中日81勝62敗1分、落合退場後味悪い最終戦。
4月3日から始まった2009年の公式戦も今夜で最後。
ドラゴンズもついに144試合目を迎えました。
最終戦は、神宮球場での東京ヤクルトとのナイトゲーム。
6日後のクライマックスシリーズで相対するだけに
その前哨戦も兼ねるゲームとなりましたが、
2点リードで迎えた7回ウラにまさかの展開。
3番手で登板した山井が捕まり、犠飛で1点差に詰め寄られると、
デントナに左翼ポール際に逆転2ランを被弾。
さらにこの判定に猛抗議した落合監督が遅延行為で退場。
吉見の単独最多勝も消えたうえ、後味悪い逆転負け。
CSに向けて、弾みを付けることができませんでした。
◇セントラル・リーグ公式戦 東京ヤクルト-中日 最終戦 (11日・明治神宮野球場 | 中日11勝13敗) | ||||||||||
22026人 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R |
中 日 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 | 0 | 0 | 0 | 3 |
ヤクルト | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 3 | 0 | × | 4 |
[敗] 山井(17試合4敗2S) [D本] ブランコ39号2ラン | ||||||||||
[Dバッテリー] チェン、吉見、山井 - 谷繁 |
◇対東京ヤクルト最終戦・スタメン
1 (遊)井端 (4打数1安打).306
2 (二)荒木 (3打数無安打).270
3 (三)森野 (4打数1安打1打点).289
4 (一)ブランコ (4打数1安打2打点).275
5 (左)和田 (4打数無安打).302
6 (捕)谷繁 (3打数1安打).208
7 (右)野本 (2打数1安打).251
8 (中)英智 (3打数無安打).215
9 (投)チェン (1打数無安打).125
PH (打)立浪 (1打数無安打).318
【イニング経過】
<1回・中日> P・山本斉(プロ初登板・初先発)
井端外直球投手グラブ弾くも遊バックアップゴロ、
荒木外低め直球見三振、森野外カーブ手が出ず三振
<1回ウラ・東京ヤクルト>
P・チェン(中7日・東京ヤクルト戦今季初登板)
福地内直球一飛、
野口外高め直球中後方ライナー・英智掴み損ないエラー、
畠山外直球流し打ち右前打、
1死一、三塁から、デントナ内スライダー空三振、
2死一、三塁から、志田外直球見三振
<2回・中日> P・山本
ブランコ外フォーク右飛、和田中フォーク引っかけ遊ゴロ、
谷繁外高め直球・センターオーバーフェンス直撃二塁打、
野本内見て四球、
2死一、二塁から、英智外カーブ遊ゴロ6-4二封
<2回ウラ・東京ヤクルト> P・チェン
川本内スライダー空三振、吉本外直球空三振、
鬼崎裕司中高め直球三球空三振
<3回ウラ・東京ヤクルト> P・チェン
山本外直球空三振(6者連続)、
福地外直球詰まり遊ゴロ、野口11球粘り四球、
畠山初球野口二盗、畠山内スライダー外れ四球、
2死一、二塁から、デントナ内高め直球空三振
<4回ウラ・東京ヤクルト> P・吉見(中7日)
志田中シュート一ゴロ、
川本中スライダーバット折りながら中前落とすヒット、
代打森岡外シュート遊正面ライナー、
鬼崎中シュート左前落ちるヒット、
2氏一、二塁から、山本中直球一ゴロ
<5回・中日> P・山本
谷繁初球中直球左飛、野本外シュート左前打、
英智エンドラン二ゴロ進塁打、
2死二塁から、吉見中フォーク詰まり三ゴロ
<5回ウラ・東京ヤクルト> P・吉見
福地中低め直球中飛、
野口初球外高め直球ライトオーバー二塁打、
畠山初球内シュート遊ゴロ、
2死二塁から、デントナ外低めフォークハーフスイング三振
<6回・中日> P・山本
井端内直球引っ張り左翼線二塁打、荒木投犠打、
1死三塁から、森野外フォーク・
しぶとく一二塁間破る適時打(=109打点)(D 1-0 S)
1死一塁から、ブランコ中高め直球打った瞬間・
弾丸ライナー左翼席飛び込む2ラン(=110打点)(D 3-0 S)
<6回ウラ・東京ヤクルト> P・吉見 右・平田
志田内シュート遊右抜く中前打、
川本外フォーク当てて三遊間抜くヒット、森岡投犠打、
1死二、三塁から、鬼崎外シュート左方向ライナー・
和田チャージスライディングキャッチも
ボールこぼれ適時打・二走志田生還(D 3-1 S)
一走川本二三塁間立ち止まり三塁タッチアウト、
代打ガイエル5球目吉見暴投・鬼崎二進、
2死二塁から、ガイエル内直球ズバッと見三振
<7回・中日> P・松岡 捕・中村悠平
英智中フォーク右飛、代打堂上剛裕中直球遊正面直、
井端内直球バット折れ三ゴロ
<7回ウラ・東京ヤクルト> P・山井
福地外スライダー左翼線落ちるヒット、
野口初球福地二盗、野口5球目吉見暴投福地三進、
野口外直球外れて四球、
無死一、三塁から、畠山外直球打ち上げ右犠飛(D 3-2 S)
1死一塁から、デントナ初球内高め直球ジャストミート・
左翼ポール巻いていく2ラン本塁打(D 3-4 S)
ビジョンに映ったVTR見て落合監督出てきてファウルと抗議・
森コーチも加わる・落合監督ナインに引き上げろのジェスチャー、
森コーチ激高審判団に詰め寄る・
ベンチからコーチ選手が飛び出しもみあい寸前。
ナインベンチに下がりその後も落合監督抗議続く・
結局17分間に及んだが判定覆らず・落合監督遅延行為で退場
<8回・中日> P・松岡
荒木内直球打ち上げ中飛、森野初球スライダー二ゴロ、
ブランコ中フォークボテボテ一ゴロ
<9回・中日> P・押本
和田外スライダー伸びなし中飛、谷繁詰まり遊ゴロ、
代打立浪(レギュラーシーズン最終打席)
カウント1-2外低め直球打ち上げ二飛、試合終了。
終了後東京ヤクルト宮本から花束贈呈・立浪宮本にバットを手渡す、
立浪球場引き上げる際左翼スタンド・三塁側へ深々あいさつ。
【ゲームレビュー】
逆転負けで今季最終戦を飾れなかった
継投失敗。7回に登板の山井が打たれた。
畠山の犠飛とデントナの逆転2ランでひっくり返された。
今季東京ヤクルト戦は11勝13敗で2年連続負け越し。
(公式サイト、中日新聞、共同通信社、ニッカン式スコア)
クライマックスシリーズに向けての
前哨戦という形になった神宮でのレギュラーシーズン最終戦。
しかし相手は宮本、青木といった主力を温存。
まあ手の内を隠すといった意味もあったでしょうが、
一方のドラゴンズは、記録もかかっていることもありほぼベストの布陣。
ところがプロ初登板の山本に、5回までわずか2安打。
手こずった印象もありましたが、6回ようやく中軸が爆発。
井端が出て荒木が送って、森野1打点、ブランコ2ラン。
仲良く打点王を分け合えなくはなったものの、3点を先制。
そのウラ吉見が1点こそ失ったものの踏ん張って、ここまではシナリオ通り。
あとは7回山井、8回浅尾、そして9回は
久々にベンチに入って、ブルペン投球も行った岩瀬…?
そんな期待を胸に、立浪の「ラスト神宮」を楽しんでいましたが、
7回ウラ、思いも寄らぬ展開が待っていたなと。
制球不安定な山井が、先頭・福地を出すと、
二盗、暴投であっという間に三塁に進まれ、野口に四球。
続く畠山には犠牲フライを浴びてしまい1点差。
さらにここまで3三振のデントナに、甘い初球をガツン。
左翼ポールを巻く2ランを浴び、まさかの逆転。
吉見の17勝目が吹っ飛ぶとともに、
さらにその判定を巡って落合監督が猛抗議のうえ、遅延行為で退場。
その後スタンドはやや険悪な空気のなか、
迎えた立浪のレギュラーシーズン最終打席は、9回2死からの代打。
外角低めのストレートを打ち上げ、二塁フライに。
試合後、左翼席と三塁側スタンドの前で深々と一礼。
もらったラストボールも左翼席に投げ入れて
22年間の公式戦ラストゲームを締めた立浪でしたが、
その部分こそ感慨深かったものの、
ゲーム全体として「後味の悪い」黒星に。
5日後に迫った決戦にやや遺恨も生じそうな結末となりました。
立浪のレギュラーシーズンラストということもあり、
神宮球場の外野自由席は超満員。
ドラゴンズ戦でこんなに埋まったのは、
久々だなと思いながら、内野席から観ていましたが、
7回表までは完全なドラゴンズペースだったにも関わらず、
うまくゲームが進められずに、まさかの逆転負け。
デントナのポール際の2ランが
やれファウルだとかいう騒ぎになりましたが、
それよりも、それまでボール球を振って
3三振だったデントナに
初球いとも甘いボールを投げ、
飛ばされた山井。
そこに問題があったんじゃないかなと。
それにしても今回の背番号29は、まさに不調。
8月の神宮ではリリーフで
会心の投球を見せてくれましたが、
それに比べると、
制球がかなり不安定でしたね。
岩瀬の状態次第ではセットアッパーを任されるであろう右腕。
しかしこの日のような状態では、うーんという感じ。
たかが1試合とはいえ、短期決戦では不調になると命取り。
もともとポストシーズンには強い投手だけに
その辺の信頼はありますが、
今後しっかり調整していかないといけないでしょう。
また先発のチェンに関しては、文句なし。
3回に連続四球を出してややもたつきましたが、心配なし。
右打者の内を突く投球ができれば、CSも十分にイケルのでは。
その一方で、吉見の方はやや心配。
17勝目を挙げるべく、4回から登板したものの、
ストライク、ボールがハッキリしたうえ、フォークが決まらない。
さらにファーストストライクを積極的に叩かれる始末。
それでもらしい粘りもあって、1失点には凌いだものの、
CSに向けては、この日も課題をもらったのでは。
惜しくも単独最多勝を逃すこととなった吉見ですが、
右の軸として、ポストシーズンを投げ抜くためにも、
次回までにうまく修正して、決戦を迎えてほしいです。
ところで、この日でレギュラーシーズンが終了。
エースと主砲が抜けたこともあり、
一体どうなるのかと思われた今季のドラゴンズ。
それでも81勝62敗1分けと、
前年以上の頑張りこそ見せたものの、
上には上がいて、首位・巨人とは12.5ゲーム差の2位。
交流戦以降、一気に調子を上げ、
必死に「追いかけた」ものの、終盤に失速してしまい、
最後は目前胴上げという屈辱を味わうこととなりました。
巨人に独走を許してしまったのは本当に悔しいですが、
今季の戦いはまだ終わったわけではなく、
落合監督いわく、これからが「本当の戦い」。
17日からは地元・ナゴヤドームで3位・東京ヤクルトを迎え撃つ、
クライマックスシリーズ第1ステージが始まります。
この日の前哨戦は、やや不完全燃焼で終わったものの、
今後の5日間で切り替えて、しっかりと返り討ち。
そしてリベンジの地・東京ドームでの
第2ステージへと、しっかりと歩を進めてほしいですね。
いくら相手が5割に満たないチームとはいえ、
何が起こるかわからない短期決戦だけに、
油断していたら、足をすくわれてします。
レギュラーシーズン以上に
気を引き締めて、一戦一戦に全力を傾ける。
さらにホームチームの地の利を生かして、
うまく勢いの波に乗ってほしいですね。
そしてレギュラーシーズンこそ、力の差を見せつけられたものの、
やり返せるチャンスをしかと活かして、
厳しい戦いに勝ち抜き、必ずや日本シリーズへ。
そのためにも、これからの5日間でしっかり準備をして、
自信を胸に、最後の決戦に臨んでほしいと願います。
★プレーヤーズ・ボイス(11日)
●チェン・ウェイン
<クライマックスシリーズ第1ステージであたる
東京ヤクルトとの今季最終戦に先発し
3イニングを1安打無失点に抑える。
1回1死一、三塁のピンチでデントナを三振に仕留めると、
これを含め6者連続三振を奪う圧巻の内容>
「今日のピッチングは調子はそれほど良くなかったけど、
相手が振ってきたので助けられた部分はありますね」
<記録的な数字で最優秀防御率のタイトルを確定させた。
最終成績防御率1.54は、両リーグを通じて
1970年村山実(阪神)の0.98以来の好成績。
中日では1956年の大矢根博臣の1.53以来、53年ぶり。
自身初タイトルにはと照れ笑い。試合後は謙虚に>
「ボク1人の力でここまできたわけじゃない。
野手のみなさんのおかげです。
自信になった? いや、そんなことないです。たまたまだと思います」
(中スポ、サンスポ、時事通信、毎日jp、スポニチ名古屋、ニッカン)
●吉見一起
<4回からの3イニングを1失点に抑えたが、
7回のデントナの一発で、単独ハーラートップが帳消しに。
17勝目が目の前だった状況から一転したこともあり、
試合後も興奮気味に振り返って>
「ああいう判定は人生が変わる。
あれは絶対にファウルだと思ったんですが…」
<自らの白星のために食い下がった落合監督に感謝して>
「皆さんの気持ちが伝ってきてうれしかったです。
監督や森さんも、あんなに抗議してくださって、本当にありがたかったです」
<最多勝の行方は12日の館山次第となったが、
ムダな登板にはしなかった。3イニングで被安打6の1失点。
同じカードで争うCSに向け、気持ちを切り替えて>
「全然(ダメ)でしたけど、修正すべき点は見つかったので、
1週間でしっかり修正していきたいです。
課題も見つかったし、しっかり集中して投げたい」
(中スポ、サンスポ、おおさか報知、時事通信)
●トニ・ブランコ
<6回1死一塁、左翼席へ39号2ランを放つ>
「芯じゃなかったが、スタンドインできてよかったよ」
<変化球二つで空振りとファウル。
すぐに追い込まれたが、焦りはなかった。
ボールを二つ見極め、内寄りの直球を思い切りよくたたくと、
打球は詰まりながら左翼席に飛び込む2ラン。
あっという間に森野の数字を抜いて>
「森野が打ったことは考えていなかった。大事なのはチームが勝つこと」
<これで110打点。森野を1打点上回り、
あと1試合を残す巨人・小笠原には4打点差をつけた。
森野を気遣ってか派手には喜ばなかったが、
本塁打王との『二冠』がぐっと近づいたが>
「打点トップに立てたのは神様のおかげだよ。
これからはもうクライマックスシリーズに切り替える」
(カメラブログ、中スポ、中日新聞、共同通信社、ニッカン)
●森野将彦
<6回1死三塁、カウント0-2からフォークを引っ張り、
前進守備の一、二塁間を抜ける先制の右前適時打>
「飛んだ場所がよかったです」
<この時点で打点を109にのばし、一歩抜け出したが、
自身にとっては残念なエピローグが待っていた。
1打点を稼いだ直後に飛び出したブランコの『逆転2ラン』。
本塁打を一塁ベース上で見守っていたが、
ゆっくりとダイヤモンドを回ると、
ブランコを苦笑いのハイタッチで出迎えた。
試合後は思わずボヤいて>
「記者の方にとっては面白いんでしょうけどね」
<言外に初タイトルを逃した悔しさをにじませつつ、
同僚・ブランコのパワーには素直に賛辞を贈り>
「一発を打たれたら仕方ない。
ホームランを打つのはトニ(ブランコ)の土俵。
パワーがあるから。ボクじゃかなわない」
<長いシーズンを通じて続いた
主軸2人のデッドヒートに、決着がついたが>
「やるべきことはやった」
<試合は後味の悪さを残したが、
シリーズの鍵を握る2人はもう前を向いている>
「最後に3、4番がつながったのはいいこと」
<またこの日スタメンに名を連ね、
13年目にして初めての『全試合出場』を達成>
「全試合出場は一つの目標でした。うれしいですね」
<左足の肉離れで戦線離脱した昨季の反省から、
今年はこれまで以上に体のケアに気を配るようになった>
「ケガをしないためには何をするべきか。考えながら過ごしてきた」
(カメラブログ、中スポ、中日新聞、共同通信社)
●井端弘和
<2年ぶりの全試合出場を達成。
プロ意識の高い選手とスタッフがもたらしたものだが、力をこめて>
「レギュラーとして全試合出場は『義務』です」
(中スポ)
●和田一浩
<プロ入り初の全試合出場を達成。
37歳の初体験に笑顔を振りまいて>
「それが一番うれしいかもしれない。この年齢ですからね」
<腰などに持病を抱えるが、
試合後のアイシングを怠ったことがない>
「ケア? それはいつものこと。
ちょこちょことケガはあったけど、プレーできる程度に収まった」
<しかし最終戦は4打席凡退。
4年ぶりの30発には惜しくも1本届かなかったが>
「充実? できないですね。
まだ未熟です。勉強することだらけ。
ただ、シーズンはこれで終わったわけだから、
ここから先はCSモードに切り替えますよ」
<7回、山井がデントナに逆転2ランを浴びたが、
その打球が左翼ポールへ。巻いたのか、ファウルか。
一番近くにいた左翼はこう振り返ったが、判定はホームランに>
「間違いないとは言い切れないですけど、
自分の(長年の)感覚ではファウルだと思います」
(中スポ)
●勝崎コンディショニングコーチ
<井端、森野、和田、ブランコが全試合出場を達成。
28歳のブランコを除いて全員が30代。
一般的に年齢を重ねると疲労の回復が遅くなるとされるが、
全試合出場の背景にあるのは、
ベテランならではの自己管理意識の高さという>
「彼らは1年の『過ごし方』を知っている。
状態が悪いときでも自分をコントロールできる」
(中スポ)
●立浪和義
<中日の今季最終戦は、
今季限りで引退する自身にとってもシーズンラストゲーム。
出番は9回2死無走者。代打を告げられると大歓声がわき起こったが、
押本の1-2からの4球目をたたいて二飛に倒れた。
セカンド後方への飛球といえば、10年前のこと。
リーグ優勝が決まった9月30日、この神宮の二塁後方で
ウィニングボールを収めたのが自身だった>
「ふっと、思い出しましたね」
<締めくくりを安打で飾れず、ゲームセットになったが、
東京ヤクルトファンからも大きな声援が送られた。
ホームベース付近で、PL学園高の後輩でもある宮本から
花束を贈られ、東京ヤクルトナインからも拍手を受けた。
最後に三塁側、左翼スタンドのファンにそれぞれ深く一礼。
二飛に終わった最後の打球のボールは左翼スタンドに投げ込んだ。
周囲へ感謝の言葉を繰り返して>
「ありがたいですね。
(ボールを投げ入れたが)ま、いいじゃないですか。
ここまで応援してもらって本当に感謝しています」
<本当のサヨナラを日本一で飾るため、最後のチャレンジが始まる>
「吉見に勝ちを付けてやりたかった。
これで一区切りが付きました。
本当に振り返るのは全部終わった後。
もう一度気持ちを切り替えて(ポストシーズンでも)
少しでもいい結果を残せるよう準備していきたい。
最後の力を振り絞って、CSに向けて、しっかりと調整したい」
(中スポ、中日新聞、サンスポ、時事通信、毎日jp)
●岩瀬仁紀
(CSに向けて再調整していたが、18日ぶりに試合にスタンバイ。
登板は9月19日の横浜戦が最後。
その後、同23日の巨人戦で2位が決定して以後は調整を優先。
出場選手登録はされたままだったが、
28日以後はベンチ入りメンバーからも外れていた。
この日は約2週間ぶりにベンチ入り。
試合前の練習ではパヤノとキャッチボール。
60メートルほどの距離まで離れて遠投したが、
練習での感触が悪くなかったよう。
試合中ブルペンで投球練習もしたが、登板機会はなかった)
(中スポ)
●森監督代行(バッテリーチーフコーチ)
<7回、デントナの逆転2ランをめぐり、
ファウルの抗議を却下されて、落合監督が退場処分。
自らも審判団に激しく抗議し、代理で指揮を引き継いだが、
判定の説明について、吐き捨てるように言って>
「審判も言い方ってもんがあるだろう。
審判もそれなりの覚悟があるんだろう。だから監督も退場になるんだろう」
(中スポ、時事通信、毎日jp)
◇佐々木三塁塁審(セ・リーグ審判員)
<7回デントナの本塁打を判定。落合監督の抗議について>
「ビジョンに流れた映像を見て
『ファウルじゃないのか?』という抗議だった。
(落合)監督はバックスクリーンのビデオ映像を見て
『判定を変えないと収まらない』と言っていた。
しかし現段階で判定にビデオは関係ない。
それ以前に審判4人で協議して結論は出ていた。
5分間を超える抗議だったので、退場としました」
<判定そのものについても間違いでなかったことを強調>
「間違いなくホームランでした。
ホームランにしか見えなかった。おかしなところはなかった。
4人のジャッジの協議の結果もホームラン。
(抗議を受けて)大変なことをしてしまったかな、と思ったが、
試合終了後にビデオではっきりホームランと確認して安心した。
あらかじめ、際どい判定の時には、
リプレーを流さないでと、お願いしてあったんですけど…。
ヤクルトさんは『ナイスホームランの意味合いで流してしまった』と
言ってましたが。まあ、判定が合っててよかったです」
(中スポ、おおさか報知、スポニチ名古屋、デイリー)
◆西川球団社長
<落合監督が遅延行為で退場になったことに>
「退場? ルールに基づいての措置だから、
こちらがどうこういうことではない。
抗議文やビデオ提出は? そんなことはしない。
グラウンドで起きたことがすべて」
(中スポ)
●落合監督
<レギュラーシーズン最終戦は退場。
これが指揮官が選んだ結末だった。
1点リードの7回1死一塁の場面。
デントナの左翼ポール際への大飛球が本塁打と判定された。
これに対し左翼手・和田らが『ファウル』を主張。
ベンチを出て抗議の姿勢をとった。
審判団は二塁ベース付近で協議し、判定を覆さないことを通達。
しかし規定の5分が経過するころ、
自ら守備につく野手全員に両手でベンチに引きあげるよう指示。
同時に、抗議に加わった森コーチが激高して審判団ともみ合い、
球場は騒然とした空気に包まれた。
試合は17分後に再開されたが、
ベンチに戻らずに三塁側ファウルゾーンから退場。
抗議の焦点となったのは、球場の電光掲示板に流れた映像だった。
ファウルともホームランともとれる微妙な映像。覚悟の退場をこう説明>
「フェアかファウルかが問題ではない。
あの映像が流れたことが問題なんだ。
あれを流した以上、オレは出ていかなくてはならない。
退場にならなければ収まりがつかないだろう。
判定が覆れば、高田監督が退場にならないと収まらない。
監督が退場しなければ収まらないんだ。審判も被害者だ」
(中スポ、おおさか報知、ニッカン、デイリー)
若竜トピックス(11日)
◆みやざきフェニックス・リーグ
中日-湘南
(11日・生目の杜第2野球場)
SR 004 000 200 =6
D 101 001 000 =3
[D本] イ・ビョンギュ
[Dバッテリー] 小笠原、菊地、鈴木、ネルソン - 小田、前田
(公式サイト・戦評、フェニックスリーグ公式)
●井上一樹
<今季限りで引退するが『3番・右翼』でスタメン出場し、
チームでただ1人のマルチヒットをマーク。
初回2死、右前打でチーム初安打。続く新井の二塁打で生還した。
3回2死二塁では、スライダーを適時中前打とした。
宮崎入りしてからの成績は8打数3安打の打率.375になったが、
館山キラーでもあるベテランがCS出場をアピール。笑顔で振り返り>
「調子が良ければ、ヒットが出るというものではないけど。
打ったというのは、気持ちの上でいい形ではあるよね」
<17日から始まるCS第1ステージの相手は東京ヤクルト。
勝敗のカギを握る選手の1人は、先発が濃厚な館山だろう。
中日との今季の対戦成績は3勝1敗。
昨年から今季途中にかけ7連勝と、チームは苦手にしているが、
自身は昨年9打数3安打で、今季は3打数1安打。
ともに打率.333と数字を残している>
「そんなに打っている感じはしていないけど。嫌なイメージはない」
<ファームの選手と今季16勝の館山を単純比較できないが、
この日2安打を打ったのは、くしくも館山と同じ本格派右腕の小杉陽太。
館山を撃破して、日本一という最高の花道へ。シナリオはできつつある>
「いつ呼ばれてもいいように、
しっかり調整というか、気持ちを高めていきたい」
(中スポ)
●イ・ビョンギュ
<6回1死、カウント2-2から小杉の外角高めスライダーに逆らわず、
左方向へはじき返すと、左翼のフェンスを悠々と越えた。
宮崎入り後、10打席目にして出た初安打。
豪快な一発で滑りこみでのCS出場へ向け、復調の気配を漂わせて>
「打ったらすぐホームランだとわかりました。
完ぺきじゃなくて、ラッキーだったよ」
(中スポ)
●藤井淳志
<左の肋骨骨折から10日に実戦復帰したが
復帰2試合目で初めてフル出場。
前日は完全復調を披露したが、この日は4打数無安打に終わって>
「朝起きても大丈夫でした。体は何も問題ないです。
いつも打てる訳じゃないので、1打席1打席大切にしていきたい」
(中スポ)
●小笠原孝
<CSの先発が有力な小笠原が、
名古屋から宮崎に乗り込み調整登板。
6イニングを投げ、6安打3四死球5三振で4失点。
初回から2イニング連続無失点と
上々の立ち上がりを見せたが、先頭打者に四球を与え、
初めて走者を背負った3回は3安打2四球で4失点。
それでも失点はこの回だけ。
4、5回の2イニングは走者を背負いながらも修正に成功して>
「セットポジションでもよかった」
<今季は21試合に登板して、
7勝2敗、防御率3.13と安定した成績を残した。
昨年までのCS通算成績は、3試合で12イニングを投げ、防御率3.00。
07年に巨人と対戦した第2ステージの初戦には先発して、
5イニングを1失点に抑え、勝利投手となった実績がある。
1泊2日の南国宮崎での調整登板を終えた左腕は
名古屋に戻り、CS開幕に備えての最終調整を行う>
「やることはいっぱいあるので修正して万全の状態にしていきたい。
(CS第1ステージ初戦までは)あと1週間あるので、
課題は課題で調整していきたい」
(中スポ)
●小林投手コーチ
<6イニングを投げ4失点の小笠原について>
「きょうの数字はともかく、ボールのキレや
コントロールはいいときのものを維持している。内容は悪くない」
(中スポ)
●鈴木義広
<CSメンバー入りに向けてフェニックスで調整しているが、
8回の1イニングを無安打無失点に抑える。
8日の東京ヤクルト戦でも1イニングを無安打無失点。
結果は残しているが、あくまでも内容にこだわっていく>
「上半身と下半身の動きがずれているので、そのあたりを修正したい」
(中スポ)