秋季練習打ち上げとノリ楽天入りほぼ決まり。
ドラゴンズはこの日、ナゴヤ球場で行われていた
秋季練習を打ち上げ、落合監督がこの秋を総括。
約1カ月間の猛練習を完走した若竜のなかから
来春の沖縄1軍キャンプメンバーを選ぶすることを示唆しました。
一方、FA宣言をした中村紀洋がこの日、東北楽天と初交渉。
自らの希望をクリアした条件提示に加え、必要だという誠意と
野村監督直筆の色紙をもらったノリは満面の笑み。
「前向きに考えたい」と語り、楽天入団が決定的となりました。
その他和田、チェン更改などこの日の話題を紹介します。
ドラゴンズトピックス(25日)
◇田中大輔
<秋季練習を文字通り『完走』。
日課にしていた練習最後の「1時間走」を約3週間にわたってやり切る。
距離に換算して計200キロ以上、充実感いっぱいに振り返り>
「ふくらはぎが限界だと感じたことはありましたが、
『絶対最後まで続けよう』と思っていました。
こんなに走った経験はありません」
<ファン1人1人にサインをして
グラウンドを最後に引き揚げる。来季を見据えて>
「きつかったですが、毎試合いいパフォーマンスができるように、
オフも鍛えていきたい」
(中スポ、ニッカン)
◇堂上剛裕
<期間中は立浪兼任コーチに
付きっきりの指導を受けるなど、充実した秋季練習を送る。
立浪門下生として、オフも打撃練習に励むつもり>
「体の使い方などを教えてもらいました。
課題だった内角球もうまくさばけるようになってきました。
このいい感じを続けるために、今後も振っていきたい」
(中スポ)
◇堂上直倫
<秋季練習が終わったこの日、オフの間に『肉体改造』を計ると宣言。
現在80キロの体重をトレーニングで5キロ程度は増やしたいと語る>
「今後は自主トレでウエートトレーニングに力を入れます」
<増量プランの目的は『パワーアップ』。
しっかりした『筋肉のよろい』を身にまとい、飛距離アップに繋げる>
「ホームランをもっと増やしたいという気持ちはあります」
<これまでも筋肉トレーニングを怠っていたわけではないが、
比較的ゆっくり時間が取れるオフの間に集中的に鍛え上げる心づもり>
「2月にキャンプインしてからはなかなかできなかった」
<秋季練習では、立浪兼任コーチから
みっちり打撃の手ほどきを受け、技術的にはレベルアップを実感>
「すべてを見直しました。
修正ポイントはいろいろありすぎて説明できません」
<チームは新たな右の大砲を待ち望んでいる。
オフの間にしっかりと飛躍の準備を整えておく>
「チャンスだと思います」
(中スポ)
◇河原純一
<テスト入団した右腕は、秋季練習を終えて満足そうに振り返る。
独自メニューでの練習が多かったものの、順調に練習をこなす。
12月は東京で、年明けからはナゴヤ球場で自主トレを行う>
「いい練習でした。思ったより動けるなという感じでした。
団体の中でやるのと、一人の中でやるのでは違いますからね。
ペースが違うとかもありますし」
(東京中日)
◇渡邉育成コーチ
<落合監督の特命を受け、
秋季練習で『一塁手・福田』のサポート役に。
福田に密着した最初の感想は>
「一塁手として、股関節が硬い」
<ただ、決して落ち込むことはない。
コーチの言葉はこれだけでは終わらず>
「実は、ぼくも股関節はかなり硬かった」
<それなのにゴールデングラブ賞を
獲得できるほどの名手になれたのは>
「現役時代は柔軟運動を徹底的にやった方だと思う」
<内転筋を鍛え、股関節を柔らかくすることで、
打球に対する反応や動きのスピードがずいぶん違ってくるという>
「オフに頑張って練習してほしいね」
(中スポ<ドラ番記者>)
◇落合監督
<ナゴヤ球場で行われていた中日の秋季練習がこの日終了。
野手について、1カ月完走した選手から、
来年2月のキャンプ1軍組を選抜する考えを示す>
「(2月に上にいるのは)このメンバーじゃないか。
ここからでも、下のやつもいるだろうし」
<1カ月間厳しい練習を乗り切ったことを、第1次選考基準に置く。
全員が合格ではないが、間違いなく選考対象には入っている>
「ここにいるメンバーはいろんな意味で成長した。
この1カ月乗り切ったのが成長していると思う」
<秋季練習スタート時の野手は16人。
そして、この日の練習は10人(どちらも途中参加の小山を除く)。
逆にけがなどでリタイアした選手は2軍スタートを示唆。
オフの2カ月間に体力をつけることを宿題として>
「故障したやつは後れを取ったということ。
故障させるようにやらせてるわけじゃないけど、体力がない。
2月は生き残ったやつと同等のことはできない。
(上で)やれるまで下に預ける。
リタイア組の中には上(1軍)から(スタート)だろうと思っている
甘い考えのやつもいるだろうけど、
最後までやり切れないやつはそういう扱いはしない」
<一方、投手陣についての一番の悩みは
メジャー移籍が確実な川上の穴をどう埋めるかだが>
「ピッチャーは何人いても困らない。
今年は計算外の若い連中が出てきたけど、
朝倉や中田の不振も計算外だった。
(川上)憲伸は行きたいところに行くだろ。
でも、その穴埋めはしなくちゃいけない。
若い連中がどれだけ頑張るかだな」
<オフは長期休暇期間ではなく、次のシーズンへ向けての準備期間。
オフに入る選手たちへメッセージを発して>
「人に勝とうと思ったら、人と同じことをしちゃいけない。
やってるやつが勝つ。やらないより、やる方がレギュラーに近づく。
(みんな)見てないところでやってると思うよ。
オフなんてない。ユニホーム脱いだら、時間なんていくらでもあるだろ。
(来年の開幕1軍メンバー提出は)3月30日か?
自然に名前を書くと思うよ。そういうやつが選ばれる」
(中スポ、サンスポ、スポーツ報知、
時事通信、スポニチ名古屋、ニッカン、デイリー)
10月26日(1軍選手は、同月29日)から
6勤1休で約1カ月に及んだナゴヤ球場での秋季練習。
若竜を中心に、1日8~9時間のハードメニュー。
毎年同様「地獄の秋」が繰り広げられましたが、
ようやくこの日打ち上げ。
最終日はグラウンドコンディションが悪く、
普段よりも軽めのメニューとなりましたが、
最後のメニューとなったアメリカンノックでは、
参加した10人の野手が、外野を走り回っていたようです。
その10選手とは、田中、小川の捕手陣に
澤井、西川、岩﨑、福田、堂上直倫、
さらに中村一生、中川、そして堂上剛裕。
(スポニチなどは小池も加えた11選手)
彼らこそまさにこの秋「成長」を感じさせた選手たち。
終了後、落合監督はこの10人に対して、
この1カ月間を完走したことを評価。
さらに来春の1軍・北谷キャンプのメンバーについても、
主力に加え「このメンバー」の中からセレクトし、
チャンスを与えていくことを示唆しました。
一方、途中リタイア、もしくは別メニュー調整となっていた
小田(両足痛)、平田(右太もも痛)、柳田(右足痛)、
中村公治(右足痛)、谷(腰痛)の5選手
(中スポでは英智も加え6選手)については、
「故障したやつは後れを取ったということ」として、
バッサリ切り捨て、2軍・読谷からのスタートを確定。
再びチャンスを掴むためには、まず下からはい上がること。
さらにこのオフの2カ月間に、
勝ち抜くための体力をつけることを求めたもよう。
「やってるやつが勝つ。
やらないより、やる方がレギュラーに近づく」
あすからの約2カ月間、オフ期間となるものの、
若手にとってはあくまでも休暇ではなく、
飛躍へ向けての準備期間と手綱を締めた指揮官。
それはオフに入る選手に向けての、
今季最後のメッセージとなりました。
炭火にあたりながら、総括していた落合監督でしたが、
11月に入ってからは、毎日のようにナゴヤ球場を訪れ、
内野手にそして外野手に、
春の沖縄では封印していた『落合ノック』を炸裂。
さらに若竜に対して、例年以上に目を光らせていたこともあり、
その成長の度合いを特に感じているのではないでしょうか。
若手の底上げが来季以降の課題となっているドラゴンズ。
そのために、ここで練習する選手を育てなければいけない。
その意気込みをヒシヒシと感じさせた今年の秋となりました。
その中でまず最初のふるいに掛け、残ったのが、
今回完走した10選手だったんじゃないかと。
1軍に上がるため、レギュラーを掴むために
それぞれが課題に取り組んできたこの1カ月間。
実戦練習も多かったこともあり、
全体的なレベルは上がってきたと言います。
そしてこの中からさらに選りすぐられた選手が、
今度は沖縄で、現状の主力とレギュラーの座を争っていく。
しかしこれだけの努力では、その牙城を切り崩すのは不可能。
これからのオフも意識して練習を続けていくことで、
少しでも力を付け、個々のレベルを上げてもらいたい。
そういう意味合いもあると、今回の振り分け発言を理解しました。
「12月、1月をどう過ごすか」
落合監督がこの時期、常々言っていることですが、
若竜たちにおいては、まさにそう。
体をケアすることももちろんのことですが、
いかにこの時期を有意義に使うことができるかで
来季のポジションが変わってくることとなります。
「人よりうまくなれるか」は、選手個々の努力次第。
まず数日はゆっくりすることも大事でしょうが、
それから後は、この秋に掴んだ手応えを
しっかりとモノにできるよう、引き続き鍛錬を。
そして来春の沖縄キャンプへと繋げていってほしいです。
◇和田一浩
<この日、ナゴヤ球場内の昇竜館で契約を更改。
現状維持の2億8000万円でサイン。
3年総額8億4000万で複数年契約を結んでいるため、
交渉はあっさりと10分ほどで終了。
更改後の会見では当然のように、来年の話に。
チームはウッズの退団、中村紀洋の流出危機で苦しい状況だが、
自身を含め、全員で補っていく意気込みを語る>
「西武でも経験したけど、穴は埋まります。
若手にもチャンスだし、悲観することはない。
いなくなる選手がいれば、入る選手もいます。
いる選手で穴を埋められればと思います。
若い選手が出てくるし、ポジションを争うわけだから、
あまり気にする部分じゃないですね。
ぼくのやれることをやりたい。
与えられた場所で、しっかり全う出来ればいい」
<西武からFAで移籍した今季、
打率.302、打点74、出塁率.345、
得点圏打率.275を残したもの、反省を口にして>
「チームが3位に終わって責任を感じている。
得点圏打率(.275)が悪かった。3割もやっと。物足りなさを感じている。
ランナーをかえすのが自分の役目。来季は打点を上げていきたい」
<そのための対策の一つが打撃フォームの改造。
形は決まっていないが、来年のキャンプでは
落合監督の指導や、話し合いをしながら、形をつくり上げていくことになる>
「はっきりどうしようというのはないです」
<来年は中日打線を背負っていくことになる。
重圧は今年以上になるが>
「今年はもう少し(自分自身が)やりたかった。
優勝争いできなかった寂しさがある。
来年は優勝争いできるように貢献したい」
<また来春のWBCの日本代表候補を辞退したことを認め、説明>
「3月にベストを持っていくのは難しい。
全日本に万全でいける自信がないと失礼だと思った。
光栄だけど、自分はスロースターターなので、
迷惑をかけるんじゃないかという気持ちが大きかった。腰のこともあるし。
前回もチームに迷惑を掛けた(大会直前に尿管結石を発症)し、
ヨシというくらいの気持ちでいかないといけない。
けがをしてもいいというくらいの気持ちで動けないと。
果たして自分がそのパフォーマンスができるのかと思います」
<追加打診については、それが辞退理由でないことを明らかに>
「名前が出るのは光栄。追加だからというのはありません」
(中スポ、スポーツ報知、共同通信社、時事通信、
毎日jp、スポニチ、スポニチ名古屋、ニッカン)
◇チェン・ウェイン
<名古屋市内の合宿所・昇竜館で契約交渉に臨み、
今季の約6倍となる年俸3500万円でサイン。
査定ポイントは、吉見に次ぐ2番目で、
最初の提示は3300万だったが、
事前に大豊泰昭氏に相談し、
『希望額を伝えろ』というアドバイス通りに、自ら主張。
見事200万円の上積みを獲得し、大満足の満願回答となる>
「1年間先発、中継ぎをやって頑張ったので、
3500万円ほしいと言いました。
うれしいです。満足というか、
来年も頑張ってもっと実績を残したい。10勝を目指したいです。
これから人生が始まる。1億円もらえる選手になりたいです」
<今季は39試合に登板し7勝(6敗)を挙げた左腕。
前半は中継ぎ、後半はローテの一角としてフル回転。
さらに球団から、外国人選手としての特別待遇である
タクシー通勤も認められることに。
5年間住んだ昇竜館を離れて、独り立ちする。
感謝の気持ちを忘れず、来季はさらに飛躍する>
「台湾のお父さん、お母さん、高校のコーチに
おみやげを買って帰ります。ありがとうとお礼したいです」
(中スポ、時事通信、スポニチ、スポニチ名古屋)
◇山井大介
<2回目の交渉で保留した15日から
100万上積みの2400万円でサイン。
見直してくれた球団に感謝して>
「今年はけがで投げていませんが、
CSに間に合うように頑張って、投げたことを
評価していただけたのかなと思います」
<山本昌、岩瀬がトレーニングしている
鳥取県のワールドウィングで12月に自主トレする考えを明らかに。
大きなケガをしない2人を見て、やりたい気持ちが出てきたという>
「決まってはいませんが、何か変えないといけないし、
動いてみようかなと思います」
(東京中日)
△ドラゴンズ・契約更改▼
11月25日(金額は推定・単位は万円)
和田 28000(□ 0・0%)
山井 2400(▼ 800・25%)
チェン 3500(△ 2900・483%)
◆岩﨑恭平(ドラフト3位・東海大学)
<神奈川県平塚市の東海大学野球部合宿所で
中田スカウト部長と石井スカウトと入団交渉を行い、
契約金6500万円、年俸1200万円で仮契約>
「やっとここまで来られました。いよいよという感じです」
<自他ともに認める俊足が最大の武器。
将来的には走攻守3拍子のそろったレギュラーが目標だが>
「まずは足の速さで1軍に上がりたい」
<しかし最初から盗塁が得意だったわけではない。
昨年、大学3年の時に偶然中継で見た荒木の技で『覚せい』>
「荒木さんの盗塁は自分の勉強になっていました。
スタートの切り方、スライディング…。すべて参考にしています。
これからも吸収していきたいです」
<プロ入りを機に、
これまで映像だけだった師匠に弟子入りを志願。
師匠に学び『ポスト荒木』として認められたい>
「荒木さんがどう思ってくださるかわかりませんが…。
ぼくは聞きたいことがいろいろあります。
走塁だけでなく、一番打者としてのチームの引っ張り方とか気持ちとか。
守備もうまいので学びたいです」
<また、さわやかなイケメンは背番号『44』を熱望して>
「ラッキーナンバーが、4なんです。
44が好きで全日本(今夏の大学ジャパン)でも着けていました」
(中スポ、サンスポ、時事通信)
◇石井スカウト
<岩﨑恭平選手の俊足を評価>
「足が速くても走れない選手はいる。岩崎は走れる選手だ」
(中スポ)
◆接触していた!川上&代理人(スポニチ)
(川上の代理人に決まったダン・エバンス氏が
先週末に日本で川上本人と会い、
1回目の打ち合わせを済ませていたことが判明。
希望を確認したとみられ、いよいよ大リーグ球団との本格交渉に入る)
◆悪魔ドアラ、ミシュラン超え!! 写真集「九州旅日記」(中スポ)
(写真集『ドアラの九州旅日記』の出版を記念した握手会が
この日、名古屋市の三省堂書店名古屋高島屋店で行われ、100人が来場。
『別府編』で着用した悪魔ドアラの衣装で登場したドアラは
「悩む前に買いましょう!!」(筆談)と丸腰でアピール)
秋季練習以外のドラゴンズの話題を集めましたが、
契約更改もいよいよ億万プレーヤーでもある主力が登場。
しかし和田に関しては、FA移籍の際に
3年契約を結んだため、金額的には現状維持となりましたね。
それにしても、下呂のオーバーホール以来、
久々に和田さんの笑顔を見ましたが、
とりあえず元気そうで何より。思わずニンマリしてしまいました。
ただそれはさておき、
移籍2年目となる来季の背番号5には、
4番、さらに主砲としての役割も求められてくるでしょうね。
今季の成績は、打率.302、16本塁打、74打点、
出塁率.345、得点圏打率.275。
セ・リーグ1年目ながら3割をマークしたところは
さすが好打者という印象を見せてくれましたが、
2億8000万の選手として見ると、和田自身も言うように
「物足りない」面もあったことは否めないでしょう。
さらに来季は、これまでポイントゲッターでもあったウッズが退団、
そして中村紀洋もチームを離れることが決定的。
敵からのマークが和田1人に集中される可能性も多々ありそう。
しかし何とかそれらをかいくぐって、
高い数字をマークできるかが、チームの命運を握るでしょうね。
そのためのカギは、来春取り組む新フォームになりますが、
ぜひとも試行錯誤の上で、フィットするものを掴んでほしいなと。
そして本人も目標に掲げた「打点」を
増やせられるよう、ぜひとも頑張ってほしい。
もちろん来季も背番号5、力入れて応援する構えです。
その他では、600万から一気に約6倍。
3500万へのジャンプアップを果たしたチェン。
それにしても、483%ってスゴイですね。
球団史上2位の大幅アップ、ほんと面くらいましたよ。
ただ先発、中継ぎにとフル回転してくれましたし、
吉見に次いで2番目の査定ポイントというの評価も十分に頷けます。
そんなチェンですが、思わぬ印象を受けたのが、このコメント。
「これから人生が始まる。1億円もらえる選手になりたいです」
アジア系なので一見忘れがちですが、チェンは外国人選手。
こういうハングリーさは、やはり見習うべきですよね。
来季はWBCなどもあり、調整も難しくなりますが、
さらに飛躍して、左のエースに成長してほしいと思います。
◇中村紀洋
<中日からフリーエージェント(FA)宣言して、
この日、東京都内のホテルで東北楽天との入団交渉を行う。
予定の午後6時より20分早く会場入りし、
わずか30分足らずで終了した初交渉だったが、表情は晴れやか。
野村監督から贈られた色紙を大事そうに抱え、会見場に現れ、
結論こそ持ち越したが、近日中の決断を示唆。
以下一問一答、どんな話を>
「真っ先に手を挙げていただいたことに、
その感謝の気持ちを伝えました。
楽天がどんなに(自分を)に必要としているか、
1から10まで聞かせていただいた。
野村(監督)さんも来年で終わるという話も聞いたし、
(楽天からは)何とかその手助けをしてほしいと言われた。
球団からの伝言で野村さんから
『ぜひ、一緒に戦ってほしい』という言葉も頂いた。
条件じゃなく、野球をさせていただける。
勝つために必要とされていることがうれしかった。
来年クライマックス(シリーズ)にどうしても出たいということで、
野村さんも来年で終わるという話も出ていますし、
何とか手助けしてほしいと言われ、誠意を十分に感じた。
その誠意に応えられるよう、
ぜひ、前向きに考えさせていただきたいと答えました」
<交渉の席上、野村監督から『高下在心』との
直筆の言葉が贈られたが、色紙の感想は>
「野村さんからありがたい言葉を頂き、
まだまだ自分もやれるなという気持ちになりました。
今までの野球人生、いろいろなことがありましたけど、
野村さんがおっしゃったように『枯れたヒマワリ』を
もう一度咲かせようという気持ちになりました」
<東北楽天のイメージ>
「近鉄時代のチームメートがいっぱいいる。
磯部や克則(野村バッテリーコーチ)から
『一緒にやろう』と電話をもらいました。
克則とは同級生で『分からないことがあったら聞いてくれ』と言われた。
決まれば楽にチームに入っていける。気持ち的にホッとしています。
野村さんにはまだ会ってないが、イメージ通りというか…」
<野球人生の集大成を迎える>
「自分もあと何年かしかできないと思っていますけど、
何とか(所属した)チームのために頑張ろうという気持ちになった。
残りわずかな野球人生、思う存分、
野球を楽しみながら、精いっぱい頑張りたい」
<ポジションの話は>
「三塁手で、できればフル出場してもらいたいと言われた。
僕もどんな状態でも出続けたい気持ちがあると伝えました」
<入団の可能性は>
「真っ先に手を挙げていただいた球団ですから。
可能性というか、前向きに考えさせていただきます。
必要とされるところでプレーしたい。
仙台でプレーするのかどうか…。
家族もいますので、相談して早く決めたい。
これから寝ずにでも考えます」
<寝ずに考えるとのことだが、具体的な期限はあるのか>
「早く決めたいし、もし決まれば、
あす(26日)にでも『よろしくお願いします』と
(連絡を)入れられると思います。
ありがたい言葉を頂いたので、
本当に前向きに考えさせていただき、
なるべく早く結論を出して返事をしたい」
(中スポ、中日新聞、サンスポ1、2、3、スポーツ報知、時事通信、
朝日新聞、毎日jp、スポニチ1、2、3、ニッカン、デイリー)
◇西川球団社長
<東北楽天と中村紀洋の交渉に、従来の姿勢を貫く。
すでに単年7000万円の条件を提示済み。心静かに連絡を待つ>
「こちらは何も変わりません。
彼(中村紀洋)は権利を行使したわけですから。
本人からまた話したいといえば会いますし、
あちらにお世話になると言えばそれも仕方ない」
(中スポ)
今朝の中スポ1面は、
やっぱりこの話題。
野村監督から贈られた
『高下在心』の色紙を
手にして笑顔の中村紀洋が
デカデカと出ていましたが、
「前向き」というフレーズが、
何度も飛び出したという今回の初交渉。
総額3億円の2年契約&三塁確約という条件に加え、
野村監督を、チームを「何とか手助けしてほしい」と言われ、
誠意を十分に感じたというノリさんのコメントなどを踏まえると、
もはやドラゴンズ残留うんぬんではなく、
東北楽天入りは、ほぼ決まりでしょうね。
スポーツ各紙のフォトの「笑顔」を見る限りでは、
ドラゴンズ残留の可能性は、無きに等しいところ。
同じく交渉して、進路を悩む三浦大輔(横浜)とは、
全く違う次元と感じました。
結論こそ持ち越して、近日中の決断を示唆しましたが、
あとは『楽天・ノリ』が決まるのが、いつになるかだけでしょうね。
できれば今月中に正式に決まって、
選手会の納会でナインに快く送り出してもらえばいいなあと。
そんな印象を受けた今回の初交渉でした。