を放った森野
願わくば3ラン、もしくは出塁して好調・ウッズへ繋げたい。
もちろん森野もそのつもりのようで、
追い込まれながらもボールを見定め、フルカウントへと持ち込む。
しかし7球目、投げ損ないのスライダーが内角高目に。
打ち気にはやる森野はタイミングを外されてしまい、空振り三振
二者残塁となり、ある意味最後のチャンスを逃したドラゴンズ
8回に阪神5番手・久保田からウッズが、外へ抜けたフォークを叩き、
バックスクリーン左へ飛び込むホームランを放ったものの(3-7)
やはり4点という差は大きく、反撃はここまで。
最終回は、クローザーの藤川に、3人で抑えられてしまい、ゲームセット

チェン、中田と若い投手が誤算となり、ともに大量失点。
その一方で3併殺でチャンスを潰すなど、良いところがなかったドラゴンズ
後がない2位・阪神に意地を見せられての大敗で、
昨季から続いていたCSでの連勝が『6』でストップ。
また対戦成績も1勝1敗のタイとなり、
第2ステージへ進出するための決着は、
第3戦へと持ち込まれることとなった。


初戦に良い勝ち方をしただけに、
勢いを付けるためにも、連勝での突破を
期待したのですが、叶わずにとても残念
初回、先頭のビョンの当たりを好捕されたときに
やや嫌な予感がしたのですが、そのウラの攻撃で不安が現実に。
短期決戦独特の重圧に潰されてしまったチェンが、
不安定な立ち上がりを畳みかけられ、一挙4失点
CSでのドラゴンズの「お家芸」を逆にやられてしまうと、
2点差に迫った6回には、中田が勝手に自滅してしまい、3失点。
期待をしていた若い投手が、思いも寄らぬダブル誤算
眠っていた阪神を元気づけてしまったことで、
ちょっとヤバイといえるムードも漂ってきました。

これも経験。前夜、エース・憲伸
粘りの力投を見せ、先勝。
シーズン終盤はその憲伸以上に
好調だったチェンだけに、
これに続いてほしいと
願っていましたが、
一番心配していた『若さ』という部分が
出てしまいましたね。
ベテランが揃い、大舞台での
『経験』が豊富な野手陣と比べ、
今季の投手陣は、川上、岩瀬を除くと、
チェン、吉見、清水昭信、齊藤、浅尾、長峰、小林
ほとんどが「CS初体験」という面々ばかり。
独特の雰囲気に飲み込まれ、緊張などで、
自分の投球ができなくなるのが、怖いなと思っていましたが、
いきなりそれが立ち上がりに出てしまうとは…。
初回、金本のタイムリーによる1点に抑えておけば、
まだ何とかなったものでしたが、
さらに強烈なダメージとなったのが、直後の鳥谷の3ラン。
前夜も比較的当たっていましたし、
気をつけなくてはいけない選手の1人ではありましたが、
動揺してしまったのか、やや不注意な印象も。
力なく内角に入ったストレートを振り抜かれたとき、
流れを一気に持って行かれてしまったなと、とても悔しく思いました。

キレのよいストレートが売りのチェンですが、
腕が振れていなければ、ただの棒球になってしまう。
今回のKO登板で、良い経験をしたことと思います。
もしもチームが第2ステージに進むことになった際は
その辺りに気をつけ、自分の投球ができるようになることを期待。
最悪それが叶わなくとも、来季以降に活かしてほしいと思います。

一方、6回に期待を背負って登板。
その投球ぶりが注目された中田でしたが、結果的には大誤算
いきなりの鳥谷の一発で、ペースを掴み損ねた部分もありますが、
それにしても、本当に悪すぎました。
宮崎でGOサインが出たとは思えないぐらいの乱調ぶり
これでおそらく今季の登板は「終了」したともいえるでしょう。

実際自分も、中田がマウンドに上がった際も、
TVに向かって、思わず「何で?」と言ってしまったのですが、
この起用に、首脳陣中田に対する「こだわり」を感じましたね。
さらに先に進むためには、この投手に復調してほしいという願いも。
ただそれが悪い方向へ作用してしまったのは、残念だなと。
正直このイニング、いくらでも代える機会はありました。
ただ大事な試合が壊されていくにも関わらず、
ベンチは代えることなく、そのまま投げさせた
これを中田自身がどのように捉えているのか、
それは来季、「結果」として出してもらうしかないでしょう。


それにしても、ついに1勝1敗のイーブン。
ただ3位のドラゴンズとしては、引き分けでもダメ。
勝つしか次へ進める方法は、なくなってしまいました。
まあ、シーズンでも10ゲームと大きく離されての3位
「負けてもともと」という部分も多大にあるのですが、
ただここまできたら、やっぱり第3戦を必ず取って、
ぜひとも東京へと進んでほしいですよね。

第3戦の先発を任されるのは、おそらくベテランの昌さん
今季のチーム勝ち頭が、すべてを託されるのではと思います。
まあ4番手として控える吉見という線も考えられますが、
ある意味「今季のチームの象徴」ともいえる
昌さんを起用するのが最適なのではと思いますが、これいかに。
『若さ』が出てしまったチェンとは、
対極の位置にいる25年の『経験』を持つ左腕ですし、
大舞台でその力を十分に発揮してくれるのではと思います。
ただ昌さんにとっても、実はCS初体験
さらに「ポストシーズン未勝利」という部分もありはしますが、
もはやそんなことは言っていられませんし、ぜひとも頑張ってほしい。

その昌さんを支えるバックにおいても、
とにかく全力で立ち向かい、虎との最終決戦を制してもらいたい。
できれば先制点による援護、さらに本塁打だけでなく、
繋がりによって、得点を奪い、優位に進めてほしいところです。

勝てば東京へ、負ければジ・エンド
今季147試合目は、文字通りの『決戦』となってきそうですが、
とにかく勝ちたいという気持ちは、相手より勝ってほしい。
そしてチームの総力を結集して、悔いのないプレーを。
その上で掴む勝利を、ドラゴンズファンとして願いたいと思います!


★プレーヤーズ・ボイス(18日)

●チェン・ウェイン
<先発して4イニングを6安打4失点。
1回1死から鳥谷に3ランを浴びるなどいきなり4失点>
「今日はボール球が多く、調子はよくなかった。
バランスがよくなかった。指の掛かりもよくなかった。
変化球をうまくコントロールできず、
鳥谷さんにはストレートを狙われていた。タマが走っていなかった…。
(ストレートを)打ってくると分かっていたけれど、完ぺきに打たれた」

<好調を見込まれての第2戦起用だっただけに、
まさかの大誤算。CSの独特の雰囲気にのみ込まれて>
「これまで投げてきた公式戦とは、全然違った。
緊張感、大事なゲームというのがあった。
『きょうで第2ステージ進出が決まるかも』という
思いもあって、かなり緊張していました。
もっと自分の方が強くならないと。気持ちが弱い」
中スポ中日新聞サンスポスポーツ報知
時事通信毎日jp12スポニチ名古屋ニッカン

●谷繁元信
<立ち上がりから硬かったチェンの投球について>
「前回(12日・スカイマーク)との違い? うーん。
緊張して弱い部分が出たんじゃないのかな。
(打たれた原因は)いろいろあると思うけど、悪いところが出てしまった」
(東京中日、中日新聞

●中田賢一
<この日出場選手登録され、6回から3番手で登板。
先頭・鳥谷に本塁打を皮切りに3安打2四球2暴投で3失点。
反撃ムードに水を差し、1死しか取れずに降板。
試合後、報道陣に何を聞かれても無言のまま球場を去る。
『中継ぎの準備はしていたか』と聞かれて>
「そうですね」
共同通信社毎日jp

●森野将彦
<6回、右中間へ2試合連続の特大ソロ本塁打を放つ>
「打ったのは、スライダーだった。
打った瞬間、行ったと思った。
いい球は逃さない? そうですね。まだまだこれからです!」

<レギュラーシーズン終盤からCSにかけての間、
聞かれることは同じだった。この日の試合前も苦笑いして>
「最近、調子のことを毎日聞かれますよ。
また同じことを聞くのかなって」

<連勝で第1ステージを突破することはできず、気持ちを切り替え>
「普通に打席には行きましたけど…。まあ、あしたです。
あした(20日)、何とかしないと。勝たないと」
公式写真中スポサンスポ時事通信
毎日jpスポニチ名古屋ニッカン

●タイロン・ウッズ
<8回、バックスクリーン左に飛び込む特大の本塁打を放つ>
「点差は離れていたけど集中していた。
うまく打てたと思う。芯でうまくとらえられたよ」

<数字だけなら4打数1安打だが、
本人が悔やんだのが、右飛に倒れた2回の打席。
浅井にフェンスにぶつかりながら好捕され>
「何でフェンスに当たらなかったのか。
あれがヒットになってれば流れが変わったのに。
いい当たりが出ているし、バッティングの感じはいい」

<きょう20日の決戦で行き先が決まる。
胸を張って東京へ行くか、すべてが終わって名古屋へ帰るか>
「勝つだけだ。負けるために大阪に来たんじゃない。
あしたは負ける訳にはいかない。気持ちを切り替えるよ」
公式写真中スポ時事通信スポニチ名古屋

●井端弘和
<2回1死一、三塁で今季CS初安打となる
左前適時打を放ったが、勝利には結びつかずじまい。
試合後は悔しい敗戦にくちびるをかんで>
「打ったのはスライダー。(適時打は)ラッキーです。
でも、負けては意味がない」
公式写真中スポ時事通信ニッカン

●中村紀洋
<2回1死一塁から左前打でチャンスを広げると、
8回1死から右前打と、打点こそないもののチャンスメーク。
第3戦での巻き返しを誓い>
「2安打? それは関係ない。勝たないと。
とにかくあした、あしたですよ」
(東京中日)

●清水昭信
<2番手として5回から登板。
1死から関本に二塁打を打たれたが、
続く新井を二飛、金本を中飛と封じ、
CS初マウンドを無失点で切り抜ける>
「ランナーを出したけど落ち着いて投げられました。
点を取られてはいけないので、気合を入れていきました」
中スポ

●齊藤信介
<炎上した中田の後を受け、6回1死一、二塁のピンチで登板。
関本、新井の2人を連続三振に仕留め、失点を防ぐ>
「気持ちだけで投げました。
気持ちだけで、ほかのことは何も考えずにいきました」
(東京中日)

●長峰昌司
<CS初登板で7回からの2イニングを無失点に抑える。
昨年の今ごろは、吉見、長峰、小林らとともに、
ドミニカウインターリーグに参加していた。
朝に目が覚めてはホテルのパソコンでチェック。
日本語は文字化けするらしく、
写真と数字を見て、中日の快進撃を知ったという>
「とにかく毎日、ネットでチェックしていましたね。
また勝ったって。来年こそはって思っていましたよ」
中スポ

◆川上憲伸
<第1戦に先発し、7イニング4安打無失点ので白星。
一夜明けて、ランニングなどクールダウンを行う。
次回登板について、チームの勝利を最優先に掲げ、
長いイニングを投げることにこだわらない考えを示す>
「短期決戦だから、5回で交代することもあるかもしれない」
ニッカン

◆山本昌
<第3戦の先発が予想される。
この日はやや緊張感を漂わせながらも、落ち着いて最終調整>
「頑張りますよ」
(東京中日)

◆吉見一起
<山本昌とともに『ダブル先発』でスタンバイしそう。
この日は軽めの練習で切り上げ、気合は十分>
「投げろと言われれば、どこでもいけるように準備します。
どんなゲーム展開でも気を抜かないように、
いつ出番が来てもいいようにしたい」
(東京中日)


●落合監督
<先発・チェンと3番手・中田と期待した若手2投手が沈み、
昨季から続いたCS連勝は『6』でストップ。
立ち上がり乱れた先発・チェンについて>
「立ち上がり? いいじゃない。
(チェンは)きょうのような(緊張感のある)ゲームに
初めて投げられただけでも、成長したんじゃないか。
いい経験をしたんじゃないか。それで十分。経験を積んでいけば…」

<決戦へ向け、総力戦での必勝を予告>
「でも、きょう(第2戦)の戦い方と
あす(第3戦)の戦い方は変わってくる。
手の打ち方が変わってくる。
きょうは(選手を)使い切るわけにはいかないんだ。
それがうまくはまるかどうかは別にして。
(中田は)使うためにおいている。
使わないピッチャーならベンチには入れてない。結果は別にして」
中スポ12中日新聞サンスポ12スポーツ報知
時事通信12毎日jpスポニチ名古屋ニッカンデイリー


若竜トピックス(19日)

◆フェニックス・リーグ
中日-北海道日本ハム
(19日・西都原運動公園野球場)
  000 000 000 =
  120 200 30× =
[D本] 清水将海 2
[D投] 小笠原、平井、山井、久本
公式サイトフェニックスリーグ2008公式サイト

【ゲームレビュー】
1回ウラ、北海道日本ハム先発・植村祐介を攻め、
中村一生左前打、堂上剛裕内野安打などで2死一、二塁から、
5番・福田の左翼線適時二塁打で先制する。
続く2回ウラ、2死から清水将海が左越えにソロ本塁打を放つと、
澤井が中前打と盗塁を決め二塁。続く西川の右翼線へ適時二塁打。
さらに4回ウラ、清水将海の2打席連続本塁打で、1点を加えると、
1死一、三塁から堂上剛裕の投ゴロを植村が悪送球。相手のミスでもう1点。
7回ウラにも森岡四球、右前打で出ると、
堂上直倫の内野ゴロの間に追加点。
なおも田中、澤井の適時打でこの回合計3点を奪った。
先発・小笠原は、4回までパーフェクト。
5回に初安打、6回に2安打目を打たれたが、完ぺきな投球
この日6イニングを投げ、2安打4奪三振1四球で無失点。
直球、変化球ともに両コーナーに決める制球が素晴らしかった。
3番手・山井はMAX147キロ、直球、変化球ともに安定。
投手陣は完封。攻撃陣は先制-中押し-ダメ押しと、
まさに理想の攻撃8-0と、北海道日本ハムに快勝。
公式サイトより)


○小笠原孝
<フェニックスリーグ・北海道日本ハム戦で先発し、
6イニングを2安打4奪三振1四球で無失点。
長いスランプから脱出し、抱えていた不安を一掃>
「感覚がようやくしっくりくるようになった。
これぐらいの感覚だったら、もう大丈夫だと思います。
修正したかったこともできたし、気持ちの部分での不安もなくなった」

<シーズン終盤は本当に苦しかった。
突然投げようと思ったところに投げられなくなった。
自分の意思と指先の微妙な感覚の違いに戸惑ったが、
宮崎入りしてから、バドミントンのラケットを使った
練習などを取り入れ、徐々に感覚を取り戻してきた>
「プロに入ってから初めての経験。
状態も悪くなかったのに、理由が全然分からなかった」
中スポ

○小林2軍投手コーチ
<小笠原の復調に太鼓判を押して>
「もう大丈夫。唯一の目的だった感覚を取り戻せたし、
頭の中も整理できたんじゃないかな」
中スポ

○中村一生
<『3番・中堅』で先発出場し、5打数3安打。
18日の千葉ロッテ戦に続いての2試合連続の猛打賞>
「教育リーグ前半は、上半身だけで
打っていた感じでしっくりこなかったけど、
今は下半身がうまく使えて打てるようになってきた。
下半身を徹底的に強化した効果が出てきました」
中スポ


西都原でのフェニックスリーグ・北海道日本ハム戦
序盤からドラゴンズ打線が攻め込み、快勝。
まんべんなく安打を放ち、15安打6得点
特に「9番・捕手」でスタメン出場の清水将海
なんと2打席連続の本塁打を放つなど爆発しました。

そんななか注目は、シーズン終盤に調子を落とし、
宮崎でずっと再調整していた小笠原
この日先発すると、好調時の小気味のいい投球が甦り、
4回まで4奪三振を含むパーフェクト
その後2安打されたもの、結局6回を投げ無失点。
本来の持ち味である内への強気の投球や、スローカーブも冴え、
ようやく長い『スランプ』から脱出したそうです。


CSが始まってもそのまま宮崎に残留していたため、
調子が上がらないのかと心配していましたが、どうやら間に合ったようで…。
この試合後に朝倉らとともに、第2ステージ進出時に備えて
急きょ帰名したそうですが、復調した投球を見るためには、
第3戦チームが勝たないと。
この登板が「今季最後」にならないことを願うばかりです。

2008年10月19日 (日)

憲伸浅尾岩瀬完封リレー、凌ぎ竜先勝早くも王手!

日本シリーズ出場権を争うクライマックスシリーズ
セ・リーグの第1ステージがこの日、開幕しました。
レギュラーシーズン3位のドラゴンズと。
2位の阪神が相対した京セラドーム大阪での第1戦。
初回、2死三塁から4番に復帰したウッズが先制の適時打を放つと、
6回には3番・森野はライト上段へ鮮やかな本塁打で追加点。
援護点はこの2点だったものの、投手陣が見事な踏ん張り。
先発したエース・川上憲伸が、再三走者を背負いながら、
粘りの力投で、7イニングを無失点に抑えると、
8回以降も浅尾-岩瀬と繋いで、無失点リレー。
敵地で阪神に守り勝ち、第2ステージ進出へ王手をかけました。

◇クライマックス セ 第1ステージ
阪神-中日 第1戦
(18日・京セラドーム大阪 | 中日1勝)
33824人 1 2 3 4 5 6 7 8 9 R
中 日
阪 神
[勝] 川上(1試合1勝)
[S] 岩瀬(1試合1S)
[D本] 森野1号
[Dバッテリー]
川上、浅尾、岩瀬 - 谷繁

【ゲームレビュー】
エース・川上が踏ん張り完封リレー
第2ステージ進出へあと1勝とした

立ち上がりからすきのない投球。
金本を完ぺきに封じ、相手を寄せ付けなかった。
8回は浅尾、9回は岩瀬につないで逃げ切った。
打線は1回に先制点。イ・ビョンギュの安打を足がかりに
二死三塁から、ウッズが適時打。
6回には森野のソロ本塁打で貴重な追加点を挙げた。
公式サイト中日新聞共同通信社ニッカン式スコア

【イニング経過】
2戦先勝の最大3試合制のCS第1ステージ。
スタメンは、クリーンアップの並びを入れ替え、
イ・ビョンギュ、荒木、森野、ウッズ、和田、中村紀洋、井端、谷繁
大事な初戦先発には、正攻法でエース・川上憲伸を持ってきた。

阪神先発は、シーズン13勝9敗、
ドラゴンズ戦3勝負けなし、防御率1.64の安藤
初回、先頭のイ・ビョンギュが初球、
中に入ったストレートを積極的に叩き、
センターに落とすヒットで出ると、荒木が送って二塁へ。
さらに森野の一ゴロの間に三塁へ進み、先制のチャンス。
迎えるは、4番に復帰したウッズ
初球、外へのストレートを見逃すと、
2球目、シュートが内角やや中寄りへ。
それを見逃さずにコンパクトに振り抜くと、
三遊間を抜けていく先制のタイムリー!(1-0)
続く和田が見逃し三振に倒れたものの、幸先良く1点を奪う。

12日の今季最終戦以来、中5日でのマウンドとなった川上
1点の援護をもらって迎えた立ち上がり、
先頭の赤星を内角高めの力のあるストレートで
詰まらせてのレフトフライに取ると、
続く関本を外へのカットボールで投手正面のゴロ。
さらに新井も外へのカットボールで遊ゴロに取り、3アウト。
安藤と対照的に、ピシャリと3人で打ち取る上々のスタート
続く2回ウラも、先頭の金本をフルカウントから
真ん中高目のフォークで空振り三振に打ち取ると、
鳥谷には同じくフォークでタイミングを外し、ライトフライ。
さらにリンをストレートで三邪飛に取り、危なげなく三者凡退。

しかし3回ウラ、先頭・矢野に初球、
内角高目のシュートを叩かれ、レフト前に落ちるヒット。
このゲーム初めて走者を背負うと、続く平野に対してはフルカウント。
それでもここから粘りを発揮して、
6球目、逆球ながら内角高目のストレートで二邪飛に打ち取ると、
続くバントの構えの安藤に対しては、真ん中高目のストレート。
打ち上げさせての一塁小フライでバント失敗
さらに続く赤星を初球、外へのシュートで遊ゴロに。
走者を進めさせず、最初のピンチをきっちり凌いだ。

4回、先頭・ウッズは良い当たりの二塁ゴロに倒れるも、
続く和田が三塁線を痛烈に破るツーベースで出塁。
初回以来、久々の追加点のチャンスを迎えたが、
中村紀洋は打ち上げてしまい、キャッチャーフライ。
2死二塁としてしまうと、続く井端は勝負を避けられ四球。
一、二塁で谷繁を迎えたが、カウント1-1からの3球目、
内へのシュートを打ち上げてしまい、三塁ファウルフライ。
チャンスを逃し、無念の表情谷繁

4回ウラ、先頭・関本をフォークで三振に取った川上
しかし新井に対し、やや力んだかストレートの四球。
それでも続く金本に対して、内へのストレートでのけぞらせると、
一転外へストレートを続けて、空振り三振。
2死としたものの、鳥谷に初球、
外へのフォークを軽くミートされ、ライト前へ落ちるヒット。
新井が一気に三塁へ進み、2死一、三塁と再びピンチ。
ところが川上は、ここも落ち着いて対処。
リンをカウント1-0からの2球目、
外へのストレートで二塁正面のゴロ。
球威で勝り、またしてもチャンスの芽を摘む。

5回ウラ、1死を取った川上だったが、
続く平野に外へのフォークを拾われると、
フラフラと上がった打球は、レフト線へ落ちるツーベース。
またしても得点圏にランナーを背負うと、
ここで早くも阪神は、勝負をかけての代打策
好投してきた安藤に代え、切り札・桧山を投入する。
長打が出れば、一気に同点。
さらにゲームの流れが一気に傾く重要な場面。
しかしここから川上が、気迫のこもった投球を。
桧山を2ストライクと追い込んだ末、2-2からの6球目、
外一杯のストレートで見逃し三振に取ると、
続く赤星もカウント1-2からの4球目、
外へのストレートを打ち上げての浅いレフトフライ。
毎回のようにピンチを背負いながらも、粘りの投球
阪神の拙攻にも助けられ、5回を無失点で通過する。

力投を続ける川上を援護したいドラゴンズ
6回、代打を出された安藤に代わり、2番手はアッチソン
しかしその代わり端、3番・森野が大きな一振り。
ややボールが高いところを見極め、フルカウントとすると、
続く6球目、内角高目のストレートをジャストミート!
きっちり腕を畳んで振り抜いた打球は、
ライトスタンド上段に当たって、はね返る特大のホームラン!(2-0)
詰め掛けた阪神ファンを静まり返らせる見事な一発は、
川上にとっても、チームにとっても大きな中押しとなった。

ようやく援護点を加えてもらった川上
6回ウラは、2死から金本に四球を与えたものの、
続く鳥谷をボテボテの三塁ゴロに打ち取り、無失点。
しかし疲れも見え始めた7回ウラ、再びのピンチを。
先頭・リンに初球、外へのフォークを叩かれ、ライト前ヒット。
久々に先頭を出してしまうと、矢野の三ゴロの間に二塁へ。
迎えるは、前の打席に二塁打を放っている平野
警戒しなくてはならない場面となったが、
相手の力みにも助けられたか、カウント0-1からの2球目、
外角高目のシュートで打ち損じの三塁ファウルフライに。
2死まで辿りついたものの、
阪神ベンチが動き、アッチソンには代打・葛城
このコールを聞き、落合監督がこの日初めてマウンドへ。
川上に現状を確認すると、そのまま指示を与え、続投。
マウンドを託され、最後の力を振り絞る川上
カウント0-1からの2球目、外角高目のフォークで
打ち損じの一塁ゴロに仕留めると、
下から突き上げるように小さくガッツポーズ
結局7イニング、92球を投げ、4安打6奪三振2四球で無失点
大舞台でここぞの力を発揮したエース
しっかりと責務を果たし、マウンドを降りた。

8回ウラ、ドラゴンズ2番手は、浅尾
バックもセンターに英智を入れ、森野三塁、ノリ一塁と守備固め
しかし先頭の赤星に、高いバウンドで
二遊間をしぶとく抜けるヒットを許すと、
続く関本にもショート右を破られ、センター前ヒット。
この日初めての連打で、無死一、二塁としてしまう。
迎えるはクリーンアップ、新井、金本、そして鳥谷
ところが、浅尾も川上同様に粘りの投球
新井をカウント0-1からの2球目、内へのストレートで詰まらせ、
一塁へのファウルフライに打ち取ると、
続く金本には初球、150キロ外角高目のストレートを
叩かれたものの、球威が勝り、センターフライ。
二走の赤星がタッチアップして、2死一、三塁に。
鳥谷を迎えたところで、森コーチがマウンドへ。
絶妙なタイミングで間を置くと、
カウント1-0からの2球目、外へのストレートを叩かれるも、
芯を外して高いバウンドでの投ゴロで料理。
浅尾がガッチリ掴み、一塁の中村紀洋に送って、3アウト。
大きなピンチを切り抜け、無失点のバトンを守護神へと繋ぐ。

そして迎えた最終回、3番手はもちろん守護神
いつも通りの9回のマウンドに岩瀬が上がる。
厳しい場面のマウンドながら、この日は落ち着いた投球に終始。
先頭のリンの代打・高橋光信を外へのシュートで
力のないセンターフライに打ち取ると、
続く矢野も同じく外へのシュートで空振り三振に取り、淡々と2アウト。
平野の代打・浅井には四球を与え、2死一塁としたものの、
最後は、藤川の代打・今岡を外へのシュートで、
ライト正面のフライに打ち取り、ゲームセット!
再三のピンチを背負いながら、キッチリ凌いで完封リレー
接戦を制し、大事な初戦を取ったドラゴンズ
レギュラーシーズンの対戦ではなかった、
らしい勝ち方を退治し、これでCSは昨季から負けなしの6連勝
今季も短期決戦で力を発揮し、早くも第2ステージに王手をかけた。


2戦先勝の3試合制という短期決戦
勝った方に早くも王手がかかるという大事な一戦。
両先発が投げ合い、最少点差で進み、
しかもイニング経過でも示したように、
中盤以降、毎回のように得点圏に走者を背負うピンチの連続
それでもあと1本を打たせず、きっちり凌いでの完封リレー
阪神「守り勝つこと」ができての王手。
久々に『らしい勝利』が見られて、とてもうれしかったです。

「エース」の貫禄。それにしても、
この日はやはり投手陣
その立役者は、
7イニング無失点のエース・憲伸でしょう。
初回に先制してもらったものの、
リードはわずか1点のみ
ストレートこそ走っていたものの、
中盤以降はやや制球に苦しみ、
常に走者を背負う展開。
しかしそこから落ち着いていたのは、
さすがエースの貫禄というところでしょうか。
この日は、カットボール、カーブが少なく、
追い込んだあとは、フォークを多投し凌いでいた印象。
本人も「調子はよくなかった」と話していましたが、
それでもきちっとゲームを作ってしまう技量はお見事。
特に今季チームがかなりやられた新井と、天敵ともいえる金本
この2人は全く仕事をさせなかったのが、大きかったですね。
さらに相手が勝負をかけてきた5回、
代打・桧山に対しては、バットを振らせず追い込んだすえに、
外一杯、渾身のストレートでの見逃し三振
これには相手もかなりガクッと来たと思いますし、
勝負のポイントで、流れをしっかり食い止めた力投だったなと。
大舞台できっちり仕事を果たし、文字通り完全復活エース
東京に行くことになった際には、
さらなる好投で、チームをへと導いてほしいです。

その憲伸を継いだ浅尾もよく踏ん張ってくれましたね。
代わり端、いきなり連打を浴びた際は、ヤバイと思いましたが、
緊張もあるなか、ストレートを思い切り投げ込んでくれたなと。
やはりこういう大舞台は、いかに自分の力を出し切れるか。
そういう部分では、きっちり気持ちが入ったナイスボール
クリーンアップと対戦となったものの、
きっちり打ち取っての無失点リレーは、お見事でした。
今季積みかねてきたことが、
自身初のCSでもしっかり発揮できている背番号41
今後の展開でも頼れる存在となってきそうです。


一方、打線の方は、少ないチャンスをきっちり活かしました。
得点こそわずかに2点でしたが、その両方に価値あり
立ち上がり、積極的に初球を叩いたビョンのヒット。
そのまま繋いで、三塁へと進めると
4番に復帰したウッズが、コンパクトにミートとしてのタイムリー。
ともに『1番、4番』という打順がフィットしての先制劇
「経験」というものがうまく作用した感もありますが、
その後、安藤を打ちあぐむ結果となっただけに、
あの場面、先に1点取れてよかったなと。
今後もこの打順でいくとは思いますが、2戦目以降も
さらなるチャンスメーク、そして得点ゲットに結び付けてほしいです。

さらに6回には、こちらも入れ替え効果がてきめん。
アッチソンの代わり端をきっちり叩いた森野
正直、1点のみでは心許ないと思っていただけに、
この一発が出たときは、かなりホッとしましたね。
4番に入って結果が出ず、ここ数日での練習でも
かなり苦しんでいたようですが、大舞台で見事な一発
本当にこの選手は勝負強いなと感じましたね。
さらに『3番』に戻ったことも、心理的には大きく、
重圧から解放されて、本来の打撃ができるようになったのでは。
ウッズとともに、この選手の活躍なしには、
CSを突破することは、不可能
このままの調子で一気に進んでほしいなと思います。

またチーム全体としては、ミスが出なかったのもよかったですね。。
緊迫したゲームでは命取りになるミス
しかしこの日のナインには適度な緊張感もあったようで、
そんなムードをまったく感じさせませんでした。
やはりこういう部分は、昨季の経験が生きているのでしょう。


らしい勝ち方で初戦を取り、
早くも第2ステージへ王手をかけました。
3試合制とはいえど、こうなれば一気に突破すること。
ぜひとも連勝で進出を決めたいですね。
力投の憲伸に続く第2戦の先発は、おそらくチェン
後のない阪神は、おそらくベテラン・下柳でしょう。
終盤に来て、好調をキープしているチェンですが、
まずは気負わず、思う存分投げてほしいですね。
相手打線は完全に湿っていますし、
自分の投球を見せさえすれば、決して怖さはなさそう。。
ただ負けられない阪神が必死で向かってくるのは確か。
それでもナインがこの日のようなゲームを続けられれば、行けます。
このまま主導権を渡すことなく終わらせ、一気に突破
そして次のステージが控える東京ドームへ乗り込めるよう、
さらに気を引き締め、第2戦も頑張ってほしいと思います!


☆ウィナーズ・ボイス(18日)

◎川上憲伸
<7イニングを投げ、4安打無失点。
その力投で第2ステージ進出に王手をかける>
「(大事なCS初戦、見事なピッチング)
ありがとうございます。
(きょうのピッチングを振り返って)
そうですね。あのう、まあ、えー、打つ方がですね、
先に先取点を取ってくれたので、
まあこの1点を何とか追いつかれないように
えー、なんとか頑張ろうと思いました。
(7イニング無失点の結果については)
そうですね。あのう、結果的にはすごい満足してますけど、
もう投げてる時は、そんなに0点で抑えるとか、
えー、そういう気持ちは全くなく、
もう1点でも1ヒットでも取られたら、
おしまいだという気持ちで投げてましたね。
(開幕投手を任され、エースのプライドを感じたが)
いやあ、プライドとかエースだとか、
そういうものは全く、えー、頭の中にはなくですね、
(開幕は)多分ボクだろうということも、想像してましたし、
ま、けっこう慣れましたね、はい。
(今年は3位からの挑戦。チームの雰囲気は)
もちろん、あのう、きょう勝ったことによってですね、
雰囲気もだいぶ良くなったと思いますし、
まあ、最後残されているチャンスがまだある限りね、
しっかりした試合をして、そしてあのう、東京に行ってですね、
あのう、日本シリーズに出たいなと思います。
(これで第2ステージに王手、ファンにひと言)
そうですね、明日もこういう試合で、
えー、気合の入ったゲームをしたいと思います。
また応援よろしくお願いします。きょうはありがとうございました」


<先発談話>
「調子は良くなかったが、
谷繁さんのいつもと違う変化のあるリードで、
うまく0点に抑えることができました。
こういう試合は接戦になると思っていたので、
あとはチームが勝ってくれればいいですね」

<予想した通りの形で試合は進み>
「こういう試合は接戦になると思っていた」

<3回以降は毎回走者を許す苦しい投球だったが
シュートやフォークで要所をしめる粘り強さ>
「調子は良くなかった。スタミナもやばかった。
いつもよりもフォークを多めに使いました。
カウントを取るのにも使いました。
ストレートというストレートはほとんどなかった。動かすボールばかりだった」

<北京五輪から帰国した8月24日、
成田空港近くのホテルで、疲労をそう表現>
「骨折したんだ。体全体が…」

<2軍調整に1カ月を費やし、
初の最優秀防御率タイトルや5年連続2ケタ勝利を逃した。
心の穴を埋めてくれるのは、個人タイトルではなく、
チームの2年連続日本一。こう割り切って>
「僕はロボットじゃない。全部を狙うことは無理」

<エースの魂とプライドが弱気の虫を封印、
自らの存在意義を頭から指先へと伝える>
「この時期に万全の体調である訳がない。でも、やるしかないんだから」

<お立ち台の後で勝利球を客席に投げようとしたが、
右腕がアイシングで固定されたため、
自分の真上に上がって手元に戻る。
しきりに照れてから、惜しげもなく笑顔で勝利球をプレゼント>
「失敗した。ギャグじゃないのよ」
憲伸の声「CS第1ステージ初戦勝利」、公式写真
中スポ中日新聞サンスポスポーツ報知時事通信
朝日新聞毎日jpスポニチ名古屋ニッカンデイリー

○谷繁元信
<好リードで勝利をもたらし、川上を持ち上げる。
この日はフォークを効果的に多用するなど、
シーズンと微妙に違うリードだったが、エースが応えてくれた格好。
結果が0封に繋がっただけに試合後は笑顔満開>
「その日の状態によって(投球)スタイルを変えられるのは
あいつ(川上)だからできること。
こっちはいろいろ考えながらやっています」
中スポ中日新聞時事通信スポニチ名古屋ニッカン

○浅尾拓也
<8回に2番手で登板。
無死一、二塁のピンチを招いたが、クリーンアップを封じ込める。
冷や汗をかきながらも無失点でリレー>
「最初から全力でいきました。
ピンチ? とにかく一生懸命投げました。
緊張したけれど、思い切って投げるだけです。
結果的に0に抑えられたので、これをつなげていきたいです」
中スポサンスポ時事通信

○岩瀬仁紀
<2点リードの9回に3番手でマウンドに登ると、
阪神打線を手堅くノーヒットに封じ、試合を締めくくる。
CS独特の緊張感の中でも、守護神は落ち着き払っていた>
「きょうは調子が良かったね。
頭と体がよく動いていたよ。冷静にいけました」

<昨年のCSから登板した5試合連続セーブで、
この間、通算7イニングで打たれたヒットはわずか1本。
今季もその働きは欠かせない。気を引き締め直して>
「昨年と同じようにゼロを続けられればいい。
でも、まだ一試合終わっただけ。一戦一戦ですよ」
中スポサンスポスポニチ名古屋


○タイロン・ウッズ
<1回2死三塁、左前に先制タイムリーを放つ>
「打ったのは、シュート。
ランナーを還すことだけを考えた
うまく打てたよ。先に点が取れてよかった。
5日間、試合がなかったからね。
最初の打席で打点を挙げることができて、気持ちが楽になったよ」

<9月23日の東京ヤクルト戦以来の4番。
復帰に特別な思いはなく、それよりも勝ち進むこと。
過去にこだわることはなく、前向きな姿勢で活躍を誓い>
「4番でも、5番でも関係ないよ。自分の仕事をするだけだ。
短いゲームなんだから、勝つチャンスはあるんだ。
だから、レギュラーシーズンで負けたことは忘れたんだ。
症状が変わることはあるかもしれないけど、
今は腰の調子もいいから、バッティングもいいよ。
このままの調子を続けたい」
公式写真中スポ中日新聞サンスポ
スポーツ報知時事通信毎日jpスポニチ名古屋ニッカン

○森野将彦
<6回、代わったばかりのアッチソンの内角球に
うまく反応し、リードを2点に広げる貴重なソロ。
右翼5階席のフェンスに当たる特大のアーチに>
「打ったのは、ストレート。
いつも1番速い球を狙っている。
完ぺきでした。いいところで打ててよかったです。
(本塁打を)狙ってた? 
いや、全然そんなことないです。自然に打てた感じでした」

<初回の第1打席は1死二塁の好機に一ゴロ>
「最初は緊張しましたよ。
でも、もう考え込む暇はなかった。必死でした」

<昨年もCSや日本シリーズで
勝利につながる本塁打を放つなど、大舞台でも勝負強い>
「初戦でいいスタートを切れた。
状態がいいわけではないので、これがきっかけになってくれれば」
公式写真中スポサンスポスポーツ報知
時事通信朝日新聞毎日jpスポニチ名古屋ニッカン

○イ・ビョンギュ
<1回無死、初球を狙い、中堅左へ安打。
ウッズの適時打で先制のホームを踏み>
「最初から積極的にいこうと思っていた。得点につながってよかったよ」
中スポ中日新聞サンスポ

○和田一浩
<打撃フォーム改造中だが、これまでのオープンスタンスで出場。
4回1死からの第2打席では、左翼線二塁打でチャンスを広げる>
「きのう(17日)の練習後に(落合)監督から
『自信を持てないなら、元の打ち方で』と言われました。
久々といっても違和感はありません。とにかくきょうは勝ってよかった」
中スポ

○英智
<8回ウラからセンターの守備固めで出場。
素早いカバーリングで、走者の進塁を防ぐ>
「(関本の打球は)井端さんがどうしても
本来の動きじゃないところがあるので、備えていました。
そして金本さんのとき(中飛)は関本に二塁を取らせたらいけないと。
それだけは強く思っていたんです」
中スポ

○井端弘和
<ユニホームのズボンのすそを上げるオールドスタイルで登場>
「オールドスタイル? 足を上げようと思ってね。
(たくし上げて)いつもより軽かったね」

<しかしこの日のプレーに不満顔。
8回無死から記録的には2連打で一、二塁となったが、
いずれも遊撃への強烈なゴロ。反省しきりに>
「2つともアウトにできましたね」
中スポ

◇井本スコアラー(阪神担当)
<選手宿舎でのミーティングは普段通り。
ただ再確認されたのは、矢野の配球だったよう>
「同じ右対右でも、打者によって攻め方が全然違いますからね。
それに短期決戦ともなると、リードが違ってくる。
ボクはバッテリー組のミーティングに参加しましたが、
その選手はわかっていると思います」
中スポ

◇チェン・ウェイン
<連勝突破がかかる第2戦の先発が予想される。
この日はキャッチボール、軽めのランニングで最終仕上げ。
練習中もリラックスしており、明るい顔で>
「ムダな四球を出さないように投げたい。
足がある赤星さんや、新井さんを簡単に出さないようにしたい」
(東京中日)

◇齊藤信介
<京セラドーム大阪は験がいい場所。
NTT西日本時代の05年、主力投手として
同じマウンドに立ち、日本選手権準優勝に導いたことがある。
思い出の地での登板を意気込み>
「いいイメージはありますね。マウンドが高くて投げやすいんです」
(中スポ<ドラ番記者>

◇中田賢一
<この日の試合前練習でも他の選手とともに汗を流したが、
結局入れ替えはなし。今後、先発起用も予想されるが>
「どこでも出番があれば、結果を出すだけです」
(東京中日)


○落合監督
<完封勝利でCSは昨年から通算6連勝、
第2ステージ進出に王手をかける。まずは先勝>
「このチーム(阪神)とやるときは、
キチッとした野球をやらないと、勝てない。
スキを見せないように。そういう意味では、いい試合ができた。
いい緊張感をもって、選手が試合に臨んでくれたと思う」

<今季『145試合目』にして、本来の野球を取り戻し>
「これがウチの野球じゃないのか。それが今まではまらなかったけどな」

<力投のエース・川上について>
「慣れもあるだろうし、プライドもあるだろう。
投げられるようになっただけでもいいんじゃないか。
川上だけじゃない。いま試合に出ているみんなが
最高のものを出さないとこのチームには勝てない。
きょうは最高のものを出してくれた」

<浅尾が8回のピンチをしのいだ>
「岩瀬がオリンピックにいっている間、経験しているから。
そんなにあわてることはなかった」

<イ・ビョンギュの初球打ちから始まった>
「長年1年を打っているだけあって、
彼(イ・ビョンギュ)にとっては1番というところが、
居心地がいいところじゃないですか」

<ウッズを4番に戻した>
「タイロン(ウッズ)はこの何日かの状態は悪くなかった。
この4年間(タイロン)中心につくったチームだから、
それに懸けた。彼のプライドもあるし、
周りを生かすにはこの並びが一番いいのかもしれない。
森野はある程度、4番の重圧から解放されたんじゃないかな」

<選手の体調は>
「みんな痛んだ状態でシーズンを戦っていたので、
うまく試合のない日(休養)を利用してくれた。
でも、まだ始まったばかり。
あしたはあした。1つ勝って終わりってわけじゃない」
中スポ1234中日新聞サンスポ12スポーツ報知
時事通信朝日新聞毎日jpスポニチ名古屋ニッカン12デイリー


若竜トピックス(18日)

◆フェニックス・リーグ
千葉ロッテ-中日
(18日・生目の杜運動公園・アイビースタジアム)
  100 000 001 =
  105 000 00× =
[D本] 福田
[D投] 赤坂、樋口、中里、久本、金剛
公式サイトフェニックスリーグ2008公式サイト

【ゲームレビュー】
初回、千葉ロッテ先発・植松優友の立ち上がりを突き、
澤井右中間二塁打、四球で無死一、二塁。
しかし続く中村一生の時にランエンドヒット失敗。
中村一生が三振に倒れ、澤井も三塁で刺されるが、
2死二塁から堂上剛裕が三塁へ内野安打を放ち、先制点を挙げる。
1回ウラ、先発・赤坂が、先頭・早坂
中前打を許すと、盗塁を決められ、二進。
続く根元俊一に中前へ適時打を浴び、すぐさま同点に追いつかれる。
さらに3回ウラ、内野安打と四球で1死一、二塁とすると、
細谷圭に適時二塁打を浴びて、勝ち越しを許す。
なおも南、代田の適時打など捕まり続ける赤坂
結局このイニング4長短打、3四球を集中され、一挙5点を失った。
攻撃陣は初回以降、4回無死一、二塁、6回2死満塁と
チャンスこそあったものの、あと1本が出ずゼロ行進
最終回に、福田が左越えにソロ本塁打を放つも、
序盤の大量失点が響き、2-6で破れる。
公式サイトより)


●赤坂和幸
<フェニックスリーグ・千葉ロッテ戦に先発し、
3イニングを投げ、6安打4四球で6失点と大崩れ>
「マウンドで投球フォームを気にしてしまって、
試合をつくる以前に、打者と戦えてなかったです」
(中スポ)


前日と同じアイビースタジアムで行われた
フェニックスリーグ・千葉ロッテ戦は、2-6で黒星
先発した赤坂が、3回に一挙5点を失う大炎上
当初5イニングの登板予定だったものの、
投げきることができませんでした。

今朝の東京中日の見出しが『赤坂また崩壊』。
どうやらフォームが混乱してしまったようですね。
まあ「打者と戦えてない」状態では、
KOされるのも致し方ないところ。
「秋季教育リーグ」ですし、これも勉強
しっかりやり直し、次回の登板チャンスで雪辱しましょう。

2008年10月18日 (土)

逆襲への第一歩、竜虎クライマックス今夜初戦!

いよいよ今夜からセ・リーグの
クライマックスシリーズ第1ステージが開幕します。
レギュラーシーズン3位のドラゴンズ
京セラドーム大阪に乗り込んで、2位・阪神との3試合制。
初戦を翌日に控えたこの日のナインは、ナゴヤドームで最終調整。
グラウンドにピリッとした雰囲気が張り詰めるなか、
入念に練習を行った後、決戦の地・大阪へと移動しました。
昨季の第1ステージでは、同じ阪神に連勝。
弾みをつけ、そのまま日本一へと上り詰めたドラゴンズ
もちろん今季もその再現を狙う構えです。

ドラゴンズトピックス(17日)

◇川上憲伸
<CS第1ステージ初戦で先発が予想されるエース。
この日はキャッチボールやランニングなどで調整。
練習後はコメントを封印する開幕モード。
少しうつむきがちに歩き、報道陣の質問を制して早めに球場を後に>
「ごめん。ボクがしゃべるといろいろとね…。
余計なことをしゃべってしまって
チームに迷惑をかけてはいけないので、ノーコメントでお願いします」
中スポ中日新聞スポーツ報知共同通信社
朝日新聞スポニチ名古屋ニッカン名タイ

◇チェン・ウェイン
<一方、第2戦の先発が予想されるが、こちらは雄弁>
「後半の阪神はシーズン当初の怖さがなかった。
調子はいい。いつも通り気にせず投げれば大丈夫だと思います。
(警戒する打者は)赤星さんと新井さん。
赤星さんを四球、ヒットで出さないことと、
新井さんの前に走者を出さないこと。
勝負強い新井さんを抑えることに集中したい」
朝日新聞スポニチ名古屋ニッカン

◇山本昌
<第2戦中スポ先発予想は、バント練習を怠らず。
昨年のCSでは登板がなかったが、意気込みをのぞかせ>
「登板間隔は開くが、
レギュラーシーズンと同じような投球ができればいい」
中スポ

◇岩瀬仁紀
<CS勝ちゲーム6試合にすべてに登板する決意を語る>
「全試合投げるつもりです。そういう展開になれば一番いい。
あとは出番を待つだけ。気を引き締めてやらんといかんでしょ。
リフレッシュはできてないけど、何とかいい形にはなってきた。
シーズンとは違った感覚がある。状況によっては考え方も変わるでしょう」

<昨年のプレーオフも大活躍。
CS4試合すべて8回途中からマウンドに上がり、
6イニングを投げ被安打1、1与四球の無失点。今季もフル回転を宣言>
「今年もイニングをまたぐつもりで準備してます」
スポニチ名古屋

◇森バッテリーチーフコーチ
<阪神とのCSに竜投スクランブル態勢で臨む。
試合の展開次第でどんどん投手をつぎ込むことを示唆>
「もうここまできたら相性とかは関係ない。
そんなもんあるのか。いるメンバーでやるしかないんだ。
前の試合(計7投手を登板させた12日の阪神戦)のように
たくさんの投手を使っていけばいいだろ」

<連続日本一への秘策は頭の中にあるようで、
笑みを浮かべて敵地へ移動>
「先発の3人にはもう(先発日を)伝えてある」
名タイ


◇イ・ビョンギュ
<1番で出場濃厚なクライマックスシリーズに向けて>
「打順は分からないけど、これまでと同じような気持ちで頑張りたい。
しっかり準備して試合に臨みたい」
(中スポ)

◇荒木雅博
<2番が予想されるが、シーズン中と同じように
フリー打撃だけでなく、入念にバント練習を。
阪神内野陣をかき回す作戦を明かし>
「昨年は積極的に向かっていったことがよかった。
ビョン(イ・ビョンギュ)が塁に出ても
即バントでなく、バスターとか、いろいろやってみたい」

<クライマックスシリーズに向け、気を引き締め>
「去年(のポストシーズン)と
おなじようにいくわけがないですからね。
ホーム、ビジターは関係ない。
とにかく一生懸命やるだけです。それしかない」
(中スポ、中日新聞スポニチ名古屋

◇和田一浩
<今季は対阪神.325とレギュラーで最も高い打率を残したが、
シーズン終盤で不振に陥り、落合監督の指導で打撃フォームを大きく変更。
やや不安ものぞかせるが、そのバットが勝利の鍵を握りそう>
「やれることはやったので、後は試合で頑張るだけです。
新フォーム? 試合でやってみないとまだ分からない。
練習と試合は違うから、やるしかない」
(中スポ、サンスポ


◇森野将彦
<この日も、打撃練習で汗を流す。
悲壮なようで強気な決意を、新4番が気迫の『10割宣言』>
「調子はよくわからないです。
ここまで来たら(調子が)いいも悪いもないから、
もう気にしてません。今の状態でやるしかない。
最初に打ちたい、という気持ちは誰でも一緒でしょ。
チャンスでは1発で決めたいと思うし、とにかく全部打つつもりでやります」

<昨年は『CS第1ステージ男』だった。
阪神との2連戦では9打数5安打、1本塁打、4打点。
2試合とも初打席で値千金のヒットを決めている。
同じ阪神が相手となる今年も昨季の再現を狙う>
「去年と違って今年はゲーム差のついた3位。
負けても当然くらいの気持ちで思い切りやりますよ」
中スポ共同通信社

◇タイロン・ウッズ
<クライマックスシリーズに向けて>
「いまは興奮している。
最初が肝心、いい試合、いい打撃をしたい。
いままでの気持ちも成績もリセットしていくよ」
(中スポ)

◇中村紀洋
<クライマックスシリーズに向けて>
「勝つしかない。体が痛い、かゆいは言ってられない。
シーズンのことは気にせず平常心で挑みたい」
(中スポ)


◇井端弘和
<初戦に全力を傾ける構え>
「ポイントは初戦です。
今年は阪神にやられたので、初戦が大事。
勝てばいやなことを忘れられる。
打順? 下位でしょ? どんな形でもいいから勝ちます」
(中スポ、スポニチ名古屋

<中スポコラム『巧・井端の流儀』では、
CSへのみなぎる闘志と揺るぎない覚悟を披露>
「いよいよCSが始まります。
右ひざは完全に固定した状態で試合に出ることになると思います。
正直、今の自分が動けるパーセンテージもわかりません。
でも、殻を打ち破っていきます。
ケガをしていない。そういうつもりでグラウンドに立ちます。
去年は初めてでCSというものがわからない部分がありましたが。
雰囲気はレギュラーシーズンと違います。
日本シリーズに近い。それだけの舞台なんで、いきますよ。
みんなが同じ考えだと思いますが、阪神は先、
巨人が後といっても気にはしていないんです。
日本シリーズに出るためにはどちらも勝たなきゃいけないんですから。
去年との違いは3位なので第1ステージもビジター。
阪神ファンが熱狂的だから、と言う人もいますが、
選手は集中していますから。(大阪)ドーム球場じゃなく、
甲子園だったとしても問題はないんですよ。

(打撃は)フォームに少し工夫をしていこうと考えています。
練習でも投手が投げる前から左足をあげて、
待っている感じで打っています。
打撃はタイミングです。が、今のボクは
軸足のひざを痛めていますから。一番使うところが使えない。
普通にいくと遅れる、粘れない、力が伝わらないんです。
それなら、早めに始動しよう。そして我慢する…。
差し込まれないためには、
早くタイミングを取るしかないということです。

(守備は)落合監督もシーズン中の阪神戦は
守り負けたと分析しています。
チームの失策数が16個。ボクも1個やっています。
(荒木5、ウッズ3、中村紀洋・森野2、谷繁・チェン・イ・ビョンギュ1)
阪神はスキをつくのがうまいチーム。たたみかけるのもうまい。
無駄な進塁を与えないことが勝ちにつながる。
でも、こっちもそう。似たようなチームなんです。
ミスした方が負ける。ですが、ここまできたら
シーズン中がどうだったかとかは関係ないです。
気にしないで思いきったプレーをすることだと思っています。

京セラドームといえば、思い出しますねえ。
今年に限ればいい球場だと思いません。
(6月15日、左太ももを負傷。翌16日に出場選手登録抹消。
04年の開幕戦から続いていた連続試合出場がストップ)
でも、そこをマイナスには考えませんよ。
払しょくすればいい。それに懸けたいと思っています。
とにかくシーズンを通じて仕事をしていないのは
久々ですから。その悔しさはあります。
そして、それをぶつけるチャンスはもうここから先しかないんです。
何とか借りを返したい。そう思うのは当然です。
思うだけじゃなく、実践したい。ケガをしている自分を忘れて…。
いや、最悪してもいいぐらいの覚悟でCSの舞台に立ちます」
(中スポ『巧・井端の流儀』第8回・あふれる闘志より抜粋引用)


◇谷繁元信
<投内連係の練習では若い投手に気合を入れる>
「だらだらするなよ」

<昨年はCS男だったが>
「昨年はCS男? 去年は去年、今年は今年です。
気持ちの高ぶり? 明日になってからです」
(中スポ、共同通信社

◆岩﨑達郎
<フェニックス・リ-グに参加していたが、
この日宮崎での試合後、1軍合流に向けて移動。
夜に大阪市内の選手宿舎に到着。
同リーグでは8試合で24打数8安打、打率.333と打撃も好調。
滑り込んだ2年目内野手が自慢の守備とともに勝利に貢献したい>
「また帰ってくることができました。
クライマックスシリーズの時期に、合流できてうれしい。
出番があれば頑張りたい。
与えられた仕事をきっちりこなしていきたいです」
(中スポ、ニッカン


◇落合監督
<昨年に続いて2度目のCS第1ステージから指揮を執るが、
普段と変わらぬ様子。柔らかい笑みを浮かべながら、
ナゴヤドームを離れるときにこう話す>
「きょうは(CS第2ステージをやっている)パ・リーグを書いてやってくれ」

<虎を倒し東京に駒を進めるための
戦略、策を頭の中でまとめ上げている。
つないで、しのぐ普段着野球をやるだけ。
この日も森野、中村紀洋ら主軸が自らバント練習に向かい>
「タイロン(ウッズ)以外はみんなバントをやると言っているだろ。
何が一番得点の確率が高くなるかだ」

<阪神との対戦成績は6勝17敗1分けと大きく負け越したが、
パ・リーグが前後期制だった1973年に南海が、
後期1勝もできなかった阪急をプレーオフで下した例を引き合いに出し>
「(今季の)対戦成績は関係ない。
長い間、野球をやってきてるけど、ペナントの数字が、
そのまま短期決戦に反映されるとは限らない。
シーズン中一つも勝ってなくて、プレーオフに勝った例もある。
我々にはまだ戦うチャンスがある。
可能性がある限り、最後まで全力で戦うだけだよ」
(中スポ、サンスポスポーツ報知時事通信デイリー


【ドラゴンズ・ポストシーズンの日程】
<クライマックス・セ 第1ステージ>
10月18日(土) 対 阪神(18:00・京セラドーム大阪)
10月19日(日) 対 阪神(18:00・京セラドーム大阪)
10月20日(月) 対 阪神(18:00・京セラドーム大阪)
10月21日(火) (予備日)
(先に2勝した球団が勝者とする。
1勝1敗1分けの場合は公式戦の上位球団・阪神を勝者とする)

<クライマックス・セ 第2ステージ>
10月22日(水) 巨人 対 第1ステージ勝者(18:00・東京ドーム)
10月23日(木) 巨人 対 第1ステージ勝者(18:00・東京ドーム)
10月24日(金) 巨人 対 第1ステージ勝者(18:00・東京ドーム)
10月25日(土) 巨人 対 第1ステージ勝者(18:00・東京ドーム)
10月26日(日) 巨人 対 第1ステージ勝者(18:00・東京ドーム)
10月27日(月) 巨人 対 第1ステージ勝者(18:00・東京ドーム)
10月28日(火)、29日(水) (予備日)
(1位球団・巨人にあらかじめ1勝のアドバンテージを与え、
アドバンテージを含め先に4勝した球団を勝者とする)


クライマックスシリーズ(CS)初戦を翌日に控えたこの日、
ナインは、舞台となる京セラドーム大阪では練習せず、
前日同様ナゴヤドームで、約2時間半の最終調整
全体でウオーミングアップ、キャッチボールの後、
投手と内野手の連係守備やシートノックなどの守備練習
長めに行い、状況を設定しながら入念に動きを確認。
その後は、投手と野手にそれぞれ分かれ、
投手は走り込みやバント練習、野手は打撃練習を。
荒木、森野、中村紀洋らは自らバント練習にも取り組んだとのこと。
また前日の練習では自らバットを握った落合監督でしたが、
この日は中堅最深部のフェンス際のいすに腰を下ろし、
投内連係などを悠然と見守ると、
フリー打撃はレフトの人工芝に腰を下ろしてチェック。
その後、打撃ケージ近くに移動して、
和田井端、立浪らに、柔和な表情でアドバイスを。
グラウンドにピリッとした雰囲気が漂うなか、
しっかりとCSに向けての準備を終えたナインは、
夜に決戦の地・大阪へと移動、初戦に備えたようです。


CS初戦を前にしたドラゴンズナインのコメントを
↑にまとめてみましたが、大一番を前に
「いよいよ」と言う感じがみなぎっていますね。
昨年と違い、今シーズンは3位
第1、第2ステージともビジターでの戦いとなってきますが、
シーズン終盤から主力が揃ったことで、投打とも調子が尻上がり
さらに3位確定後は、CSを見据えた戦いを行うなど、
上位3チームのなかでは、一番『準備』ができている感も。
第1ステージで対戦する阪神には、
今季借金11と大きく負け越してはいるものの、
ここまできたら、もはやシーズン中がどうだとかは関係なく、
とにかく思い切りの良いプレーができるかどうか、
その一方で思わぬミスからつけ込まれないようにすること。
昨季掴んだ短期決戦での戦い方を踏襲しつつ、プラスアルファ。
また気負うことなく戦ってほしいと、願うのみです。

スタメンに関しては、奇をてらうことなくシーズン終盤同様。
1番にビョンを置き、和田、森野、ウッズのクリーンアップ。
ひざに不安を抱える井端は、7番に座ることとなるのでしょうね。
一方で迷いそうなのが、初戦となる今夜の先発
大方の予想は、エースの憲伸となっていますが、
12日の前哨戦ではチェンが先発していますし、果たしてどうなのか。
ただチームにとって、逆襲への第一歩となるゲーム。
できればエースを立てて、向かっていってほしい。
その上で次戦は、相手が嫌がるチェンを起用する。
そういった正攻法でいいんじゃないかと思います。

エースで先陣!この日の憲伸
かなりの沈黙モードだったようですが、
同じ阪神が相手だった
昨季のCS第1ステージ初戦では、
7イニングを無失点に抑え、勝ち投手。
まさに『エースの投球』を披露してくれましたし、
ぜひとも今季もその再現を期待したいところ。
まあ復帰後、力をややセーブしていることもあり、
最長でも6イニングしか投げていないなど
スタミナ面で、若干の不安があったりはしますが、
大事な一戦ですし、おそらく気持ちも入っていることでしょう。
その投球がチームの浮沈を直に握ることになりますが、
ここは頼れるエース渾身の投げっぷりに期待しています。

一方、打線に関しては、
とにかく「最初」に良いスタートが切れるかどうか。
特にビョン、荒木、和田、森野、ウッズ
この辺の選手が結果を出せるかにかかると思います。
相手の先発は、おそらく安藤が濃厚ですが、
この中で1人でも、シーズンと違う対戦結果を導き出し、
CS男となることができるか。
そのカギは「初戦」にあると思いますし、頑張ってほしいです。

シーズンでは大差を付けられ、文字通り何もないドラゴンズ
しかし昨季の5連勝のインパクトは強く、
想像以上に、相手が恐れているのも、確か。
ファンとしても、昨季の再現を望みたいところですね。
ただそのためには、普段通りの野球をやれるかどうか。
特に超短期決戦でもある、第1ステージ。
とにかく先手必勝の気持ちで攻め、阪神守り負けないでほしいなと。
そして必ず初戦を取って、今後の戦いに弾みを付けたい。
昨季以上の逆襲となるであろう今季のクライマックスシリーズ
いよいよ始まりますが、ファンとしても
余計なことを考えず、声援で選手の背中を押したいですね。
そして必ずや巨人への挑戦権を掴んで、東京に乗り込むこと。
シーズン以上の全力プレーでのトラ退治、大いに期待しています!


若竜トピックス(17日)

◆フェニックス・リーグ
中日-東京ヤクルト
(17日・生目の杜運動公園・アイビースタジアム)
  000 010 020 =
  000 000 011 =
[D本] 中村公治
[D投] 山内、山井、高江州、平井
公式サイト東京ヤクルト公式フェニックスリーグ2008公式サイト

【ゲームレビュー】
ドラゴンズ・山内、東京ヤクルト・加藤幹典
両先発の投手戦で、0-0のまま試合は進んだが、
5回、山内梶本に四球を与えると、盗塁を許し1死二塁。
続く川端慎吾に右前へ適時打を打たれ、先制点を与える。
6回から登板の2番手・山井は2イニングを完ぺきに抑えたが、
8回、3番手・高江洲川端慎吾に右翼線二塁打を許し、
1死二塁とされると、続く米野を三振に取ったものの、
上田に右翼線へ適時二塁打を浴び、追加点。
さらに2死二塁から中尾にも中前適時打を浴び、計2点を失う。
粘投を続ける加藤に手こずり、7回まで3安打無得点だった打線は、
8回ウラ、中村公治が左越えにソロ本塁打を放ち、ようやく反撃。
さらに9回ウラ、岩﨑内野安打、堂上剛裕四球で1死一、二塁から、
中村一生の併殺の間に1点を返したが及ばず、2-3で敗れる。
公式サイトより)


●山内壮馬
<先発し、5イニングを3安打4奪三振1四球で1失点。
好投したが、打線の援護に恵まれず、敗戦投手。
それでも打者17人中11人にストライクを先行させるなど、
課題だった制球力に安定感。先輩の助言に感謝して>
「YFS(山井腹筋スペシャル)のおかげです。
投球フォームがぶれなくなるから
腹筋をやったほうがいいと言われて、一気にやったら、
効果が表れてきました。これからも続けていきたいです」
(中スポ)

●山井大介
<6回から2番手で中継ぎ登板し、
2イニングを2奪三振のパーフェクトに抑える。
速球のMAXは144キロ止まりだったが、
変化球の切れも鋭く、これで5試合連続で自責点0に>
「8割方良くなった。
全部が全部、納得できるわけではないけど、
バッターと勝負ができる状態にはなったと思います」

<教育リーグ9試合中、この日が5試合目の登板。
イニング数は短いが、中1日ペースで投げていることからも、
右ひじの状態の良さがうかがい知れる>
「もうちょっとイニング数も増やしたいし、
完全ではないけど、(1軍に)呼ばれたらやるしかない。
投げたい気持ちは当然あるし、投げられると思う」
(中スポ)

●小林2軍投手コーチ
<登板ごとに精度を上げて、
本来の切れ味を取り戻してきた山井について>
「ネクスト(CS第2ステージ以降)を考えた場合、
(1軍首脳に)いい報告ができる。
スライダー、フォークも彼本来のものになってきた。
(ポストシーズンの)戦力として十分に考えられる状態になっている」
(中スポ)


◆稲葉光雄 氏(中日OB・野球解説者)
<2軍担当の投手コーチに就任することが決定。
球団が17日までに就任を正式に要請し快諾。
正式な入団発表はポストシーズン終了後になるが、
97年以来、12シーズンぶりとなる古巣復帰に>
「球団からコーチ就任のお話をいただきました。
快く引き受けますと伝えました」
中スポ


アイビースタジアムで行われた
フェニックスリーグ・東京ヤクルト戦
山内-加藤の大卒ルーキー対決となりましたが、
好投していた山内が四球から捕まり、先に失点すると、
8回には3番手・高江洲が2点を奪われ、3点差。
終盤、打線が反撃し中村公治の一発などで1点差まで迫ったものの、
粘りの投球を続けた加藤完投勝利を許してしまいました。
中スポによると、2番手の山井抜群だったようで。
先発は無理にしても、場合によっては中継ぎで使えそうな感も。
まあ焦らず、来季の完全復活を待つのも手ではありますが。

ところで、先日スポニチに出ていた
稲葉光雄氏の2軍投手コーチ就任が正式に決まったようです。
97年以来、12年ぶりの古巣復帰となりますが、
卓越した理論は、落合監督も認めるもの。
ぜひともファームで第2の山本昌、落合英二を育ててほしいものです。

ところで、その来季の2軍スタッフについてですが、
中スポの記事の続きを読むと、
『外野守備走塁コーチは、今季限りで引退した上田の就任が内定。
捕手コーチは、今季限りで横浜を退団した
中村武志コーチの就任が有力視されている。
そして、この日、稲葉氏の投手コーチ就任が決まったことで、
2軍首脳陣の配置はほぼ決まった
 とのこと…。

すみません、我らが渡邉球団職員はどうなるのでしょうか??

2008年10月17日 (金)

4番森野決意の居残り特打、CS竜虎決戦迫る!

18日開幕のクライマックスシリーズ第1ステージに向け、
ドラゴンズナインは前日に続き、ナゴヤドームで全体練習を。
投内連係では落合監督が自らバットを握り、選手の動きをチェック。
さらに終了後には4番が濃厚な森野が、志願の居残り特打
決戦での復調に向け、黙々と振り込んでいたもよう。
その他朝倉好投など、この日のドラゴンズの様子をまとめました。

ドラゴンズトピックス(16日)

◇森野将彦
<ナゴヤドームでの練習後、志願の特打を敢行。
1人だけ残って、約35分に渡って黙々と打ち込む>
「最近(状態が)よくないですからね。だから打ちました。
バットが振れていなかったのでもう一度振ってみたかった。
こうしたらいいんじゃないかというのは、だいぶんつかめてきた。
バットを振って確かめたかった。
悪いポイントは分かってるんで大丈夫です。
きょうでちょっとはよくなりました。
これであした(17日)よくなればいいですけど」

<シーズン終盤からウッズに代わって4番を務めるが、
ここ10試合で35打数7安打1本塁打の打率2割。
低空飛行が続いているが、CSでの復活に向けて修正に懸命>
「打たなかったら短期決戦に弱いと言われる。打って強いと言われるように」

<相手の予想先発は安藤、下柳、岩田。
今季この3人に対し29打数5安打1打点、打率.172と苦手としたが
リベンジの時はすぐそこに迫っている>
「それは分かってます。(阪神戦は)全然打ってない。
でも、短期決戦で違うところをみせたい」
(東京中日、サンスポスポーツ報知時事通信
毎日jpスポニチ名古屋ニッカン

◇タイロン・ウッズ
<フリー打撃で5階席に突き刺したパワーは健在。
目標を逆転日本一に設定。タテジマ投手陣を自慢の怪力で打ち砕く決意>
「オカダさん(岡田監督)が辞めるという話は聞いてるよ。
これで阪神がさらに一丸となる可能性がある。
でも、オレたちはそれ以上に強い気持ちで臨めばいいんだ」

<先発が予想される安藤、下柳、岩田にチームは0勝9敗、
自身も30打数4安打の打率.133と、徹底的に封じられたが>
「それはシーズン中の話だろ。
短期決戦はその数字通りにいくとは限らないぜ。
オレの気持ちはリセットしたから」

<懸念材料の腰痛にもGOサイン>
「急に良くはならないけど、心配ない。
チャンピオンになるために戦うだけさ」
デイリー

◇イ・ビョンギュ
<チームの天敵・阪神との再戦に燃える1番打者。
強みは「阪神戦」と「短期決戦」。
阪神戦打率.278と主力では和田に次いで2番目の数字
さらに打てば不思議とチームの勝率がグンと上昇。
2安打以上放った30試合は、21勝9敗1分けの勝率7割。
本塁打を放った14試合、10勝4敗の勝率.714。
打点を挙げた39試合、24勝15敗の勝率.615と好成績>
「相手がどことかは関係ない」

<強いインパクトを残しているのは短期決戦の勝負強さ。
昨年のポストシーズン全14試合で計13打点。
短期決戦で結果を出す秘訣をシンプルに答える>
「塁に出ること。
ヒット以外でも、四球でも何でもいい。
塁に出ることができれば、あとは乗っていける」

<韓国と日本で場数を踏んできた男。
出塁するための準備について、胸と頭を指さし>
「ココとココ。
気持ちと頭の準備をしっかりやって試合に臨んで、
塁に出ることができれば、あとは問題ないよ」
中スポ

◇トマス・デラロサ
<対阪神戦の打率が.346と意外な虎キラー。
この日のフリー打撃でも快音を連発。
生き残りもかかっていることもあり、
貴重な右の代打としても、気合を入れる>
「阪神戦で打ったのは、偶然だと思う。
どの相手でもいい結果を出そうと一生懸命やっていたからね。
でも、次は重要な試合。最後までいけるように頑張りたい」
(東京中日)

◇小池正晃
<CS第1ステージの先発に予告された
下柳、安藤、岩田の3人に対し、キラリと光る成績を残す。
今季下柳に2打数1安打、安藤に3打数1安打、
岩田に5打数2安打で、計10打数4安打の打率4割>
「そんなに対戦していないからでしょう」

<横浜時代、下柳、安藤に対しては>
「打ち取られているイメージがありました」

<しかし、実際は下柳に対しては05、06年と打率.333。
自分自身にあった打てなかったというイメージは、
中日に入ってから取り除かれる。好球必打がいい形で表れて>
「それまでは、球をじっくり見て打つところがあったんですが、
中日では初球からいい球は打てと言われています。
それでいい結果が出ている。積極的に打っています」

<3人に強いことを武器に、牙を研いで出番を待つ>
「3人が投げてくるんでしょうけど、
試合に出たらいいイメージを持って打席に入りたい。
気持ちだけでも負けないようにします」
中スポ

◇荒木雅博
<CS第1ステージで突破口を開く決意をみせた。
思い切ったプレーでチームにいい流れを呼び込むつもり>
「短期決戦は勢いが必要。まず勢いに乗るプレーがほしい」

<昨年は盗塁を成功させたことで気持ちが楽になり、
自分のリズムでプレーできるようになった>
「去年は最初に盗塁を決めて乗ったところがあります。
試合には流れというものがあるし、相手も緊張しているわけですからね」

<ナゴヤドームに阪神を迎えた昨年と違い、
今年は敵地の京セラドーム大阪だが、
自分たちのペースをつかむ戦い方に変わりはない>
「打撃でも守備でも走塁でも、勢いに乗るプレーがほしい」

<レギュラーシーズンは打率.243、4本塁打、28打点で32盗塁。
守備ではチーム最多の11失策と到底満足できる成績ではなかったが
気持ちを切り替えている>
「反省するのはまだです。CSがありますから」
名タイ


◇川上憲伸
<阪神とのCS第1ステージに先発が予想されるが、
チェンと同じ練習メニューで、けむに巻く。
練習中は投内連係からダッシュ、ベンチ裏に消えるタイミングまで全く同じ>
「阪神ファンの応援の中でいかに平常心で投げられるかが大事」
ニッカン

◇中田賢一
<打倒虎の大きなキーポイントになるのが『赤星封じ』。
今季チームは10度盗塁を企図され、成功率8割をマークされる。
しかし自身は赤星を計10度も塁に出したのに、一度もスタートを切らせず。
クイックモーションの速さはチームでも指折り。
加えて、走者に『間合い』を計らせないような工夫を入念に施していた>
「赤星さんのような足の速い走者がいる場合は、
クイックはもちろん、けん制をするタイミングをずらしたり、
逆にけん制をするタイミングでホームに投げたりと、いろいろ考えています」
中スポ

◇チェン・ウェイン
<CS阪神戦で先発の可能性があるが、
投手陣一丸になって、赤星を塁上にくぎ付けにする構え>
「赤星さんを塁に出したら? 特にクイックを速くしますよ」
中スポ

◇谷繁元信
<ペナントレースから警戒を強めてきた赤星について、
新たに対策を練り直すことはないが>
「赤星の盗塁? 今に始まったことじゃない。対策は変わらない」
中スポ

◇都スコアラー
<球界屈指の『赤星の足』に対して、投手を中心に警戒レベルを上げる>
「盗塁を阻止できるかどうかは、7割が投手にかかっている。
特に赤星の場合はスタートを切らせてしまったら成功率が高い。
ボールを長く持ったりして、スタートを切りにくくすることが大切。
投手の『意識』が重要になる」
中スポ

◇浅尾拓也
<大事な試合を前に右目がものもらいの影響で
やや腫れているが、初のCS登板へ気持ちは高ぶる>
「マウンドに立てば、すごく緊張すると思います。
今季はいろいろな厳しいところで投げさせてもらった。
普通なら代えられてしまうような場面でも使ってもらえた。
そういう経験を生かして投げたい」

<昨年の今ごろは、右肩痛で2軍教育リーグの
戦列からも離れていた。初のCS参戦に向け>
「しっかりと攻めていきたい。どんな場面でもいい。
あとちょっとだし、連投でも大丈夫。とにかく勝ちたい」
名タイ

◇高橋聡文
<今季はほぼフルシーズン、チームに貢献。
昨季の倍以上の54イニングを投げたが、四球数は昨季と同じ10個>
「変化球の精度が上がったと思います。
カウント0-3からストライクを取れて粘れるようになった」

<昨年のCSで登板機会がなかった。
その悔しさもあり、CSの話になると厳しい表情に変わり>
「負けている場面でも勝っている場面でも関係ない。
シーズンとやることは変わらないし、
与えられた回を抑えるという強い気持ちでやるだけです」
名タイ

◇森バッテリーチーフコーチ
<急成長した左右のセットアッパー浅尾、高橋に期待>
「若い連中がどれだけ頑張れるかだと思う」
名タイ


◇落合監督
<練習最初のメニューである投内連係と
内野のシートノックで約30分間、ノッカーを務め、
無死一塁、1死三塁などを想定した場面で、
投手と野手の間など、絶妙なゴロを転がして>
「それじゃあ、だめだ。そのプレーで負けるぞ!」

<ノックを打った理由については
苦笑いを浮かべながら、こう話しただけ>
「(選手の)汗の出が悪いから、ちょっと遊んだだけだよ」

<全勝でCSを突破した昨季は
直前の選手の動きを見て『勝てる』と確信したというが、
果たして今年はどうか? こう言ってにやりと笑う>
「選手の動き? 見ていればわかるだろう」

<居残り特打の森野がライナー性の当たりを連発する姿に
ひと言もアドバイスせず、監督室に消える>
「(森野は)振り込んだら状態が上がってくる子。
だからきょう、やったんだろ」
(中スポ、スポーツ報知スポニチ名古屋12ニッカン


【ドラゴンズ・ポストシーズンの日程】
<クライマックス・セ 第1ステージ>
10月18日(土) 対 阪神(18:00・京セラドーム大阪)
10月19日(日) 対 阪神(18:00・京セラドーム大阪)
10月20日(月) 対 阪神(18:00・京セラドーム大阪)
10月21日(火) (予備日)
(先に2勝した球団が勝者とする。
1勝1敗1分けの場合は公式戦の上位球団・阪神を勝者とする)

<クライマックス・セ 第2ステージ>
10月22日(水) 巨人 対 第1ステージ勝者(18:00・東京ドーム)
10月23日(木) 巨人 対 第1ステージ勝者(18:00・東京ドーム)
10月24日(金) 巨人 対 第1ステージ勝者(18:00・東京ドーム)
10月25日(土) 巨人 対 第1ステージ勝者(18:00・東京ドーム)
10月26日(日) 巨人 対 第1ステージ勝者(18:00・東京ドーム)
10月27日(月) 巨人 対 第1ステージ勝者(18:00・東京ドーム)
10月28日(火)、29日(水) (予備日)
(1位球団・巨人にあらかじめ1勝のアドバンテージを与え、
アドバンテージを含め先に4勝した球団を勝者とする)


ここ数日、プロ野球のゲームがなく、
やや『間延び』も心配されるなか、
きょう16日からは、パ・リーグ優勝の埼玉西武
3位で勝ち上がった北海道日本ハムのCS第2ステージが。
一方で、セ・リーグもいよいよあす18日から、
京セラドーム大阪で、3位のドラゴンズ
2位・阪神とのCS第1ステージがはじまります。

この日のドラゴンズナインは、
前日に続き、ナゴヤドームで約2時間半の全体練習。
ウオーミングアップをした後、投内連係、シートノックに打撃練習。
シートノックでは落合監督自らバットを握り、『オレ流ノック』を披露。
相変わらず厳しいところに転がる打球に、
川上、チェンら投手陣、そして荒木、井端ら内野陣は、四苦八苦。
それが逆に、CSに向けての緊張感を醸し出すこととなったようです。

この日の各紙からのコメントをまとめましたが、
阪神サイドもそうなんですが、
互いにポジティブな要素の記事が多かったですね。
確かに対戦成績で大差が付いた今季ではありますが、
一旦リセットし、ある意味一発勝負的な要素もある超短期決戦。
特に中スポなどは、阪神に、安藤、下柳、岩田に強いのは誰と、
躍起になって探した印象の強い記事が並んでおりました。

そんななか、この日の注目は、
クライマックスシリーズでも『4番』に座ることが確実な森野
この日の全体練習後には、ただ1人居残っての特打を敢行。
「最近バットが振れていなかったので、
もう一度振ってみたかった」
という決意のもと、
約35分、黙々とバットを振り込みましたが、
ライナー性の当たりを連発するなど、修正ポイントを掴んだ感も。
「あしたよくなればいいですけど」と話しながら、表情は明るかった様子。
今シーズン打率.321と自身最高の成績を残しながら、
対阪神戦は73打数18安打7打点、打率.247と、唯一の打率2割台。
しかし「短期決戦で違うところをみせたい」と意気込みを。
気合を入れ直した新4番は、決戦でのリベンジを誓っていたようです。


4番・森野将彦放てよ!チームトップの高打率
勝負強さを評価され、
シーズン終盤、
4番に指名された森野
当初こそ戸惑いがあったものの、
それ以降チームが波に乗り、
3位の座を勝ち取る一因にもなりました。
しかし12日の阪神戦では、
岩田にタイミングが合わず凡退するなど、
ここ数試合は、やや調子を落としている感も。
古くは88年の落合
最近では06年のウッズと、
ポストシーズンでは「4番の働き」が、チームの勝敗を左右するうえ、
フォームを改造して間もない3番・和田
腰の状態が不安な5番・ウッズと、前後の打者の調子が
不安定なだけに、やはり4番がしっかりしないと。
主軸としての責任感が決意させたと思われる特打効果によって、
ぜひとも調子が上向いてほしいと願っています。

相手の監督が早々と予告した
安藤、下柳、岩田の先発が濃厚なCS第1ステージ。
今季合わせて0勝9敗と完全に抑え込まれている3投手に対し、
正直公式戦が終わり、一旦リセットしたからといえ、
急に打てるようになるかといえば、やはり違うというもの。
それでも1試合のうちには、必ずチャンスが1つは来る。
そこを逃さずにしっかり繋いで、得点を奪うことが大事でしょう。
もちろんその攻略は、チーム一丸として行うものですが、
やはりその中核として期待したいのが、森野の爆発
4番が打てば、チームに勢いが付きますし、
相手においても、大きなダメージを与えられるのは、確か。
苦手な阪神を撃破し、良い流れで得意とする巨人戦へと
歩を進めるために、ぜひキーマンとなってほしい背番号31
残り期間での上昇を願うとともに、
4番・森野CSでの働きを、大いに楽しみにしていきたいと思います。


その他の話題からは、投手陣の赤星対策が出ていましたが、
自分的には正直、赤星よりも平野の方がコワイなと。
とにかく1、2番に働かせないよう、
バッテリーで、うまい対策を立ててほしいところです。


若竜トピックス(16日)

◆フェニックス・リーグ
東北楽天-中日
(16日・ひむかスタジアム)
  100 000 010 = 2
  000 000 101 = 2
[D本] なし
[D投] 朝倉、樋口、久本、中里、金剛
公式サイト東北楽天公式フェニックスリーグ2008公式サイト

【ゲームレビュー】
初回、東北楽天先発・片山の立ち上がりを攻め、
1死から岩﨑が中前打で出塁すると、すぐさま二盗。
2死後、4番・堂上剛裕の中前適時打で先制する。
先発・朝倉は、3回まで1安打投球。
5回ウラ、1死一、三塁のピンチを迎えたが、
1-6-3の併殺打で切り抜け、この回で降板。
5イニングを投げ、4安打1四球無失点と危なげなかった
1点リードのまま迎えた7回ウラ、3番手・久本
伊志嶺に右越えのソロ本塁打を浴び、同点にされたが、
続く8回、東北楽天3番手・石川から柳田が中前打で出ると、
堂上剛裕が左中間に適時二塁打を放ち、再び勝ち越し。
しかし9回ウラ、5番手・金剛が先頭・横川に右前へ安打を許すと、
ライト・堂上剛裕後逸する間に、二塁へ到達。
さらに次打者・山下の2球目に捕逸で走者は三塁へ。
山下からは三振を奪って1死としたものの、
続く中島の遊ゴロをファンブル
拙守の間に同点に追いつかれ、2-2の引き分けに終わる。
公式サイトより)


△朝倉健太
<フェニックス・リーグの東北楽天戦で先発し、
5イニングを4安打1四球無失点。宝刀・シュートがさえ渡り、
5イニングで実に3併殺を完成。らしさが戻ってきた>
「ボールは良くなってきている。
三振は無かったけど、球数(63球)も少なかったし、持ち味も出せたと思う」
朝倉健太公式中スポ

△小林2軍投手コーチ
<朝倉の投球を見守り、内容を高評価>
「前回に引き続いて良かった。
投球は目に見えて良くなっている。
ボール自体の力やキレも出てきたし、明らかに上昇カーブを描いているね。
CS第2ステージ以降の登板? 十分あると思うよ」
中スポ

△樋口賢
<当初名古屋に残って調整し、10日に宮崎入り。
2番手でフェニックスリーグ初登板。6回の1イニングを1安打無失点>
「(味方が)零点に抑えていたので
プレッシャーがあったけど、無失点に抑えられて良かった。
ストレートとか、今まで取り組んでいたことができたので良かったです」
(中スポ)

△堂上剛裕
<この日もチームの全打点を挙げる4打数2安打2打点の活躍。
リーグ通算で、32打数17安打の打率.531、2本塁打、15打点と大暴れ>
「こっちに来てから調子はいいと思います。
結果が悪い時でも、いい感じで打てているので、これを続けていきたいです」
(中スポ)


◇西川明
<二塁が本職だが、このリーグでは外野手としても起用されている。
数多くのポジションをカバーする器用さを新たな売りにするつもり。
もともと外野は素人ではなく、法大2年までは左翼が定位置だった>
「外野の守備に不安はありません」

<出場機会増加に結び付く外野への挑戦を大歓迎。
現在は堂上剛裕のグラブを借りているが、近く新調する考え>
「ポジションが多い方が、使いやすいでしょうからね」
(中スポ)

◇辻2軍監督
<宮崎では先発で1試合、途中出場で1試合、西川を左翼で起用>
「西川は打球に対する勘がいい。
外野手は少ないし、いろんなところを守れた方がいいだろう」
(中スポ)


フェニックス・リーグは、いよいよ後半戦に突入。
宮崎市・ひむかスタジアムでの東北楽天戦は、
終盤まで1点リードしていたものの、
最終回に拙守が重なり、同点に追いつかれてのドロー。
絶好調の堂上剛裕が2本のタイムリーを放つ活躍を見せましたが、
最後の最後に、詰めの甘さが見られる結果となってしまいました。

そのゲームに先発したのが、
ポストシーズン・第5の先発としても期待のかかる朝倉
前回登板の埼玉西武戦(8日・7イニング2失点)に続き、
この日も5イニングを危なげなく、4安打無失点。
特に宝刀・シュートが威力を発揮。
1回1死一塁、3回1死一塁、そして5回1死一、三塁と
3度の場面を併殺で完成させるなど「らしい投球」を披露。
ランナーを背負い、ピンチを招きながらも、
失点は許さないという粘りの投球で結果を残し、
1軍復帰へ再びのアピールとなったようです。


朝倉本来の持ち味でもある、打たせて取る投球
5イニングで63球という省エネぶりもお見事。
少なくとも小笠原よりは状態が良さそうですし、
一足早く1軍に合流した中田との争いになってきそう。
まあ第2ステージに進んだ場合というくくりがあるにせよ、
背番号14が復調してきていることは、
チームに大きなプラスといえるでしょう。

2008年10月16日 (木)

挑戦竜CSへ練習再開、岩瀬今季もイニングまたぐ。

来る18日からクライマックスシリーズ第1ステージ
2位・阪神と戦うことになった3位・ドラゴンズ
それに向けてこの日、チームは練習を再開
ナゴヤドームで約2時間の全体練習のあと、
岩瀬、浅尾、清水昭信がシート打撃に登板。
打者と対戦して実戦感覚を磨いたもよう。
日本一連覇へ向けての最初の決戦まであと3日、
チームの全体の緊張感もだいぶ増してきたようです。

ドラゴンズトピックス(15日)

◇岩瀬仁紀
<ナゴヤドームでの練習でシート打撃に登板。
荒木や和田ら主力を相手にキレのある球を投げ込み、上々の試運転。
大詰めの戦いに向け、力強く『イニングまたぎ』の解禁を宣言>
「総力戦だから。必要ならば投げるよ」

<昨季日本一への切り札になった『イニングまたぎ』。
唯一、不安材料を挙げるとすれば、北京五輪での悪いデータ。
回をまたいで登板した1次リーグ2試合では、ともに敗戦投手。
もっとも、当の本人はCSへの影響をきっぱり否定>
「今度は相手が違うからね」

<実戦からは4日の巨人戦以来遠ざかっているが、調整は順調そのもの>
CS前最後の実戦形式となるシート打撃では打者5人を相手に1安打だけ。
1四球はあったが2つの三振を奪い、好感触を得たよう>
「きょうはバッターとの感覚をつかみたかった。
今のところ不安はない。あとは気持ちをどう持っていくかだけ。
チャレンジャー精神の気持ちで向かっていきます」

<発奮材料がある。12月に第2子となる次男が誕生予定。
生まれてくる愛息のためにも、最後の力を振り絞る>
「優勝しても優勝旅行には行けないかな。
どうせなら記念の年になるように、いい形で締めくくりたいよね」

<今季は10年連続50試合登板の金字塔を打ち立て、
蓄積した疲労はあるはず。とはいえ守護神はそれを口にしない>
「今年は本当につらい1年だった。
特に北京(五輪)から帰ってきてからは。
だけど、まだ戦えるチャンスがある。
泣いても笑ってもこれからが最後の試合になる。
体がヘトヘトになるまで投げます」
中スポ共同通信社時事通信デイリー

◇浅尾拓也
<シート打撃に登板し、打者18人に6安打、2四球。
三振も4人から奪ったが、球のばらつきが目立ち、
登板後に森バッテリーチーフコーチから忠告を受ける>
「最初のうちは球のリリースポイントもわからなかったんですが、
最終的に納得して終われました。
(森コーチからは)体重移動のことについて、アドバイスを受けました。
あと2日。しっかり頑張って合わせていきたいです」
(東京中日、ニッカン

◇清水昭信
<シート打撃で万全の仕上がりぶりを披露。
打者9人に2安打、3三振。CSではブルペン待機となりそうだが>
「いい感じで投げることができました」
(東京中日)

◇吉見一起
<川上、山本昌、チェンとともに投手の打撃練習に参加。
第1ステージ・阪神戦はリリーフ待機が予想されていたが>
「自分ではどこで投げたいとか、
そんなこと言える立場でもないし、
行けと言われたところでチームに貢献したい。考えるのはそれだけです」

<一方、阪神の先発は安藤、岩田、下柳でほぼ決まり。
その1人の名前に反応して>
「岩田さんは1年間ローテーションを守って、CSでも先発するでしょう。
苦労されていたことも知ってますし、すごいと思います。
同じ治療院に通っていた2人が10勝できてよかった、という話はしました」
(中スポ)

◇チェン・ウェイン
<ランニングやバント練習などで汗を流す。
CSを前に昨季の左ひじ手術からの足取りを振り返り>
「去年の今ごろは今の自分を想像できなかった。
まさかここまで1軍で投げられるなんて」

<今季学んだものをすべてCSで出す考え。
森コーチも以前から評価する『中継ぎスタイル』。
CSでの登板を今季の集大成にすることを誓い>
「CSは中継ぎのイメージでいく。
まずは初回。僕の場合は初回がすべて。
全力で真ん中目掛けて思い切り腕を振っていく。
厳しいコースを狙うといいことがない。
ちょっと甘いコースを狙おうと思っている。
それで相手を打ち損じさせたい。
なるべく球数を少なく、テンポ良く投げること。
そうすれば長い回を投げられる。
それがことし1年間やって覚えたこと」

<既に阪神を相手に投げるイメージは固まっている>
「赤星さんや平野さんとか足が速くて粘るタイプが多い。
四球などで走者を出さないようにしたいし、
早いカウントで打たせるようにしないといけない」

<今季の阪神戦は2勝2敗だが、それはリセット>
「CSで先発なら、投げても2試合。任された試合でただ頑張るだけ。
(レギュラー)シーズンはシーズン。
これからが一番大事になるし、しっかりとした投球をします。
日本一になりたいから」
名タイ

◇中田賢一
<宮崎・フェニックスリーグに参加していたが
この日、長峰、小林とともに1軍練習に合流。
11日ぶりに1軍へ戻ってきたが>
「上と下(1軍と2軍)では違うので分からないけど、
ボクの中ではしっかりとした球が投げられるようになったと思っています」

<CS第1ステージでは第3戦までもつれた場合、
スクランブル登板もありそう>
「全体的なことを調整してきた。
場所を選んで投げる投手じゃないので、与えられた場所でシッカリ投げたい」
(東京中日、スポニチ名古屋


◇英智
<シート打撃で、第2打席に浅尾から左越え本塁打。
さらに第1打席は右中間への二塁打、
第3打席は右中間突破の三塁打、第5打席は左前打と
打者も走らなかったため推定だが、サイクル安打をマーク。
守備、走塁にとどまらず、右の代打として楽しみになったが>
「打ちましたが、そんな重要な問題じゃないですよ」

<今年は途中出場が多く、77打席。
打席に入ることが少ないため、その間の感覚を保っておくことが重要。
このシート打撃は感覚を研ぎ澄ますいい機会となったが>
「間が空いていても、常にイメージを大切にしています。
ここのところ(練習で)感じが良かったので、
実戦で試す機会がほしかったんです。それ以上のものはないですよ」

<昨年は好調だった9月末に右太ももの肉離れを起こし登録抹消。
CS、日本シリーズに出られなかったが、今年は念願のグラウンドに立てる>
「去年はテレビを見て応援していました。
今年はCSに出られる。この場にいられる喜びが強いです。
試合に出られたら、守備、走塁を頑張って、ひとつの戦力になりたいです」
中スポ


◇森バッテリーチーフコーチ
<決戦の地・京セラドーム大阪で練習を行わず、
前日17日にナゴヤドームで練習後に大阪入りという
異例の『ぶっつけ本番』で臨むことについて説明。
時間を無駄なく使えることを強調して>
「日本シリーズのように公式練習が決められていることじゃない。
向こうの練習が終わるのを待ってからやるか?
それならこっちで練習した方が良い」
スポニチ名古屋

◇高代野手総合チーフコーチ
<『ぶっつけ本番』で臨むことについて、
本拠地と同じグラウンド条件を理由に挙げて>
「当初の予定通りスカイマーク(球場)ならば
天然芝だから練習しないといけないし、前日に確認していたかもしれない。
でも人工芝ならシーズン中にたくさんやっているから」
スポーツ報知スポニチ名古屋


前日は全休だったものの、
この日からナゴヤドームで全体練習を再開
いよいよクライマックスシリーズまであと3日。
ムードもかなり高まってきている感のあるドラゴンズですが、
その中で注目は、シート打撃に登板した守護神・岩瀬
12日の公式戦最終戦が、劣勢になったため出番がなく、
4日の巨人戦以来の実戦形式のマウンドとなりましたが、
和田、荒木ら打者5人と対戦し、1安打2奪三振1四球とまずまず。
「今のところ不安はない」と好感触を得たもよう。

さらにこの日、守護神の口からは、
シーズンではなかった『イニングまたぎ』の解禁宣言が。
それまで短期決戦に弱いと言われていたドラゴンズ
昨季CS第1、第2ステージで勝ち抜くことができたのは、
従来の概念を破り、8回1死から登板し、
イニングを『またぎ』、封じ込んだ守護神のチカラがあったから。
今季も公式戦では1イニング限定での起用だったものの、
一戦必勝の決戦では、再びその禁を破って起用の命が下ることも。
もちろん本人も「必要ならば投げる」と了承の姿勢。
日本シリーズに進出するため、どうしても勝たなければいけない。
さらに終盤に厳しい場面も多々予想されるこれからのステージ。
たとえ奪うアウトが増えたとしても、
歴戦を投げ抜いてきた鉄腕は、きっちりと請け負う構え。
蓄積している疲労はあれど、気持ちでしっかりカバー。
チームの勝利のために、渾身の力を振り絞る守護神の投球、
今季の大事な戦いでも観られることになりそうです。


頼むぞ、岩瀬!守護神・岩瀬
『イニングまたぎ』解禁。
最終戦で投げられず、
実戦感覚が鈍ることを
若干の不安材料と
感じていたのですが、
この日のシートの様子を見る限り、大丈夫そうですね。
昨季のCSでは、4度の登板がすべて8回途中。
それでもチカラを振り絞って、投げ込んでくれた。
今季もその再現となることをファンとしては望んでいます。

ただ10年連続50試合登板という勤続疲労
さらに激務を強いられた北京五輪と、
様々なものを乗り越えてきている今季だけに、、
シーズン通じての調子自体は、昨季ほどはなく、
「岩瀬」という名前だけでは抑えられないことが増えているのも確か。
その辺りが心配な部分ではありますが、
それでもここ一番で頼りになるのは、やっぱり岩瀬
その信用度は、数字以上に計り知れないものですから。

正直、キツい場面での登板が続いていきそうですが、
ここまできたら、疲労どうこう言っていられないですし、
さらにチーム的にも、もはや失うものもない。
とにかく勝利のために持てる力を振り絞って、投げ込んでくれれば。
3位からの逆襲には必要となるであろう『イニングまたぎ』。
ぜひとも今季も決めて、チーム勝利へと導いてほしいです。


その他の話題では、そのシート打撃で、
英智『推定・サイクル安打』をマーク。
昨季は9月の天王山で故障離脱し、ポストシーズンを棒に振っただけに、
その意気込みたるや、他の選手とは違うところがあるのでしょう。
ぜひともさらにアピールして、「ひとつの戦力」になってほしいところですね。

また宮崎・フェニックスリーグで調整していた投手陣のなかで、
中田、長峰、小林がこの日、1軍へ再合流。
小笠原の名前がなかったのが、気になりますが、
現在登録抹消されている中田が加わり、
CS第1ステージの投手陣は、川上、山本昌、吉見、チェン、
中田、齊藤、浅尾、小笠原、清水昭信、高橋、小林、

そして岩瀬という、12人体制でいくことになりそうです。

それから首脳陣からは、異例の『ぶっつけ本番』発言が。
まあ初めての球場でもないですし、悪くはないですが、
果たしてそれが吉凶どう出てくるのか。
ただ今季、ドラゴンズは京セラドーム大阪で、1勝1敗。
オリックスとの交流戦では戦いましたが、阪神戦はなかったんですね。
その一方で、阪神が現在、京セラドーム大阪で、
交流戦を含め、なんと7連敗中とのこと。
ホームであってホームではないこのありさま。
できれば相性を気にしたくない今季のCSですが、
こういうものは好材料として、考えておきたいところです。

2008年10月15日 (水)

CSの達人和田語ると渡邉球団職員コーチ就任か。

朝から雨だったというこの日のナゴヤ。
ドラゴンズは、18日からのクライマックスシリーズ
第1ステージ・阪神戦に向けての最後の休養日
1軍の練習は全休で、ナインは思い思いに英気を養ったもよう。
3日後に控えたCSですが、今季のドラゴンズにはその達人が。
さらに宮崎では復活を期す中田が好投で1軍へGOサイン。
そのほか「休日竜の話題」を集めましたのでどうぞ。

ドラゴンズトピックス(14日)

◇和田一浩
<この日、クライマックスシリーズへの決意を表明。
昨年までの西武時代では現行制度のプレーオフ13試合で
打率.348、3本塁打、10打点と好成績。
レギュラーシーズンを不本意な成績で終えた『CSの達人』が
その極意を披露するとともに、別人になって活躍することを誓う>
「シーズン中なら2本ヒットを、3本ヒットをって思うけど、
CSは勝つための大事な1本が打てればいい。
1試合目で打てなくても、数字が残らないから2試合目に切り替えやすい。
それに先を考えなくていいから、思い切ったプレーができる。
極端にいえば故障してもいいってくらいにね。
そう思えたときに結果はついてくると思う」

<実は下位チームが精神的に有利であることも力説。
負けたところで当然、という心理状態で戦うのは好結果を生む>
「やっぱり日本シリーズに出場しないと優勝が薄れるでしょ。
だから優勝チームは守る意識が強くなる。
でも下位のチームは失うものがないから
気楽というか切羽詰まらない。それは大きいよ」

<CS第1ステージの舞台は京セラドーム大阪。
実は自身にとっては好相性。ここ5年間で打率.407、7本塁打、27打点>
「甲子園じゃないというのは大きいと思います。
今年はずっと勝てなかったからね。京セラドームなら気持ちが違う」

<ただ達人が万全の状態で今回のCSに向かえないのが現状。
今季は.302と3割こそキープしたが、9月以降は打率.224と失速。
ついに落合監督の勧めでフォームを大改造。
いままでのオープンスタンスもやめた>
「あれほどの成績を残した監督がボクのために言ってくれたこと。
打つために常にベストを尽くさないといけない。
スクエアにはスクエアのメリットがあるから」

<実戦で試したのも1試合だけ。不安がないといえばウソになるが>
「少ない時間だけど本番までには何とかしますよ。
投手に向かっていく状態にね。
今年のボクの成績ではファンが満足なんてできないと思う。
だからこれからの残り試合で頑張りたい。ファンの期待に応えたいんです」

<13日は大阪市内のホテルを早朝に出発して帰名。
子どもを釣りにつれていったもよう。
精いっぱいの家族サービスをして、いよいよ戦闘モード>
「(祝日で)幼稚園が休みだったからね。
これから先に進めば遊んであげられなくなるから」
中スポ

◇谷繁元信
<関本、矢野と主軸を打たない2人にに打たれ、
赤星、平野の1、2番コンビにも打たれた今季。
チャンスの芽をいかに摘み取るか、CSの阪神対策についてこう話す>
「阪神だけでなく、どことやるときもそうですけど、
1、2番を出すと、チャンスで3、4、5番に回ってしまう。
下位打線に打たれても、1、2番に回ってしまうから、そこを抑えられるかです」
中スポ

◇都スコアラー
<CSの阪神対策について>
「(新井、金本の)3、4番に打たれても、その前を抑えられるか。
中盤まで接戦に持ち込むことが大事」
中スポ

◇浅尾拓也
<12日の今季最終戦で対阪神戦初失点を喫す。
しかしこの失点『1』をヒントにしようにしている。
試合間隔が空く今、思い切ったフォーム修正中>
「あのままCSに入っていたら、CSで同じことをやらかしていたと思う。
あの試合で悪いところが出て、良かったと思う。修正点がはっきり出ました」
(中スポ)

◇井端弘和
<右ヒザじん帯損傷などで、
過去5年間で最低となる106試合出場に止まった今季。
CSでは不完全燃焼に終わったシーズンのウサ晴らしに出る>
「調子がどうのこうのと言ってる時期じゃないんでね。
今年はケガでチームに迷惑ばかり掛けた。少しでも貢献したい。
とにかく初戦を取る。その気持ちで向かっていくだけです」

<1日の戦列復帰以降、6試合で24打数4安打の打率.167。
患部の右ヒザも万全には程遠い状態。
それでも日本一連覇のチャンスがある。
阪神には大惨敗を喫したが、相手に不足はない>
「借りを返すチャンス。
今年の対戦成績は悪いけど、短期決戦になれば関係ない。
勢いに乗ったモン勝ちでしょ。勝つためのプレー。最大集中です」。
デイリー


この日のスポーツ各紙からのコメントをまとめてみましたが、
目を引いたのは、今朝の東京中日裏1面。

ドラゴンズ的には、今季で2回目となる
クライマックスシリーズですが、
今季はCSの戦い方、勝ち方を知り尽くす『達人』がいるらしい。
その選手とは、昨季までの西武時代、
04年からの3年間で13試合のプレーオフに出場した和田
厳しい戦いのなか、通算打率.348、3本塁打、10打点と
好成績をマークしているとは、まさに『達人』の域。
昨季はじめて短期決戦を勝ち抜くことができたドラゴンズですが、
主軸にこういう選手がいるというのは、実に心強い限りでしょう。
シーズンとは違い、一戦必勝の意味合いが高いCS。
そこで勝ち抜くために、『達人』はその極意を、
「勝つための大事な1本」「思い切ったプレー」
さらに気持ちの持ち方にあると、語ってくれました。

頼むぞCSの達人。「失うものがないから、
気楽というか切羽詰まらない」

そう話していた和田さんですが、
最後まで覇権を争った昨季の2位と、
大差を付けられた今季の3位
選手のモチベーション
どのように違うのか、気になりますね。
ルール的には3位までに権利があるCSですが、
ナインが今回の戦いをどのように意識しているのか。
それによって、戦い方も変わってくるのではと思います。
ただ井端が言っていたように「短期決戦になれば関係ない」
「借りを返すチャンス」
と考えてくれればいいなあと。
守るものは何もないうえ、ビジターからのスタート。
さらに大阪、東京と勝ち上がれば、最長で9試合を戦うことになる。
ある意味トーナメント的な様相のなか、
いかにプラス思考で捉えられるか、それが勝負を左右していくと考えます。

きょう15日からは、ナゴヤドームで全体練習が再開。
フォームを改造したばかりの『達人』の調子も
気になりはしますが、大事なところでの1本を期待。
そしてその1本によってチームが勢いづき、
先へ先への勝利へ繋げてもらいたいなと。
いよいよ本格的に『CSモード』に入るドラゴンズ
ぜひとも好結果でファンが喜べるよう、頑張ってほしいです!


若竜トピックス(14日)

◆フェニックス・リーグ
中日-巨人
(14日・天福球場)
  010 100 000 =
  000 100 000 =
[D本] なし
[D投] 中田、山井、赤坂
公式サイト巨人公式フェニックスリーグ2008公式サイト

【ゲームレビュー】
教育リーグでは中々見られない
中日・中田-巨人・木佐貫という両先発での投げ合い。
2回表、中田が1死から田中大二郎に左翼へ二塁打を打たれると、
加治前にも左前に運ばれ、連打で1死一、三塁。
続く円谷に左翼へ犠飛を打たれ、先制を許す。
さらに4回、中井大介、田中大二郎と連続四球で無死一、二塁。
続く加治前を三振に取ったが、円谷に中前適時打を喫し、追加点。
攻撃陣は、木佐貫に4回1死までパーフェクトに抑えられていたが、
の左翼線二塁打、森岡右前打で1死一、三塁。
ここで4番・堂上剛裕が中前に適時打を放ち、1点差に迫る。
なおも6回、巨人2番手・上野貴久を攻め、
1死から森岡、堂上剛裕の連打と柳田四球で満塁としたが、
福田、中村一生と2者連続三振で無得点。
2番手・山井、3番手・赤坂と好投したが、
7回以降、巨人3番手ウィルフィン・オビスポの前に
1安打4三振と打ち崩せず、1-2の僅差で敗れる。
公式サイトより)


●中田賢一
<フェニックス・リーグの巨人戦で先発、
5イニングを5安打6奪三振2失点に抑える。
小雨がぱらつくぐずついた空の下での投球だったが、
投げ終えた表情は晴れ晴れとして>
「だいぶいい感じで投げられました。
フォームも安定していたと思います」

<納得の理由は『生命線』の快速球の切れ。
4回・加治前、5回・隠善と
ともに内角ギリギリの直球で見逃しの三振。
MAXは抑えめの145キロだったが>
「きょうは力まずに投げようと思っていました。
その分、指にしっかりかかったボールが多かった」

<11日の練習ではマウンドの下から頂上へ向かって
左足を踏み出す形でキャッチボール。
ミリ単位のズレを修正するため、最後まで残って繰り返した>
「(意図は)頭が突っ込む悪い癖が出ている。
左足を早く着地させることで、頭が突っ込まず、
右腕をスムーズに回転させることができる。
(好調時と不調時のフォームの違いは)
ビデオで見てもわからない。感覚的なものです」

<宮崎では下半身もいじめ抜いた>
「スクワットを多めにやりました。土台から作り直そうと思って」

<15日には名古屋へ戻って1軍に合流する。
巨人とのCS第2ステージを見据えれば、頼もしい右腕の帰還>
「短期間でこれだけ変えることができたことが、
自分の中で手応えになっています」
中スポ

●小林2軍投手コーチ
<最高の褒め言葉で、中田へ『GOサイン』を贈る>
「『スタンバイ・オーケー』と言えるんじゃないかな」
中スポ

●山井大介
<6回から2番手で、宮崎では早くも4度目となる中継ぎ登板。
加治前に左前打を許したものの、円谷を遊ゴロ併殺。
打者3人に対して無失点で切り抜ける。MAXは145キロをマーク>
「右ひじの状態? 問題ありません。普段通りに投げられた」
(中スポ)

●堂上剛裕
<フェニックスリーグ不動の4番の勢いが止まらない。
4回にチーム唯一の打点を挙げる中前適時打を放つと、
6回にも再び中前打。今リーグでは驚異の『5割』をキープ>
「1年間やってきたことが結果に出ている」
(中スポ)

●鈴木義広
<ナゴヤ球場で、手術を受けた右ひじのリハビリを行う。
9月25日に手術。来季の復活を目指し意気込む>
「経過は順調ですね。ひじの可動域も広がった。
来年2月の春季キャンプでみんなと同じスタートが切れるようにしたい。
そのためには休みなしです」
鈴木ブログ「ご無沙汰しています」、ニッカン


宮崎・フェニックス・リーグは、
日南市・天福球場での巨人戦
小雨がパラつく空の下でのゲームでしたが、1-2と惜敗。
その中で注目は、CSへ向けての『追試登板』となった中田
先発で5イニングを投げ、5安打2失点。
円谷に犠飛と適時打を放たれ、2点こそ失いましたが、
課題となっていたストレートのキレに、復活の気配
MAXこそ抑え気味の145キロだったものの、
指にしっかりかかったボールが多く、6個の奪三振。
その投球ぶりにファームの小林コーチ「スタンバイOK」との声。
突貫工事を終え、1軍に再合流することが決まりました。

ある意味、後がない状況でのマウンドでしたが、
何とか『追試』で結果を残したようですね。
ただ4回の失点は、先頭からの連続四球がきっかけ。
おそらく劇場的な要素は、残っているのでしょうが、
中田本来のボールが戻ってきたのは、うれしい限り。
憲伸、チェン、昌さんと先発しそうな
CS第1ステージでは、おそらく出番がないでしょうが、
最大6試合ある第2ステージでの登板はありそう。
昨季は伸びのあるストレートで、巨人を圧倒。
チームを日本シリーズに導いた背番号20
ぜひともその再現となるよう、今後さらに調子を上げてほしいです。


PS 今日の渡邉球団職員。

福岡ソフトバンク、横浜などが
来季のコーチングスタッフを発表するなど、
ストーブリーグの話題もちらほら出ていますが、
ドラゴンズの戦力外通告などは、
CSなどのポストシーズンを終えてからとなってくるでしょう。

しかし今朝のスポーツ報知に、ST的超うれしい話題が

渡辺氏が守備走塁コーチ就任…中日

中日の来季の守備走塁コーチに、
OBの渡辺博幸氏(38)が就任する。
1、2軍のポストなどを含めて現在調整中だが、
リーグV奪回に向けサポート態勢を整える。
落合監督就任初年度の2004年こそ
シーズン失策数は45だったが、昨季は69、今季は75と増加。
渡辺氏は04年に一塁のレギュラーに定着し、
ゴールデングラブ賞を受賞した。
昨季限りで現役引退し、今季は球団職員としてチームを支えてきた。
守り勝つ野球をテーマに掲げる中日だけに、
渡辺氏若さと経験で守備力アップを目指す。
スポーツ報知

◆西川球団社長
<来季を見据えて組織をリストラ。
ナゴヤ球場の屋内練習場2階にある
動作解析室を廃止することをこの日までに決め、説明。
廃止することで、年間で約1000万円の節約になるという>
「動作解析室はポスト自体をなくします。
映像はナゴヤドームのスコアラー室で見ることができる。
球団経営の問題もあるし、組織のスリム化です」
ニッカン

◆井手編成担当
<動作解析室の発案者。05年シーズン前からスタートし、
ファームの選手を中心に、技術向上の一助となってきたが>
「仕事の役割を終えたということ」
ニッカン


なんと、1年の時を経て、
あの渡邉球団職員が、再びドラゴンズのユニホームに
袖を通す可能性が出てきたようです。
はじめ『渡辺氏』って誰? と思いましたが、
良く読むと、我らが渡邉球団職員じゃございませんか!
ニッカンに比べては、信憑性のありそうな報知に出ていたので、
おおっという感じですが、そのポストがというのが
「守備走塁コーチ」とのこと。
守備はわかるにせよ、走塁というのはいかに…。

ニッカンによると、今季所属していた
「動作解析室」が廃止されるということで、
配置転換の意味合いもあるようですが、
どちらにしても、再びグラウンドに
戻ってきてくれるのは、うれしいことですよ。
上田同様、新米コーチになった際には、
若さ(笑)と経験、そして動作解析で培った力を活かしてほしい。
そしてファームの指導に当たるなら、新井、福田など
一塁手としての『名人芸』を伝授してもらいたいなと。

スポニチの『来季2軍投手コーチに稲葉氏を招へい』ともども
決定事項ではないのですが、まずは景気づけにひと喜び。
ぜひとも「渡邉コーチ」の実現、お願いしたいところです!

2008年10月14日 (火)

ウッズ荒木ら休日返上、投手陣もCSへ準備開始。

レギュラーシーズンを12日に終えたドラゴンズ
一夜明けたこの日は、ナゴヤドームで、
投手陣控え野手を中心に練習を行いました。
その一方で主力野手はクライマックスシリーズに備えて、
休息期間として、14日まで休みを与えられたものの、
ウッズ、荒木をはじめ、谷繁、立浪など返上して参加。
18日からの第1ステージ・阪神戦に向けて、
竜戦士の気持ちも、徐々に引き締まってきているようです。

ドラゴンズトピックス(13日)

◇タイロン・ウッズ
<CS第1ステージ・阪神戦に向け休日返上練習を敢行。
午後2時前、デラロサを伴ってグラウンドに現れる。
控え野手主体の練習に主砲がやってきたのだから、やはり珍しい>
「休日返上? そう」

<準備運動、そして打撃練習を終えると、
あらためて練習に来た理由を真剣な表情で話す>
「(13、14日と)2日間も休みだから、
どうするか自分で選択した。きょうはやろうとね。
両方休む選択肢はなかった」

<今季阪神戦は打率.185と苦手にしているだけに、決意の表れ。
今年は5番での出場が濃厚だが、主砲としての責任を感じる>
「腰の状態はいいというほどじゃないけど、まあまあだよ」

<CS第1ステージの相手となる阪神を警戒。
岡田監督の辞意が明らかになって、チームは揺れ動いているが、
短期決戦で逆に結束する可能性を示して>
「岡田さんが監督を辞めるという話は知っている。
だから選手たちが岡田さんのためにと、
余計にみんな一丸でくるかもしれないのが怖いね」

<シーズンとは別物を強調したものの、
阪神は今季6勝17敗1分けと最もカモにされた相手>
「シーズンのことは関係ない。今は0-0なんだ。
京セラと甲子園球場の違い? いや、相手は変わらないんだから」

<フリー打撃で快音を連発した主砲。
昨年は相手の守護神・藤川を出すことなく勝利を収めたが、
それを含め、序盤に相手の戦意をなえさせることを誓う>
「彼の出る幕はない。今年もそういう展開になることを願いたい。
相手のことは考えない。自分たちの仕事をするだけさ」
中スポサンスポスポニチ名古屋ニッカン名タイ

◇荒木雅博
<前日の阪神戦でフル出場したが、
この日のナゴヤドームの休日練習に参加。
フリー打撃ではスイングをチェックするように入念に打ち込む。
休日を返上し、たっぷり動いたことには1つの決意が>
「ちょっと追い込んでいこうかな、と。
正直、今までやってないですから…」
(中スポ)

◇高代野手総合チーフコーチ
<休日を返上したウッズと荒木の姿勢に感心>
「打っておきたいと思ったんでしょう。
CSに向けてそういう気持ちになってきたんだと思う」
(東京中日)

◇立浪和義
<休日を返上してナゴヤドームで若手選手と調整。
この日はフリー打撃は行わず、ウエートトレで汗を流し>
「あしたが休みだからね。きょう動かしておこうと思ってね」
(東京中日)

◇谷繁元信
<この日、ナゴヤドームでの練習に参加。打撃練習に取り組む。
短期決戦の怖さを、自らの例も出して説明>
「野球は生きもの。簡単にはいかない。
何が起こるか分からない。
(公式戦で)打たれていても、抑えることだってあるし。
(昨年のCSで)ボクがあれだけ打ったのだって、
阪神や巨人は分からないだろうし。
その時の状況を察知してやるだけ。
どのチームが相手でも気を付けることは同じ」
(東京中日、スポニチ名古屋名タイ

◇井上一樹
<休日返上組のなかで黙々とバットを振ったベテラン。
CS第1ステージ、竜の天敵・藤川が出て来たとき送り出せる刺客。
通算打率3割、藤川に対するイメージは>
「踏ん切りがつけやすいピッチャーではあるからね。
最大の持ち味はあのまっすぐでしょ。
そこに混じってくるのはフォークボールぐらい、という感じ。
こっちで来るか、あっちで来るか…と、
迷うタイプのピッチャーではないからね」

<『いいピッチャー』とは認めるが、『天敵』という雰囲気はない>
「オレはそんなに嫌なイメージはないけどね」
中スポ


◇チェン・ウェイン
<CS第1ステージでの先発が予想される。
この日は、ナゴヤドームでランニング中心の練習で汗を流す。
MAX153キロを3度も記録した前日のスカイマークの球速表示にビックリ。
ちなみに記憶では153キロが自己最速>
「試合が終わって、チャートを見てビックリしました。
きのうは140キロ後半くらいかなって思っていたんで。つぎも頑張ります」

<阪神、巨人を倒し、日本シリーズに進出した場合は、
台湾に住む家族を招待するプランを披露。目を輝かせて>
「日本シリーズまでいけば7試合あるし、ぜひ親を呼びたいと思っています」
(東京中日、スポーツ報知

◇浅尾拓也
<吉見、齊藤、清水昭信、高橋とともに、
森コーチによる両翼ポール間のアメリカンノックのえじきに。
懸命に打球を追う厳しいメニューを終えて>
「きついッス。もう足がつりそうですよ」
(中スポ)

◇高橋聡文
<アメリカンノックを振り返り>
「本当にしんどかった」
(中スポ)

◇吉見一起
<同じくアメリカンノックで外野を走り回り>
「体はそんなに張っていないけど、結構きつかったです」

<この中にいるということは、CS第1ステージはリリーフ待機が濃厚。
プロ3年目は10勝をマーク。その内容は充実していたが>
「ボクはこの1年、いろんな経験をさせてもらった。
言われたところでいつも通りに投げるだけです」
(中スポ、ニッカン


新聞休刊日の今朝、
休日発行版の東京中日スポーツを
コンビニで購入しましたが、写真が大きかったなと。
写真が大きいということは、その分、字数が減る。
まあレギュラーシーズンが終わったばかり、
1軍選手はしばしの休息になるのかなと思いましたが、
「体育の日」ということもあってか?
しっかりと調整に励んでいたようです。

この日、ドラゴンズナインは、
ナゴヤドームで投手陣と、控え野手主体の練習を。
宮崎組を除いて1軍に在籍する全員が顔を揃えた投手陣は、
キャッチボールや、両翼間を走り回らされるアメリカンノック。
一方、控え野手陣は、フリー打撃や
ウエートトレなどで汗を流したもよう。
しかし当初の予定では、井上、小池ら5選手のみが
参加する予定の野手陣でしたが、それに交じって思わぬ主力組も。
デラロサを伴いて現れた主砲・ウッズをはじめ、
前日の阪神戦にフル出場した荒木、そしてベテランの谷繁、立浪らの姿も。
14日が全休ということもありますが、
あえて志願して、自ら率先して打ち込みを行う。
そこには、CSに向けて「やってやる」という気持ちが
十分に出てきているようにも感じました。


CSはヤルゼ!超・短期決戦と言われる
CS第1ステージ。
その相手が今季大きく負け越した
阪神ということもあり、
ドラゴンズ的には、
いかに「先手」を奪えるかがカギ。
特に終盤安定しているリリーフ陣を持っている阪神だけに、
昨季のような先制攻撃をして、リードを広げたいもの。
そのためには、切り込み隊長としての荒木の役割。
さらに和田、森野で繋いだあとのウッズの一撃。
そういうものが勝利に必要となってくるのは、明らかでしょう。
谷繁が語っているように「何が起こるか分からない」戦い。
昨季に続いて自らが『CS男』になってくれてもいいですし、
思わぬところからそういう選手が出てくるかもしれないですが、
逆にそれを相手に作らせてはいけない。
特にここ数日で、相手の指揮官が辞任を表明。
昨季の北海道日本ハムとは、辞める経緯に違いがあるだけに、
何となくという以上に、相手が一丸になりそうな恐れが十分。
しかしそういう状況になった際でも、それを突破できる力。
さらに絶対に勝って、先のステージへ乗り込むんだという気持ち。
もちろん打撃の状態を上げることが最重点でしょうが、
そういうものを高める一環としても、
体を動かしておくということが、必要だったのではと思いました。

今季の成績に関しては、とりあえずリセット
データなどを改めて洗い出し、そして迎える最初の決戦
ぜひとも残り期間で、やれることはすべてやって、
しっかりと準備して、敵地に乗り込んでほしいですね。
そのための第1段階としては、ヨシと感じましたし、
15日の全体練習から、さらにスイッチを入れてもらいたい。
優勝争いに絡めなかったとはいうものの、
昨季の「経験」を活かし、まずはに勝ち抜くこと。
そして悲願の日本一連覇のため、さらに歩を進める。
その準備期間に入ったドラゴンズを、楽しみに見ていこうと思います。


若竜トピックス(13日)

◆フェニックス・リーグ
東京ヤクルト-中日
(13日・生目の杜第2野球場)
  000 040 001 =
  002 002 011x =
[D本] 福田
[D投] 小笠原、長峰、小林、平井
公式サイト東京ヤクルト公式フェニックスリーグ2008公式サイト

【ゲームレビュー】
先発・小笠原は初回、2回と四球を与えただけの順調な立ち上がり。
しかし3回ウラ、水野祐希の四球と、中尾敏浩の左越え二塁打で、
1死二、三塁とされると、三輪正義に犠飛を喫し先取点。
続く衣川にも右翼へ適時打を浴び、2点を先制される。
一方、4回まで東京ヤクルト先発・山本斉の前に、
わずか内野安打1本と抑えられていた打線は、
5回、先頭・福田が左中間に反撃のソロ本塁打を放つと、
小川、岩﨑の四球、さらに澤井の中前打で1死満塁。
続く柳田の死球で同点に追いつくと、
なおも満塁から堂上剛裕が右前へ2点適時打を放ち、4-2と勝ち越す。
しかし6回ウラ、疲れが見えてきた小笠原
2死から梶本四球、代打・川端慎吾中前打で一、二塁。
さらに自らのボークでピンチを広げると、
代打・志田に左中間へ2点適時二塁打を打たれ、4-4の同点
さらに8回ウラ、3番手・小林梶本左翼二塁打、四球などで
2死一、二塁とされると、米野に中前へ適時打、4-5と勝ち越される。
それでも9回、東京ヤクルト4番手・岡本秀寛から
先頭・福田が四球を選ぶと、代打・谷の犠打、
さらに代打・堂上直倫、岩﨑と連続四球で1死満塁。
続く澤井の内野ゴロの間に1点を加え、ゲームは振り出しに。
しかし9回ウラ、4番手・平井が、先頭・三輪に四球を与えると、
続く衣川の際に二盗を許し、無死二塁。
そしてカウント2-1と追い込みながら、右翼線に運ばれサヨナラ
小笠原は、6イニングを投げ、5安打4失点。
失点したイニング以外は安定していたが、
走者を背負った時の投球が不安定だった。
公式サイトより)


●小笠原孝
<フェニックス・リーグ、東京ヤクルト戦に先発し、
6イニングを投げ、5安打4失点という内容。
スカッと不安を払しょくすることはできず、
試合後の浮かない表情が、すべてを物語る>
「自分ではいい感覚があまりありません。
KOされた7日(東京ヤクルト戦・神宮)との比較?
『ほんのちょっとは良くなっている』という程度です」

<宮崎での『テスト』は今回一度きり。
15日には名古屋へ戻り、再び1軍に合流する予定。
強い決意とともに、完全復活へ全神経を集中>
「クライマックスへ向けて? 
今さら何も言いません。やるだけです」
中スポ

●小林聖始2軍投手コーチ
<小笠原の復調を認めたうえで、あえてメンタルを課題に挙げる>
「状態は上がってきているよ。
ただし、本人の自信のなさが失点につながっている面はある」
中スポ

●小林正人
<8回から3番手で登板。2安打1四球で1失点したものの、
対戦した3人の左打者には、三飛、三振、中飛と悪くない結果。
CSに向けて、心強い復調ぶりを見せる>
「2ストライクの後に打たれたのは
反省材料ですが、感触自体は悪くない」
(中スポ)

●福田永将
<7番・一塁で先発フル出場。
5回、東京ヤクルト先発・山本の速球を完ぺきに捉えると、
打球は左中間フェンスを楽々と越える本塁打。
フェニックス・リーグ6戦4発と脅威の量産ぶりに思わず苦笑い>
「好調の秘密? 何ですかね」
(中スポ)


フェニックス・リーグは、生目の杜第2での東京ヤクルト戦
最終回に相手投手の乱調を突き、同点に追いついたものの、
4番手・平井がサヨナラ打を喫し、5-6で敗れました。
そのゲームの注目は、やはりこの投手
シーズン終盤、調子を落とし、CSでの復活を期す小笠原
宮崎入り後初めて、先発で登板したものの、
力を発揮できず、6イニングを5安打4失点
特に走者を背負ってからの投球に安定感がなく、
今後に向けて、変わらぬ不安を残したもよう。

7日の神宮で苦汁を飲まされた東京ヤクルト相手でしたが、
またしても浮上することができなかったようで…。
ただファームの首脳陣は、課題に『メンタル面』を挙げていましたね。
気が強く、堂々と投げる感のある小笠原ですが、
不調続きに自信喪失という部分が多くなっているのでしょうか。
第2ステージに進んだ際には必要な投手でもあるだけに、
できるだけの復調を待つしかないのですが。
今後は15日に1軍に再合流する予定という背番号43
しかし秘密兵器になるための道は、まだまだ険しそうです。

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